2019/11/17 - 2019/11/21
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旅人のくまさんさん
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世界遺産の龍門石窟紹介の締め括りです。上海博物館などで、北魏や隋、唐などの素晴らしい仏像を目にしましたが、今回は現地での見学ができました。莫高窟、雲崗石窟と合わせ、中国三大石窟見学の締め括りともなりました。
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大勢の観光客のために、崖に沿って設けられた金属製の階段と通路の光景です。見学用の石段や通路が確保できなかった場所に設けられたようです。人気の高い龕洞や仏像がある場所の目印にもなるようです。
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この後紹介する、説明パネルによれば、中央が、南洞正壁の主尊の『弥勒(菩薩)』になるようです。脇侍は二弟子と、二菩薩です。脇侍の一部の姿も見えています。
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イチオシ
南洞正壁の主尊の『弥勒(菩薩)』のお顔のズームアップ光景です。『弥勒菩薩(みろくぼさつ)』の梵字の日本語表記は、『マイトレーヤ』です。仏教において、釈迦牟尼仏の次に現われる未来仏と教えます。大乗仏教では、菩薩の一尊です。
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『第511・512号窟石窟(唐)』のタイトルがあった説明パネルの光景です。南北二窟並列が改名されたようです。北洞には、『三世仏』に題材にした彫刻があり、南洞正壁の主尊は『弥勒』、脇侍が二弟子と、二菩薩であることが紹介されていました。
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『梅花玉』のタイトルがあった説明パネルの光景です。中国特有の歴史名玉と紹介されていました。産地は、河南省洛陽です。天然の花紋が『梅花』に酷似することからの命名です。各種の微量元素を含むと紹介されていました。
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『洛陽牡丹石』のタイトルがあった説明パネルの光景です。『牡丹石』の別名を持ちます。黒緑色の石体上に、白色で天然形成された嵌があります。主な牡丹花は、青色を呈しているようです。
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大きな『梅花玉』の光景です。推測ですが、日本の『菊花石』と呼ばれている石と類似の石かも知れません。その『菊花石』について紹介しますと、母岩は暗色の玄武岩が多く、母岩の色は赤みや青みを帯びた黒、緑、灰色、茶色等です。母岩の中に放射状の模様があり、これがあたかもキクの花に見えます。花の色は純白、青、紫、黄色等があります。最高のものが『根尾谷の菊花石』で、地質学的にも重要な事から、国の特別天然記念物に指定されています。
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大きな『梅花玉』と並んで展示されていた、同じくらいの大きさの『洛陽牡丹石』です。日本でも同じ呼び名の『牡丹(牡丹石)』があり、福島県田村郡船引町春山で産出する『羽黒青糖目石』の丁場の一角で、ごく稀に採掘されることがあり、その希少価値から幻とさえ言われています。日本の代表的な黒御影石です。また、牡丹石を含んだ総称として、『移黒御影』とも呼ばれています。
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中央やや左手に見える大きなおにぎりの様な石標に、赤い文字で『珍珠泉』の赤い文字がありました。『西山石窟』一帯から流れ出した水が集まった場所のようでした。
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『珍珠泉』に流れ込む、渓流の光景です。岩山でも、一定の保水能力があり、量は多くないものの疎水が流れ続けているようでした。この下流になるのでしょうか、緋鯉が泳いでいる池もありました。
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左端に先ほど紹介した、『珍珠泉』の赤い文字が記された石標、その上方方面の光景です。岩山でも保水できる理由は、上方に見える林で納得できました。石窟が建設されていた時代には、『伊河』とともに、重要な水源だったかも知れません。
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『珍珠泉』の付近から見上げた、山頂方面の光景です。崖の上部に、近年に建設されたらしい建物の姿が見えました。その建物に向かって手摺りが整備された通路が伸びていましたが、崖を削ったのではなく、石垣を積み上げて通路をしたように見えました。
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観光案内標識の光景です。現在地が『珍珠泉』付近、右上が『賓陽三洞』、左上が『敬善寺』と『摩崖三仏』の表示でした。
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先程の観光案内標識の真上方面の光景です。あまり大きさが違わない洞窟が、整然と並んでいました。推測ですが、推測ですが、水平移動する場合の通路の利用などにも合理的な造りになるようです。
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通路脇の場所に彫刻されていた仏像群の光景です。深い龕洞の中ではないためでしょうか、風化が進んでいるようでした。中央が、右手が施無畏印、左手が与願印の仏座像のように見えました。施無畏とはさまざまな恐怖を取り除くことで手を上げて指を伸ばして掌を外にめける印相、与願とは仏が人々の願いをかなえてくれることをあらわし手を前に差し出し掌を外の向ける印相です。
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『摩崖三仏龕』のタイトルの説明パネルのズームアップ光景です。唐武周時代に造営されたことが紹介されていました。『周(しゅう):690~705年)』は、女帝の武則天が、唐に代わり建立した王朝ですが、唐時代に含めることが多いようです。先秦時代の周朝や南北朝時代の北周などと区別するため、武周あるいは南周とも呼ばれます。半成品であることが、製造工程の研究に重要な資料になるようです。
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イチオシ
中央の釈迦牟尼仏らしい像のズームアップ光景です。半眼で正面を見据えた瞑想姿のようです。左側に、右手の施無畏印が見えています。施無畏印と与願印は対になることが多く、釈迦如来像に多くみられます。
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釈迦如来坐像の右手にあった仏像のお顔のズームアップ光景です。釈迦三尊像ですと、釈迦如来像を中尊とし、その左右の両脇侍(きょうじ)像は、配される尊像の種類は一定ではなく、文殊菩薩と普賢菩薩、梵天と帝釈天、薬王菩薩と薬上菩薩、金剛手菩薩と蓮華手菩薩などの例があるようです。
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『摩崖三仏龕』の近くで撮影した記憶ですが、周りの写真を一緒に撮影しませんでしたから、正確な位置は不明になってしまいました。衣服は彫刻が完成しているようですが、頭部の後ろ部分は未完のように見えました。端正な顔付きの瞑想姿です。
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同じく、『摩崖三仏龕』周りで撮影した写真の記憶です。こちらも、周りを一緒に撮影しませんでしたから、正確な位置は不明になってしまいました。完成前の粗削りのお顔のようです。
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再集合場所に向かう時間が迫っていましたので、この石段を登るのは諦めました。石段の登り口の案内標識から判断しますと、『潜溪寺』当たりになるようでした。ネットで確認しましたが、建物のように見えたのは、洞窟を保護する庇と側壁でした。
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石段の登り口にあった、観光案内標識の光景です。すべて石段を登った方角の施設案内でした。下から『陳博十字巻碑』、『摩崖三仏』、『賓陽三洞』と『潜溪寺』でした。
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『摩崖三仏』を最後に、龍門石窟の見学を終えたところで、改めて中国の三大石窟の紹介です。最初は、シルクロードの旅行の際に見学した『莫高窟』です。『莫高窟(ばっこうくつ)』は、甘粛省敦煌市の近郊にある仏教遺跡です。『千仏洞(せんぶつどう)』や『敦煌石窟(とんこうせっくつ)』とも呼ばれます。4世紀から約千年間に亘り、元 (王朝)の時代まで彫り続けられました。
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『莫高窟』紹介の続きです。『莫高窟』は、2009年6月のシルクロードの旅の時に訪れました。『中国旅行記17:シルクロードの旅』として小冊子を纏め、ネットでも紹介しました。『莫高窟』は、大小492の石窟に彩色塑像と壁画が保存し、仏教美術として世界最大の規模とされます。フォートラベルでのトップペーです。
https://4travel.jp/travelogue/10351911 -
『莫高窟』紹介の締め括りです。敦煌市の東南25kmに位置する鳴沙山の東の断崖に南北に1,600mに亘って掘られた莫高窟・西千仏洞・安西楡林窟・水峡口窟など600あまりの洞窟があり、その中に2400余りの仏塑像が安置されています。シルクロードは、かつてのNHK番組を毎回視聴し、その後発刊された書籍も買い揃えました。その本は、今も手元にあります。
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次は『雲崗石窟』の紹介です。雲崗石窟は、山西省大同市で最も有名な歴史的遺跡で、西郊外16キロに位置しています。 石窟は、武周山の南側約1キロにわたり彫られていて、今まで1500年以上の歴史を持ちます。2006年9月に見学し、個人的には『中国旅行記10:雲岡石窟、平遥古城の旅』として、小冊子も纏めました。
https://4travel.jp/travelogue/10148478 -
イチオシ
『雲崗石窟』紹介の続きです。現存する石窟は53窟あり、仏像は5万体を越えています。中でも、第20洞の前にある『露天大仏(釈迦牟尼の座像)』は、雲崗石窟の中の代表的作品です。 高さは、約14メートル、顔の線はやさしく、目には力が宿っています。中国の古代彫塑の中の逸品ですが、残念なのは、環境破壊による、石窟の周囲の汚染がかなり深刻です。
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『雲崗石窟紹介の締め括りです。元は霊巌寺と言われ、現在は石仏寺などとも呼ばれます。北魏の沙門統である曇曜が文成帝に上奏して460年(和平元年)頃に、桑乾河の支流の武周川の断崖に開いた所謂『曇曜五窟』(第16窟、第17窟、第18窟、第19窟、第20窟)に始まります。『三武一宗の廃仏』の第一回、太武帝の廃仏の後を受けた仏教復興事業のシンボル的存在が、この5窟の巨大な石仏でした。 『三武一宗の廃仏』とは、中国の歴代王朝が仏教を弾圧した事件のうち、とりわけ規模が大きく、また後世への影響力も大きかった4人の皇帝による廃仏事件のことです。5世紀から10世紀の間の北魏、北周、唐、後周の時代に起きました。
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最後に、今回見学した『龍門石窟』の紹介です。簡単にまとめておきます。中国の三大石窟の見学はこれで完結しましたが、今回、現地ガイドさんは、甘粛省天水市の『麦積山石窟(ばくせきざんせっくつ)』と、トルファン市高昌区の火焔山周辺にある『ゼベクリフ千仏洞』を含めて『五大石窟』を盛んにPRされていました。『麦積山石窟』未訪ですから、機械があれば見学したいものです。
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『龍門石窟』紹介の締め括りです。往きとは逆のコースで、中国の新幹線で、この洛陽龍門駅で乗車し、西安北駅まで戻りました。15~20分に1本の割合のダイヤでした。
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