アスタナ国際博覧会2017(パビリオン巡り・８月)

2017/08/04 - 2017/08/31

2017年にアスタナで行われた国際博覧会(Astana Expo2017/アスタナ万博)の現地スタッフに採用され、4ヶ月間アスタナで生活することになりました。万博期間中は業務の合間に全てのパビリオンを廻りました。膨大な量なので月ごとに区切って振り返ろうと思います。７月中に各国のパビリオンは廻り終えたので、８月以降はテーマパビリオンやイベントが中心となります。

エリア アスタナ(カザフスタン)

• 旅行の満足度: 4.5
• グルメ: 4.5

• 交通手段: 徒歩

モナコ館のカフェです。

クロワッサンとアイスコーヒー。

アスタナ万博の会場は円形で、外側に国際館が並び内側にそれ以外のパビリオンやコンサートホール、レストランがありました。その中の一つ、アスタナ・コンテンポラリーアートセンターに入ってみました。

名前の通り現代アートが展示されているところなのですが、最初にアルマティにある旧ソ連の建物を紹介していました。

こういうの、好きだわぁ…

廃墟に貼られた広告の横断幕の中に、ユニバーシアードのがありました。

図書館もあります。世界の建造物だったりファッションだったり、アートに関する本と子ども向けの本が中心。北朝鮮の写真集があり興味深かったです。

ホールの奥に小さな映画館があり、世界のアーティストのドキュメンタリーと、カザフスタンの若手監督による映像作品がループで流れています。私が最初に入った時はカザフスタンのショートムービーの時間だったのですが、信号のカウントダウンの先に何が起こるのか…と思うと著名人の言葉が流れて、またカウントダウンが続くという謎の作品でした。

特筆すべきは信号の後のこの作品です。CGの馬に裸の男が色々な姿勢で乗っているというだけの映像なんですが、シュールすぎるwww事前にこれの存在を知ってどうしても見たかったのですが、すぐに出会えて良かったw尚もう一度見たくて後日2回ほど行きましたが、その時はドキュメンタリーの方で巡り会えませんでした。ドキュメンタリーは1本1時間くらいあるから、始まると長いんです。

アートセンターは2階もあります。2階はロボット＆アートエリア。

ロボットが削った発泡スチロールのタワーだそうです。

写生ロボット。落書きしてるように見えますが…

完成形見ると結構上手い。

床、壁、天井一面に模様が描かれ平衡感覚がなくなる空間です。アートセンター、なかなか見応えありました。

アートセンターの隣にはその名も「原子力の世界」という、原子力専門のパビリオンがありました。

原子力は賛否両論あるので国際館で扱っているところはほとんどない(というか皆無？)ですが、ここでは原子力の仕組みを科学的に説明してくれます。館内は世界の原子力発電所をモデルにして説明がされていました。フランスが例に取り上げられてるのが多かったのでスポンサーになっているのかもしれません。

私が超苦手な分野なので、英語やロシア語で説明されてもさっぱり…

主幹はカザフスタンの原子力機関のようです。

資料をたんまりくれました。

アスタナ万博には国際館の他に、4つのテーマパビリオンがあります。とのことだったんだけど、2つしかなかったような。それぞれが2階建だったからテーマが分かれてたのかな。

まずはテーマ館の1に入りました。最初に動くオブジェのショーがあります。

ガイドさんの案内で移動していくスタイルで、大きなホールに入ると各々機械の前に立ちます。奥、真ん中、手前と形が違いそれぞれ太陽や水のパワーを出せるという設定です。万博マスコットのサウレちゃんと一緒に地球を救うというストーリーです。万博マスコットは3人いるんですが(どれも微妙に可愛くない)、このテーマ館に太陽光のサウレちゃんだけが出てくるのでグッズは彼女がダントツで売れてるらしいです。

2階へ移動。2階はエコカーなどの具体的な展示物があります。

スマートハウスの紹介。私が入ったときは子どもの団体と一緒でした。

最後に1階に戻ると、出口のところに水を循環させて植物を栽培するシステムの紹介が。みんな記念撮影していました。テーマ館、盛りだくさんで楽しかったです。

８月10日、トルコのナショナルデー。ナショナルデーになるとその国の関係者のパレードが行われます。

そしてこの日はトルコアイスの無料配布が。人が殺到しすぎて間に合いませんでした。

8月13日、ベラルーシのナショナルデー。エコバスが売れています。

ナショナルデーにはステージでの式典の他、館内でもイベントをやっています。

この日はステージの式典も見に行く予定だったので、それまでの時間にポーランド館のレストランで昼食。

店内は赤を基調とした作り。食堂車をイメージしているようで、窓にはポーランドの景色が流れます。

チキンを食べました。

午後、ナショナルデーのステージイベントが始まりました。

司会は男性がカザフ語、女性が英語です。女性の司会者がお美しい…のちにこの２人と知り合うことになるんですが、男性は本業はオペラ歌手だそう。女性はてっきり女優かモデルかと思ってましたがこの近くのナザルバエフ大学の学生さんなんだそうです(ナザルバエフ大学は全講義英語なので、学生さんはみんな英語堪能)。

歌や踊りのショーが繰り広げられました。

国際間の建物の中にユニセフのパビリオンもありました。

万博会場内のイタリアンレストランです。

安定の味。

スイス館主催で、「タレントショー」というイベントが行われました。万博スタッフが自由に応募して特技を披露できます。各国代表といっても出てくるのは各館で働いてるカザフ人がほとんどなので、カザフ色が強いです。

なぜかタイ館とオーストリア館のコラボでホールニューワールド。タイの太めアラジンがかわいいww

キルギスもそうですが、カザフも学芸会みたいな出し物に大人が本気になって取り組むのが面白いです。

最後にスイス館が館のテーマとなっているフラワーパワーにちなんでお花持ちながらダンス。なお、このイベントに私も出させていただきまして、スイス館からお土産たくさん貰いました。

8月29日、ベトナムのナショナルデー。パビリオンがお隣のよしみで国旗持ってるモリコロ。

日差しが強すぎるのか、カザフスタン館の球体には幕がかけられています。

シェルは独立した大きなパビリオンを持っていました。

この日はカリナちゃん一家が万博に来たので、一緒に見に行きました。

ここは子どもたちが楽しめる工夫がたくさんありました。

化学実験ショーと名付けて、透明の液体同士を足すと色が変わったり、シャボン玉の中に入ったりと体験コーナーがたくさんありました。

透明の球の中に入ってハムスターみたいに回して、発生するエネルギー量を競うゲームです。カリナちゃんの次女が挑戦しました。子供に戻ってこういうのやりたい。

会場の北側には子供たちが遊べるスペースがあるのですが、そこで恐竜ショーやってました。

椅子座って休憩してるw

この日はカリナちゃん夫妻や同僚たちと会場内のライヴに行く予定でした。カリナちゃんがお子さんたちを友人の所へ預けに一度抜ける間に夕飯。アフガン料理のお店があり、このカボブ(トルコでいうところのケバブ)が美味しかった！

万博は21時になると毎晩パレードやっています。

この日カリナちゃんたちと行ったのは、は世界的に有名なDJ、Axwellのライブ。

私はクラブには疎いので全く知らなかったんですが、周りがみんな興奮して行くというのでついていった形です。無料だったこともあり、すごい盛り上がりでした。この日が万博会場に一番人が入ってた気がします。

中華料理ももちろんあります。高級そうなレストランの他、フードコートのようなところも。こちらはそこで食べた牛肉麺。

この中華フードコートの上には企業館がありました。

上の階から見下ろす万博会場。

ここ、人少なくて休憩に良いなあ…もっと早く気づけばよかった。

シルクロード・プラザのアフガニスタンブースが出してるお土産。民族衣装、めっちゃかわいい。でもさすがに気軽に手が出せる値段ではなく…

こちらもシックで素敵。

こちらは中華企業のパビリオン。

これはファンにはたまらない、カザフスタン国鉄のパビリオンです。

こちらはAir Astanaのパビリオン。

各都市就航の歴史が載っています。日本が加わる日は来るのかしら。

SAMSUNGも出していました。最新機器の紹介やVRがあります。

気合が入っていたのがカザフスタンのガス会社のパビリオン。

ちゃんとガイドもついてくれて、映画みたいなショーもありました。

8月31日はキルギスの独立記念日、併せて万博のナショナルデーもキルギスの日でした。ナショナルステージで行われる15時からの式典のために人が集まってきます。シルクウェイ・プラザのキルギスブースで流れている映像が流れていました。その映像に、映画製作でご一緒した(https://4travel.jp/travelogue/11622391参照)女優、アイジャマルさんが出演していました。

ステージが始まります。今日も司会のお姉さんがお美しい。なおこの司会者、マディナさんとお話ししたところ、ドレスは自前で10着を着まわしていると言ってました。

役職者からの挨拶があった後、キルギスのアーティストによるステージが始まりました。背景の映像見るとイシククルに行きたくなる。

ダンスショー。

歌手のディナラさん、たぶん「キルギス語で歌おう」の番組(旅行記https://4travel.jp/travelogue/11620614参照)でご一緒したことあったと思う。

そして会場が最も湧いたのがアタイ・オムルザコフのダンスグループ！アタイさん、アメリカのオーディション番組に出たことで超有名になった、キルギスのロボットダンスの第一人者です。まさかここで生で観られるとは…！

式典が終わり、偉い人たちはシルクウェイ・プラザに移動。貸切で観覧が行われている間、パビリオンの前でマナス語りなどが行われていました。

そしてパビリオンがオープン。ブースではJICAのプロジェクトで作られているハチミツやジャムが紹介されていました。

テーマ館1の通路挟んで隣の建物がテーマ館2です。

入り口入ったところ。

ここも一定数の人数を集めてツアー形式。入り口でゴム製の雫みたいなものを配られます。それをパネルの穴にはめて、まずは映像を見ます。

それから広い展示エリアへ。各ブースでは古来のエコな暮らしや発明が紹介されていました。

これは天然の冷蔵庫ですね。

たくさんある円柱に手をかざすと、各シーンでのCO2排出量を表示してくれます。

それから2階へ移動。ここからはモノレールみたいなのに乗っていきます。

映像、音声が流れ、ドアが開いて部屋へ入っていきます。ディズニーランドみたいだ。

各席の前に雫をはめて押すスイッチがあり、それをオンして世界にクリーンなエネルギーを届ける、みたいな設定です。

こうして地球は救われました。

雫は最後に回収されます。最後の展示で穴にはめると、そのままガコッと下まで落ちていき、上の黒い球体と壁の風車が動きます。テーマ館に行く前にここで間違えて持って帰って来てしまった雫を見たことがあって、てっきりお土産でツボ押しでも売ってるのかと思ってました（笑）

友人が喫煙所でロシア館の人と仲良くなって、一緒にロシア館のVIPルームを案内してもらえることになりました(笑)

VIPルームにはパビリオンと違う色の虎さんがいました。

2階にあるVIPルームからの景色。

初期は高くて躊躇してたドイツ館のレストラン、肉とポテトとビールのお手軽セットがあると聞いて終盤で行きました。美味い！