アスタナ国際博覧会2017(カザフスタン館)

2017/07/02 - 2017/07/02

2017年にアスタナで行われた国際博覧会(Astana Expo2017/アスタナ万博)の現地スタッフに採用され、4ヶ月間アスタナで生活することになりました。カザフスタンのフィギュアスケートの興味を持ったのがきっかけで中央アジアに行くようになり、キルギス留学も経験しましたが、その原点になったカザフスタンについに住むことになったのです。

万博期間中は業務の合間に全てのパビリオンを廻りました。カザフスタン館は量が多く、万博終了後も残るので独立した旅行記で振り返ろうと思います。

エリア アスタナ(カザフスタン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

満を持してのカザフスタン館です。もちろん大人気で、人が多い時間帯は2時間待ち以上になるとか。内容盛りだくさんで観覧にも時間がかかるので、朝一で入って午前中全部費やすくらいの気持ちで行きます。

なおアスタナ万博自体は、万博経験者が「こんなに人が少ないのは初めて見る」というくらい客足の少ない万博でした。ミラノ万博の日本館は8時間待ちだったそうですが…。日本円で約4000円というチケットはカザフの地方の人にとっては気軽に手が出せない価格のようで、万博後半は学校の子供たちを無料招待したりと色々やっていました。それでも朝から来る人は稀なので、午前中はどこもガラガラです。

球体は8階建てで、それぞれの階にテーマがあります。1階を見てからエレベーターで8階に上がり、会談で１階ずつ降りてくる順路です。

1階はナショナルパビリオンということで、カザフスタンの歴史や文化紹介がメインです。

大きなユルタの中でカザフ民族について動くイラストで説明しています。

カザフの楽器も展示されています。

カザフの草原の四季をイメージしたCG映像。ユルタの内部にほぼ360度映っていて大迫力。

ユルタの外側には来館者のセルフィーが写し出されるアプリが。

エネルギー開発に関する展示もありました。モニターで研究者についての紹介などが音声とともに流れています。

これはプラズマの紹介。球体に手をかざすと光がその手を追いかけます。光が当たるとピリッとしました。

1階を見た後はびゅーんと一気に最上階へ。エレベーターも近未来的でかっこいいです。

8階は「未来のアスタナ」がテーマですが、一番の見どころはこの浮かび上がった橋です。

ガラス張りで、下の階が見下ろせるようになっています。底が抜けたら1階まで落ちます。カザフスタンなだけにありえそうで怖いです。しかも危機感の薄い地元人がでっかい体でジャンプしたりするから…

その他、アスタナ2050年構想などが展示されていました。実物に建物の説明、上部の鏡に街が写し出されるなど、見せ方がおしゃれです。

7階のテーマは宇宙。バイコヌール宇宙基地擁するカザフスタン、やはりこのテーマを差し込んできましたね。入るとプラネタリウムがありました。

国際宇宙ステーションの歴史や、宇宙食なども展示されています。

月面探査車かな。カザフ人の絶好の撮影ポイントになっていました。

宇宙服。カザフスタンでは宇宙飛行士はヒーローだそうです。万博終盤に実際に引退された宇宙飛行士の方が来たんですよね…本人は全く名乗らなかったので外国人は全く気づきませんでしたが、地元人の警備員が大興奮していました。

6階のテーマは太陽光。6階から5階へ突き抜けるようにでっかい太陽があります。

中に映像展示があるのですが、これが6分おきに10人入場なのでめちゃめちゃ待つ。

待つこと1時間、ようやく中に入れました。太陽光の旅という題名でイメージ映像が流れています。球体の内部全てがスクリーンになっていて、真ん中ある橋から上下左右360度映像が見れます。

太陽から出てくると、太陽系の紹介が。

地球は模型がありました。太陽光が当たっていて、夜から朝になる様子がわかります。

もちろん太陽光エネルギーに関する展示もありました。

5階は風力についての展示です。

6階から突き抜けている太陽の、5階から見た図です。

6階もそうだったんでｓが、各国の対応・風をつかさどる神が説明されています。日本の風神さま雷神さまもいました。

風の力を体験できるコーナー。3段階に分かれていて最大風速のところは子供たち大はしゃぎでした。

私が気に入ったのはこれ。丸いプレートに常に風が巻き起こっていて、布が舞い続けます。まるで生きているみたいでした。

4階のテーマはバイオエネルギー。

床には豆や穀物が埋め込まれています。

廃棄物からエネルギーを作り出す説明です。

子どもたち向けに、森を守ることを教えるアニメ。

藻を使って電気をつける実験なども行われていました。

3階のテーマは動力。

上の4階から3階にかけて、大きな振り子のオブジェがありました。シルク・ド・ソレイユがこれ使ったパフォーマンスをしていました(その話はまた別の旅行記で)。

動的エネルギーというと他の自然エネルギーとちょっと種類が違うのでどんなものが展示されてるか想像がつかなかったのですが、義手や義足なども紹介されていました。

他のパビリオンでもチラホラ見られる、自転車を漕いでエネルギーを貯める体験コーナー。カザフスタン館では青チームと黄色チーム(カザフの国旗カラー)に分かれて、より多くのエネルギーを集めた方が勝ちというゲームをやっていました。

最後は2階。テーマは水力ということで、大きな水車がお出迎え。

滝に打たれてるような写真が撮れるCGです。

どうしたら川の水を効率よく流せるか実験できるコーナーなどもあります。

潜水艦の中にいるような感覚になる展示。やはり水は良いですね。見てて癒される。

1階から8階まで、全て見るのに2時間半ほどかかったカザフスタン館、私のような素人でも子どもでも楽しめる工夫がありました。科学博物館みたいで楽しかったです。