シニア主婦のユーレイルパス一人旅（７）　　ネルトリンゲン

2019/09/27 - 2019/09/27

パート放棄♪家事も放棄、ダンナも娘も息子も放っぽってのヨーロッパ６ヶ国ひとり旅。
６日目の今日は、シュツットガルトからローカル線・ローカルバスでディンケルスビュールに向かいますが、その途中、隕石が落ちた後のクレーターにできたという、円い城壁の町ネルトリンゲンを訪ねます。

エリア ネルトリンゲン(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

旅慣れぬ身には大冒険だった、昨日のホーエンツォレルン城行き。

今日の行程も私には難易度高し。ドイツ南西部のシュツットガルトから南東部のロマンティック街道まで移動。まずはネルトリンゲンまで電車で行き、そこからローカルバスで宿泊地のディンケルスビュールまで向かいます。
しかも、ユーレイルパスがフレキシブル10日間であるため、電車区間の短い今日はパスを使わずに切符を買っていくつもり。

まず、シュツットガルトでネルトリンゲンまでの切符を買いました。
ツーリストインフォメーションは構内工事のため移転していたようでずいぶん探し回りました。ようやく見つけたカウンタは隣のオフィスビルみたいな中にあり、しかもたくさんの人が並んでいる。目当ての列車に間に合うかなーって感じです。

ようやく番が来たので、立派な黒い制服、黒いおヒゲのおにいちゃんに、
「ネルトリンゲン、ワンウェイ、ワンパーソン」と言ったのですが、全く通じてない様子。
「ソーリー？　ネルトリ…？」
「えーと、ノ、ノルドリンゲン？」発音に自信がないのでこっちも言い方を変えてみる。向こうはまだ首をかしげる。
「んー、ノルドリンゲン………えーっと、この８時20分の電車でアーヘンまで行って乗り換えて～～（スマホ画面見せる）」

すると、「オーッ、you mean、ノルドリンゲン！」

ウケる～！！という感じでウハハッ、と笑われました。
えーっ、そーんなに違ってたかなあ？ 同じに言ったつもりだけど……。まあとりあえず通じて良かった。
「ワンウェイ？ツーパーソン？」
「ノー、ワンウェイ、ワンパーソン」さっき言ったのに～～と思いつつ答え、セカンドクラスプリーズ、と言うと、兄ちゃんやけにフレンドリーな笑顔で、
「ファーストクラスの方がおすすめですよ、混んでないし。どう？　✕✕ユーロ違うだけですよ～」
ノーサンキュー、と言ってもさらにニコニコして、「DBのカード持ってます？便利ですよー」とか売り込んでくる。私にDBカードが必要なように見えるか？早くしてくれ(-_-メ)！と思いつつニコニコ、ノーサンキュー。

切符を受け取って、ホームまで戻ると、なんと電車は一番向こう。14番線分を横切って走り、なんとか発車予定１分前で間に合いました。二等車はガラガラ。兄ちゃんの口車に乗って一等車買わなくてよかった。

せっかく駆け込んだのに、３分遅れくらいでやっと出ました。ドイツは本当にマジメで、すぐに検札来る！
「ふふーん、ノルドリンゲン……」
「次の駅で乗り換えですよね。」
「オーイエス。ちょっと遅れてるけど、」
「そうですね。乗り換えの時間短いですかね。」
「ふふふ、でも大丈夫、３ヤードしかないからね。」
その通り、向かいのホームで、10歩で乗り換えできました。
電車はシュツットガルトを離れていきますが、そういえばウワサに聞くベンツ本社のビルを見なかったなーと思ったとたん、線路沿いの巨大な工場にベンツのマーク。その向こうの国立競技場みたいな立派なスタジアムに、「メルセデスベンツアリーナ」の文字が。
そしてまもなく、車窓は上写真のような、一面の田園風景となりました。

乗り換えふくめ2時間弱で、無事ネルトリンゲン到着。駅舎の写真は撮らなかったけど、あまり駅に見えないフツーの建物でした。
ここにはコインロッカーがないと聞いていたけど、ホームにあるのが見えたので駆け寄った！……けど、15個くらいあるロッカーはほぼ全部鍵が壊れている。錆びたオブジェみたいなロッカーでした。
仕方なくバックパックを背負ったまま街へ。駅を出てまず、左側にバス停があるらしいのでそこを見に行きます。

バス会社のビル？の前のロータリーみたいなとこで、ディンケルスビュール行きの表示を発見。よしよし、８番ね……心覚えしますが、結局、ココからは乗らなかったの。この次のバス停である教会広場近くの停車場から乗りました。駅のコインロッカー壊れていて逆に良かった！　預けたら戻らなきゃなりませんでした。

そのまま左側へ歩いて、グーグルマップを頼りにライムリンガー門のほうへやってきました。駅を右へ行くとダイニンガ―門らしい。

ライムリンガー門。

近くにあった地図。右の矢印のところがこの門の位置。駅はこの図から外れた右側、円い城壁の外側にありました。

門を入ってたしか徒歩５分ほどで、この光景。結局、この正面のＹ字路にある三角広場が、ディンケルスビュール行きのバス乗り場でした。

Ｙ字路を右へ行ったところがこの教会広場。ここまで、門を入ってから10分かからないほどの小さな町です。教会の塔がどこからでも見え、迷う心配はありません。

この教会の塔に上って円い町の姿を見れば、もうミッション終了みたいな感じなんですけど、重い荷物をしょったまま上るのはつらい。
ネットの情報によれば、近くにツーリストインフォメーションがあり、そこで荷物を預かってくれるとのこと。

さっきの風景からまっすぐ、教会を左手に進みますと、この場所に出ます。ツーリストインフォメーションはこの方向。右手、ちょっと派手な建物のほうへ曲がります。

ちょっとわかりにくいのは、インフォメーションの建物が大通りに面していないこと。右手へ進むと、さっきの派手な建物（左に写ってます）の斜向かいにこの立派な建物(市役所？)があるんですが、その後ろの黄色い建物の２階がインフォメーションでした。

この建物です。たしか２階に上がった？ような気がします。若い２、３人のスタッフがフレンドリーな笑顔を向けてくれました。
いきなり「荷物お願いします！」というのもなんなので、「あの、荷物をキープできるところをさがしてるんですけど……」というと、「オー、ここで預かりますよ！」とさわやかに言ってくれました。
ホントですか！ありがとう！と言って渡すと、…引換券くれたかなあ？　くれなかったかも？　となりの事務室の床に並べて置くみたいな、ラフな預かり方でした。でも預ける人はそんなに多くないので、大丈夫と思います。

さて、いよいよ教会の塔を上ります。うん、……まあ、なんとか登れるでしょう。

途中にトイレがあるのも確認して安心。

そしてもう少し上ると管理人さんの部屋があり、猫などもいてなかなか居心地のイイ感じ。ここで入場料を払います。管理人さんはあまり愛想よくなかったな。

いよいよ塔の上に出て、見晴らしを楽しみます。

塔の回りの、狭い石造りのベランダみたいなところをぐるりと回れます。
円い町の形がよくわかる。

夢中で写真撮りました。

まるでおもちゃの町みたい。

あまりのかわいらしさに、旅から帰ってから写真加工も試みてみました。おもちゃの町のように見える加工。

すっかり満足して塔から降りたところで、バス時間まであと１時間をちょっと切りました。
さっきのインフォメーションで訊いたところでは、教会広場の近くにバス停があるらしいのでまずそこをチェックしにいきます。

行ってみると、なんのことはない、ライムリンガー門から入ってすぐのＹ字路にある、さっきのこの広場です。

グーグルマップで見るともっと南にバス停のマークがあるんだけど、それよりはちょっと教会側。駅前の停車場を発車し、その後にこっちへ来るんだと思います。
これは、車道側からみたところ。

これは、バス停側から車道を見たところ。バスはまさにここへ停まります。

安心して、ふたたび町見物へ。門や城壁の近くまで行ってみます。特に壁って感じではなく前にも家が並んでますが、壁の上の通路にも上れます。

民家の植木鉢も楽しい。
狭い町だから一周するのはあっという間で、

また教会広場に戻ってきました。
時刻はお昼ころ。ここからバス停に行くまでの道筋にパン屋があったのを見たので、そこでパンを買ってバスを待ちながら食べるつもり。
ところが―――！

いやー、ショッキングでした！　この教会広場とバス停の間の、すっごく可愛くて素敵なパン屋さんだったんですが、たまたま入ったとき店員さんもほかの客もいなくて、可愛いパンだけが並んでいる……と見えた途端、

30匹以上のハエが、わたしに驚いて一斉に飛びたったんです。それも、日本のハエより２倍くらい大きい、重量感のすごいやつが！
悲鳴を飲み込んで、すぐに出てきました！

すごいな～～～！　ドイツの人はきちんとしてるけど、神経質じゃないんだね。あんなの、絶対に無理。こうなったらパンでなくパックされた何かを買うつもりで、何軒か先の、狭い、スーパーらしき店に入りました。
びっくりするくらい品揃えがなかったのですが、完全なケースに入ったパン売り場を発見。これとて、配送途中に例のハエにやられてないとは限らないですが、見ぬもの潔し、で2個買い、バスを待ちながら食べました。

さて、15分ほどたち、…バス発車５分前となると、

え～～～～(-“-)；；

え～～～～～～(~_~;)！

ま、まさかこやつら全部乗るのか？！

結局ヤツらはのりませんでしたが、乗りこんだバスも、子どもでいっぱい。
特に注目されはしなかったが、恥ずかしかった。街を歩いているときに小５～６くらいの悪ガキ娘に「ワッ！」とか驚かされて笑われたので、少し神経質にもなってました。
まだ１時前。学校が終わる時間には早いと思うんだけど……通学路なんですね。10分～20分の間に、恐ろしく瀟洒な住宅地でヤツらは三々五々降りていきました。

……と思いきや、次と次のバス停でまた同じくらいの数の子どもが乗ってくる！
完全に舗装のない田舎道、農家がぽつんぽつんと並ぶ広大な土地。途中から乗ってくる子は、友達の家にでも行くんかいな…？

なわけで、ネルトリンゲンのイメージは、塔からの美しい景色のほかに、ハエでいっぱいのパン屋と、子どもでいっぱいのローカルバス。

こうしていまいちリラックスできないまま、次の目的地ディンケルスビュールに向かう１時間の行程につきました。

この旅行記へのコメント （2）

• てるてるさん 2020/06/07 23:20:04

  初めまして♪

  旅行記、とっても興味深く拝見させて頂いています！
  
  実は今年の夏休みに小学生の息子と2人でスイスの友人を訪ねる予定でいたのですが、コロナ禍で断念(泣)
  航空券を来年の夏に変更して、この際だからドイツも入れちゃおう！なんて妄想していろいろ調べているところです。
  rieさんの旅行記はバスの乗り継ぎ等も詳しく書かれていて、とても参考になります♪
  親子で「進撃の巨人」が大好きなのでネルトリンゲンは外せないし、ローテンブルクも絶対行きたい！と、計画の段階で欲張り過ぎています。
  
  パン屋さんのハエ、どんな恐ろしい光景だったんだろう･･･
  旅行記、アムステルダムまで拝見させて頂きました。続きも楽しみにしています♪
  フォローもさせて頂きました。今後もよろしくお願いします(*´з`)

  rieさん からの返信 2020/06/10 10:45:38

  Re: 初めまして♪

  気づくのが遅れて返信遅くなってごめんなさい！　すごく嬉しいお言葉いただいて感激しています。小学生の息子さんと？！もう絶対実現したいですね！コロナが本当に憎いです。でも夏は明らかに感染が抑えられていますし、あと１年たてばきっと有効なワクチンも期待できますよ！
  進撃の巨人私も好きです。そんな日本人が他にもいるかと思いましたがいませんでした(^-^;　非現実的でよいところです♪
  ロマンティック街道を自力で…という方が少ないのでバス情報は本当になくて私も苦労しました。なのでここのバス情報だけはちゃんと書きたいと思ったのです。何か役に立てたら嬉しいです！
  ただ、ディンケルスビュールをすっとばせば電車でという手もあると思いますし（ごめんなさいちゃんと調べてないけど）、ディンケルスビュールは年寄の私は静かで感激しましたが小学生のお子さんにはつまらないかもです。
  あと、もうご存知かもしれませんが、バスの旅にも「ＤＢナビゲータ」がすごく役に立ちました。英語ですがプレイストアから簡単に落とせますし、アンドロイドでも使えましたし、日本で見方を勉強していけば、電車の遅れとか番線の変更とか、……バスに関してはドイツ国内だけですがバス停の位置まで出てきたと思います。絶対おすすめです！
  大(^▽^)さんのページにもきっと行かせていただき、これからの旅も絶対応援したいと思います。ありがとうございました。