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《2019.December》,29th 2days driving to Post Office in FUKUI,without  sightseeing.<br /><br />気がつけば今年も師走、本当に1年の過ぎるのが早いと感じるようになった。言うまでもなく年を取った証拠ではあるが、思い返すと今年もなにもしていない…。しかし接客業の悲しい性〝師走は忙しい〟ことだけは例には漏れることもない。そんな中連勤する代わりに連休を取るスタンスはいつもと変わらず貫き通し、12月前半にも2連休をしっかり確保した。しかしながら天気に恵まれないとか予定を組む時間が取れないとかで結局ゴロゴロとして過ごしてしまう悪いクセが付いて来た。これではダメだと気持ちを入れ替えて、連れがいればそうはいかないことふと気付く。暇と言えば我が家のオヤジ殿のことを指す。11月の連休はなんだかんだで流れてしまったこともあり、改めて休みの前々日に声を掛けてみた。ふたつ返事で旅立ちは決まり、行き先も福井市・坂井市・あわら市の未訪問郵便局巡りとなった。いつもと変わらない決まり方ではあるが予定をじっくりと組む時間が取れない時に限ってオヤジ殿の贅沢なリクエストが入る。泊まりは芦原温泉にしようと。しかしこの時期の北陸と言えば〝蟹〟である。値段のこともあるが、私以上に面倒くさがり屋のオヤジ殿ゆえ蟹を食べに行く旅にもならないことも間違いない。ということは敢えて高いお金を出してまで芦原温泉に泊まる必要もない。そして郵便局巡りという特異な旅路ゆえに〝こんな所?〟に泊まれる醍醐味もある。結果ビジネスプランという北陸の温泉らしからぬ格安プランを設けていた坂井市の丸岡温泉たけくらべに宿を決める。<br /><br />今回のルートはオヤジ殿に一任し、いつもの如く私はドライバーに専念する。ルーティングを確認する暇もないためあたるも八卦あたらぬも八卦と割り切ることにした。<br /><br />前日帰宅後にコース表を受け取った。が私が提案していた周辺部から攻めて行くものではなく、市街地から攻めて行くルートになっている。まあ予定は未定、なるようにしかならないためプランニングbyオヤジ殿を立てようとコースを考え受け入れることにした。<br /><br />そして当日の朝を迎え、マイペースに荷物作りをしているといつもの如く催促が来る。前日迄に準備が出来ないこと位学習してくれよと思いつつ出発する。予定に遅れること30分で自宅を出発、一路福井市を目指すこととなる。<br /><br />通勤時と同じルートを途中迄走り、名神高速道路瀬田東インターチェンジから高速道路を利用する。そして米原ジャンクションから北陸自動車道を走行し、出発後1時間20分程で敦賀市の刀根パーキングエリアに到着した。<br /><br />同じ休憩場所を利用するのも面白くないと踏んで刀根パーキングエリアを選んだがここは失敗だった。本当に何もない場所で飲み物も自販機で買うしかなかった。ただ一息つける場所には違いないので一服し、パーキングエリアから見える山々に日差しが当たっている様を目にして、久しぶりの好天に恵まれたと気持ちを入れ替えて出発する。本来ならば高速上で2回の休憩を取る距離ではないが、我儘なオヤジ殿の命令で北鯖江パーキングエリアでも休憩を入れる。こちらは何回か利用はしているが地元ローカルのコンビニエンスストアがあり、24時間お土産を含めて買い物ができるようになっている。しかしまだ最初の目的地にも着いていないため、買い物はせずに出発する。<br /><br />この後は〝局巡り〟となるのだが、どういった調べ方をしたのかは不明だが、福井インターチェンジで北陸自動車道を下り一般道を走るとナビが言う。福井インターチェンジから第一目的地の福井花堂郵便局へ向かうには戻る形になるため、通常ならば鯖江インターチェンジを利用するが、行程を組んだ時に何か考えがあったのだろう。よってナビが指し示したそのルートに従って走ることにする。行程を組み替えると効率が落ちてしまうので手元の局順リストに従って走ることにした。福井江端町・福井種池・福井福町・社北・福井毛矢・福井西木田・福井足羽・福井照手・福井錦町・福井春日局と市街地らしく局間距離のない局を回った後、ファミリーマート福井若杉店でトイレ休憩を兼ねて一息つき、福井みのり・西安居・越前三方・天津・清水・殿下簡易局と郊外の局を巡った後に海沿いに出て越廻局に到着する。現在は福井市となり越前海岸のイメージは薄くなった気がするが、日本海の荒波を感じるところは変わってはいなかった。<br /><br />越廻郵便局を出て海岸沿いを走る途中トイレを備えた駐車スペースを見つけて立ち寄った。国道305号線は一部バイパス化されてはいるものの多くは旧道のままであり、路駐が通行の妨げになることを考えれば理に叶っている。ただせっかく整備するのであれば高潮や津波対策として〝高さ〟を考えれば尚更良かったように思える。整備した時代にはそういう意図はなかったのかも知れないが今後は一考願いたいように感じた私であった。<br /><br />海岸沿いを走り国見・鷹巣・棗局と巡って行く。棗(なつめ)とはこんな字を書くと初めて知った。この先はコース設定に悩むところだったが、名案もなかったので書かれている順番に回って行くことにした。<br /><br />一旦山中の越前本郷局を訪ね、戻るルートで鶉局に辿り着く。この鶉(うずら)局も難読ではあるが知る人ぞ知る漢字でもある。そして坂井市へと入り浜四郷郵便局でタイムアウトとなる。出発は30分遅れたが24局の実績はなかなかである。時間の柵から逃れファミリーマート小林木部店でひと息入れる。沈み行く夕陽が綺麗だったことが印象に残った。<br /><br />このまま宿へと迎えば約30分だが訪問が永久に叶わない2局へと立ち寄るためのルーティングを取る。先ずは楢原簡易郵便局。11月中に行くことができれば良かったのだが諸々の事情で叶わなかった。名目上は11月30日付けで一時閉鎖となっているがどうやら契約解除の扱いのようだ。既に郵便局としての姿ではなく接骨院となっていた。残念ながらこの場所での再開は期待できない。しかし遅ればせながら訪れたことを記録するために旧局舎をカメラに収めて先へと進むことにする。<br /><br />20分程市街地方向へと車を走らせ、着いた先はパワーセンターワッセ。田舎の複合商業施設であるが、どうやらこの敷地内に目指す場所はあったようだ。福井運動公園簡易郵便局、こちらは9月30日に一時閉鎖となっている。簡易局の受託管理者と施設のつながりは不明だが、移設再開した経緯もあり利用者の利便性を考えてのことだったように思える。旧楢原簡易局は閉鎖後10日で郵便局らしき様子は消えていた。福井運動公園簡易郵便局はそれにまだ2ヶ月の日時が経過している。局舎の写真がweb上に残っており、それから推測するに現在ATMコーナーとなっている場所が跡地のようだ。<br /><br />簡易局閉鎖の案内が貼られていたが〝ワッセ簡易郵便局〟と書かれていた。通称としてそちらの名称が使われていただろうことはわかるが、やはりこちらも郵便局であった形跡は残されていなかった。物悲しい想い駆られるがやむを得ない理由があったのであろう。こちらも局舎跡をカメラに収め訪問の記録を残しておき、いよいよ宿へと向かうルート走ることにする。<br /><br />福井市内を経由したために時間を割いてしまったが、最短ルートで宿へと向かう道中にある丸岡郵便局へと立ち寄った。18:30という時間では旅行貯金は勿論不可能である。しかし今回の用事は〝ゆうゆう窓口〟にあった。旅初日に撮影したフィルムを発送する。いつも同じようなことはしているが、今回は富山市へと送るため今日の便に乗せたいという思いがあった。この時間に丸岡局窓口に差し出せば翌日富山に到着する。定形外郵便にて発送を済ませると本日のミッションはクリアとなる。局の駐車場を出ると山手の方へと進んで行き、本日宿泊する丸岡温泉たけくらべに滑りこむ。19:00が夕食付きプランのチェックインリミットだったため、無事に到着できるまで手に汗握るラストランであった。<br /><br />丸岡温泉たけくらべ、北陸の温泉と言えばひとつの温泉を複数の宿が引き込んでいるところが多い中でひとつの宿がひとつの温泉を引いて成り立っている。丸岡と言えば丸岡城と一筆啓上コンクールで有名であるが、丸岡温泉と言っても知名度は低い。多分私も郵便局巡りと言う特殊な形態の旅でなければ泊まることもなかったと思う。廉価クラスの温泉宿と言った感じの建物は敷居が低く気楽に利用できる。たけくらべの名前は樋口一葉由来かと思ったがそうではなかった。宿周辺の山々が標高を競い合ったと言う伝承に基づいた命名だということを初めて知った。<br /><br />二階建ての建物にはエレベーターがない。まぁ二階なので大したことはないが、こんな理由でバリアフリーのポイントは下がってしまう。今宵は二階の211号室〝松の間〟。8畳トイレ付き禁煙ルームは2人には広過ぎるように思えるもの。とりあえず荷物を置いてひと息つくと夕食を頂くために1階レストランに向かった。宿入口には〝歓迎〟以下数名の名前が書かれていたが、2食付きの宿泊者は私達だけだった。<br /><br />ビジネスプランという格安プランではあれど鍋・天ぷら・刺身といった海山の幸は堪能できた。これで1泊2食付きで税込8,250円というのはコスパの高さは半端ではない。ご飯のおかわりはしっかり頂き、程良くお腹も膨れて部屋へと戻る。そして温泉だが日帰りプランもあり、開放時間もあるがこの時間であれば宿泊客のみとなるはずだ。とりあえずオヤジ殿を先に行かせてその間に翌日の行程をイチから組み直す。もし芦原温泉に宿を取っていれば、当初の予定通りに回れたが、それ即ち坂井市山間部に位置する局が時間切れになる可能性もあった。しかしその山間部に宿泊したが故にあわら市や加賀市の比較的局が集まっている部分が残ったとしても次回回るには便利である。この辺りは性格の違いで、あくまで市町村単位での制覇に拘るオヤジ殿に対し私は一筆書きルートに拘るため、どう捉えられるかはわからない。しかし旅先では理想論より現実論になるため反論される余地もない。結果として宿最寄りの竹田簡易郵便局から福井市を横断し坂井市・あわら市に至るルートが完成し、温泉帰りのオヤジ殿に通告する。旅先で行程を組み直す術のないオヤジ殿ゆえ認めるしかない。そんな遣り取りを済ませた後私も温泉に浸かりに行く。貸切状態を期待したが朝食付プランでビジネス利用のお客が到着したらしくそう思うようには行かなかった。<br /><br />ひと言でいうとカルシウム硫酸塩泉の泉質は際立った特徴がなく地味なものではあれどやはり身体は芯から温まる。そんなお湯にゆっくりと浸かり、ほっこりした気分になって部屋へと戻る。助手席に陣取って暑い・寒いと喚き散らし、郵便局脇に停めた車から局舎迄の僅かな距離の往復でなにが疲れるのかわからないが、いつも旅先ではオヤジ殿は早寝する。鍵を持たずに大浴場に行って帰って来たら締め出されたことも度々あった。反面ハンドルを握り続ける私は、昨日は仕事にも拘らず朝は6:30起き。そして1日で320kmを走りつつナビの設定までしている私が翌日の立ち寄り地を探すために起きている。こういうところは人任せに出来る性格が羨ましいと常々思う。<br /><br />かと言って面白くない訳でもない。旅の醍醐味は〝計画〟と言われることが少なくない。私自身もその考えには賛同しており、実際一年間コースを練りに練って毎年6月に実行に移す沖縄の戦跡巡りは、参考にできる資料も少なく、ほぼ全て手作りではあるが5回の訪問で各回の目的地訪問達成率は半分程度でしかない。無理な行先数を組み込んでいるのはわかっているが訪問地全てを回り切った後に行く場所を探すことを考えれば気が楽なこともわかっている。どこまで行くことが出来るのか?そのスリリングさを〝楽しんでいる〟こともまた旅の醍醐味であるため、逆に今回のように無計画に急いで組み立てたものの結果がどうなるのかワクワクして仕方がない。ただ寝不足だけは運転に影響するため無理もしないよう程々にして切り上げることにした。<br /><br />明日は明日の風が吹くのだから・・・zzz。<br /><br />   《翌日に続く》

ChapⅠ,29th 2days driving to Post Office in FUKUI,without sightseeing.

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2019/12/10 - 2019/12/10

118位(同エリア600件中)

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

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2019/12/10

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《2019.December》,29th 2days driving to Post Office in FUKUI,without sightseeing.

気がつけば今年も師走、本当に1年の過ぎるのが早いと感じるようになった。言うまでもなく年を取った証拠ではあるが、思い返すと今年もなにもしていない…。しかし接客業の悲しい性〝師走は忙しい〟ことだけは例には漏れることもない。そんな中連勤する代わりに連休を取るスタンスはいつもと変わらず貫き通し、12月前半にも2連休をしっかり確保した。しかしながら天気に恵まれないとか予定を組む時間が取れないとかで結局ゴロゴロとして過ごしてしまう悪いクセが付いて来た。これではダメだと気持ちを入れ替えて、連れがいればそうはいかないことふと気付く。暇と言えば我が家のオヤジ殿のことを指す。11月の連休はなんだかんだで流れてしまったこともあり、改めて休みの前々日に声を掛けてみた。ふたつ返事で旅立ちは決まり、行き先も福井市・坂井市・あわら市の未訪問郵便局巡りとなった。いつもと変わらない決まり方ではあるが予定をじっくりと組む時間が取れない時に限ってオヤジ殿の贅沢なリクエストが入る。泊まりは芦原温泉にしようと。しかしこの時期の北陸と言えば〝蟹〟である。値段のこともあるが、私以上に面倒くさがり屋のオヤジ殿ゆえ蟹を食べに行く旅にもならないことも間違いない。ということは敢えて高いお金を出してまで芦原温泉に泊まる必要もない。そして郵便局巡りという特異な旅路ゆえに〝こんな所?〟に泊まれる醍醐味もある。結果ビジネスプランという北陸の温泉らしからぬ格安プランを設けていた坂井市の丸岡温泉たけくらべに宿を決める。

今回のルートはオヤジ殿に一任し、いつもの如く私はドライバーに専念する。ルーティングを確認する暇もないためあたるも八卦あたらぬも八卦と割り切ることにした。

前日帰宅後にコース表を受け取った。が私が提案していた周辺部から攻めて行くものではなく、市街地から攻めて行くルートになっている。まあ予定は未定、なるようにしかならないためプランニングbyオヤジ殿を立てようとコースを考え受け入れることにした。

そして当日の朝を迎え、マイペースに荷物作りをしているといつもの如く催促が来る。前日迄に準備が出来ないこと位学習してくれよと思いつつ出発する。予定に遅れること30分で自宅を出発、一路福井市を目指すこととなる。

通勤時と同じルートを途中迄走り、名神高速道路瀬田東インターチェンジから高速道路を利用する。そして米原ジャンクションから北陸自動車道を走行し、出発後1時間20分程で敦賀市の刀根パーキングエリアに到着した。

同じ休憩場所を利用するのも面白くないと踏んで刀根パーキングエリアを選んだがここは失敗だった。本当に何もない場所で飲み物も自販機で買うしかなかった。ただ一息つける場所には違いないので一服し、パーキングエリアから見える山々に日差しが当たっている様を目にして、久しぶりの好天に恵まれたと気持ちを入れ替えて出発する。本来ならば高速上で2回の休憩を取る距離ではないが、我儘なオヤジ殿の命令で北鯖江パーキングエリアでも休憩を入れる。こちらは何回か利用はしているが地元ローカルのコンビニエンスストアがあり、24時間お土産を含めて買い物ができるようになっている。しかしまだ最初の目的地にも着いていないため、買い物はせずに出発する。

この後は〝局巡り〟となるのだが、どういった調べ方をしたのかは不明だが、福井インターチェンジで北陸自動車道を下り一般道を走るとナビが言う。福井インターチェンジから第一目的地の福井花堂郵便局へ向かうには戻る形になるため、通常ならば鯖江インターチェンジを利用するが、行程を組んだ時に何か考えがあったのだろう。よってナビが指し示したそのルートに従って走ることにする。行程を組み替えると効率が落ちてしまうので手元の局順リストに従って走ることにした。福井江端町・福井種池・福井福町・社北・福井毛矢・福井西木田・福井足羽・福井照手・福井錦町・福井春日局と市街地らしく局間距離のない局を回った後、ファミリーマート福井若杉店でトイレ休憩を兼ねて一息つき、福井みのり・西安居・越前三方・天津・清水・殿下簡易局と郊外の局を巡った後に海沿いに出て越廻局に到着する。現在は福井市となり越前海岸のイメージは薄くなった気がするが、日本海の荒波を感じるところは変わってはいなかった。

越廻郵便局を出て海岸沿いを走る途中トイレを備えた駐車スペースを見つけて立ち寄った。国道305号線は一部バイパス化されてはいるものの多くは旧道のままであり、路駐が通行の妨げになることを考えれば理に叶っている。ただせっかく整備するのであれば高潮や津波対策として〝高さ〟を考えれば尚更良かったように思える。整備した時代にはそういう意図はなかったのかも知れないが今後は一考願いたいように感じた私であった。

海岸沿いを走り国見・鷹巣・棗局と巡って行く。棗(なつめ)とはこんな字を書くと初めて知った。この先はコース設定に悩むところだったが、名案もなかったので書かれている順番に回って行くことにした。

一旦山中の越前本郷局を訪ね、戻るルートで鶉局に辿り着く。この鶉(うずら)局も難読ではあるが知る人ぞ知る漢字でもある。そして坂井市へと入り浜四郷郵便局でタイムアウトとなる。出発は30分遅れたが24局の実績はなかなかである。時間の柵から逃れファミリーマート小林木部店でひと息入れる。沈み行く夕陽が綺麗だったことが印象に残った。

このまま宿へと迎えば約30分だが訪問が永久に叶わない2局へと立ち寄るためのルーティングを取る。先ずは楢原簡易郵便局。11月中に行くことができれば良かったのだが諸々の事情で叶わなかった。名目上は11月30日付けで一時閉鎖となっているがどうやら契約解除の扱いのようだ。既に郵便局としての姿ではなく接骨院となっていた。残念ながらこの場所での再開は期待できない。しかし遅ればせながら訪れたことを記録するために旧局舎をカメラに収めて先へと進むことにする。

20分程市街地方向へと車を走らせ、着いた先はパワーセンターワッセ。田舎の複合商業施設であるが、どうやらこの敷地内に目指す場所はあったようだ。福井運動公園簡易郵便局、こちらは9月30日に一時閉鎖となっている。簡易局の受託管理者と施設のつながりは不明だが、移設再開した経緯もあり利用者の利便性を考えてのことだったように思える。旧楢原簡易局は閉鎖後10日で郵便局らしき様子は消えていた。福井運動公園簡易郵便局はそれにまだ2ヶ月の日時が経過している。局舎の写真がweb上に残っており、それから推測するに現在ATMコーナーとなっている場所が跡地のようだ。

簡易局閉鎖の案内が貼られていたが〝ワッセ簡易郵便局〟と書かれていた。通称としてそちらの名称が使われていただろうことはわかるが、やはりこちらも郵便局であった形跡は残されていなかった。物悲しい想い駆られるがやむを得ない理由があったのであろう。こちらも局舎跡をカメラに収め訪問の記録を残しておき、いよいよ宿へと向かうルート走ることにする。

福井市内を経由したために時間を割いてしまったが、最短ルートで宿へと向かう道中にある丸岡郵便局へと立ち寄った。18:30という時間では旅行貯金は勿論不可能である。しかし今回の用事は〝ゆうゆう窓口〟にあった。旅初日に撮影したフィルムを発送する。いつも同じようなことはしているが、今回は富山市へと送るため今日の便に乗せたいという思いがあった。この時間に丸岡局窓口に差し出せば翌日富山に到着する。定形外郵便にて発送を済ませると本日のミッションはクリアとなる。局の駐車場を出ると山手の方へと進んで行き、本日宿泊する丸岡温泉たけくらべに滑りこむ。19:00が夕食付きプランのチェックインリミットだったため、無事に到着できるまで手に汗握るラストランであった。

丸岡温泉たけくらべ、北陸の温泉と言えばひとつの温泉を複数の宿が引き込んでいるところが多い中でひとつの宿がひとつの温泉を引いて成り立っている。丸岡と言えば丸岡城と一筆啓上コンクールで有名であるが、丸岡温泉と言っても知名度は低い。多分私も郵便局巡りと言う特殊な形態の旅でなければ泊まることもなかったと思う。廉価クラスの温泉宿と言った感じの建物は敷居が低く気楽に利用できる。たけくらべの名前は樋口一葉由来かと思ったがそうではなかった。宿周辺の山々が標高を競い合ったと言う伝承に基づいた命名だということを初めて知った。

二階建ての建物にはエレベーターがない。まぁ二階なので大したことはないが、こんな理由でバリアフリーのポイントは下がってしまう。今宵は二階の211号室〝松の間〟。8畳トイレ付き禁煙ルームは2人には広過ぎるように思えるもの。とりあえず荷物を置いてひと息つくと夕食を頂くために1階レストランに向かった。宿入口には〝歓迎〟以下数名の名前が書かれていたが、2食付きの宿泊者は私達だけだった。

ビジネスプランという格安プランではあれど鍋・天ぷら・刺身といった海山の幸は堪能できた。これで1泊2食付きで税込8,250円というのはコスパの高さは半端ではない。ご飯のおかわりはしっかり頂き、程良くお腹も膨れて部屋へと戻る。そして温泉だが日帰りプランもあり、開放時間もあるがこの時間であれば宿泊客のみとなるはずだ。とりあえずオヤジ殿を先に行かせてその間に翌日の行程をイチから組み直す。もし芦原温泉に宿を取っていれば、当初の予定通りに回れたが、それ即ち坂井市山間部に位置する局が時間切れになる可能性もあった。しかしその山間部に宿泊したが故にあわら市や加賀市の比較的局が集まっている部分が残ったとしても次回回るには便利である。この辺りは性格の違いで、あくまで市町村単位での制覇に拘るオヤジ殿に対し私は一筆書きルートに拘るため、どう捉えられるかはわからない。しかし旅先では理想論より現実論になるため反論される余地もない。結果として宿最寄りの竹田簡易郵便局から福井市を横断し坂井市・あわら市に至るルートが完成し、温泉帰りのオヤジ殿に通告する。旅先で行程を組み直す術のないオヤジ殿ゆえ認めるしかない。そんな遣り取りを済ませた後私も温泉に浸かりに行く。貸切状態を期待したが朝食付プランでビジネス利用のお客が到着したらしくそう思うようには行かなかった。

ひと言でいうとカルシウム硫酸塩泉の泉質は際立った特徴がなく地味なものではあれどやはり身体は芯から温まる。そんなお湯にゆっくりと浸かり、ほっこりした気分になって部屋へと戻る。助手席に陣取って暑い・寒いと喚き散らし、郵便局脇に停めた車から局舎迄の僅かな距離の往復でなにが疲れるのかわからないが、いつも旅先ではオヤジ殿は早寝する。鍵を持たずに大浴場に行って帰って来たら締め出されたことも度々あった。反面ハンドルを握り続ける私は、昨日は仕事にも拘らず朝は6:30起き。そして1日で320kmを走りつつナビの設定までしている私が翌日の立ち寄り地を探すために起きている。こういうところは人任せに出来る性格が羨ましいと常々思う。

かと言って面白くない訳でもない。旅の醍醐味は〝計画〟と言われることが少なくない。私自身もその考えには賛同しており、実際一年間コースを練りに練って毎年6月に実行に移す沖縄の戦跡巡りは、参考にできる資料も少なく、ほぼ全て手作りではあるが5回の訪問で各回の目的地訪問達成率は半分程度でしかない。無理な行先数を組み込んでいるのはわかっているが訪問地全てを回り切った後に行く場所を探すことを考えれば気が楽なこともわかっている。どこまで行くことが出来るのか?そのスリリングさを〝楽しんでいる〟こともまた旅の醍醐味であるため、逆に今回のように無計画に急いで組み立てたものの結果がどうなるのかワクワクして仕方がない。ただ寝不足だけは運転に影響するため無理もしないよう程々にして切り上げることにした。

明日は明日の風が吹くのだから・・・zzz。

   《翌日に続く》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
5.0
交通
5.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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この旅行記へのコメント (1)

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  • Q太郎さん 2019/12/25 14:29:01
    たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん・・・ へ。
    たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん ・・・
    はじめまして! Q太郎です。
    フォローありがとうございます!名ネームですね!
    楽しそうな雰囲気バシバシ伝わってきます!

    これからもよろしくお願いいたします!

    Q太郎

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さんのトラベラーページ

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