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 甘縄神明神社の鳥居の横の奥にはひっそりと佇む1軒の家がある。川端康成記念館である。<br /> 文豪と呼ばれる川端康成(明治32年(1899年)~昭和47年(1972年))は大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人である。昭和43年(1968年)にノーベル文学賞を受賞した。「伊豆の踊子」、「雪国」、「千羽鶴」などの小説が知られている。しかし、昭和47年(1972年)に、ガス自殺をした。遺書は無かった。<br /> 毎年、11月に入ると誰々がノーベル文学賞受賞を逃したと報道される。しかし、日本文学で最初にノーベル文学賞を受賞したのが故川端康成である。<br /> 一方、平成6年(1994年)にノーベル文学賞を受賞した大江健三郎(昭和10年(1935年)~)は84歳になったが、健在である。勿論、自殺した川端康成(享年72歳)よりはご高齢になっている。<br /> この10年は開館しているのを見たことがない。これほど著名な文学者の記念館が実質閉館されているのはそうそうないことであろうか。近くに鎌倉文学館があり、著名な文学者の旧宅もこうして川端康成記念館として残されている。あるいは吉屋信子記念館もある。このように、「鎌倉文士」といわれる文士たちが多く居住していた鎌倉において、その雄である川端康成の記念館が長らく閉館していることは残念に思える。<br /> なお、鎌倉文士が鎌倉に居住するようになったのは横須賀線が開通(明治22年(1889年))してからのことである。しかし、鎌倉時代末期から既に「五山文学」(https://4travel.jp/travelogue/11396351)として漢文学が盛んな地となっていた。そうした文学の地が鎌倉だったのである。<br />(表紙写真は閉館中の川端康成記念館)

川端康成記念館-2019年秋

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2019/11/29 - 2019/11/29

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 甘縄神明神社の鳥居の横の奥にはひっそりと佇む1軒の家がある。川端康成記念館である。
 文豪と呼ばれる川端康成(明治32年(1899年)~昭和47年(1972年))は大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人である。昭和43年(1968年)にノーベル文学賞を受賞した。「伊豆の踊子」、「雪国」、「千羽鶴」などの小説が知られている。しかし、昭和47年(1972年)に、ガス自殺をした。遺書は無かった。
 毎年、11月に入ると誰々がノーベル文学賞受賞を逃したと報道される。しかし、日本文学で最初にノーベル文学賞を受賞したのが故川端康成である。
 一方、平成6年(1994年)にノーベル文学賞を受賞した大江健三郎(昭和10年(1935年)~)は84歳になったが、健在である。勿論、自殺した川端康成(享年72歳)よりはご高齢になっている。
 この10年は開館しているのを見たことがない。これほど著名な文学者の記念館が実質閉館されているのはそうそうないことであろうか。近くに鎌倉文学館があり、著名な文学者の旧宅もこうして川端康成記念館として残されている。あるいは吉屋信子記念館もある。このように、「鎌倉文士」といわれる文士たちが多く居住していた鎌倉において、その雄である川端康成の記念館が長らく閉館していることは残念に思える。
 なお、鎌倉文士が鎌倉に居住するようになったのは横須賀線が開通(明治22年(1889年))してからのことである。しかし、鎌倉時代末期から既に「五山文学」(https://4travel.jp/travelogue/11396351)として漢文学が盛んな地となっていた。そうした文学の地が鎌倉だったのである。
(表紙写真は閉館中の川端康成記念館)

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  • 閉館中の川端康成記念館。

    閉館中の川端康成記念館。

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