
2019/10/14 - 2019/10/14
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shararaさん
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3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭。
友人に誘われてよく分からないまま見に行った前回、以外にも芸術の面白さと奥深さにはまってしまい、今回はぜひ事前に作品鑑賞パスポートを購入し、予定を立てて見て回ろうと決めていました。
今年、第4回目の開催となる芸術祭が開幕しました。
ふれあう春:4月26日~5月26日
あつまる夏:7月19日~8月25日
ひろがる秋:9月28日~11月4日
春会期には、沙弥島・宇野港・犬島・小豆島へ。
夏会期には、豊島・大島・女木島・男木島・小豆島・直島を訪れました。
芸術祭も、いよいよ最後の秋会期が始まりました。
「体育の日」としての最後の休日に、伊吹島へ行ってきました。
良質なカタクチイワシの煮干し「伊吹いりこ」の生産が盛んで、全国的にも有名な伊吹島。
香川県といえば。うどん県と言われる程、讃岐うどんは全国的にも有名です。そして、そのうどんを陰ながら支えているのが”いりこ”なのです。
また日本で唯一、平安時代の京言葉のアクセントを残し、独特の文化が受け継がれている島でもあります。
イリコを使ったお料理を味わい、島独特の暮らしを覗かせてもらい、伊吹島だからこそ味わえる作品を鑑賞…そして、国境を超えて旅する蝶「アサギマダラ」との思いがけない出会いもあり…楽しくて充実した島時間を過ごすことができました。
- 旅行の満足度
- 5.0
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この日もいつものように、早朝に自宅を出発。
道の駅「ことひき」奥にある「有明グラウンド駐車場」(土日祝のみ駐車可能)に車を止め、シャトルバスで港まで移動。 -
観音寺港では、もうすでにフェリーに乗る人たちが列を作っていました。
-
あまりにも多くの人で、果たして全員乗れるのか不安になりましたが、予備の小型船が隣に準備されており「心配しないでください。皆さん乗れますので!」とのアナウンス。
そんな気配りがとても嬉しい! -
観音寺港9:35発~10:00伊吹島着
この前の高見島と同様、急な坂道を上って行きます。 -
早速小さな商店を見つけて寄り道。
ここ伊吹島はよく知られている「いりこ」と並んで「アサギマダラ」の飛来地とのこと。
「アサギマダラ」蝶?出会えるかな? -
その右角にあったのが「うららの台所」
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「うらら」とは、伊吹島の言葉で「私たち」という意味。
「島のお母さんたちに受け継がれてきた味」というお弁当を先に予約します。
美味しそう! -
その前は「休憩所」となっており、既にお弁当を購入した方たちが中で食事をしていました。
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お弁当を待つ間、近くの作品を見て廻ります。
少し港側へ戻った場所にある
01「トイレの家」 -
天井や壁のスリットから光が差し込み、
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その光が屋内につくりだす影は、まるで迷路に入り込んだかのような錯覚に…
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トイレ内でも、上を見ればぽっかりと開いた丸い穴。
雨が降ればどうなるのだろう??
多分濡れてもいいトイレ。 -
旧伊吹島小学校内にある
02「伊吹島ドリフト伝説ーコンタクト・ゴンゾ」 -
入って右側手前の教室には、伊吹島のジオラマ。
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島の特徴をイラストで分かりやすく展示。
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次の教室には、1台の原付バイクと大きなスクリーン。
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傾斜がきつい伊吹島で多くの島民が移動の足として使っている原付バイクで実際の地形・風景を映像で再現した島内を駆け抜けるレーシングゲーム。
これがなかなかテクニックが必要な感じで…している方はとても楽しそうでした。 -
実際にバイクで島内を駆け抜けたら楽しいだろうな…と思わせてくれる。
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2階の教室には、まだ制作途中の作品が。
3年後の完成を目指しているのかな?? -
予約していたお弁当を受け取って向かったのは
03「イリコ庵」 -
「島の小さな集会所」となる庵を制作。
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島の大工や瓦屋と協力し、竹や瓦、石垣、いりこの加工に使う材料などを建築資材として再生させたそう。
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ここで浜風を感じながらお弁当を頂きます。
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「うららの伊吹島弁当」
ふたを開けると - おしながき- が入っていました。
”釜揚げいりこの天ぷら” ”小魚のきんぴら” ”いりこ飯” ”焼き魚” ”ふき大根” ”うどん粉餅”など。一つ一つにお料理の説明が書かれていました。
小豆島でランチを頂いた「創作郷土料理 暦」の方が監修されており、どれもとても上品な味に仕上がっていました。
ここでしか味わえないお弁当。オススメです。 -
「いりこ庵」の向かいに位置する「伊吹八幡神社」
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その境内にある作品
06「パサング -ふたつのものすべての中に-」 -
作家のルーツであるインドネシアの伝統工芸品・籐を使ったオブジェやコスチュームを島内の数カ所に設置。
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「パサング」とはインドネシア語で潮流、またはベアを意味する言葉。
地元漁師が漁船に持ち込んだ、木製の家形のお守りから発想を得た作品。 -
集落の間の細い路地を進んでいきます。
伊吹島の地域密着型郵便局。 -
島民の方も移動は、基本徒歩とバイク。
この辺りも、個人でされている小さな商店がいくつかありました。
それぞれ自前のいりこやいりこを加工したふりかけなど、地元のものを販売しています。ふりかけもお店ごとに微妙に味も違っているとのこと。 -
途中にあった作品の作業場のようなスペース。
05「伊吹の樹」
とあったので、後から見る作品の制作現場だったよう。 -
このガラスは、作品のヒントとなったものかな?
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細い路地を進んでいると、何やらお洒落な古民家カフェを発見!
「古民家 cafe M」(食事・カフェ)
今回は立ち寄らなかったけど、次ここに来ることがあればぜひ入ってみたいお店。 -
この島で初めて出会ったニャンコ。
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古い民家が立ち並ぶ路地を進んでいきます。
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通り過ぎて、あれ?って振り返りよく見ると…
「ピアノのベンチ」
この島でも、小さな発見!あります。 -
だいぶ上の方まで上がってきて、ここで二股に分かれている道が…
どっちなの?と不安になりつつも、青旗のある右側の下へ下がる道を選択。 -
細い路地をもう少し進んでいくと見えてきたのは…
-
05「伊吹の樹」
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ここは「伊吹産院」の跡地。
伊吹島では出産前後を女性だけで集団生活し、家事から解放され養生する風習があり、その場所を出部屋(でべや)と呼んでいたとのこと。 -
「お産を家の納戸で終えた女性達が1ヶ月間、新生児と別火の生活をしていた共同産 室があった所。~昭和45年まで使われたが、昭和58年に解体された~」
等の説明がありました。 -
早速、穴から中を覗いて見ると…
木の板が組まれた筒状の中は、鏡面になっていてキラキラ! -
また違う場所から覗くと
外からの光の反射で、まるで万華鏡のよう。 -
下を向くと、アロエが反射してキラキラ!
-
イチオシ
この場所の歴史を物語るような、生命の誕生にも似た神秘的な空間。
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そして、その先から見える景色も美しかった。
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イチオシ
太陽光の強弱や周りの人の動き、自分の見る角度によっても、見え方が刻一刻と変化していく。
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イチオシ
瀬戸内海を見渡せる場所からの一枚。
存在感があり、美しくて神秘的な作品。 -
イチオシ
穏やかな瀬戸内海。
東の方とはまた違った穏やかさ、静かさを感じる。 -
04「壁」
-
空き家の中に新たな「壁」を立て、境界を感じさせるような空間。
何かを訴えようとしている人… -
それに対峙しようとする人たち…
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新たな「壁」が、人や社会や、また国同士の関係において、どう向き合っていくのかを考えさせてくれる奥の深い作品。
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この絵は全て刺繍で作られているとのこと。
これも近くで見ると、重厚感があります。 -
一通り作品を見終えて、道なりに歩いていると見えてきた
「伊吹島民族資料館」へ立ち寄ってみました。 -
ここは伊吹島の歴史や習俗を知ることができるよう、
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島に残る漁具や民具、文書類を保存展示している場所。
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伊吹島にあったお城?
土台に使われている、碁石のようなタイルのような…興味深い作品。 -
そして玄関に展示されていたもの。
どこかで見たことがある?…06の作品になっていました。
地元漁師が漁船に持ち込んだと言われている木製の家形お守り「ふなまださん」 -
そして、ここに立ち寄った最大の理由は…
そうこの「アサギマダラ」を一目見ること!
港で頂いた「いぶきじまっぷ」のガイドブックに「アサギマダラ」が見られる場所として、ここ「伊吹島民族資料館の庭」に蝶マークが入っていたからです。 -
白い花の周囲を3~4羽の「アサギマダラ」がふわふわと飛び交っていました。
この「アサギマダラ」という名前の由来は、ステンドグラスを思わせる透けるような薄い浅葱(あさぎ)色の斑(まだら)紋様の羽を持っていることからきているそう。 -
イチオシ
春から夏にかけて、本州等の標高1000m~2000m程の涼しい高原地帯を繁殖地とし、秋、気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へ移動を開始。
遠く九州や沖縄、さらに八重山諸島や台湾まで海を越えて飛んでいくとのこと。
なんとも壮大な、旅する蝶との出会い!
伊吹島では、10月下旬まで見ることができるそう。 -
旅する蝶をひたすら見入った後は、近くにあった「伊吹バーガー」のお店で小休憩!
「タピオカミルクティー」と「抹茶ティー」 -
この後は、フェリーの時間までゆっくりと島内を散策。
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先程見てきた「伊吹の樹」が見えました。
反対側から見ると、また違った雰囲気に。 -
途中、道端で出会った子ニャンコ。
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再び「伊吹の樹」横を通り過ぎて、西側の道から港方面へ向かいます。
このあたりで道に迷ってウロウロしてたら、散歩中の島民の男性が「この先はもう何もないよ。どこ行くの?」と声をかけてくださり、分かりやすい場所まで一緒に行ってくれました。
どの島の方も皆親切! -
ヘリポート横の道まで来ると、見えてきたのは…
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ハートの形をしている伊吹島にちなんだ「ハートのベンチ」
あいにく曇っていたため、燧灘も霞んでました。
お天気がいい日は、遠くしまなみ海道まで見渡すことができるそう。 -
イチオシ
そこから港側へ降りていく途中、右側へ折れ「伊吹クリーンセンター」横から急な坂道を降りて行くと、見えてきたのが…
-
「大きな椅子」
ここまでわざわざ来たのは、そう!その名の通りこの「大きな椅子」が見たかったからなのです!
全高約3m、手前の脚立と比べてみるとよく分かる。
この島にゆかりのある有志の方が、訪れた人たちに楽しんでもらおうと制作されたそう。 -
椅子の中に入り、座ってみる。
コビト気分で、聴こえてくるのは波の音。
今日のような景色も、また幻想的でいい…。 -
ここから見る夕陽も絶景だろうなあ…
ここは、伊吹島の隠れた穴場スポット。 -
港近くまで降りてきました。
ちょうど手前に見えているのは「カタクチイワシ」を獲る漁船たち。
ピークは6月~9月なので、今は船も休暇中? -
この港が見渡せる広場にあるのが「金田一春彦先生の歌碑」
伊吹島は日本で唯一、平安時代のアクセントを残す貴重な島。
国語学者の金田一春彦先生も二度伊吹島を訪れ、その際に詠んだ歌が歌碑に刻まれています。
「緑濃き豊かな島や かかる地を故郷にもたば幸せならん」
裏側には「いつまでも、緑豊かな、心豊かな島であってほしいという願いを込め歌碑を建立する。」と記されていました。 -
「真浦港」まで帰ってきました。
観音寺港との定期船が発着する伊吹島の表玄関。 -
「伊吹島へようこそ!」気持ちのこもった、手作り案内板。
「アサギマダラ」や「うららの伊吹島弁当」などが説明されています。
真ん中下部に書かれてある、観音寺市の名産品である「銘菓 観音寺」という白栄堂の和菓子は、とても上品で優しい味わい。個人的にはオススメのお土産です。
「伊吹島案内所」に「道の駅とよはま」が瀬戸芸期間中出店しており、運が良ければ購入することができます。(5個入・¥550)
また、このすぐ右横にあるイリコを販売するお店があります。
小さめのイリコを試食し数袋購入。
砂糖醤油で絡めて田作り風にしても、そのまま食べても十分美味しいです。
本場なので、新鮮な様々なサイズのイリコがお手軽価格で手に入ります。 -
真浦港15:10発の観音寺港行きフェリーに乗船。
島の人たちが旗を振ってお見送り!どの島の人たちもみんな優しい。
初めての伊吹島!
島の景色も食も文化も自然も、そしてアートも…ゆったりと見て感じて、島を満喫できた1日となりました。
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