
2019/03/25 - 2019/03/25
1052位(同エリア2732件中)
まりも母さん
都内に残る数々の近代建物見学を進めております。
今日は、大好きな洋館!「小笠原伯爵邸」
新宿区川田町と言う 都心に残された素晴らしい邸宅です。
現在は、ミシュランガイドにも掲載されるレストランとして使われています。
月1回の見学会に申し込み 建物をじっくり見学させて頂きました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- JRローカル 私鉄
PR
-
「小笠原伯爵邸」の定期的な 建物見学会は月の初め頃申し込み、実施は月末と言った感じです。
この日は娘と2人で参加しました。
見学会は15時半からなので、それまでは浅草橋界隈へ買物に。
蔵前まで買物しつつ歩き 大江戸線で現地へ向かうスケジュールでした。
蔵前は、娘が以前 勤務していた会社のあった場所。
私が古い建物好きなのを知っているので、ここへ案内してくれました。
国際通りに面した「タイガービル」
聞いたことはあったけど、どこにあるのかまで知らなかったです。 -
タイガービルヂング 昭和9年(1934)国指定登録有形文化財
前面がスクラッチタイル張りで、まりも母の見立てで 「これは昭和初期だな~」と思いました。
ビンゴでしたね。
帰宅後調べてみると 関東大震災以後に建てられた復興建築で、鉄筋コンクリートのエレベーター付き高級賃貸住宅として造られたものだそうです。
東京大空襲でも焼ける事無く残った 貴重な初期のコンクリート造の建物です。
左右の丸窓がかわいいですね。 -
現在 1階部分にNOCE(ノーチェ)という家具店のテナントが入居しています。
エントランスのドア、ドア廻りのタイルも良い感じです。
NOCEは、今っぽいリーズナブルな家具を扱っているので、レトロなビルとマッチしていますね。
この後、厩橋近く 隅田川脇のcielo y rio(シエロイリオ)で休憩。
そのカフェレストランのあるミラーという施設も 元倉庫兼事業所だと思われる建物でした。
隅田川沿いには倉庫が沢山ありましたものね。
蔵前あたり、古い倉庫をリノベーションしてショップ化するのがどんどん進められていますね。
若い感性のおもしろそうなお店が増えています。 -
見学時間が近づきましたので、移動です。
大江戸線 若松河田駅から徒歩1分!河田口の裏と言う感じの場所にあります。
「小笠原伯爵邸」の見学会は月1回 大体月末の平日午後に開催されます。
Webサイトから申し込み、定員に達すると受付終了です。
15時30分~17時の自由見学となっています。 -
黒いアイアンの門は開けてあります。
真ん中のノブの所は半分のハート型。門を閉めるとハート型が現れるデザインですね。 -
まず見えてきたのはこんな景色。
小笠原邸 昭和2年(1927)曽禰中條建築事務所設計
(ジョサイア・コンドルに学んだ工部大学校一期生の曽禰 達蔵と後輩の中條 精一郎の事務所)
鉄筋コンクリート造 東京都選定 歴史的建造物
戦後GHQの接収を経て 東京都の児童相談所に使われるも老朽化の為25年ほど放置されます。
平成14年に東京都から民間での修理復元を条件に貸出先を公募し
現運営会社が1年半をかけて、昔の写真を元に修復しよみがえった建物です。
平成14年(2002)からレストランとして利用されています。 -
庇のある所が入り口。
スパニッシュ洋式の素敵なエントランスです。 -
玄関ドア。
ガラス製でアーチ型。
手前 庇の下に木製観音開きのドアが一枚ありましたので、このガラス戸は風除室のようなホールの中になります。
床は大理石のモザイク。豪華な部材が使われています。 -
ガラス戸を入った所に受付テーブルが。
予約の代表者名を伝えると、館内のマップを渡され、あとは自由見学です。
マップにはざっと順路が書かれているので、それに従って進みます。
まずは グランドサロン(旧食堂)壁や天井にダークカラーの木製部分が多く、イギリス風の重厚なインテリアのお部屋になっていました。
来客用の食堂で、お子様たちがこの部屋の入ることはほぼ無かった、と解説板に書かれていました。 -
天井のシャンデリアや壁のブラケット
内装にぴったりでクラシックな雰囲気ですが、
建物のオリジナルでは無いそうです。
GHQの接収・児童相談所に使われたり と 長い歴史の間に失われたものが多く、
改修直前の状態は取り壊しも検討されたほどの荒れようだったそう。
それを、東京都が修復を条件に公募し 民間企業が古い写真を元に出来る限り復元。
また、家具や照明は アンティーク品を選んで使うなど
建物の当初のイメージに添う仕上げとなって よみがえった邸宅なのです。 -
壁のブラケット。ちょっとくすんだ金属の色も元々ここにあった物のようにしっくりなじんでいます。
細部にまでこだわり、予算が使えたのは、民間ならではの事だと思います。
相当の予算がかかった事でしょう。 -
旧食堂で使われた、ダイニングテーブル
建物内で唯一オリジナルとして残された家具です。
メロンレッグと呼ばれる重い脚部のテーブルは 移動も容易ではなかった事が残った理由なのかも。
彫り込まれた細かい彫刻が美しい 残されてよかった貴重なテーブルです。 -
床はヘリンボーンの寄木細工でした。
厚みのある無垢板が張りこんであるのでしょう。 -
ラウンジ
旧食堂の隣の部屋です。お客様が食事の前、くつろぐお部屋です。
昔は、「客間」と呼ばれていたそうです。
壁は白で天井高もあります。 -
現在はソファーとスタンウェイのグランドピアノが置かれています。
-
並んだ窓のひとつにステンドグラスが。
これは、オリジナルのまま残ったもので、日本初のステンドグラス作家と言える小川三知の作品です。
かわいらしいデザインですね。やさしい色味もこのお部屋にぴったりです。
建築当初は三枚の窓全てに同じステンドグラスがあったようです。 -
漆喰の柱頭飾りのあるヨーロッパ風のインテリアです。
柱の上に飾られたのはフルーツのモチーフでした。 -
ドアの上にも細かい装飾が。
多分、これらの装飾も相当汚れ、痛んでいたのでしょうが、きれいに修復されています。 -
シャンデリアはエンパイアスタイル。
折りあがった蛇腹飾りやメダリオンの廻りに陰影を映して美しいです。
後からアンティークをつけたものでしょうが、
元々もこんなシャンデリアだったのかも。 -
家具類は昔の写真を参考にヨーロッパで一点一点探し集めたという事です。
-
そして、ラウンジの向こうに見えるのはこのお部屋
-
小笠原伯爵邸で一番見たかった シガールーム。旧男性専用喫煙室
イスラム洋式のエキゾチックなお部屋のインパクトはすごいです!
床のタイル、天井の星、細かい装飾の壁はオリジナルで残されています。 -
天井のブルーが美しい。
でも、テーブルの上にある解説板の改修前の写真を見ると、天井も壁も 漆喰や塗装が剥がれてボロボロの状態でした。
良くここまできれいに修復できたと思います。 -
大理石のモザイク床もすばらしいです。
これは建設当時のままです。 -
窓枠、大理石の円柱も残されていたもの。
このお部屋は他のお部屋より 残されたままの部分が多いようです。
円形で用途的には使いにくいお部屋だったから 室内の装飾はそのまま残っていたのかも。
家具は失われていましたので、写真を元に注文で作らせたそうです。 -
エキゾチックな壁面装飾。
ヨーロッパの煙草や葉巻がトルコやエジプトから輸入されていたので、昭和初期の洋館では喫煙室をイスラム風に作るのが流行だった、と解説がありました。
赤坂離宮(迎賓館)のかつての喫煙室「東の間」もイスラム風のムーリッシュ洋式でしたね。(通常非公開) -
モスクの内部装飾のようです。
漆喰彫刻に丁寧に修復された色彩。
見ごたえのある内装のシガールーム。
伯爵邸として使われていた時代、たとえ招かれた客であっても、女性は入ることがままならぬお部屋だったでしょう。
そう思うと、こうして見せて頂けるのは、大変ありがたい気がします。 -
シガールームからラウンジに戻り、隣のお部屋。
現在 ダイニングルームに使われている、
旧伯爵の書斎と居間の二間をぶち抜きで利用しているお部屋になります。
真ん中に垂れ壁があります。
そこが2つのお部屋の境だった場所。
垂れ壁が視界にちょっと邪魔に感じます。
が、これは、ここは元2つの部屋だったという事を感じてもらう為、あえて残した壁だそうです。
天井も手前(書斎)と奥では意匠が異なっています。 -
ダイニングルームの隣には 旧ベランダスペース。
現在 メインダイニングのテラス席となり、お庭が望める、人気の席なのだそうです。
ベランダと言っても屋根も扉もありますので、サンルームのようなお部屋です。 -
床は細かいモザイクタイルで、長方形の市松柄。美しいです。
この小笠原邸、レストランウエディングにも対応していて、
メインダイニングとこのテラス席合わせて最大96名の着席でのパーティーが出来るのだそうです。
レトロ邸宅でのウエディングは建物の雰囲気が素晴らしく、
昨年結婚式を行った娘も、ここも候補のひとつでした。
結局 ひとつのお部屋に90人弱が入れる綱町三井倶楽部を会場に選びました。
古いお屋敷は、なかなか広いお部屋がなかったり(元々住宅が多いですから)構造上柱があったりして
大人数には難しい所もありますね。 -
ダイニングルームを出て中庭に面した廊下に戻ります。
建物はロの字型で、外から見えない中庭、パティオがあります。
スペインらしいですね。
廊下には大きなアーチ型の履き出し窓が並び広々と明るいです。 -
廊下をぐるりと進んで、階段室へ。
階段は2階と地下へのものがあります。
地下部分は非公開で、立入禁止です。
元々は館内暖房などの為のボイラー室があったそうです。
今は、レストランのワインセラーになっています。 -
階段を登り、2階から上がってきた踊り場方面を見ます。
アーチ窓がある他はかなりシンプルな意匠の階段です。
手すりもさほど凝ったものではなく、階段幅も広くはありません。
この伯爵邸 1階の玄関~食堂~ラウンジ~シガールームの並びは、公的なお客様を迎えるスペースになり、
この階段あたりの小部屋の多いエリアは、家族や使用人の住居部分になっている為、
階段はお客様が使う事はなかったのでしょう。 -
階段室の壁につけられたブラケット。
エンパイアスタイルのハーフタイプのブラケットは初めて見ました。
素敵です。
これは、修復時にヨーロッパで見つけて来た、アンティークなのだと思います。 -
階段を上がった所にさげてある、シャンデリア。
ブラケットと似たエンパイアスタイル。
ブラケットもこのシャンデリアも小さなもので、とてもかわいいのです。 -
2階には3部屋ほどがあるだけです。
大きなお部屋がこちら。
窓があり、その向こうには屋上庭園が見えます。
現在VIPルームと呼ばれ、様々な用途に使われるお部屋だそう。
窓の前にはソファーがあり、くつろいだ感じのインテリアになっています。
が、このお部屋、なんと以前は女中さんのお部屋だったそう。
二間に区切られていたようです。
まぁ女中さん何人も居たのでしょうから、ここに何人が居たのか??
でも、明るい窓のある2階で 屋上庭園が見えるなんて、とても女中さんのお部屋とは思えない場所にありますね。 -
大きな窓の反対側、現在はこんな様子。
窓の高さが低めなのは、女中部屋だった時は畳敷きだからです。
窓は、オリジナルのままだそうです。 -
2階 部屋のドアと屋上庭園へのドア。
やはり、豪華な作りのドアではありません。 -
2階には あと2つ小さなお部屋が。
どちらも使用人部屋でした。
現在は、ブライダルの時の控え室に使われているっぽい感じでした。 -
もうひとつのお部屋も小さめ。
窓から庭園が見える所は、使用人室にしては眺めが良くて恵まれているように思います。 -
開いているドアから屋上庭園を見てみます。
今は、廻りの建物が見えますが、伯爵が住まわれていた頃は、高い建物なんてなくて、さぞ眺めが良かったでしょうね。 -
2階を見終え、1階に下ります。
階段を降りた向かいのお部屋は「小笠原流礼法宗家本部教場」のプレートが。
そうそう、小笠原長幹伯爵は小笠原流礼法の小笠原家第30代当主でしたね。
小笠原流の本家が和館ではなくて、洋館というのも面白い気がします。 -
1階一番奥には現在ギャラリーサロンと呼ばれる個室。
元は厨房だった場所です。
壁に昔の邸宅の写真や設計者の紹介、敷地周辺のかつての様子など 資料関係の展示があるお部屋でした。
普段は有料の個室として、小さな集まりなどに使っているそうです。 -
これは、今日見学用に渡された邸内の平面図。
順路はざっくりで、立入禁止になっている場所の他は自由に出入りできました。
色の変わっているカフェや小さなサロンそれにキッチンとブライダルサロンは入りませんでした。 -
まだ見ていない中庭に向かいます。
小さなドアが開いていて、その脇にこの彫像。
壁泉のように水を流す作りのようでした。
この像は、小笠原長幹伯爵の自作だそうです。
伯爵は朝倉文夫に彫刻の手ほどきを受けたそうで、自らも美術作品を造られていたのです。 -
屋上庭園へ続く外階段。
関東大震災以後に造られた、頑丈さを重視して建てられた鉄筋コンクリート造ですが
曲線を取り入れた意匠の階段手すりは 柔らかい印象で素敵です。 -
2階テラスの植物のからんだパーゴラが見えます。
パティオの窓前にもモッコウバラが蔓を伸ばし、
丁度 春先の新緑が茂り始めた所でした。
さて、階段下の窓が結構厚い壁の内側に見えます。
頑丈な建物として造られた邸宅は、壁厚が20cm以上もあるのだそうです。
殆どが1階のみの平屋造りだし
いかに、耐震性を重視した造りか 判ります。 -
階段をあがると、こんなに広い屋上庭園が。
建物は殆どが1階のみで2階に部屋があるのは一部分だけ。 -
現在 控え室という小部屋の前はこんな様子。
4月末にはモッコウバラが沢山咲くのでしょう。 -
VIPルームとなっている 旧女中部屋の前はこちら。
芝生の張られた部分は、昔も芝生があったそうです。
窓の外、部屋の前に芝生の屋上庭園なんて、とても女中さんの部屋とは思えないうらやましい環境ですね。 -
屋上から庭を眺めると・・・ピンクのお花が満開に咲いていました。
こちら、桜にそっくりな形の花が咲く アーモンドの木。
3月末に咲くと聞いていたので、見学会の時 咲いているといいなぁ、と 思っていました。
バッチリ!満開でした。 -
軒や 庇の無い壁面とフラットな瓦のスパニッシュ洋式。
雨の多い日本の気候にはちょっとそぐわない面もあるそうですが、
見た目は、本当に「日本」を忘れそうな仕上がりです。
窓につけられたアイアン製の格子も美しいデザインです。 -
パティオに戻り、窓廻りの装飾を
階段室の窓を外から見た所です。
こちらも美しいですね。
鉄筋コンクリートでありながら、無骨な頑丈さだけでなく、ちゃんと細かい装飾がつけられている所が素晴らしいと思います。 -
最後にまだじっくり見ていない玄関廻りと外観も見ようと思います。
これは、玄関ホールから、ドアを入ったロビー 天井の天窓。
ラウンジの窓と同じ、小川三知のステンドグラス作品。
ただし、このステンドグラスは、改修時には失われていた為 昔の写真を元に イタリアで復元製作したものだそうです。
鳩が空を飛ぶのを下から見た図柄。
そうそう、伯爵は「鳥」がお好きだったのか、装飾には鳥モチーフが数々あるのだそうです。 -
パティオに面した窓。
菱クロスのガラス窓に更に外にはもうひとつのアイアン製の格子。
セキュリティーも万全?
ですが、菱型と縦ラインの格子の重なりは うるさくはなく、むしろ美しいと思います。 -
ドア上のアーチ型の飾り部分。
かごに入った鳥と葡萄の蔓と実。
かごの脇にも 左右一羽づつの鳥が。
かごの中の鳥と外の鳥。なにか意味があるのかな?と考えてしまいます。 -
玄関の庇部分
細かい葡萄の装飾にガラスの庇。
こちらは、オリジナルだそう。
モダンなフラットな庇が ドア廻りの重厚なレリーフと合わさり
なんともインパクトあるお洒落なエントランス!
こんなかっこいいデザインを100年近く前にしていたなんて~。
曽禰 達蔵と中條精一郎の両氏 素敵過ぎます! -
玄関脇の窓につけられた格子は鳥かごのような半円形。
これも、エントランスのデザインの一部ですねぇ。
いちいち素敵です。 -
テラコッタの鉢に植えられたトピアリーは 鳥の形に刈り込まれ、
こういう細かいデザインは、レストラン経営されている会社のセンス。
後から置かれた家具類も違和感を感じさせないものが多く
建物を引き立てていていいですねぇ。 -
玄関の並びには 現在カフェとして使われているお部屋があります。
カフェは、予約も要らず、気軽に入れるそうです。
そんなスペースがあるのも このお屋敷を多くの方に知ってもらい、
見て楽しんで欲しいからだという事。 -
カフェの入り口は メインの玄関とは別の昔のご家族用の玄関だと思われる部分が使われています。
内玄関と言う場所ですね。
ケーキセットが1300円 ワイン500円~と。
お茶だけでなく、昼間からちょっと飲めるのもスペイン風?
建物内からもカフェの様子がチラッと見えましたけど、お客様がいらっしゃったので、写真は撮りませんでした。
カフェ部分は旧執事室です。 -
カフェの先 建物沿いに進むと更に別のドアもありました。
窓はどこも格子がつけられています。
多分現在のブライダルサロンのあたり。 -
更に先 角を曲がると
この先は進めません。
もうひとつドアがありました。
元キッチンの現在ギャラリールームの脇ですから、勝手口になるドアでしょう。
建物脇には 地下へ降りる階段と屋上へ通じる外階段があるようです -
キッチンの上あたりになるでしょうか。煙突が見えました。
地下のボイラー室の煙突なのか?
キッチンの設備の煙突なのかは不明です。
玄関方面に戻ってお庭へ進みます。 -
玄関脇の守衛所
これは、昔からあった物ではなく 改修時に造られたものでしょう。
でも、元々ここにこうしたものはあったのかも?? -
お庭へ向かう方にもドアがあります。
玄関ロビー脇の小部屋に通じる場所。
旧食堂の隣の部屋なので、使用人が使う出入り口のひとつでしょう。 -
お庭へ出ると塀際に鶏の形の これは、オーブンかピザ窯?
元々あったものではなく、レストランで屋外用に使っていたものか、
飾りだと思います。
こんな形の窯はあまり見ませんがかわいいですね。
鳥モチーフの多い小笠原伯爵邸にあわせて置いたものでしょうか?? -
こちらが庭から見たシガールームとテラスの外観。
シガールーム外観のモザイク柄が 見た事のないかわいらしさ。
この外観デザインを見て、この邸宅に興味を持つ人も多いでしょうね。 -
唐草と色々なモチーフの飾り。色合いもカラフル過ぎず美しいです。
このモザイクは、陶器製のタイルで、日本における釉薬研究の第一人者小森忍氏の作品。
「生命の賛歌」がテーマで太陽・植物・鳥・など 全体で1600ものパーツから出来ているそうです。
しかし 修復前にはほとんどのものが剥がれ失われた酷い有様に。
それを、古いカラー写真、現存するタイルの破片 設計図を元に 陶芸家 奥田武彦・直子夫妻に依頼して、同じ形同じ色で2年かけて作りなおし 復元したのだそう。 -
良く写りませんでしたが、円筒形のシガールームの窓の一番手前下には
設計者の曽禰中條建築事務所 曽禰 達蔵・中條精一郎の建築記念プレートがはめられています。
良くビルの建物につけられる定礎みたいなものでしょう。
なぜか、エジプト壁画の働く人々のような柄のあるもので、その意図も本当は知りたい所ですが。
「sone &chujo ARCHITECTS 1926 AD」と書かれたタイルです。 -
少し曇った三月の空。 桜より一足早く満開になったアーモンドの花。
お庭の植栽も多分、修復後のものでしょうが、桜ではなくて、あえてアーモンド、と言うのが良いなぁと感じました。 -
庭園内にある高い木。スペイン風の邸宅と言う事で、これは糸杉?と私は思ったのですが。
ゴッホの絵やスパニッシュギターの材料にも使われる糸杉。
こんなに高く伸びてびっくりするほど。 -
びっくりすると言えば、このオリーブの古木も。
日本ではこんな風に成長しないでしょうね。
調べてみたら 2013年 日本とスペインの交流400周年記念に推定樹齢500年の大木をアンダルシアから移植したものだそうです。
こんな素晴らしいオリーブを提供できるのは、「花宇」さんのお仕事?と思ったら、
やはり 庭園改修や樹木の提供は花宇の五代目 プラントハンター 西畠清順さんの現在の会社「そら植物園株式会社」によるものでした。 -
お庭に面した別の建物 これは、増築された部分でしょう。
大きなグリルのあるテラス席 こちらは、ガーデンパーティーで使うもののようです。 -
もうひとつ イタリア製のお洒落なガーデンテント。
パーティーはもちろん、祭壇を設え 結婚式にも使われるそう。
おしゃれですねぇ~。「バエ」ますね~。
ウェディングに人気なのもうなずけます。 -
テントの内側、ドレープのきれいな天井にはシャンデリアも。
小笠原伯爵邸の欧風スタイルにぴったりなテントですねぇ。 -
鳥のモチーフが沢山ついた噴水。
鳥モチーフの多い伯爵邸に合わせて選んだものでしょう。
後から加えられた造園部分も見どころをプラスしているのが楽しかったです。 -
1時間ほどで ほぼ全て見終えたかな。
先ほどまで何人もいらっしゃった見学者はいつの間にかお帰りになっていました。
時間内は自由に見学できますが、そろそろ終わりにします。
門へ戻りつつ外観を再度チェック。
建物基礎部分にアーチ型の穴があるのは、通気口でしょうか?
石垣のような感じに石を貼ってあるみたいでした。
コンクリートの建物でも、ごっつい感じがしなくて良い雰囲気です。 -
庇部分も瓦葺。
躯体は頑丈なコンクリートでも木造建築のような柔らかさのある建物だと思いました。 -
門から外に出て塀が続いているのを見ます。
高い塀に囲まれて、中の様子は判らないのですね。
この中には、素晴らしい建物がありました。
昭和のはじめ、日本に居る事を忘れそうな空間だったでしょう。
もしかしたら、失われていたかもしれないこの邸宅。
修復の仕方、その後の使われ方は いろんな道があるでしょう。
外観だけ残って中身はすっかりいまどきの使いやすさに改修されてしまう場合も
修復はされているけど、家具などなく、建物だけとなる場合
いままでも色々見て来ました。
この小笠原伯爵邸は 残った写真から修復がされ、プラス イメージを崩さない家具や設備で活かされている建物。
こういう使い方も良いのだと思いました。
なにより、こうして見せて頂ける機会がある事に感謝です。
次は、家族で食事に来てみたいと思いました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
建物見物東京都1
-
2008年最終日の江戸東京たてもの園
2008/12/27~
国分寺・小金井
-
あじさいまつりの府中郷土の森博物館へ
2012/06/17~
国立・府中・稲城
-
行って来ました 迎賓館赤坂離宮 やっぱり一度は見ておきたい!
2012/07/30~
赤坂
-
真夏の午後 ガスミュージアムでレトロを楽しむ。
2012/08/12~
小平・西東京
-
昭和へタイムスリップ!青梅レトロ歩き 前半
2013/10/19~
青梅
-
昭和へタイムスリップ!青梅レトロ歩き 後半
2013/10/19~
青梅
-
正教会ニコライ堂にて。大聖堂での荘厳な埋葬式に参列
2014/07/25~
御茶ノ水・本郷
-
見ごたえたっぷり!6年ぶりの江戸東京たてもの園
2014/10/26~
国分寺・小金井
-
5月のバラと洋館 トワイライトタイムの旧古河庭園
2015/05/17~
王子・十条
-
たまにはゆっくり~ 日本橋デパートでレトロ探しの一日
2016/01/29~
日本橋
-
通年一般公開となった迎賓館赤坂離宮 なんでこんなに混んでるの~?
2016/10/17~
赤坂
-
2016荻窪歩き 紅葉とレトロを楽しむお屋敷巡り
2016/12/04~
荻窪・西荻窪
-
ずっとずっと見たかった。ジョサイア・コンドルの名建築 綱町三井倶楽部へ
2018/03/10~
三田・田町・芝浦
-
あこがれのコンドル建築 綱町三井倶楽部で大満足の結婚式
2018/03/11~
三田・田町・芝浦
-
ジョサイア・コンドル建築を見比べに。旧島津公爵邸へ
2018/12/14~
大崎・五反田
-
レトロ建物見物 おまけの ちょっぴり浅草歩き
2018/12/14~
浅草
-
よみがえった麗しの スパニッシュ邸宅 小笠原伯爵邸を見せて頂きました~。
2019/03/25~
新宿
-
こだわりのアール・デコ屋敷 旧朝香宮邸 東京都庭園美術館建物公開
2019/09/19~
白金
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
新宿(東京) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 建物見物東京都1
0
80