2018/12/14 - 2018/12/14
67位(同エリア163件中)
まりも母さん
ジョサイア・コンドル設計の綱町三井倶楽部を3月に見学11月 娘の結婚式を挙げた事から、
やはり、他のコンドル建築を見比べてみたいものだと思いました。
都内に残るコンドル建築のうち 春と秋に申し込み予約での見学会があると知り
清泉女子大の旧島津公爵邸見学会に参加してきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
PR
-
秋の10月~12月 1ヶ月あたり4回ほどの見学会は8月頃往復はがきによる先着受付での申し込みとなっていました。
たしか、第二希望の日にち(と時間)まで記入できたと思いますが、11月中旬までは結婚式の準備と片付けもあり12月分を申し込み。
見学希望者は多いようで、10月は1日2回のツアーに追加も加わったと返信ハガキに書いてありました。
正門の右にはこんな建造物が。
そこそこ 古そうには見えますが、特に説明もないです。またこの建物の隣には大きな井戸もありましたね。
右にある案内板は品川区教育委員会が設置した
旧・陸奥仙台藩伊達家下屋敷跡の説明板です。
明治以前は現在の大学敷地を含め大きな伊達藩の敷地であったのです。
その後明治期に旧鹿児島藩主島津公爵の屋敷が建てられ 昭和になってから清泉女子大の所有に移ったのです。 -
指定時間少し前に正門左の受付にハガキを出し、入場許可証を首から下げて構内に入ります。
今日は、ダンナと先日結婚式を済ませた娘もコンドルの建物を見比べたいと一緒です。
正門の先には石垣のアプローチが坂となって続いていました。
いかにもお屋敷へ通じる道って感じですね。
手前左側、階段もありますので学生さんはそれを使っているようでした。
階段を男坂、この緩い坂道を女坂と呼ぶそうです。 -
まず1号館の集合場所へ行くように言われました。
旧島津公爵邸である大学「本館」を脇に見つつ 1号館で再度 本受付をすると 開始時間まで 奥庭から建物を見て待っていても良いと言われました。
清泉女子大学本館「旧島津公爵邸袖ヶ崎本邸洋館」大正6年(1917)ジョサイア・コンドル設計
東京都指定有形文化財 煉瓦造
バルコニーの張り出す奥庭からの眺め。
1.2階ともバルコニーの中央がせり出した外観は 雰囲気 綱町三井倶楽部と似ています。 -
1階中央には庭園へ続く階段。
太いオーダーが並びます。トスカナ式といった感じの柱頭。 -
2階のオーダーはイオニア式でした。
そういえば、綱町三井倶楽部もベランダ1階はトスカナ式っぽいシンプルなもので2階はイオニア式の飾りとなっていました。(ただし、綱町三井倶楽部は円柱ではなくてアーチ型の間に挟まれた角柱)
コンドルのほぼ同時期の作品である両建物 意匠洋式は統一されていなくて、洋式混用なのですね。 -
右側はベランダの先にも建物があります。
窓のデザインが1.2階で異なるのは
この建物は個人の住居であり 1階は公の用途。2階はプライベートエリア、という事からでしょう。 -
屋根はスレート葺き 白い煙突も見えます。
迫力のある大邸宅ですね。こんなんが個人の邸宅とは・・・。
財閥系の邸宅の豪華さにはいつも驚きますが、大名華族も凄いものです。 -
奥庭には目立つ巨木が。
楓の巨木で 推定樹齢は200年。仙台藩下屋敷の頃からあったものだそうです。
12月 かなりの葉を落し早くも傾きかけた日に照らされていました。 -
芝生の端には白いキリスト像。
清泉女子大はアルゼンチン出身のマドレ・エルネスティナ・ラマリョによって横須賀に設立されたのが始まりです。
昭和37年にこの地に移転してきました。
キリスト系の大学であったから 本館の建物をうまく利用できたのかもしれませんね。
後ほど見せて頂きましたが、旧バンケットホールは そのまま聖堂に使用されています。 -
1階のベランダを庭側から。
この雰囲気は 綱町三井倶楽部とかなり似ています。
壁に張られたのはクリーム色に見えますが、当時最先端だった「白タイル」らしいです。
綱町三井倶楽部もたしか同じでしたね。 -
ベランダ中央のアール出窓の部分です。
ここもガラス自体にアールをつけたものが使われています。
貴重なこのガラス 同じ物を作る事は難しいそうで、大切にされています
旧島津公爵邸の建物ができたのが大正4年(1915)綱町三井倶楽部は大正2年(1913)
ほぼ、同時期のコンドル晩年の作品である2棟です
コンドル自身が納得する部材を両建物に採用したと考えるのが自然ですね。 -
これは、ベランダ下の床下通気口の鋳物製のカバー
このアイテムも まりも母のレトロ建造物鑑賞ポイントなのです。
古い建物の基礎部分をチェックすると 結構素敵なデザインの通気口カバーが見られます。
別に ただの格子だって機能的には問題ないでしょうが、こういう細かな あまり目立たない部分にまで凝ったデザインが使われている所がレトロな建物は良いのです。
なんで いまどきは つまらん縦棒とか格子だけなんだろう?
昔の人の方が 美意識が高かったのだろうか。 -
本館の隣にあるのは1号館
見学時には知りませんでしたが 1号館には「ラファエラショップ」と言う売店があり
本館のパンフレット(300円)他にも本館の絵葉書、クリアファイル、エコバックや便箋など 見学記念になるグッズも売られていたようです。 -
12月の見学会です。ミッション系の大学ですから1号館のホールにはネイティビティの飾りがありました。
結構大きなもので、高さ1m以上ありました。 -
スタート時間の前に本館 1階応接間(泉の間)へ案内されました。
高い天井の素敵なお部屋です。
大きな窓からベランダ越しに入る光で明るいです。
ここ旧島津公爵邸は建物の設計はジョサイア・コンドルですが
家具・壁紙などの室内装飾は 鹿児島出身の洋画家 黒田清輝(くろだ せいき)
が監修しています。
つまり、コンドルのデザインした内装ではありません。
黒田清輝は9年ほどフランスに留学もしていたようで、西洋建築は沢山見ているはずです。
それに 後に画家に転向した位ですから美意識も高い方だったのでしょう。出身が鹿児島、と言う島津家との繋がりもありそうですね。 -
暖炉の上には大きな鏡。
鏡は姿見の役目ではなく 室内を広く見せる、灯りを反射させると言った 洋館ならではの使い方です。
マントルピースは大理石製。上にクリスマスの飾りもあります。
12月はこうしたクリスマスオーナメントが同時に見られるのも楽しみです。 -
マントルピースは建物全体でも数種類デザインがありました。
本当の所、マントルピースのデザインが黒田清輝のものなのか コンドルが建物と一緒にデザインしたのか?は私には判りませんが・・・。 -
隣の部屋へ通じるドアがあります。
廊下に戻らなくても隣の部屋へ行かれるようになっています。
ドア周りの飾りも美しいです。 -
天井の漆喰レリーフと蛇腹飾りも素晴らしいです。
見ごたえのある天井。古い洋館ならではの鑑賞の醍醐味。天井マニアの私は首が痛くなるほど見上げましたよ。
照明器具は当時の物とはちがうそうです。
それなりに雰囲気をあわせたものが使われています。
が、現在ここは、大学内のラウンジ的なお部屋ですから そう豪華なシャンデリアは必要ないのでしょう。 -
窓上部のカーテンボックスが美しくて見とれました。
この豪華なカーテンボックスは、お客様迎えるお部屋ならではと言う事でしょう。 -
カーテンボックスはどれも同じ豪華な彫り物がありゴールドに塗られたものでした。
天井飾りと相成って 大学の施設とは思えない優美さを感じさせます。
女子大でよかった、な感じです。 -
応接間から玄関方面を見ます。正面が玄関です。
現在は渡り廊下で1号館とつながっていますが、当初はこの応接間の所で建物は切れています。 -
これは・・・ちょっと禁断の画像かも。
泉の間の向かいには 旧バンケットホールという一番広い部屋があります。
晩餐会とかも行われたのでしょうね。
現在は大学の聖堂となっていて、右側の方に祭壇などがあります。
中を見る事はできましたが、この部屋の中は、写真撮影が禁止でした。
壁は木部の多い他とはイメージの異なる重厚感のあるお部屋でした。
この画像は泉の間の方から撮った時 開いているドアの中が写ったものをトリミングしたものです。
祭壇方向は写っていないので 大丈夫かな?
まぁ、大学のサイトでは360℃画像で見る事ができます。
また、バーチャルツアーの動画も見られますよ。 -
いよいよ館内見学ツアーが始まります。
見学者5~7人に学生さんがガイドとして付き案内して下さいます。
2グループになりました。グループがバッティングしないように・・・だと思いますが
先に2階に行きます。
2階ホールの椅子に座り ざっくり島津公爵邸の歴史などのお話を聞きます。そして、2階のお部屋から見学です。
全てのお部屋が見られる訳ではなく、非公開のお部屋。学生が授業に使っている最中の部屋は見られません。
現在は教員研究室となっている元公爵専用の浴室だったと言うお部屋のドアを見て、元公爵居室に入ります。
020教室として使われているので、机やモニターなどがマントルピースの前に置かれています。 -
隣のやはり教室に使われているお部屋に入ります。
ここは、元公爵夫妻の寝室だったお部屋だと思います。
マントルピースは先に見たお部屋同 緑のタイルを使った木製枠のものでした。
1階が公的なスペースで接客の多い場所のため大理石のマントルピースであった事からすると
2階はやや質素ですね。
見どころであった022教室 元公爵夫人の居室は授業中のため見る事ができませんでした。
アール窓のあるお部屋 見たかったです。 -
このお部屋からベランダを見ます。
おや~2階ベランダはタイルが市松模様に張られていますね。
これも綱町三井倶楽部と同じです。(市松の張り方は違いますが)
1階はシンプルな石のタイル。2階は黒いタイルも使ったデザインとなっていました。
このタイル 建てられてから1枚も割れた事がないのだそうです。
工具や材料は今の方がハイテクノロジーなのに 昔の職人の仕事はそれを上回ると言う事なのでしょうか・・・。 -
次に 廊下反対側の現在 大会議室として使われているお部屋に入ります。
ここは元子供部屋で、2つ子供部屋が並んでいたものから壁を取り払い1部屋の広い空間として使われています。
改造されていますので、照明器具は多分 シャンデリアからシーリングに替えられています。
ちょっと味気ない照明ですね。まぁ実際会議室として使っていますからね。 -
島津公爵には 男の子が4人いたそうです。
取り払った壁の部分には なんとな~く跡があります。同じモールディングで一見判らないように直されてはいます。
このお部屋には奥様と子供たちが使った浴室も隣接していました。 -
マントルピースのタイルがブルーになりました。
白い部分のデザインも微妙にちがいますが、おおよそは似たデザインですね。
暖炉部分 当然今は使っていませんが、きれいに保存されている所はうれしいです。
正直、学校施設と思えば、撤去してしまった方がお部屋は使いやすいでしょう。 -
これは、もうひとつの子供部屋 (現小会議室)
最初はお客様の宿泊部屋 後1人娘さんのお部屋となったそうです。
2階には他にも非公開ですが、小さい部屋があり元女中たまり と書かれていました。 -
1階に戻ります。ここで、降りて来た階段を写真に撮ります。
案内の順番もありますし、あまりゆっくり写真を撮りながら、と 言う訳には行きませんが
ツアー終了後は、使っていないお部屋をもう一度見て、写真に撮って良いそうです。
ガイドツアー中は 説明を聞きながら観る方に集中って感じです。
階段は踊り場のある折れ階段で鹿鳴館の階段と似ているのだそうです。
綱町三井倶楽部も同様の踊り場とステンドグラスのある大階段でしたね。
洋館建築鑑賞の一番の見どころと言っても良い 階段部分。すばらしいです。 -
階段のある中央ホールの壁に窪みがあり、スチーム暖房用のラジエーターが置いてありました。
綱町三井倶楽部で見たのと同様 金属の表面にレリーフのある美しいラジエーターです。
ここで、ちょっと疑問が。このラジエーターを置いてある場所は大理石の飾り枠がありますね。
でも、奥行きはさほど深くなく、薪を燃やす暖炉ではない。
このスペースは やはりスチーム暖房のラジエーターを置く為の場所だったのでしょうか??
館内にはいくつもの暖炉・デザイン様々なマントルピースがありますが、暖房はそれだけでは充分ではなかったのかな??
暖炉の他にスチーム暖房も併用されていたのかも・・・。
これ、帰宅して こうして旅行記書いているうちに「あれ?」と思うのですが ガイドの学生さんに聞けばよかった。まぁその答えを知っているかは判りませんけど。
現在使用中の建物は 見られない部分も多く、この旧島津公爵邸には地下がありますが、そちらは見せては頂けません。学術目的でない私のように趣味、マニア、と言った程度では判らない事は多いですね。
地下にボイラー室だった部屋もあるのかも・・・。 -
玄関を入ったスペースと階段を区切るステンドグラスの袖壁です。
レイアウトとしては玄関を入り 進むと右手に階段脇が見えてしまうので、ここに壁が必要だった、と言う事なのでしょうか?
階段の位置が反対向きで 玄関は入ると正面に大階段 ではない理由は 階段室に窓が欲しかったからなのか?とか想像をめぐらしてしまいます。
どちらにしろ、大階段を目にするまでのアプローチとして この美しいステンドグラスの壁はインパクトありますね。
左側のイチョウ型の模様の入るガラス部分。正面から見るとなんて事はない曇りガラスのようです。
が、やや斜めから見ると写真のようななんとなーく斜めの柄が浮き出て見える繊細なものでした。 -
玄関から入ると一番手前にある 左 クロークルーム(現会議室)と右 待合室(現理事長室)のドアです。
中は見られませんでした。
屋敷のなかでは小さな部屋2つの為か ドアは隣あっていて 上部の枠は繋がっていました。 -
その並び、公爵書斎(現A会議室)このお部屋では丁度 理事会が開催されていて、中は見られませんでした。始まる直前だったのか、ツアーでここに来た時はドアが開いていたので、外から腰壁が見える部分だけ撮ってみました。
こんな腰壁は他のお部屋では見ませんでしたね。
後で、もう一度前を通った時は ドアは閉ざされていました。 -
2階では見る事ができなかったアール窓のあるお部屋。同じ造りで 1階では応接室に使われています。
現在も隣の 一番最初に見た 泉の間と同様応接室です。
三つ並んだアールの大きな窓が素晴らしく、見ごたえのある空間です。 -
カーテンボックスのデザインは 泉の間と違っています。
こちらは生地がタックに畳まれたカーテンボックス。上にはレリーフがあり豪華です。
カーテンボックスは当時のままだそうです。 -
旧島津公爵邸の模型が飾られていました。奥庭の面から見ると総二階の四角い建物のようですが、実は後ろにT字型に建物が続いているのです。
-
こちらも大きな鏡を設えた大理石のマントルピース。
1階2つの応接間はさすがに豪華です。 -
天井飾り。大きな楕円の漆喰飾りは 泉の間 同様です。
シャンデリアの下がり部分の廻りに見られるメダリオンはありません。
小さいお部屋の場合はまずメダリオンがあって・・・と言う感じですが
ここのように 広いお部屋の場合は天井全体に飾りをデザインする、と言う事なのかも。
綱町三井倶楽部も同じでしたね。 -
置いてあるソファーには座って良いとの事でした。
この画像の目線からの景色がこの部屋一番のものです。
外のバルコニーの円柱と窓枠が重なって見えるので、ガラス越しに視界を遮る柱が見えなくて庭がゆったり見える、と言う事です。
楓の大木の季節の移ろいが素晴らしい借景です。
ガイドツアーはここで終了です。後は自分で館内をもう一度歩いてみます。 -
応接室を出て、玄関とは反対、一号館との接続方向を見ます。
ドアの廻りの装飾も1階部分は重厚です。 -
通路にはマリア像も置かれていました。
足元に首が並ぶマリア像は、ちょっと怖い。 -
1階中央ホールのマントルピースその1です。
このスペースは広いので暖炉が2基あります。
公爵書斎と応接間の並ぶ壁にあるマントルピースです。 -
もうひとつの暖炉 デザインは同じです。上部にキリスト像がありました。
もちろん、大学になってから設置されたものですね。
キリスト像の後ろにうっすら十字架のシルエットが見えるのです。
以前は十字架があったのかも。 -
1階中央ホールから更に続くこのステンドグラスのはまった扉の向こうには
家族の食堂、使用人食堂、厨房、保管庫など細かいお部屋がいくつもありました。
ガイドツアーでは非公開です。見取り図で確認しました。
現在は教員研究室や学長室に使われています。 -
階段の手すりをじっくり見ます。
彫刻がきれいです。
歩き易い階段になっているそうで、傾斜角度がわりと緩やかなのだと思われます。
大正時代は、まだまだ和服の着用も多かったです。階段の蹴上げは低い方が和服にありがたかったでしょう。 -
踊り場に大きなステンドグラス。見せ場ですね。
この階段はコンドルのデザインによるもの。 -
玄関から外へ出てみます。
アーチ型にステンドグラスのはめられた玄関ドア。○に十字の島津家の家紋もデザインに入っています。
ステンドグラスは日本のステンドグラスの草分け的存在 宇野澤辰雄の工房作品であると言われています。 -
玄関ドアを表から見た図
この玄関は 公爵とお客様が使ったものだとか。
ご家族が使っていた別玄関があるのでしょうね。 -
ドアの脇にもステンドグラス
-
大変美しいデザインです。でも 他のステンドグラスとちょっと雰囲気が異なりますね。
しかし、関東大震災や大戦を経て、良く無事に残ってくれたものです。 -
玄関右側。 階段室のステンドグラスが見えます。
-
こうして外から玄関の方を見ると、階段室ステンドグラスのアーチ型の窓が目立ち
建物の格を上げていますね。
なるほど、コンドルがこの位置に階段を置いた意図が少し見えた気がします。 -
再び館内に戻り階段の踊り場から2階を見ます。
階段室の入り口には1階も2階も円柱のオーダーが。 -
1階はイオニア式 2階のこれは イオニア式の下にアカンサスのモチーフもついたコンポジット式
-
階段途中の窓から屋根を見ます。
四本並んだ白い煙突。各部屋の暖炉のものです。 -
ほぼ同時期に建てられた綱町三井倶楽部と比べると、こちらの方がずっと直線的なデザインのステンドグラスです。
綱町三井倶楽部のステンドグラスの製作者は不明でしたが、ガラスの色の数も多い事から、私は あちらは輸入品なのではないか?と思ったのです。 -
窓の外にはよろい戸の雨戸がありました。
やはり住居であるから、雨戸は必要だったのでしょうね。 -
今日 最初に座ってお話を聞いたテーブルと円形にならんだソファーのある2階のホール
-
ここのマントルピースも大理石に彫り物のある1階と同じ物。
綱町三井倶楽部では全ての部屋のマントルピースはデザインが異なっていましたので、
このマントルピースはコンドルではなく、黒田清輝のデザインなのでしょうね。 -
ホールから家族の浴室、女中たまりなどの小部屋のある方向。
やはり。居住スペースである2階はドア廻りの装飾がおとなしいです。 -
この扉は2階 公爵の浴室(正面)の脇にあるものです。
右には公爵の居室があります。
置くから1,2,3と番号がふられています。
この後ろは階段室ですから奥行きはほとんど無いと思われます。
学生さんに聞いた時は、なんだか判らないという事でしたが多分、作りつけのキャビネットでしょう。 -
現大会議室となっている子供部屋が2つ並んだ廊下側には ドアが合計3つあるのに
室内に入れるのはこの左側2つのドアの更に手前の1つだけです。
この2つのドアは 室内側には扉がありません。
廊下側からだと 一見ドアに見える キャビネットなのでした。 -
2階の部屋には鍵のかかるドアが多くあります。
昔の鍵穴は鍵を差し込む穴から中が覗き見えてしまいますので、このような鍵穴隠しが付いています。 -
1階に戻ります。
階段の下はどうなっているのか・・・と言うと トイレがありました。
中は、改装されていますが。
表から見えた並んだ窓3つは トイレの窓だったのですね。 -
ステンドグラスが多用されたエントランスから階段のある中央ホールへ続くアプローチは
とても個人宅とか思えない迫力です。
職人の手による美しい装飾の数々。見せていただけてうれしかったです。 -
入って来た時と逆に帰りも一号館から中庭を抜けて戻りました。
屋根の上にドーマーもあったのですね。 -
そして、この建物 本館と同時期に建てたれた。こちらもコンドルの設計による事務所棟(現3号館)
本邸と同時に東京都指定有形文化財になっています。 -
装飾が余り無い 当時事務所に使うための建物でした。
こちらは特に見学対象にはなっていないので、自主的に見学。 -
まりも母の鑑賞ポイントがありましたね。通気口のデザイン格子です。
ただの格子より断然かわいい。 -
脇に廻ると、本来こちらが表の入り口?と思われる こじんまりしてはいても
トスカナ式といったオーダーがついた装飾がありました。
今日は、自分 腰痛がひどくて、1時間以上立っていられるかな?な程の不調でした。
まぁ見学中はなんとか持ちました。
風の冷たい日で、五反田駅に戻るまでが寒くて 腰が痛くなりました。
でも、綱町三井倶楽部と比べてみたい、という見学ができて満足です。
内装がコンドル自身で無い事。照明器具は当時の物がほとんど残っていない
現役の学校施設である事もかなり違っていました。
が、ジョサイア・コンドルの建築はやはり素晴らしく、まだ見ていない現存する建物もじっくり見に行きたいと思います。
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