丹波立杭焼の窯元巡りから篠山城下と宝塚・池田市街の散策(二日目)~丹波篠山の中心は天下普請の篠山城。反面、伝統的にはデカンショ節に名物の牡丹鍋は自らを山猿と皮肉る反骨の精神。今では丹波黒豆に丹波栗の高級イメージも加わって、グルメの聖地として楽しめる街となりました~
2018/02/24 - 2018/02/24
12位(同エリア366件中)
たびたびさん
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丹波と言えば、丹波の黒豆、丹波栗。丹波の黒豆は高級な黒豆の代名詞だし、丹波はグルメのイメージが強烈です。しかし、そのことをどれだけ知っていたかとなるとはなはだ心もとない。ちなみに、私は特別な品種なのかなと思っていましたが、どうやらそうではなくて、丹波で作るから丹波の黒豆だったり、丹波栗だったりするんだそう。特に、栗の方は、芝栗に対して大粒の栗を丹波栗というのかと思っていたら、品種は銀寄や赤城なのだとか。これが丹波で作られると丹波栗になるんですね。
そして、今回知ったもう一つの名物グルメは、牡丹鍋。鮮やかなイノシシの肉を香辛料が効いた基本が味噌味のスープで仕上げます。
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街歩きの開始は早朝から。まだお店が開いているような開いていないような時間でしたが、ここで回らないと今日一日の観光は終わりそうにありません。
宿から近い場所から回るので、まずは鹿生堂。こちらではネットの評判がよかった栗羊羹をいただきます。 -
小っちゃい羊羹でも1500円。けっこうするなという感じですが、包みを開封するとゴールドの箱が現れて、なかなか勿体のある扱い。
香ばしい栗のトッピングはさすがですが、土台の羊羹の方もまったく栗を食べているような栗の濃厚さ。芋羊羹でも芋を食べているような羊羹がありますが、あれと同じですね。栗の質がいいのか。やっぱり評判通りのおいしさです。
ただ、敢えて言えば、これでは羊羹とトッピングの栗の組み合わせの妙というものがなくなってしまいます。この点で、栗を味わうには最高でも、ほかの道もあったのかなと評価は分かれるかもしれません。 -
あ久さやは、昔の町家風の建物。
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お菓子屋さんだということは分かるのですが、どういう店なんだろうと思って入りました。なんか老舗感もたっぷりですね。
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イチオシ
すると見事な栗の甘納豆。その見事さにはかなり参りました。
初めて知りましたが、丹波栗というのは種類ではなくて丹波で作られた栗のこと。品種としては「ぎんよせ」とか「つくば」とか。いくつかの種類があるのだそうです。食べ歩きはできないので、小林製菓の煎餅をいただきましたが、これは目の保養になると思います。 -
小西のパンは、何軒かある丹波の黒豆パンのお店としては、篠山で一番メジャーなお店でしょう。
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朝7時からやっていて、三個入りの袋を求めにに、次々お客さんがやってきます。
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イチオシ
黒豆は意外に積極的な味わいではなく、パンに寄り添った感じ。むしろ、パンの柔らかさの方が印象的で、合わせてとっても体に良さそうなパンに思えました。奇をてらったようなところは全くない。全体のバランスがとってもいい正統派の黒豆パンのように思います。
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篠山食料品店は、篠山市街の中心部。ここも朝早くからやっていて、
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店内には丹波の黒豆など、豆類が種類もグレードも様々に置いてありました。どれも、磨きぬかれたようなピカピカのお豆さん。丹波のグルメの源泉を見るような品揃えです。
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さわりでグルメをチェックした後は。。
篠山春日神社は、篠山市街の北側。 -
平安時代の貞観18年(876年)、
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この地方の領主である藤原基経、藤原時平が、奈良の春日大社から分霊し、現在の篠山城に祀ったもの。
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見どころは、能楽堂と絵馬堂。
これは能楽堂ですが、江戸時代の笹山藩主が能の愛好家だったことの名残りを示すもの。篠山の文化面でのルーツの一端を感じられると思います。 -
絵馬堂にかけてある
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狩野尚信作の黒神馬は秀逸ですが、
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ほかの絵馬も十分な迫力。これは巴御前の絵馬ですね。
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中心部に戻ってきて。
これは、篠山市立歴史美術館。 -
明治24年に建てられた篠山地方裁判所を活用した施設。
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篠山の街の中心部にあって、町のランドマーク的な感じ。堂々とした構えの建物です。
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展示は、篠山城主、青山家に伝わる遺品を中心に、篠山藩の御用窯だった王地山焼の品々など。美しい展示品ですが、撮影は当然不可。
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イチオシ
こちらの裁判所の法廷だけは撮影可です。
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規模は小さいですが、法廷の威厳は感じますね。
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メインストリートの方では、お店が開き始めましたね。
広岡製菓は、歴史美術館に近い辺り。 -
醤油の米煎餅なんですが、醤油の香りもいいし、食べた時に口の中で壊れる具合がとっても程よい。
特に関東では堅いガチガチの煎餅をこれみよがしに自慢して。手焼きイコール固焼きみたいなところがありますが、それはまったくの間違い。
この食べやすさこそ本来の煎餅のおいしさだと思います。 -
ほろ酔い城下蔵は、篠山市立歴史美術館の向かい側。
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地元の酒蔵で、
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店内奥から始まる酒蔵の見学コースがあります。
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酒蔵として特別なものはないですが、
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やっぱり、こうして、酒造りの施設が保存されていると街の歴史に重みが加わったような感じ。
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また、見学は勝手にできるので、それも気楽です。
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さくっと見学して、ありがとうございました。
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アインコルンも、メインストリート沿い。小さなパン屋さんですが、黒豆パンはこちらが元祖だという看板が立っていました。
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それではといただいた黒豆パンは平たい形。なるほど、その形がゆえにいい塩梅にパンと黒豆のバランスが取れているような感じ。平たい形とパンの味わいと黒豆の味わいの程よいバランスは、食べると確かに関係があるような気がします。
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大福堂 本店は、篠山市街ではほとんど一番メジャーな和菓子屋さん。
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ビルの店舗ですが、内部はデパートの売り場のように真ん中に島を設けた悠々とした店構え。ちょっと驚きます。
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さて、いただいたのは、豆大福。甘さがしっかりあって、存在感のある大福です。黒豆パンは優しい味わいが特徴的ですが、反面、こうしたくっきり感も丹波の味みたいですね。
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篠山城のお堀の方に出てきました。見通しがよく効いていますね。
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お堀に沿っては役所の通り。
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向かいに整った城の石垣が見えていますが、効率的な散策コースを考えるとちょっと後回しです。
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その前には丹波杜氏酒造記念館。
これも有名な丹波杜氏の歴史と伝統を伝える施設。市街中心部からは少し外れですが、訪ねると鉄筋コンクリートの立派な建物。あまりに立派なので、ちょっと驚きます。
ちなみに、丹波杜氏は、岩手県の南部杜氏、新潟県の越後杜氏と並ぶ日本三大杜氏の一つ。貧しくて出稼ぎのニーズがあったことが背景とはいえ、伊丹、池田から灘五郷など、関西の酒どころを支えた功績はとても大きいものがあります。 -
篠山市立青山歴史村は、篠山市立歴史美術館に比べればもう少しくだけた観光施設。
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駐車場がやけに広い敷地の奥が入口です。
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まずは、デカンショ関連の展示。
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篠山口駅の構内でも流れていましたが、
デカンショデカンショで半年暮らす アヨイヨイ
あとの半年ねて暮らす ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
丹波篠山山家の猿が アヨイヨイ
花のお江戸で芝居する ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
酒は飲め飲め茶釜でわかせ アヨイヨイ
お神酒あがらぬ神はなし ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
灘のお酒はどなたが造る アヨイヨイ
おらが自慢の丹波杜氏 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
雪がちらちら丹波の宿に アヨイヨイ
猪がとびこむ牡丹鍋 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ
丹波篠山鳳鳴の塾で アヨイヨイ
文武きたえし美少年 ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ -
本場に行って
ちょっと人を食ったような独特の歌詞が流れてくると、篠山の味わいがまたぐっと増してくるように思います。 -
それとちょっと珍しいところでは漢学書関係の版木1200余枚が大きな見どころ。
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これで書籍の印刷を行ったのでしょうが、
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イチオシ
印刷してできた本の方に注目はしても版木の方に注目をするのはなかなかないことかも。
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学問を重視していた藩は多かったのですが、あえて版木を大事に保存するこの目の付け所はどこから来ているんでしょうね。
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ほか、城下町に伝わった文化財の展示品。
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篠山藩主、青山家の多彩な趣味もあってか
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こんな
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屏風だけではなくて、
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香道の関係や
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御伽草子など
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幅広い。
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田舎の藩だと思っていても、
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京都や関西。文化的な日本の中心からそれほど遠いわけではない。
自らを山猿と自嘲気味に言ってはいても、どっこいそうでもありません。 -
今度は、篠山市街の御徒士町と言われるエリアへ。
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一直線の通り沿いには武家屋敷群が並んで、なかなか壮観ですねえ。
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本来は城下町の通りは攻めにくいように鍵型になっていたりするんですけどね。
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新しいうちであっても、表札には武家屋敷と記してあって、どの家でも保存を意識していることが窺えます。
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イチオシ
中で、公開されているのは安間家史料館。
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ちなみに、安間家は、高12石3人扶持の禄を得る下級武士。
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それでも、鍵型の母屋に敷地は悠々と広い。ただ、そこでは畑を作っていたりする質素な暮らしぶりだったものと思われます。
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下級武士の家とあっても、これは頼山陽の日本外史。
幕末の志士たちの必読書だったものですが、こんなところにもちゃんとありました。 -
床の間の甲冑は雰囲気を整えるものでしょうが、
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質素な間取りと
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漆器や
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焼き物などの食器は
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最低限の品格があって、張り詰めた武士の心構えのようなものも感じます。
日本の文化に恥の文化というのがあるのは知られていますが、それは武士階級で特に維持されてきたものなのかも。 -
最近の大蔵官僚の文書改竄とか。恥の文化が崩壊しているように思えてなりません。安倍総理は「美しい日本」と言っていましたが、恥の文化もその「美しい日本」の中核だったはずなんですが。。とても、残念なことです。
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続いての小林家長屋門は、御徒士町の筋からもう一本お城側の筋。お堀を臨む場所に建っています。
この門は、篠山藩第12代藩主、青山忠裕が、その老女小林千衛の多年の労に報いるために修築したという長屋門。藁ぶき屋根が長く続いていて、ここだけでも十分暮らせそうな建物です。 -
さて、ここから篠山城跡へ向かいます。
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篠山城は徳川家康が命じた天下普請により築城された城で、普請総奉行は池田輝政。
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普請総奉行の姫路城主池田輝政をはじめ、安芸の福島正則、長門の毛利秀修、紀伊の浅野幸長、土佐の山内康豊など15か国20あまりの大名が工事に当たり、役夫の数は少なくとも1万数千人以上に及んだとされています。
正方形の縄張りが特徴的ですが、これは、藤堂高虎が得意とした方形の縄張り。輪郭式と梯郭式を併用したのもというのもあるんですが、これはちょっと分かりにくいかもしれません。 -
イチオシ
山陰道の要衝の城は西国大名や大阪の豊臣氏を牽制する役割。そして、動員された顔ぶれからも分かる通り、西国大名に財力を使わせることでその力を削ぐといった狙いもありました。
そんなことを思って見ると。。
この石垣は律儀に積み重ねたもの。城は普通だと山かなにかを土台にしたり、自然の地形を土台にして作るものなのですが、そんなものは全くなくて、何もない平地に無理やり作った感じ。この場所でなければ、抑えにはならないというその役割も考えてのものでしょうが、いずれにしても家康からの強いプレッシャーを感じながらの築城であったことが容易に想像できると思います。 -
石垣の上に大書院が復元されていますが、
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出入りできるのはここ一か所。
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石段だったところを車でも上がれるように強引に道を付けています。ちょっと手荒なことをやってしまいましたね。
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そして、坂を上がると正面に大書院の玄関。昭和19年に焼失したんですが、平成12年に再建したものです。
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入口入ってすぐの展示室。
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これは篠山藩の飛び地がいくつかあったことを示していますが、大阪や京都に意外に近くて、当時であれば大阪城にいた秀頼にはしっかりにらみを効かせる存在だったことが分かります。
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そして、ここは京都二条城の二の丸御殿遠侍に匹敵するという篠山自慢の建物ですが、
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玄関から
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ぐるりと回って大広間に続く廊下もなかなか。
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イチオシ
そして、圧巻は、最も格式の高い大広間。
折り上げ格天井に武者隠しの豪華な扉など。 -
障壁画の華やかさも見事です。
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これは、山猿というようなものでは決してありませんね。
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建物を出ると今は空いたスペースですが、
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かつての建物の間取りが保存されていて、いろんな建物が所狭しと建っていたことが分かります。
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井戸もありまして、この大井戸は、上部の直径2m。深さ14m、水深約8m。本丸井戸の岩盤は掘り抜くのに2年かかったとか、これも難工事を強いられたもの。しかし、不平不満は絶対的な権力者である家康に対するものにもなりかねず、いやはや大変なことであったと思います。
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市街の中心部に戻ってきて、このレトロ建物は篠山観光案内所。
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はす向かいの大正ロマン館は、大正11年に建てられた旧篠山町役場で、小さな正面に塔をいただいたデザインは、ちょっとメルヘンチックですよね。
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現在は、お土産物屋さんやしゃれたレストランとなっているので、市内散策の際には寄ってみるべき。ただ、外観がやっぱり一番インパクトがあるとは思います。
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そそて、ここからもう少し中心部の散策をします。
くりの里は、二階町交差点のすぐそば。 -
丹波といえば、黒豆と並んで丹波栗。篠山市街には栗のお店が少なくないのですが、ここもなかなか目立っています。ただ、店内には黒豆もけっこうおいていて、結局、黒豆の炒ったのをいただきました。家ではそのままポリポリ食べてます。
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昭和百景館も必見施設の一つ。
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お土産物もいいですが、
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こちらには立杭焼コーナーがあって、
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昨日回ったいくつかの窯元の売り場がありました。
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こちらは、雪岡 市郎兵衛洋菓子舗。青いカラーのかわいらしいお店です。
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丹波黒豆の焼きドーナツをいただきましたが、焼き色がとってもきれい。見栄えのいいドーナツです。
ちなみに、雪岡というのは珍しい。篠山にしかない名前なんだそうです。 -
清明堂もすごい店構え。窓も戸も全部が格子で覆われた老舗の風格です。
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いただいたのは、栗饅頭。小さなタイプをいただきましたが、それでも丸ごと入ったその栗の味わいはさすが丹波というか、本当に半端ではない。ホクホクとした味わい深さはこれまでにない上質なものでした。
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これぞ丹波の栗。素晴らしい栗饅頭です。
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パンのプーは、またしても黒豆パンのお店。
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低温で焼いたという真っ白な焼き上がりが特徴です。白いとムシパンも想像してしまいますが、そこまでではない。しかし、しっとりとした歯ごたえと黒豆はまたそれはそれで合っているような感じ。
ほか、食パンにも自信があるようです。 -
お菓子屋豆畑は、丹波の黒豆でも最上級の川北黒豆のロールケーキが看板商品。
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少し試食させてもらいましたが、ケーキのふんわり感に生クリームの芳醇なうまさとかこの完成度は完璧と言っていいくらい。素晴らしいです。ただ、これは一本単位でのテイクアウトしかないので、
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代わりにチーズタルトを購入。ただ、これも甘いチーズが絶妙。丹波に豆畑ありというような名店だと思います。
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諏訪園は、小さな和菓子屋さんです。本店は少し離れたところにあって、ここは支店のようですね。
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黒豆大福をいただきました。ちょっと小さめで、餡子は瑞々しい。大福堂の餡子が甘さ強烈だったので、こちらの大福で心なしかちょっとほっとしたような気持ちになりました。
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さて、昼飯はどこにしましょうか。
で、目に留まったのは大手新丁。むぎとろが看板メニューですね。 -
名前の通り、むぎとろは麦ご飯に山芋のとろろをかけたものなんでしょうが、いただいたのは、これに牛肉を乗せた牛とろまぶし。
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イチオシ
これがなかなかに念がいっていて、
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最後に薄味の出汁をひたひたにして、名古屋のひつまぶしのようにして締める。ほー、篠山のグルメは大したもの。しっかりおいしいもの、おいしい食べ方を知っています。
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ここから、篠山の最後の必見エリア、篠山河原町妻入商家群の方に向かいますが、
小田垣商店は、その途中。
塀に囲まれて、敷地内には大きな蔵も建つ、古くからの豪商風の店構え。ちょっと圧倒されるような感じですね。 -
店内に入ると厳選された黒豆の加工食品がおいてあって、これもいい感じ。
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炒った黒豆をいただきましたが、その大きさが立派ですごいのに、食べると程よく口の中で壊れていく。
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香ばしさもあるし、絶妙の食感。この感じを出せるのはさすが老舗といったところかと思います。
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そして、これが篠山河原町妻入商家群の入口です。
篠山市街ですが篠山城より南側で、中心部からは少し離れますが、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、やっぱり篠山観光では外せないポイントの一つですよね。 -
滑らかな石畳の通りは緩やかにカーブしていて、両側には白い漆喰の落ち着いた佇まいが軒を並べる。奥に行くにしたがって人通りも少なくなりますが、奥まで行ってその距離感を確認するのもいいと思います。
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まずは、白殻五粉へ。河原町妻入商家群の筋なんですが、入口のちょっと手前です。
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イチオシ
天然酵母のパン屋さんは世の中にないことはないですが、
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ここのクロワッサンとか、甘みというかコクがあって、すんごくうまいです。
生地を作るだけでも四日間。それをする理由は、ご主人いわく。自分は普通のイースト菌の味が好きじゃないからということ。つまり、味優先の選択だったということですが、なるほどという納得感ある味わい。すばらしいパン屋さんだと思います。篠山は名店がきらぼしのようにある街だということをまたしても実感です。 -
篠山河原町妻入商家群の一角に建つ丹波古陶館は、丹波焼の名品を展示する本格的な施設です。創成期から江戸時代末期までのコレクションのうち、312点が「古丹波コレクション」として兵庫県指定文化財となっています。
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昨日の兵庫陶芸美術館と比べるとどうでしょうねえ。
兵庫陶芸美術館の方は、全但バスの創業社長、田中寛のコレクションでしたよね。こちらの館長はどういう人なのかわかりませんが、むしろさらに熱心なコレクターのような感じ。 -
いずれにしても、一人の人間の定まった視点があるコレクションだけに、力強い造形美に興味を惹かれたもの、美しい釉薬に興味を惹かれたものなど。
こうなってくると、立杭焼の迫力がすごいのか。このコレクターの目がすごいのか。その境界は微妙なものになってくる。自分がコレクターになったつもりで楽しむと楽しさが倍増する展示だと思います。 -
能楽資料館は、同じ並び。篠山藩主は能楽の趣味があったということで、篠山には能楽の文化がある。それを確かめるべく訪ねたのですが、2月26日までの冬季休館期間でした。一方で、用のある人は古陶館の方へどうぞという案内があり、もしかしたら、改めて古陶館の方に行けば何か話が聞けたかもしれません。そこまで押さなかったのが、少し心残りです。
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そこから、今度は王地山公園の方に回ります。稲荷神社の赤い幟が立つ参道の脇の道をくねくねと上がって行きます。
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がその前に、ふもとに王地山焼の陶器所を発見。そちらにも立ち寄らせてもらいました。
こちらは、陶器ではなくて磁器。鋭い感性の作品は目が覚めるよう。九州から来たという若い二人が王地山の伝統を踏まえて頑張っていて、話を聞きながら、ちょっと心を打たれました。
一方で、立杭焼の方との交流はほとんどないよう。あまりにも違いすぎるし、まだ自分たちのことで精いっぱい。ほかから学ぶだけの余裕もないのかもしれません。 -
改めて、山の方へ。
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そして、公園の頂上は、親子連れがちょっと遊べるくらいの平たいスペース。山の散策といった感じで楽しむ公園かなと思います。
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そして、そこにあるのはささやま荘という天然の日帰り温泉施設も備えた人気ホテル。市街から行くにはちょっと坂道を登る必要があるのでおっくうなところはありますが、王地山公園に行ったついでに、せっかくなのでここの温泉を利用してみました。
風呂場はまあまあの広さ。泉質も少し濁りはありますが、ほとんど無臭。手軽な温泉というのと王地山という場所に価値があるのかなという感じ。宿泊客が多いので、夕方だと風呂は宿泊客で賑わっていました。一方で、休憩室は狭いです。 -
梅角堂は、王地山から市街の中心部に戻る途中。観光エリアからするとちょっと外れた場所ですが、店内には丹波焼が飾ってあったり。けっこうきちんとした店構えの和菓子屋さんです。
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おばあちゃんが応対をしてくれて、元々は最中のお店ですと言われたので、栗最中にしてみました。
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栗の欠片がいくつか入って、安定感のある味わい。年季の入った味わいです。
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そして、いよいよ最後のお楽しみはぼたん鍋です。
予約していたのは、このぼたん亭。 -
ビルの最上部に大きなイノシシのモニュメントがあって、かなり目立っています。
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では、店内へ。
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ぼたん鍋は篠山の名物。3月までの季節限定だし、篠山に来てこれを食べないわけにはいかないでしょう。
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イチオシ
出てきた食材は見事に薄切りしたイノシシの真っ赤な肉。脂が白く入っていて、余計赤が際立ちます。
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みそ仕立てでグツグツ煮込むと煮込むほどに柔らかくなるということ。
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煮立ってきましたよ~
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ほー。
たぶん、山椒の効果もあって、けっこうさっぱり。イノシシの肉のうまみもなくはないんですが、野菜もたっぷりだし、鍋全体としてのトータルのうまさがある。かなりうまいです。
なお、ほかの店も何軒かあるのですが、一人で食べれる店は限られる。一時は諦めかかったんですが、諦めなくてよかったあ。一人旅にとって、ここは貴重なお店です。 -
篠山市街から今夜の宿の三田に移動しまして。
キッピーモールは、三田の駅前にある大きな商業施設。駅ビルではありませんが、ペデストリアンデッキで結ばれていて、アクセスは容易です。一階部分は阪急オアシスの食品スーパーが入っていて、ちょこっとした買い物にも便利です。 -
今夜の宿は、このプラザホテル三田。三田駅近くの中堅ビジネスホテルといったところ。高層の建物だし、外観はしっかり。
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部屋も最低限の広さはあるでしょう。本当は宝塚のホテルに泊まりたかったのですが、やっぱり値段を考えるとこちらになる。やっぱり、一般的に三田のホテルはそうした位置付けなのかなとは思います。
篠山はお城にデカンショ節、グルメなど。期待以上の収穫があったような。ただ、明日の池田も小林一三。とっても、楽しみです。
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この旅行記へのコメント (1)
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- mom Kさん 2021/09/22 17:52:33
- 明日の予習最適
- たびたびさん、丹波篠山散策、本当につぶさにという感じで脱帽。お煎餅観、
異議なーし!あくさやさんまで歩かれたんですね。棚に目を凝らしてやっぱり。
2月ですから、絶品栗餅ありません。今頃から1か月しか登場しません。
明日これを目当てに行きたいのですが・・・。
篠山は、品のよい町。新しいお店もそれまでのお店と沿うような意匠ですね。
「白穀五粉」ご紹介ありがとうございます。インプットしました。
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