2017/09/17 - 2017/09/19
10位(同エリア81件中)
2013tomoさん
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2019・5・25(土)のBS103で
「最果ての絶景!ケルト神話の舞台を行く!
イギリス、ヘブリディーズ諸島」で
スカイ島が放映されていました。
私たちが撮影した表紙写真と同じ画面が
出てきので懐かしく見てしまいました。
あれからもう2年も経っていたのですね。
9月18日(月)「翼の島」
スカイ島ツアーの
2日目が始まります。
ワゴン車の車窓からスカイ島の
異次元的な自然を見ていて
私はどこかで見たことがある
という奇妙なデジャブ(既視)感覚
に襲われました。
これは私が生前に見た
異次元空間の蘇りでしょうか?
あるいはスカイ島の妖精達が
私に魔法を架けたのでしょうか?
いえそうではありませんでした。
私が日本からイギリスへの
フライトで見た
『エイリアン』の続編
『プロメテウス』のDVDの
一場面が私の眼底に
強烈なイメージとして
残っていたのです。
霧濃く、岩山が不気味に
そそり立つ
インナー・ヘブリディーズ諸島の
スカイ島が異次元的空間を現わす
メタファー(隠喩)として
映画『プロメテウス』の
ロケ地として
選ばれていたのです。
確かにそこにあったのは
異次元的な自然でした。
しかしその日は
「霧深い」朝ではなく
真っ青な空が広がる
秋晴れの朝から
始まりました。
ガイドのデイブの言葉を
借りれば
「今日は
”Exceptional unusual
(たぐいまれなる)”
お天気ですよ。」
だとのことです。
彼の言葉の通り
途中の道には水溜りが
多くあり
昨日までの雨天の
足跡をまだ残していました。
後でわかったのですが
母娘の日本人観光客の
お母様の方は
「かなりの晴れ女」で
今回のイギリス旅行では
行くところ行くところで
不思議と次々に
晴れの天気に変わって
行ったとのことです。
実は私もこれまでの
旅体験から
「畏れ多くも立派な晴れ男」
であり
家内に言わせると
旅に連れて行くには
「とても便利な夫」
だそうです。
今回のスカイ島の旅は
この「晴れ女」と「晴れ男」
の相乗効果により
「たぐいまれなる」
快晴の一日となりました。
それでは以下で
スカイ島の中心部を巡る
旅道中を解説いたします。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
今朝は眩いほどの
光に包まれた
朝から始まりました。
8時過ぎに集合場所の
バス停に行きました。
旅仲間はまだ誰も
集まっていません。
まだ早朝の雰囲気を残す
空気は冷たく
爽やかに
引き締まっていて
今日の旅の素晴らしさを
予感させてくれます。
しばらくすると
アメリカから
参加している男女の
(中年?)カップルが
やってきました。
「今朝は良いお天気ですね。
お二人はどちらから
来られたのですか?」
と聞くと
「アメリカのニューヨーク
からです。」という応え、
「私たちは日本の東京から
来ました。」
※本当は東京近郊と
言った方が
正確なのですが説明が
面倒に なるので
いつも「東京からです」と
説明しています。
「新婚旅行ですか?」と
聞くと、
「もう一緒になって
7年たっていますので
新婚旅行というわけでは
ありません」という返事、
「では7回目の新婚旅行
ですかね。」と
言うと明るい笑いを
返してくれた。
「僕たち二人は
もう数えきれないくらいの
新婚旅行ですから
何度目か
忘れてしまいました。」
というと女性の方も
笑ってくれて
周囲の冷たい朝の空気が
少し暖かくなってきた
ようだ。
お二人は演劇家で
ニューヨークで
プロデュース事業を
しているとのこと。
「では社長さんですね。」
と言うと
「小さな会社の事業主です。
いわゆるベンチャー企業主です。」
とのこと。
中国の演劇事業会社とも
共同で新しい演劇を
企画しているとのことで
それは「マンキーキング
(サルの王様)」の
物語だそうです。
よく聞くと「西遊記」の
「孫悟空」のことらしい。
おそらく「孫悟空」の
京劇をニューヨークの
舞台で公演することを
計画しているようです。
突然、彼が
「ところであなたは
中国語は話せるの?」と
聞いてきた。
「ええ、私は中国語が
少し話せます。」と
中国語で応えると、
「僕も中国語が話せるんだ。」
と言って
「チンヤオチンタオピーチュー。」
と言う
英語なまりの強い中国語なので
直ぐに理解できない。
(私の中国語も日本語なまりが
相当強いので他人の事は言えないが)
英語で「どういう意味なの?」
と聞き直すと
「青島麦酒を下さい。」
という意味だった。
「私も青島麦酒が好きだから
同じ趣味ですね。」といって
二人で声を立てて笑った。
旅ではこのような
ささいな交流が楽しい思い出
として残ります。
そのうちに台湾からの
新婚カップルも集合し私
たちの会話に参加します。
旅仲間がだんだん増えてきて
楽しくなりそうな雰囲気です。
しばらくするとガイドのディブが
運転するワゴン車が
やってきました。
これから仲間達が宿泊する
ホテルを回って
ピックアップする
とのことです。 -
ワゴン車はどんどんスカイ島の
内部に入って行きます。
ガイドのディブが
「今日は天気が良いから
素晴らしい湖が見えるぞ。」
と言いながら
ワゴン車を停車させます。
道路の右前方に見える湖が
青く秋空を写しているのが
見えます。
今日はディブにとっても
「たぐいまれなる」
お天気のようで
私たちの観光案内も
そこそこに自分でカメラを
取り出し、
あちこちの撮影スポットの
良い場所を探して
シャッターを押しています。
私たちも湖の近くに
下りて夢中で撮影に
集中することにしました。 -
遠くに見えるのが
映画『プロメテウス』の
異空間の奇怪な風景として
選ばれた”The Old Man Of Stor”
のようです。
今日は風も全くなく
湖面がまさしく鏡面のように
滑らかで
水面に樹木の影がくっきりと
映っています。
青い空と淡い秋の雲も
そのままに
映し出されています。
息をのむような美しさです。
昨日までの雨の水溜りに
注意しながら
湖の周囲を歩き
時間の許す限り
その美しさを
堪能しました。
湖が「美しい私を
もっと見て、もっと見て!」と
言っているような
気持ちがしました。 -
コダックのカメラに変えると
色合いも違って見えます。
絵画のような色合いに
変わりました。
私たちが見ている風景も
見る人、見る目が違えば
実際に見える風景は
異なって見えている
のかも知れません。
敢て同じ風景の写真を
掲載しました。
上の写真は妻の作品で
ニコンのカメラで
写しています。
下の写真は私の
カメラです。
なぜかすぐに電池が
切れてしまうので
たくさん写真は撮れません
(おじいさんカメラです)。
妻の言葉
後で見ると何故か
動画にして撮っている
からと思われます。
大抵フラッシュに
なっているのも原因
の一つかもしれません。
フラッシュをたかないように
する方法も分かりません。
困りものです。 -
湖の眩く光る日差し
の中に小舟が
静かに浮かんで
います。
私が北スペインを
巡礼で歩いていた際、
自然の美しさに感動した時
よく口ずさんでいたロルカの詩が
浮かんできました。
(北スペインは「緑のスペイン」
” Espana Verde”と呼ばれています)
みどりよ わたしはおまえを愛する みどりよ。
みどりの風よ。みどりの枝々よ。
海に浮かぶ小舟よ
山間(やまあい)の馬よ。
腰のまわりに影を刷(は)き
彼女は手すりで夢みている、
みどりの肉体(からだ) みどりの髪、
冷たい銀色のまなざしをして。
みどりよ わたしはおまえを愛する みどりよ。
ジプシーの月の下、
ものものがかの女を見つめているのに
かの女にはそれが見えない。
(スペイン語)
VERDE que te quiero verde.
Verde viento.Verdes ramas.
El braco sobre la mar
y el caballo en la montana.
Con la sombra en la cintura.
elle suena en su baranda,
verde carne,pelo verde,
con ojos de fria plata.
Verde que te quiero verde.
Bajo la luna gitana,
las cosas la estan mirando
y ella no puede mirarlas.
「夢遊病者のロマンセ」"Romance Snambulo"
ー『ジプシー歌集』”Romancero Gitano"-
フェデリコ・ガルシア・ロルカ
(1936年8月19日の払暁、
スペイン内戦勃発直後に38歳の若さで
銃殺されたスペインの天才詩人)
美しい自然は胸を
熱くさせます。
すばらしい詩を口ずさんで
みたくなります。
これを「感応道交
” mutual sympathy between the two.”」
というのかもしれません。 -
10:30、スカイ島で
展望場所として
一番高度高く
景色の良い場所
に到着。
ガイドのデイブから
しばらく散策して
30分後にワゴン車に集合
との案内がありました。
私たちは蜘蛛の子を
散らすように
それぞれ好奇心を
掻き立てる
スポットを
目指します。
ここからは
海を隔てて
スコットランド本島の
対岸が良く見えます。
雨の後で空気が
澄んでいるためか
視界も遠くまで
広がっています。
私たちも海と対岸が
良く見える
展望スポットに
行ってみました。
ワゴン車へは
11:00に集合です。
山の頂上まで
行っている方たちも
いました。 -
眺望が良い
展望スポットの方を
見ますと
台湾から新婚旅行で
やって来た
カップルが早速
仲良く腰をかけて
海の遠くを
見ていました。
私たちは
「声をかけずに
そっとしておこう。」
といってあたりを
静かに散歩しました。
私たちも42年前は
あのような
雰囲気で
二人で座っていたのかも
しれません。
彼らにはどのような
未来が見えている
のでしょうか。
30分間の時間は
たちまち過ぎて
ワゴン車の停車場まで
戻ります。
往復ですから
帰りの歩く時間も
計算しなくてはなりません。
バス近くまで来ると
アラブ系の青年に
「○○に行く近道を
知らないか?」と
聞かれました。
どうして僕に聞くの?
どう見たってアジア系の
おじいさんで
この島の地理を知っている
わけがないではありませんか。
と思いながら
「観光バスの運転手さんに
聞いてみたら
いかがですか。」
と応えておきました。
話しは変わりますが
私たちは
日本でも外国でも
良く道を聞かれます。
よほど親切そうな
聞きやすい顔をして
歩いているのでしょうか。
ヒューストンの町を
観光で歩いていた
時も白人のカップルに
道を聞かれたので
地図を広げて教えて
あげました。
ポルトガルのポルトでも
ホテルの住所を探している
イタリア人夫婦に
場所を教えて
差し上げました。
相手がスリや強盗の
場合もあります
ので注意しているのですが
直ぐに緊張感が緩んで
普通にのんびりした顔に
なっているようです。
日本では外国の方に
良く道を聞かれます。
「私は外国語が話せます。」
というようなメッセージを
知らず知らずに発信している
のかもしれません。 -
ワゴン車には時間通り
全員が帰ってきました。
お行儀のよい旅仲間です。
出発直前に日本人の娘さんが
そわそわ探し物をし
「アイフォンをどこかに落とした
かもしれない。」
と言っています。
お母さんは
「一緒に探そう!
落としたところは
どこか見当がつくの?」
と言いながら
デイブにその旨を伝えて
二人で外へ
走り出しました。
私も日本人仲間として
ほっておけず
一緒に走り出します。
しかしお二人の足の
早いこと、
たちまち距離は大きく
離れてしまいました。
すると私の横を
アメリカから来た
母娘のお母さんの方が
わたしを俊足で
走り越して行くでは
ありませんか。
年齢はあまり変わらない
はずですが
アスリートの走り方です。
息を切らせ始めた私に
彼女は、
「あなたはここで待ってて。
私が一緒に探すわ!」
といって韋駄天のように
走って行きました。
すごいアスリート
お母さんです。
しばらくすると
向こうの方から
三人が帰ってきました。
日本人のお母さんが
両手で大きく丸を
作っています。
「よかった。
見つかったんだ。」
皆で帰って来ると
11:20分で出発に
20分の遅れで済みました。
お母さんと娘さんは
旅仲間に
「ごめんなさい。
本当にごめんなさいね」
と謝っていました。
仲間達は
「見つかって良かった。」
と全員が笑顔で
拍手していました。
事件は発生して
しまいましたが
「雨降って地固まる」
ということわざのとおり
旅仲間の結束力が高まったようです。
これは”Compassion(思いやり)」
というキリスト教思想から
来るのでしょうか。
娘さんにはとても良い
思い出になったと思います。
後でお母さん聞きますと
アイフォンを落とした場所の
検討を最初から
つけていたとのことです。
高台で娘さんが羊を一生懸命
撮影した後に
ワゴン車に戻ったので
落としたのだったら
あそこだと
見当をつけた
と言っていました。
母親のわが子を
見守る力の強さが
伝わってきました。
日本に帰って
私の娘に聞くと
買えば10万円位
するそうです。
話しは変わりますが
ボリビアのウユニ塩湖を
観光した時
同じような事件に
遭遇しました。
同じ観光ワゴンに
乗っていた
ペルー人の男性が
塩湖の穴に
上着の胸ポケット
に入れていた
スマホを落として
しまったのです。
ガイドが
塩の結晶が取れる
ところがあると
塩湖に穴が開いていて
太古の海水が見えている
所に連れて行ってくれました。
各自で穴に手を突っ込み
裏側についている結晶を
掴んで削り取るのですが
上着の胸ポケットに
スマホを入れていた男性は
それを忘れて
奥まで手を突っ込んで
しまったのです。
彼は上着を脱いで
上半身裸になって
手を突っ込みますが
そこまで手が届きません。
ガイドに水底の深さを
確認すると
穴の底まで2m以上あるとのことです。
ついに男性はあきらめました
が後半のウユニ塩湖観光の間、
ショックの為か気落ちして
まったく観光ができませんでした。
とうとう最後まで車の中から
出てくることはありませんでした。
ビジネス関係を含めた
すべての情報が
入っていたそうです。
アイフォンやスマホを
持っている方は
十分注意してください。 -
山を下りるとスカイ島西部の半島に
ワゴン車は向かいます。
途中でトイレ休憩の為
お店屋さんに立ち寄りました。
お土産屋さんで地ビールもいろいろ売っていました。
私がトイレから出てくると
先ほどの韋駄天走りのお母さんと
お店の前でバッタリ会いました。
上背は私くらいで高くないのですが
均整のとれたスリムな体型をしています。
私の方から「さっきは驚きました。
走るのが早いですね。
なにかスポーツをしているのですか?」と
聞くと
「若いころはサッカー選手だったの。
今は選手はやっていないけど、
ジョギング、水泳やスキー、
スキューバダイビングとかいろいろやっているわ」とのこと。
「なるほどだからお若いのですね。」
とほめると
突然「ところであなたは何歳なの?」
と聞いてきた。
質問の趣旨が
良く分からなかったので
「もう年寄りです、
少なくともあなたより
若くありません。」
とぼやかし気味に返事をした。
するとお母さんは
「何歳か正直におっしゃい!」
と迫ってきた。
わたしは女性からの
このような圧力に弱い方なので
「66歳です。」
と正直に答えた。
この返事に対し
お母さんはにっこり笑って
「私の方が年上よ。67歳なの。」
とおっしゃる。
「それは奇跡ですね。
魔法でも使うのですか?」と
思わずお世辞を
言ってしまった。
するとお母さんは
ポケットから小石を取り出して、
「これ、さっきのところで拾ったの。
ハートの形に似てるでしょ。
あなたにプレゼントするわ。」
と言って
ハートの小石を渡してくれた。
これは何かの「告白」なのでしょうか。
お店の中で黒ビールを
一口私におごってくれた御嬢さんに
「あなたのお母さんはスポーツ
ウーマンで素敵だね。」と伝えると
「私は彼女の遺伝子は私に伝わってないの。ほらこれよ。」
と言って
かなりふくよかなお腹を
ぴしゃりと右手で叩きました。
不謹慎な発言をしてしまったと反省しました。
ワゴン車はスカイ島の西の海外線へ
近づいてきます。 -
海岸に半島が突き出た所に
やってきました。
アイルランドのモハーの断崖に
似た光景です。
ガイドのディブが地図を見せながら
色々解説してくれますが
地図が頭の中に入っていないため
今どこをどう走っているのか
わかりません。
これが私たちのツアー観光の弱点です。
(地図が頭の中に入っている人は
問題ありませんが)
半島の向こうの西の方角の雲行きが
悪くなってきました。
こちらはまだ晴れていますが
今日の後半が心配です。
夜まで天気が持てば良い
のですが。 -
わたしは今までに
スペインの最西端にある
フィニステーレ。
ポルトガルの最西端にある
ロカ岬(ヨーロッパ半島の最西端
でもあります)に行ったことが
ありますが
とうとうスカイ島の最西端まで
来てしまいました。
夕日が沈む西の方角が
好きな人間です。
子供の頃も海峡の対岸の
山々の向こうに沈む夕日を
いつまでも見ていたそうです。
この子供(私)は一体何を考えて
いたのでしょう。
ケルト神話では
「他界」への旅と冒険の話しがあるようです。
彼らは死後に
西にある不死の国に渡り
そこに住むと言われています。
アーサー王伝説にもありますが
「この世」と「あの世」には
絶対的な境はなく
復活してまた戻ってくる可能もあるとのことです。
仏教でいう西方浄土の思想に
似ていますがまた帰って来ることが
可能なところに
何だか温かな想いを感じます。 -
半島の説明案内図です。
英語で書かれているので
すぐに理解できません。
子供のころから
英語の勉強をもっと
しっかりとやって
おけばと反省いたします。
帰国後に9歳の孫娘と
食事をしていて
そのことを話しますと
孫娘から、
「じじ、そんなに昔のこと
反省しても無駄でしょ。
これからやるかどうかが
大切なんだから。」と
教育的指導を受けて
しまいました。
孫娘の言う通りだと
じじはまた反省して
しまいました。 -
この案内図も
英語で説明している
のでよく分かりません。
ガイドのデイブに聞いて
みるとこの岬には
太古の時代に人々が
暮らしていた住居跡があるとのことです。
昔は石造りの建築物ではなかったため
土塁跡しか残っていない
と説明してくれました。 -
この絵は見ただけで
分かります。
この岬には恐竜も住んで
いたんだ。
3歳の孫にこの写真を見せると
きっと大喜びするに違いないと思いました。
じじは恐竜が棲んでいる島に
行ってきたんだと言えば
ジュラシックパークに
行ってきたのかと思うかもしれません。
(夢がありますね) -
地面には実際に恐竜足跡の
レリーフも表示されています。
スカイ島は「翼の島」と呼ばれて
いますから
太古にはアバターの映画のように
空を飛ぶ翼竜(プテラノドン)が
この断崖に棲んでいたのかも
知れません。
私の”Scope for imagination(想像の余地)”
が翼を持ったドラゴンのように
空高く舞い上がってゆくようです。 -
岬の突端へは歩いて行けます。
突端の上部に人間の姿が
幽かに見えます。
ただし途中にトイレはない
とのことです。
写真はこの突端までの
登り坂が始まる地点で撮影しました。
私たちは岬への道の
途中まで歩き
急な登り坂になるところ
から引き返してきました。
展望地点から急な長い階段で
一旦、下まで降りてきたので
帰路はまた階段を登るのが
一苦労でした。
年配の人たちはお互いに
顔を見合わせて苦労を共感していました。
階段を登りきると
アメリカから来た元潜水艦将校の
奥さまが椅子に座って
犬の頭を撫でていました。
彼らと同じくらいの年代ですので
お互いに何となく仲良く
なっていました。 -
私が近寄ると奥さまに
頭を撫でてもらっていた
犬がスックと立ち上がって
私のそばに来て指の先
を舐め始めました。
わたしは昔から犬や猫に
好かれる人間でしたから
彼(雄でした)も私のことを
好きになったのかもと
思いました。
奥さまが「ワンちゃんはあなたが
好きみたいね。」
と言っています。
「そうなんです。
私は犬が好きな臭いがしている
のでしょうか。」
と応えます。
実は急な階段を登る前に
エネルギー補給のため
持参していた「あられ」を食べていました。
きっと「あられ」の
臭いが指に残っていたのです。
彼は私が何か食べ物を
持っていると思って
指を舐めていたのでした。
元潜水艦将校の旦那様とは
2日目の昼食頃から仲良く
なっていました。
お昼の食事のため
ピザ屋さんで注文した際です。
私が「時間があまりないので
早めに料理してくれますか?」と
店のスタッフにお願いしました。
すると彼は
「私どもの店では
そんなに早くお出しできません。
20分はお待ちください。」
という応えです。
「そんなに時間がありませんので
ケースにあるケーキを下さい。」
といって妻のケーキも合わせて
購入し店の外のテーブルで
食べようとしました。
すると元潜水艦将校の
ご夫婦が同じように
ケーキをたべています。
彼らも同じ状況だったのでした。
次はご主人との会話です。
わたしから
「私たちは現役時代から
ファーストフードの世界に
慣れて過ぎてしまいました。
ここではスローライフが基本のようです。
私たちもそろそろ
”遅くても良いもの”として
スロー&グッドライフの
生活スタイルを身に着けることが
大切ですね。」と言うと
彼は「確かにその通りかもしれない。
しかしイギリスはアメリカと比べて
物価が高すぎると思う。
エジンバラでハイティー(アフタヌーンティー)を
注文したら
50£(7、500円)も取られてしまった。
アメリカでは安くて美味しい店が
たくさんあるぞ。」とのことです。
「レストランの選択情報が少ない
からイギリスで安くて美味しい店を
探すのが難しいのかもしれない。
日本観光の場合でも
物価が高すぎるという印象が
あるようだが選択すれば
2ポンド強(380円位)で
美味しい食事ができる店がある(吉野家やすき屋の
牛丼定食をイメージして)ぞ。
しかもチップは不要」
と言うと驚いていました。
会話の中で
彼が潜水艦の仕事で
横須賀港に停泊した際、
日本人の学生たちに
英語スピーチを指導したとか
体験談を話してくれました。
奥さまは静かな方で
私たちの話に
参加しませんでした。
今回、夫婦二人でアメリカの
外に出て海外旅行するのは
初めてのことだと言っていました。 -
元潜水艦将校の奥さまとは
ワンちゃんが切っ掛けで会話が
始まりました。
アメリカの家でも同種類の犬
(ラブラドールレトリバー犬)
を飼っているとのことです。
「おうちではどなたが
犬の世話をしているのですか?」
と聞くと
「息子が面倒を見てくれているの。」と言う。
「お子さんもお仕事があって
大変ですね。」と言うと
少しの間があって
「息子は家にいるの。
アフガニスタン戦争に参加して
帰国したのだけど
PTSDになって今治療中なの。
私たちの犬は彼のケアードッグ
(介護犬)でもあるのよ。」と
静かに話してくれました。
戦争を知らない私には
返す言葉はありませんでした。
海外旅行に来ている人たちも
その背後に様々な思いを持って
来ているのだということを
改めて認識しました。
スマホでご子息の写真を
見せて頂きました。
若くてハンサムな青年が
スマホの中で笑っていました。
奥さまはご主人と二人で
海外旅行の静かな時間の流れを
分かち合っているようでした。
みんなで展望台に出てみました。
断崖の横から滝が
海に流れ出ているのが見えました。
覗き込んで海面の方を見ると
下の岩磯で滝が崩れて
霧のような水しぶきを
スクリーンにして
虹が出来ていました。
わたしは下まで覗き込んで
写真を撮ったのですが
不十分で下の部分がカットされ
虹は写真に写っていません。
生来の高所恐怖症で
本能的に身を十分乗り出す
ことが出来ていなかったのです。
あとで絵葉書で見ると
綺麗な虹が写っていました。
これは有名な
滝だったみたいです。 -
岬のお店の前に
白いワゴン車が
止まっていました。
車体を良く見ると
「BANK OF SCOTLAND」と
書いてあります。
ガイドのデイブに尋ねると
「スカイ島はそれなりに大きいので
場所によっては島民が
銀行まで行くのが大変なところがあります。
そのためにこのような
巡回銀行支店が
島内を回っているのです。」
との答えでした。
内部を遠目に見ると
ATMもあり入出金ができる
本格的な巡回支店です。
実際にお店の方が
お金が入っているらしい袋を
銀行員の方に預けていました。
ふと「銀行強盗の心配は
ないのかなあ。」
と思いましたが
スカイ島の出入り口は
北のスカイブリッジと
南のフェリー
しかありませんので
強盗が無理に
お金を盗んでも
捕まる確率が高い
だろうと安心しました。 -
この岬から遠くに島影が見えます。
この島を越えて西にまっすぐに
航海するとカナダの
ニューファンドランド島に
到着するはずです。
ニューファンドランド島には
アバロン国立公園があります。
「アバロン(アヴァロン)」は
アーサー王が最後の戦いで
瀕死の傷を負い、
死を迎えるために
船で運ばれていった
不死の島、
「アヴァロンの島」から
来ているようです。
※アヴァロンという言葉は
ケルト語の「リンゴ」に由来します。
この「リンゴの島」は
ケルト的「他界」の島なのです。
後半の旅でカナダの
プリンスエドワード島を
訪問します。
「赤毛のアン」で日本人にも
有名な観光地です。
「赤毛のアン」のなかの
「学校にもどったアン(17章)」
にギルバートがお詫びとしてリンゴ
丸々とした見事なリンゴ
「ストローベリー・アップル」
を机の上に置きます
(結局無駄になったのですが)。
このストーリーはケルト神話である
「他界」(若い女だけの国)への
旅と冒険の香りを想像させます。
私のPEI
(プリンスエドワードアイランド)への
”Scope for imagination(想像の余地)”は
また後述する予定です。 -
2日目の観光も終わりが
近づいてきました。
一人の旅仲間の提案で
全員賛成でフェアリーポンドに
行くことになりました。
「妖精の池」とでも
訳すのでしょうか
言葉の響きから
何やら美しいところのようなイメージを
持ちました。
どなたかのブログで
読みましたが
「死ぬまでに一度は訪れたい所」
という触れ込みが
あるところだそうです。
ワゴンは小高い山々に囲まれた
野原に停車しました。
そこから緩やかな
一本の下り道が麓の方に続いています。
フェアリーポンドへの道です。
私たちは期待に
胸をふくらまして
緩やかな坂道を歩いて行きました。 -
しばらく歩くと
小川があり
向こう岸に渡れるように
大きな岩が川底に
置かれています。
さらに近づくと
何人かの人が
岩の上を踏んで
渡っているのが
見えました。
でも一様に奇妙な仕草を
しながら川を渡っています。
顔の周りから
何かを追い払っている
ような仕草です。
何やら不安を感じ、
わたしは妻をこちらの岸に残して
一人で渡ることにしました。
小川の中ごろに来て分かりました。
無数の小さな黒い虫が
皮膚の空気にさらされている
部分にまとわりついきました。
噛まれたり、刺されている
わけではないのですが
彼らが付着した皮膚が
むず痒くなってきました。
皆が奇妙な仕草をしていた
原因がこの雲霞のような
虫の大群だったのです。
わたしは妻に状況を報告し
坂道を引き返すことにしました。
しかし小川でまとわりついた
小さな黒い虫たちは
私の歩みの速度に合わせて
一緒についてくるでは
ありませんか。
とうとうデイブのワゴン車が
止まっていた所まで
帰ってきました。
しかし残念なことに
私は黒い小さな虫の大群も
一緒に連れてきて
しまったのです。
元潜水艦将校のご夫妻も
顔の周りを払い始めました。
デイブに「ワゴン車は
どこにあるの?」と聞くと、
「ここで長く停車できないので
遠くに停めている。」とのこと。
結局、ワゴンを停車させている
場所まで1㎞以上も歩く
羽目になりました。
私が連れてきた
黒い小さな虫たちは
暫くまといついてきましたが
ワゴン車に到着するまでに
追跡をあきらめたようです。
デイブに「あれは何なの?」
と聞くと
「小さな虫で人間時害を与えることはない。
後を追いかけてくるのは
人間が吐く二酸化炭素が好物だからだ。」とのこと。
でもあの痒さが
私の体に不快感を与え続けた
ことは事実です。
有害ではないことはない(二重否定)
と思いますが、
デイブさん本当に大丈夫?。 -
台湾からの新婚カップルも
帰って来たので
私たち3組のカップルは
デイブの運転するワゴン車で
フェアリーポンドの谷から
逃走しました。
でも仲間を置き去りに
してきたので
心の中は罪の意識を感じています。
しかし、あの黒い虫は
何だったのでしょう。
一昨日までの雨の湿気と
今日の暖かい日差しで
急に孵化して湧いてきたのでしょう。
デイブもこれは予想して
いなかったようで困った様子でした。
もしかしたら
あの虫たちは
美しいフェアリーポンドを
人間どもから守護する
戦う黒い妖精達だったかもしれません。
20分ほど走って
私たち一行は
爽やかな風が吹き抜ける
海辺の近くにやってきました。
元潜水艦将校ご夫妻と
台湾からの新婚カップルは
海の岸辺を仲良く散歩していました。
私たちは山側の野原で
草を食べている
羊たちの写真を撮っていました。 -
私の後ろに見える
白い点々は
草を食べている羊たちです。
山からの風は爽やかです。
フェアリーポンドで
感じていたむず痒さは消えていました。
デイブの言う通り
特に有害な虫ではないのかもしれません。 -
フェアリーポンドへ
皆を迎えに行く時間です。
早く出発すればいいのに
とやきもきしている状態です。
また20分程走って
フェアリーポンドに戻りました。
仲間は全員顔の周りを
手で払うような仕草で
私たちの迎えのワゴンを待っていました。
マスクをしたり、ハンカチで
鼻を隠しているメンバーもいました。
虫たちは女性の
長い髪にもまとわりついて
いるようで髪を振り払っている女性もいました。
他の仲間に
「どこに行っていたの?」と
聞かれて
「疲れていたので
他の場所で時間をつぶしていたの。」
と応えておきました。
フェアリーポンド観光を
提案した仲間に様子を聞くと
「虫で大変だったけど
美しい景色で一見する価値があった。」
と言っていました。
きっと本当だと思います。 -
2日目の夕食は
港の近くのお店で
外まで並んで
フィッシュ&チップス
(6.5£)を購入。
B&Bまで
お持ち帰りしました。
ほくほくに熱い
フィッシュ&チップスを
わら半紙2枚にくるんでくれました。
何の調味料をかけるか
聞かれたので
適当に塩とビネガーと言いました。
それからホテルから
徒歩2分のコープスーパーで
サラダやサンド、
それと夫のビールを
買ってホテルの部屋で夕食をしました。
本当は港の有名な
シーフードレストランに
行くはずでしたが
21:30からしか
予約が取れないと聞いて断念しました。
3日目の帰りの
長いツアーが待っていますので
早く休むことにしたのです。
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