マナリーからレーへ　ローカルバスで行く5328mの峠越え

2017/07/08 - 2017/07/09

マナリーからレーへローカルバスを乗り継いで行きました。途中の町ケロン(Keylong)で1泊。結構な悪路で所要時間は1日目4.5h、2日目14.5hとなかなかハードでしたが、それに見合うには十分の絶景と世界でも有数の標高5328mのタグラン峠を超えるという貴重な体験ができました。

エリア レー(インド)

マナリー(1950m)からレーへダイレクトで行く公共バスはないのでまずはケロン(Keylong)まで。窓口で事前に確認した出発時刻は5:00,6:00,7:00,9:00,10:30,14:00。トラブルを想定し早めのバス6:00に乗ることにし5:45にバススタンドに行くがバスは5分前に出たと言う。いくらなんでも早すぎだろ。すると6:10にバスが行きがやって来た。ん？どうも先程出たのは5:00のバスのようだ。遅すぎだろ！実はケロン行きはマナリー発ではなくクル(マナリーの南約30km)からやって来る。バスが着いた途端、我先にと乗り込もうと人々が殺到するが車掌からフル！ノーシート！ウェイトネクストバスとまさかの乗車拒否。ありえんでしょう？そのバスは少しの休憩後6:30に出発。その間際に私はすっと乗車。だって次のバス待ったって同じ状況かもしれないし…。で、車掌と交渉しなんとかOK。ふ～、やれやれです。道が険しいので基本立ち客は乗せないようです(途中乗車は乗せてたけど)。当然シートはありませんが運良く他の乗車の荷物の上に座ることができました。チケットは車掌から購入。ケロンまでは173Rs。

車内の様子。

間もなくしてバスはぐんぐん高度を上昇。そして見事な雲海が目の前に…。私の“席”はドライバーのすぐ横。ある意味特等席かも。

マナリーは曇ってたけど雲海を抜けると快晴。朝日を受ける山々が美しい。

ロタン峠(3890m)が近い。

峠を過ぎると一転下り。険しい道が続く。

9:15、最初のチェックポイント、コックサル(Koksar)3140m到着。パスポートを持ちオフィスへ。自分でチェックを受けたのはここだけ。その後のチェックポイントでは車掌が代わりにやってくれた。

コックサルの眺め。

コックサルを過ぎると山越えは終わり、川沿いの“楽な”道になった。

11:00、ケロン(3350m)到着。6hと聞いていたが4.5hしかかからなかった。

さっそく明日のレー行きのバスの予約のために窓口に行くが17:30から受付け開始だった。念のため16:30に行ったらすでに数人が集まっていた。話をするとデリーからの観光客達で仲間や家族の分を確実に買うためのようだ。それは座席が47しかないから。実際に私は列の7番目だったが皆が買うチケットを数えるとすでに22席目だった。売り切れの場合は当然乗れず翌翌日のバスになってしまう。この日に並んだ人は全員買えたようだった。ちなみに翌朝でもまだ買え、さらに席も少し空いていた。レーまでは540Rs。

で、宿探し。とりあえずバススタンドから目についたG.Hを当たるがどこも高い。バスの来た道を200mほど戻るといい感じの宿？を発見！この看板の「NORDALING G.H」じゃありませんよ。その奥…。

目ざとく「BEDS」の文字を見つけてしまいました。隣にある「DOMA DHABA」(食堂)が経営しており、尋ねると泊まれるという。で、部屋の中は…、

10ベッドを詰め込んだタコ部屋でした。これで1ベッド100Rs！文句なしで即決。時間が早かったためか誰もおらず多少マシな一番奥のベッドを確保。後から聞いたがなんとトイレなし(もちろんシャワーも)、バススタンドのを使ってくれとさ。バススタンドのトイレは係りの人がいると10Rs取られる場合がある。

何の義理もなかったけど、宿のおっちゃんに頼まれたのでこの食堂で夕飯を食べてあげました。「ベジターリー」ちょっと高い100Rs。

1泊だけの場合早く着かないと町散策ができない。この日は時間たっぷり。ホテル、G.Hはバススタンド周辺と1本下のメインストリートに結構あります。一部屋500～1000Rsくらい。ドミはバススタンドに隣接する「Hotel gangstang」(150Rs)、バススタンドと私の宿の間にある「KYER-KYOGS G.H」(100Rs)、メインストリートの「HOTEL GYESPA」(300Rs)を発見できました。最初の2つは部屋を見ましたがまさに物置き部屋。私の宿の方がマシです。

ケロンの町はとっても静かでいい感じ。

メインストリートには商店、食堂、ホテルなどが並んでいます。

レー行きのバスは朝5:00出発。

席はしっかり指定席。残念ながら窓側ではなかった。くーっ。

レーまでのマップ。

この日も快晴で気持ちがいい。
出発後間もなくして修理屋に立ち寄りヒヤリとさせられたが、ただのタイヤの空気入れ。ほっ。

8:30、朝飯休憩でバラタプル(Bharatpur)に立ち寄る。

他の乗客たち。
川の流れも穏やかで開けておりいい眺め。

バイクで走ったら気持ちいいだろうな。

なかなかワイルドな景色。

10:30頃、サルチュ(Sarchu)4290mのチェックポイント到着。旅行会社のミニバスなどを使うとここで1泊することもあるようです。

自然の大きさを実感できる。

道は川であり、川は道である。
車掌と乗客で急いで道を直す。

地層の勉強になりそうなところだらけ。

川も土色。

標高をぐんぐん上げて行き…

なぜか5000mを越える地点でトイレ休憩。

こんな道を走ってます。

14:00、パン(Pang)4600m到着。

バイク野郎もかなり多い。

となりの席になったおばちゃん。お菓子くれたり優しかった。

こんな平原部も…。

いよいよ今回の移動のハイライト、標高5328mのタグラン峠が近づいてきた。

16:30、到着～。タルチョ(5色の祈祷旗)に埋もれた寺院が建てられている。

世界2位とありますが、何をもって判断するかで諸説あるようです…。しかしながら5000mを越える世界有数の峠であることは間違いありません。

標高5000mの世界。

あとは下るのみ。民家がぽつぽつ現れはじめた。

18:00、レーまで残り49km。ウプシ(Upshi)到着。

振り返るとマナリーへ425kmの標識が…。

19:30、レー(3500m)のバススタンド到着。
天候に恵まれ、特にトラブルもなく高山病にもならずに順調に来れたのは本当に幸運だったと思います。

翌日のレー市街の眺め。