2017/05/05 - 2017/05/06
4位(同エリア52件中)
kojikojiさん
- kojikojiさんTOP
- 旅行記1755冊
- クチコミ1205件
- Q&A回答73件
- 3,458,345アクセス
- フォロワー169人
ベントータの「No,87 ザ・セブン・スピリチュアル・リゾート・アット・バワハウス」を出て、この日宿泊する「ルヌガンガ」に向かいます。思っていたより時間がかからなくて助かりました。途中ガイドさんとドライバーさんの宿泊先を探し、万事屋で冷たいスプライトとジンジャービールを買う時間もありました。「ヘリタンス・カンダラマ」でもそう思いましたが、道中が細いジャングル道でこんな所になぜ建てたのか不思議です。入口のゲートに着くとこの日最後のガーデンツアーのお客待ちのスリーウィラーやタクシーで混みあっていました。ここでも鐘を鳴らすとスタッフがやってきて門扉を開けてくれました。といっても車で上がれるのはグラスルームまでです。そこから先はの荷物の移動はホテルスタッフに委ねるしかありません。シナモンヒルとかに泊まると大変だろうと思います。ガイドさんもドライバーさんもそこから先へは進めません。今回我々が予約したのはギャラリー・スイートという建物で、グラスルームからガーデンルームを超えた先にあります。この一連の部屋は食事をする母屋に比較的近いですが、シナモンヒルは歩いて15分くらいかかると思います。予約はジェフリー・バワ・トラストへ直接メールすることになります。応対してくれたフィオーナさんとミッチェルさんはとても親切でフレンドリーでした。最初に予約したのが昨年の11月だったので、途中心配になり何度かメールをしていたせいか、滞在中の注意事項やエクスカーションのボート・ツアーについても説明してくれました。ボート・ツアーには興味があったのですが、午後3時と時間が決まっていたので、決めかねていると「午後3時は暑いので夕方5時にしてはいかがですか?」なんて提案もいただけました。アルコールについても問い合わせには「免許が無いので販売ができないので、途中のゴールロードのワインショップで買てこられるのがいいと思います。持ち込み料とかはありません。」ということだったので、料理に合いそうなワインをセレクトして日本から持って行きました。(部屋に冷蔵庫は無いので、もて行くなら赤ワインがいいと思います。)部屋に案内され、しばらくすると荷物が届きました。午後5時のボート・ツアーの時間が迫っていたので、ホテルのスタッフと一緒に母屋に向かいました。すると途中にあるガーデンルームの立ち入り禁止のロープを外して中を見せてくれました。ここも宿泊できるようでしたが、この日はお客さんはいませんでした。他の部屋はすべて日本人で予約済みだったので内部は見ることができませんでした。今思えば2階を見てこなかったことが悔やまれます。母屋に戻ると短パンをはいたおじさんが待っていて3人で湖畔まで下っていきます。豹の石像のある船着き場に小さな手漕ぎのカタマランがあり、板張りの床の上に椅子が2つ置いてあります。それに乗って沖合にあるバワ・アイランドを1周して1時間半のクルーズです。正直5時スタートで助かったのと、手持ちのクーラーボックスにスプライトと部屋にあったグラスを持ってきたのが大正解でした。夕暮れ時の手漕ぎボートは湖を渡る風も気持ちよく、沖合から見る「ルヌガンガ」の景色は格別でした。ボートの後は母屋のテラスで夕暮れの湖を眺めるという贅沢もあります。そして母屋での夕食です。懐中電灯を持ってワインを下げて食事に行くというのはご愛敬です。この日の宿泊5組のお客さんはすべて日本人でホテルのスタッフも「今は日本の祭日だからね。」とよく知っています。食事の終わりに隣のテーブルのご夫婦と少しお話しさせていただきましたが、1週間の予定でコロンボの「No,11」に1泊、「ヘリタンス・カンダラマ」に3泊、「ルヌガンガ」に3泊という羨ましいスケジュールでした。奥様が女優さんだということは気が付きましたが、あえて触れることはしませんでした。スリランカ2週間のメインイベントの「ルヌガンガ」の滞在です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 船 タクシー 徒歩
- 航空会社
- スリランカ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ベントータの町から南東へ車を走らせると4キロくらいでデダワ湖(Dedduwa Lake)に差し掛かります。細い橋のような道を通ると右手に「ルヌガンガ」の庭園が見えてきます。ここから望遠で写真を撮っておきます。
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橋の左にも湖が広がり大きなボートが浮かんでいました。
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これは「ヤートラ・ハウスボート(Yathra by Jetwing)」でジェットウイングが運営するホテルです。
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橋を渡った先のT字路に雑貨店があって、ここで飲み物とか買わないとこの先にはお店はありません。そこを右折するとダートのような細い道になり、建物は減っていきます。途中に民宿があり、ガイドさんとドライバーさんはここの部屋を取るように主人に声をかけていました。通常のホテルであればドライバーとガイド用の部屋が用意されていますが、ルヌガンガにはそのような施設はありません。
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鬱蒼とした森の中にある「ルヌガンガ」の入り口に到着しました。
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この日最後のガーデンツアーの終わりを待つスリーウィラーやバンが数台停まっていました。
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門扉の上には鐘があり、紐を引くとガランガランと鐘が鳴ります。
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ホテルのスタッフが迎えに来るまでしばらく待ちます。
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ガーデンツアーの時間と注意事項が書かれています。
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この道を少し上るとエントランスコートがあり、送迎の車もガイドさんもドライバーさんもここまでしか立ち入れません。ガイドのナンダさんをボートに乗せてあげたかったので交渉しましたが、スタッフの人に許可する権限は無いと断られてしまいます。ただこれはボートに2人しか乗れないのが後で分かり仕方がないことでした。逆に翌日はガイドさんも有料のガーデンツアーを無料にしてくれました。これは宿泊者の特典とスタッフの人たちと仲良くなったからだと思います。
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荷物はスタッフの方に委ねてサザン・テラスから母屋に入ってチェックインの手続きをします。
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もうこの辺りで興奮状態です。憧れの「ルヌガンガ」です。ラキ・セナナヤケの彫刻がさりげなく置かれてあります。
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ちょうど午後4時過ぎでお客さんの姿はありません。ここに集まるのは夕食と朝食くらいしかありません。
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完全に時間の止まった写真集の中にいるようです。
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少し違いがありますが「ブルー・ウォーター」のレセプションの背後に描かれたコブラの絵のようです。ということはラキ・セナナヤケのドローイングでしょう。
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ウェルカムドリンクは結構普通でした。冷たいジュースで少しクールダウンしてビジターズ・カードに名前とメールアドレスを記載します。
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「グラスルーム」の下を潜り、「ガーデンルーム」の前を通り過ぎ、階段を下るとこの日宿泊する「ギャラリー・スイート」です。旅行のかなり前に予約を入れたのでそのタイミングでは全ての部屋が空いていました。かなり迷いに迷ってこの部屋に予約を入れました。
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切妻の全面がガラス張りになっています。扉1枚の大きさが巨大です。「ジェットウイング・ライトハウス」のロビーの扉と同じくらいの大きさです。ただ、こちらは開き戸です。スライド式の鍵の形は少し違いはありますが「No,11」と同じデザインです。
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このエントランスの辺りは「イエローコートヤード」という名前です。壁の黄色から名前が付けられたと思います。ネオゴシック様式の窓が2つ穿かれています。ここはバワの友人のアンジャレンドラン(Anjalendran)のデザインです。
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このデザインはゴールの「ジェットウイング・ライトハウス」のレストランのベンチに通じるように思えます。
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このエントランス空間を含めての2人では広すぎる空間です。一番奥の建物なので「グラスルーム」からこちらに来る人はいません。
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ホームページを見るとこの「ガーデンルーム」も宿泊できるようですが、日中はガーデンツアーのコースになるので宿泊には向かないような気がします。
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「ギャラリー・スイート」は扉を入ると目の前にベットがあります。
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右手にはホイール付きのプランターズ・チェアが置かれ、壁の絵はラキ・セナナヤケのオリジナルです。見た通りの黄色いフクロウです。
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反対側にはサインの無い絵が掛かっています。タッチはラキに似ているように思います。雰囲気からかタルコフスキーの「惑星ソラリス」のソラリスの海を思わせます。
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テーブルに置かれたピーコックの置物。
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銀の旗に浮き彫りされたマカラの姿が素晴らしいです。少数民族の村巡りが大好きなので銀細工もかなり買い集めましたが、東南アジアではこのような物を見たことがありません。キャンドルスタンドのデザインはアルヴィハーラの仏教寺院に置かれてあったものに似ています。
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この建物の梁は古い寺院から移築したものでしょう。口から水と花を吐き出しているのでこれもマカラだと思います。
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これはバワが設計した椅子でしょうか?「ギャラリー・スイート」というだけあっていろいろな作家やデザイナーが作ったものが置かれてあります。
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この部屋には冷蔵庫が無いのですが、アイスボックスが置いてありました。荷物が届いたタイミングで氷をお願いしました。すぐにコンビニで売っているようなロックアイスが1パック届きました。これにスプライトやジンジャービールにビールに缶酎ハイを冷やしておきます。
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ゲートハウスのハヌマーンの壁画みたいなタッチなので、これもラキの作品でしょうか?置かれた彫刻はバワやベヴィスらしい改造が施されています。ハンス・ベルメールの球体関節人形を想像してみるとまた澁澤龍彦にたどり着いてしまいます。
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天蓋付きのベット以外は本当にギャラリーです。お客なのか貴重な作品を泊まりながら警備しているのか微妙な気分になります。
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割れた陶器の「呼び継ぎ」のような不用品の金属と割れた陶俑が一体化しています。
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ここだけでも十分に広い部屋なのですが。
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階段を降りると更に広い部屋があります。
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母屋から眺めたフランジパニのスケッチと置かれた彫刻にインスパイアされたスケッチが飾られています。
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ルネ・マグリットみたいなこの扉ってこの部屋にあったのだと改めて思います。
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この扉の奥はクローゼットと荷物置き場の部屋があり、その奥にバスルームとトイレという造りです。左のカーテンを開けると鳥小屋のような造りになっています。
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大きなバスタブが鎮座しています。
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左にはシャワースペースもあります。
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ダブルの洗面台は便利です。
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マグリットのような絵がもう1枚飾られていました。
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さあ下の部屋を見てみましょう。
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階段を少し降りると踊り場があり、右に迂回するように階段が続きます。
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ここ自体も大きな踊り場のようになっています。床はコンクリートを目地割りして白と黒のペンキで塗り分けられています。これは年に一度のメンテナンスが必要だそうです。
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更に階段を下りて一番下のフロアに降ります。
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アンティークな調度品とハレーションを起こしそうな派手なチェックの床ですが不思議にマッチしています。
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スレートの屋根がそのまま天井になっています。その中間が透明の波板になっていて明り取りを兼ねています。ただ一部修理が必要なようで雨漏りしていました。
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子供の頃海水浴に行くとよく売っていた「浮き球」です。これは下が重りとバッテリーで、上にライトが点滅した実用品なのか?それともバワの遊びなのか?
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日中はこの表からガーデンツアーのお客さんが中を覗くのでいい目隠しになります。
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ホイールチェアから想像できるのは晩年のバワが使ったのだろうかということです。「ガーデンルーム」にはバワの使った電動の車椅子が置かれてありました。
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休憩しているうちにようやく部屋が涼しくなってきました。というよりも妻が座っている所にだけ冷風が左から流れてきます。
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元々の傾斜を生かしたであろう階段も美しいです。
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バリ寺院の祠のような建物は発電機が納められてるようです。
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「ガーデンルーム」の写真を撮っているとホテルのスタッフがやって来て「中に入って写真撮っていいですよ。」とロープパーテーションをどかしてくれました。
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あぁここも写真で何度も見た憧れの場所です。ホームページではここにも泊まれるようでしたが、この日は空いていたようです。この階段を登って上の階を見てこなかったのがこの旅での唯一の後悔です。
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遅い午後の柔らかい木漏れ日になって床に差し込みます。
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バワの設計したインテリアに家具、バワの好んだアンティークに友人たちの作った作品…。この建物も魅力的です。
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バワの作った扇風機だそうです。下にオイルランプがあり水蒸気の力を使ってファンを回す仕組みです。バワは動力としての電気は好きではなかったようです。部屋にあるエアコンも当時は無かったものです。
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写真では紹介されていないアングルには素敵なものがたくさん隠れています。
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サインはありませんが画風からドナルド・フレンドのように思えました。これは翌日に「ブリーフ・ガーデン」に行って思ったことです。
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「ヘリタンス・アッフンガラ」のプールのエッジにあったラブチェアーがここにもありました。この椅子のデザインの根っこにはハンス・ベルメールの球体間接人形を感じてしまいます。
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ルネ・マグリットが描きそうな色遣いの階段です。
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ここにも鐘がありました。お約束なので小さく鳴らさせていただきます。
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細かい調度品の写真は2度と撮れないのでシャッターを押してしまいます。
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リビングの一番奥にはソファが置かれ、サンルーム風に南側がガラス張りになっています。
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吹き抜けの天井の高さがよく分かります。そしてシンメトリーな空間構成。
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窓の外にはローマの遺跡にあるような球体の上に乗った四角錐が置かれてあります。
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「ヘリタンス・カンダラマ」に置かれていた巨大な木製の象のミニチュアがありました。
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バワの椅子と遊行仏とラキの彫刻がさりげなく置かれています。
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コロンボの「No,11」の2階のリビングに置かれた彫刻とよく似た彫刻です。
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晩年のバワが使った自走式の車椅子です。これより進化版の黒いタイプの車椅子が「No,11」ガレージのロールスロイスの横に置かれてありました。
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一度母屋に向かい船頭さんと一緒に「ウォーター・ゲート」まで庭園の階段を下ります。宿泊とは別に予約してあったボート・ツアーです。
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スリランカの漁村でよく見たカタマランを2艘繋げて、板を渡したような簡単な造りです。ここに折り畳み式の椅子を2つ乗せてボート・ツアーに出掛けます。
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ガイドのナンダさんを乗せてあげたいと思ったけどこれでは無理でした。
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ボートツアーは午後3時と時間が決まっていますが、バワ・トラストのスタッフのミッシェルさんが「3時は暑いので夕方5時にしてはどうですか?」と逆提案してくれたのでそれに従いました。午後3時ではルヌガンガに到着出来そうも無かったので諦めていましたがこれには助かりました。
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「デダワ湖」の夕日はあまりに美しいです。
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沖に浮かんだ島は「バワ・アイランド」だと船頭さんが教えてくれました。この島は立ち入り禁止になっていました。
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このボート・ツアーは1艘3000ルピーでしたが予約して良かったです。日陰も無いので午後3時の日差しを考えたら午後5時は気持ちの良い時間帯でした。
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しばらくしてから振り返るとこんな感じで船頭さんがボートを漕いでいました。オールの音以外は鳥の鳴き声が聞こえるだけです。
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部屋を出る前に思いついて、日本から持ってきた保冷バックにグラスと冷たいスプライトを入れて来ましたが大正解でした。
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バワ・アイランドを反時計回りに1周するようです。
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魚を獲る網が仕掛けられています。
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地図で見るとこの2キロ先にはインド洋がありますが、そんなことを想像もさせない森が広がっています。
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呼吸根が立ち上がっているので「バワ・アイランド」はマングローブの森で囲まれているのが分かります。そしてそれは海が近いことを意味しています。この人造湖には海水が流れ込んでいるのかもしれません。
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気が付くと船頭のおじさんは草を摘んでいます。
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水柱から頭を出したこの植物はケカティア(Kekatiya)というそうで、煮込んでカレーにするとおいしいそうです。
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バワ・アイランドを半分周ると西日が真正面になりますが、椅子に座っているので身動きが取れません。
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優雅なようなボート遊びですが実際はこんな感じです。日傘を差すほどではありませんでしたが。
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島を周りきると「ルヌガンガ」が見えてきました。
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このボートに乗らないと味わえない景色と時間です。
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ハヤブサが鳥を追いかけています。
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心に残る思い出の景色です。
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太陽が沈む前にはホテルに戻りたいです。船頭さんに「そろそろ戻りましょう。」というと「もういいの?」、もう1時間以上経っています。
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湖面から見たフランジパニの樹とコロニアルスタイルの母屋です。
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コンクリートと芝がグリットになった「ウォーター・ゲート」に戻りました。この辺りはランドスケープ・アーキテクトのベヴィス・バワの影響でしょうか。グリットの大きさが違いますが、京都の東福寺の方丈庭園の北庭の重森三玲(しげもり みれい)によって作庭された近代禅宗庭園を思い出させます。
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ようやく戻ってきました。このボートツアーは絶対におすすめです。事前予約が必要なので天気にもよると思いますし、時間は夕方にしてもらった方がいいと思います。飲み物と日傘は忘れずに。
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こんな感じです。
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船頭さんにちょっとチップを渡しておきます。
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だいぶ太陽が傾いてきました。
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夕日に染まるウォーター・ゲートの市松の庭を2人で満喫します。
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片隅には豹の彫刻が置かれてあります。セイロンヒョウはスリランカの食物連鎖の頂点に立つ動物です。ヌワラ・エリアの「ヒル・クラブ」のハンティングトロフィーの豹を思い出しました。もう遠い昔のように思えます。
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夕方にここまで降りてくる酔狂な人はいませんが美しい景色です。
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早く戻らないと妻に怒られそうです。
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湖面からはずっと坂道を登って母屋に戻ります。
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暑さを除けば北イタリアの湖水地方の風景のようです。
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バワは北イタリアのガルーダ湖に別荘を持ちたかったと聞きましたが、マジョーレ湖のイゾラ・ベッラの船着き場に近いテラスを思い出します。
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ポンペイ遺跡のような佇まいの東屋がありました。
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劣化したままの風情がまた良いです。
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彫刻になったバワは何を想うのか・・・。
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母屋の前の西側の庭園に戻ってきました。
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母屋の北側の庭園が一番人工的です。
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西側のテラスから眺める夕日もきれいでした。
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この時間は夕日を眺めるために他のお客さんも集まっていました。
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この彫像の謎はこの時はまだ気が付きませんでした。
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今回の旅でも役に立ったアイスボックスを持って。
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母屋では夕食の支度が整っています。ここでもクロス類はパラダイス・ロードの製品のようです。
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美しい設えです。最大でも6組だけのレストランです。
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リビングを見学します。
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アンティークのライティングデスクの上にルヌガンガの写真集が置かれてありました。旅行中どこかのショップで見掛けましたが、重たいので買い求めませんでした。最近はアマゾンでなんでも取り寄せられますから。ただ、これが大失敗で日本に帰ってから検索してみると中古の本で24万円という値段でした。
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この日泊まっていたのは全部で5組ですべて日本人のお客さんでした。ただ顔を合わせるのは晩御飯と朝ご飯の一時だけなので、お話しする機会はあまりありませんでした。
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フランジパニの木がシルエットになってきれいです。まるで広重の江戸百景の浮世絵のような感じです。デフォルメしなくてもそのままでも特徴的な枝ぶりです。
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人の気配のないリビングルーム。唯一鏡に映った自分の姿くらいです。
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特徴的なバワの椅子。
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バワはこのタイプの司教冠(ミトラ)を被った聖人像が好きなようです。
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サザンテラスの入り口の内側の両サイドにはジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ(Giovanni Battista Piranesi)の版画が一対飾られています。キャンドルスタンドは同じような形のものが「ベアフット」で売られていました。
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ピラネージの「建築と透視図」の大アーケードだとすぐに分かりました。あぁここからまた澁澤龍彦が連想され、古代崇拝や幻想的ロマン主義なんて言葉が浮かんできます。
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バワの趣味にどんどん惹かれていきます。
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まだ明るい西側から床と壁を伝わる光の美しさ。
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「サザンテラス」に出てみます。
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壁龕(ニッチ)に置かれたギリシャローマの彫像の頭部が置かれています。頭の蔦が月桂冠のように見えます。
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シナモンヒルに向かって置かれたプランターです。これはプラスチックの型をおこして数をたくさん作っています。その型は兄の住んだブリーフ・ガーデンに置かれてありました。
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こちらの入り口扉は床の白黒の市松に合わせて白黒に塗り分けられています。
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よく見るとプランターの顔は数種類あるようです。
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母屋から「グラスルーム」を越えて部屋に向かいます。
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グラスルームと一体化した不思議な空間です。建物の表でありながらガラス窓で仕切られています。
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風の通りや雨を考慮して何十年とかけてこの家を造ったのでしょうね。
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この鐘は翌日鳴らさせていただきます。
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ポルチコ(列柱とポーチ)と階段の組み合わせが非常に美しいエントランス・コートです。
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グラスハウスの入り口は夜になるとライトが灯り風情があります。空はまだ明るいのですが、キャンドルの置かれた雰囲気はルネ・マグリットの「光の帝国」の絵の中に迷い込んだようです。
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「レッド・テラス」に置かれた甕はスリランカでよく見かける水を溜めるものです。レッド・テラスの名前の由来は床に敷かれたラテライトの粒の赤さから来ています。
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「グラスルーム」はとても綺麗で人気があるそうですが、ガラス面が多くて宿泊するにはどうかと思い選択しませんでした。
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今回の宿泊は半年前からバワ・トラストに連絡を取っていて、その時点では全ての部屋を選べる状態でした。
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どこから写真を撮っても絵になります。
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先ほど中を見せてもらった「ガーデン・ルーム」も扉が閉められています。
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ここも泊まってみたい部屋の上位ではありました。
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我が家に戻ってきました。部屋の中は日が暮れてしまえば変化はありませんが、表は刻一刻変化するので1人でもう一度表に出てみます。
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ほんの数分でどんどん景色が変わっていきます。
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「サザンテラス」から母屋の中に入ります。ガーデンツアーでは建物の中には一切入れません。テラス側もかなり手前にプライベートの表示があるので近づけません。
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内部を見学できるのは宿泊者だけの特権です。
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陽が落ちる時間になってきました。
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前日の「ジェットウイング・ライトハウス」から見たインド洋に沈む巨大な夕日も美しかったですが、このウエスタン・テラスから眺める夕日も心に残りました。
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ローマの彫像がシルエットになり表情も分かりません。
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荒井由実の「晩夏」という曲にある「空色は水色に、茜は紅に、藍色は群青に、薄暮は紫に」という歌詞を思い出してハミングしてみます。
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この時間は宿泊者の皆さんも顔を揃えたようです。
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そろそろお腹も減ってきましたね。
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この日の晩御飯はこのテーブルでした。特に決まりは無いようです。
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奥には3人用のセッティングもされていました。こちらはグラスルームに泊まっていらしたマダム3人のテーブルだったのでしょうか。翌々日「No,11」で入れ違いになり、ダッジ・ホスピタルの「ミニストリー・オブ・クラブ」でもお会いしました。
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ウエスタン・テラス側の扉は白が基調で塗り分けられています。
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ラキ・セナナヤケのフクロウの彫刻です。リチャード・ギア主演の「プロフェシー」という映画の蛾男(モスマン)を思い出しました。
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日の落ちたリビングルーム。
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ピカピカに磨かれた真鍮製の天体望遠鏡です。「ヘリタンス・カンダラマ」で見た夜空を思い出します。「ルヌガンガ」の周辺にも建物は無いのできれいな夜空が見えるのかもしれません。
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「ジェットウイング・ライトハウス」のエントランスのポルトガル人とシンハラ人の戦い「ランデニヤの戦い」のモデルのようです。
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バワが亡くなっても調度品はそのまま残っているようです。ホテルのスタッフの中にもバワの最後の3年間にお仕えしたという方がいらっしゃいました。
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こちらの絵画はブルー・ウォーターのレセプションの下絵かもしれません。
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ここで絵葉書を書けばよかったなと思います。
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この本もしっかり見てくればよかったと後悔します。その後古本の値段は上がるばかりで50万円くらいになっています。
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朝ご飯の時は椅子のカバーも外され、テーブルクロスも違うデザインに変わっていました。
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アルコールを置いていればここで食前酒でも楽しめるのですが。バワに習って冷たいジントニックでも飲みたい気分です。残念ながら免許の問題で「ルヌガンガ」のレストランではアルコールはサービスされません。
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シンメトリーでありながらどこか少し崩しているような調度品の配置です。
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一度部屋に戻りましょう。
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今回家から持ってきたテッレ・デル・バローロ社のバルベラ・ダルバ スペリオーレ2009です。
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さあ晩御飯ですよ。アルコール類販売の免許が無いのでワインは持ち込みです。特に持ち込み料はかかりません。ビールの注文は外部の人にスリー・ウィラーで買いに行ってもらうので持ち込んだ方が良いです。
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部屋から水を持ってきましたが、持ってくる必要はありませんでした。
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席に着くとキャンドルに火が入ります。今回はキャンドルの下で何度も食事しましたね。
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白いシャツを着た給仕係のようです。持ち込みなので自分でコルクを開けます。
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素人仕事なので少しこぼれました。お値段は安いワインですがバローロに匹敵する味だと思います。聞いていた料理に合うものを選んだのですが正解でした。本当はバワの憧れたガルーダ湖辺りのワインとも思いましたが一番近かったのがピエモンテのこのワインでした。
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最初は白アスパラガスのスープです。5月は白アスパラガスの季節ですが、スリランカもそうなのでしょうか?ベルギーとオランダを旅したことを思い出します。ちょうど白アスパラガスの美味しい時期でデルフトの古いレストランでナツメグを削って飲みました。
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これはピトゥ(Pittu)いうものでライスフラワーとココナッツと水を混ぜて蒸したものです。ソボロ状ですがモチモチ触感です。
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野菜のカレーが2種類出てきました。
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野菜の甘さが体に良さそうです。
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ココナッツカレーは具材は特になくこれで甘さと水分を調整しました。
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ツナの輪切りの入ったカレーは少しスパイシーで魚の臭みなどは感じませんでした。
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そして味を調えるサンバルです。
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盛り付けるとこんな感じですが、全部混ぜてしまうので見た目は美しくありません。
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カレーの量を調整して味を変えて何度かお替りします。基本的に料理はこれだけです。
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景色は最高です。虫も飛んでいないので食事も快適でした。
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デザートは焼きプリンでした。
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それかアイスクリームのチョイスです。我が家は両方頼んでシェアが基本です。
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この後紅茶を飲みながら隣のテーブルのご夫婦と少しお話ししました。1週間の予定で最初にコロンボの「No,11」に泊まり、「ヘリタンス・カンダラマ」に3泊、そしてここ「ルヌガンガ」のゲートハウス・スイートに3泊だそうです。目的のはっきりした旅程に感心しました。奥様はモデルで女優もされている方と分かりましたがそれには触れず、先に失礼して部屋に戻ります。翌日は早朝からルヌガンガを彷徨い、最後にガーデンツアーにも参加して最後の復習をします。
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2017/05/07~
コロンボ
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旅行記グループ 2017 スリランカ周遊の旅(2)
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