2017-03　阿里山・林鐵・達邦　嘉義逍遥22　嘉義公園

2017/03/08 - 2017/03/13

　３月11日土曜日、ようやく観光３日目です。

　今日は午前中に嘉義市内を観光。午後は達邦という村にのんびりしに行きます。
　旅行中、のんびりすることはめったにない貧乏性ですが、達邦は一日１往復しかバスがなく、昼過ぎに到着したら午後７時過ぎのバスまで滞在せざるを得ないんですよね。あまり広くない村なので、強制的にのんびりすることになるんです。

エリア 嘉義(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　06：32、ホテル出発。
　06：44、駅前でタクシー確保。
　06：50、嘉義公園到着です。125元。

　嘉義市内でどこか一か所観光場所をおすすめするなら、この公園を挙げたいです。（北回帰線公園も外せないですが、あそこは嘉義市内じゃないので…。）

　嘉義公園、樹木園（植物園）、都会森林公園という３つの公園が合体した複合公園。隣に野球場もあります。

　嘉義公園にもこの方がご健在です。

　まずは公園の南西にある入り口から、西端に沿って北へと歩きます。
　

　台湾でよく見かける赤い煉瓦を使ったアーチ。

　はめ込まれてる陶器は「交趾陶」。

　公園らしい噴水池。

　こっちは円形。

　土曜日の朝だからか、公園でやる運動の博覧会かってくらい様々な運動をしている人達が。

　嘉義出身の画家、陳澄波の絵がところどころに置かれています。

　福康安紀功碑
　清の乾隆年間、林爽文が清に反抗して挙兵しました。当時はこういった反清蜂起が度々ありましたが、これはかなり大規模な反乱です。それを鎮圧したのが福康安将軍。その功績を讃えるのがこの碑です。
　反乱軍に制圧された嘉義を奪還したことが、事件収束につながったとのことで嘉義にも碑が建てられることになりました。10座の碑が厦門で製作され船で運ばれてきたそうです。１座はここに、そのうち９座は台南の赤崁樓に置かれました。土台の亀は陸揚げするときに海に落としてしまい、台湾で作り直したものだそう。

　シェイ28噸式蒸気機関車。なんだかわびしい展示方法ですね。

　もうちょっときれいにしてあげて…。

　ここに展示されて40余年。ずっと柵の中だったんですかね。

　陳澄波さんの画架。池をバックに。

　嘉義公園の絵なんですよ。

　この池、鯨噴水が出るらしい。
　まだ７時なので噴水は出ませんが、この時間になったら本当に出るのかな。

　池の中にある鯨のオブジェ。このオブジェから水が噴き出すんですよね、たぶん。

　一江山陣亡将士紀念碑
　一江山は中国浙江省にある小島で、第一次台湾海峡危機の激戦地の一つ。当時はこの島は中華民国軍が支配していましたが、1955年に中国人民解放軍がこの島を攻撃。激戦の末、解放軍がこの島を征圧したそうです。その戦いで亡くなった戦士を紀念した碑。

　

　丙午烈震紀念碑
　1906（明治39）年３月17日に発生したマグニチュード7.1の地震では、1,200人以上の死者があり、嘉義地方も甚大な被害を受けました。その後台湾人医師の荘伯容によって碑の建立が請願されここに設置されました。地震による死者を慰霊する紀念碑としては台湾で最初のものです。
　戦後しばらくは撤去され打ち捨てられていましたが、2000年に再び元の場所に戻されました。多くの台湾人を含む震災死者の慰霊碑なんですから、撤去しなくてもいい気がしますが、震災後日本政府によって復興支援がなされたという碑文の一節がアウトだったんですかね。

　碑文はこれ。

　続いて目に入ってきたのは大砲。
　清代嘉慶年間の大砲12門がなぜか公園に。嘉慶年間（1795年～1820年）には台湾で反清の蜂起が多かった時期なので、その鎮圧のために使われたのでしょうか。

　状態の良いものは文化財に指定されていて、大砲に刻まれた文字がまだ残っているようなのですが…

　実は周りで体操をしている一団がいて、状態のよい大砲には近寄れませんでした。この丸太みたいな大砲にかろうじて近寄ってみたのですが、体操の人たちにガン見されました。

　ケージがあります。
　現在は中になにもありませんが、以前、中に孔雀の顔出しパネルがあったという旅行記を見たことがあります。ということはここでは孔雀が飼育されていたのでしょうか。人が入れないケージの中に顔出しパネルっていうシュールなアートに痺れました。

　健康歩道を発見。

　朝市発見。
　公園の北側、民権路に近いところ。

　野菜や果物が中心。朝ごはんを食べてないけれど、買い食いできそうなものはないな～。

　少し南に戻ると、孔子廟が見えてきました。鯉魚噴泉の橋を渡ります。

　水がなくて噴水の鯉たちが(T_T)

　孔子廟の前にはなぜ龍がいるのでしょう？

嘉義孔廟 寺院・教会

　廟の壁に背中を打ち付ける健康法をやっているおじさんたち。家の壁でやってみましたが、後ろに倒れていくっていう動きを日ごろしないので、リズミカルにやるのは意外と難しいです。しかも全身の血行が良くなる気がする。

　孔子廟についての碑。これも清代嘉慶年間に建てられたもの。
　嘉義には清代の遺跡が多いです。台南に近いだけあって、古くから栄えていたんですね。

　呉鳳の像。嘉義は呉鳳の出身地でもありますね。
　呉鳳は清の時代の漢人で、原住民族（鄒族）に首狩りの習慣をやめさせた人物とされています。しかしその逸話は後の創作でありプロパガンダ的要素が強いため、現在の台湾では彼を顕彰する風潮はほぼないようです。

　何の碑かと思ったらライオンズクラブのスローガンだった。

　台湾ライオンズクラブのライオンはちょっとカワイイ。

　公園の南側には嘉義球場。
　球場の前でも朝市やってます。

　七虎耀諸羅
　1970年に嘉義の球団「七虎棒球隊」が世界で活躍したことを記念しています。

　威震甲子園
　1931年に嘉義農林学校が甲子園で準優勝したことを記念しています。映画ＫＡＮＯで日本でもすっかり有名ですね。

　この年、優勝したのは愛知県の中京商業だったんですよね。（私は愛知県民）

　上の二つの紀念碑はどちらも「飲水思源」を表しているそうです。
　水を飲むとき、その水がどこからどうやってもたらされたのかを想いなさい、というのが飲水思源。これらの栄光は、それを成し遂げる努力、そうさせてくれる周囲の協力や先人の礎があったからこそ、成し遂げられたということでしょうか。