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東西約120m、南北約360mの斜面に広がる須弥福寿之廟は1780(乾隆45)年の創建で、この年は乾隆帝70歳にあたり、それを祝してチベット仏教の高僧パンチェン・ラマ6世が承徳に招かれ、その行宮としてこの廟が造営されました。<br />37900平方mにも及ぶ境内は南向きの山の斜面を利用しており、伽藍の配置は西チベットシガチェのタルシンボ寺に倣っています。<br />(タルシンポ、それともタシルンポ?不思議な事に扎什倫布寺と記されるのですから、タシルンポだと思うんですが、タルシンポと呼ばれる事が圧倒的に多いのです)<br />全体は南側から前部、中部、後部に分かれ、中部にある大紅台は須弥荘厳殿の主要部分で、その中央には主殿である妙高荘厳殿が建っています。此処はパンチェン・ラマ6世が乾隆帝に経を講義した場所として有名なところです。屋根の鍍金がひときわ美しく、チベット寺院を模したとは言え、此処だけは清朝の威厳が満ち溢れています。<br />大紅台の北西にあるのが吉祥法喜殿で、ここはパンチェン・ラマ6世の寝殿として建てられました。<br />更に北にある後部には金賀堂や万法宗源殿、パンチェン・ラマ6世の随員らの住居として使われていたモノが在ります。<br />最北部には八角七層構造の瑠璃宝塔が在ります。これは杭州の六和塔を模して造られたもので、屋根は黄色の瑠璃で覆われており、構造は極めて精巧、色調には上品な味があるとされています。<br />これらの建築群は完成までわずか1年で、それを可能にしたのは、清代に発展した中国木造建築の高度な技術でした。<br /><br />ただ、隣の普陀宗乗之廟と似過ぎてて、辛うじて印象に残っているのは屋根の上の龍くらいです、スミマセンm(_ _)m<br />

自力で乗り継ぐ北京~古北口~金山嶺~承徳~北京♪良い人ばかりの河北省 〈続いて須弥福寿之廟☆世界遺産外八廟巡りの巻〉

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2016/06/16 - 2016/06/20

6位(同エリア57件中)

PHOPHOCHANG

PHOPHOCHANGさん

東西約120m、南北約360mの斜面に広がる須弥福寿之廟は1780(乾隆45)年の創建で、この年は乾隆帝70歳にあたり、それを祝してチベット仏教の高僧パンチェン・ラマ6世が承徳に招かれ、その行宮としてこの廟が造営されました。
37900平方mにも及ぶ境内は南向きの山の斜面を利用しており、伽藍の配置は西チベットシガチェのタルシンボ寺に倣っています。
(タルシンポ、それともタシルンポ?不思議な事に扎什倫布寺と記されるのですから、タシルンポだと思うんですが、タルシンポと呼ばれる事が圧倒的に多いのです)
全体は南側から前部、中部、後部に分かれ、中部にある大紅台は須弥荘厳殿の主要部分で、その中央には主殿である妙高荘厳殿が建っています。此処はパンチェン・ラマ6世が乾隆帝に経を講義した場所として有名なところです。屋根の鍍金がひときわ美しく、チベット寺院を模したとは言え、此処だけは清朝の威厳が満ち溢れています。
大紅台の北西にあるのが吉祥法喜殿で、ここはパンチェン・ラマ6世の寝殿として建てられました。
更に北にある後部には金賀堂や万法宗源殿、パンチェン・ラマ6世の随員らの住居として使われていたモノが在ります。
最北部には八角七層構造の瑠璃宝塔が在ります。これは杭州の六和塔を模して造られたもので、屋根は黄色の瑠璃で覆われており、構造は極めて精巧、色調には上品な味があるとされています。
これらの建築群は完成までわずか1年で、それを可能にしたのは、清代に発展した中国木造建築の高度な技術でした。

ただ、隣の普陀宗乗之廟と似過ぎてて、辛うじて印象に残っているのは屋根の上の龍くらいです、スミマセンm(_ _)m

旅行の満足度
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
高速・路線バス 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 拝観料は普陀宗乗之廟とセットで80元。2つの廟を結ぶシャトルバス(電気自動車のような乗り物)も込みだったと後で知りました。暑い中歩いちゃった。<br /><br />山門です

    拝観料は普陀宗乗之廟とセットで80元。2つの廟を結ぶシャトルバス(電気自動車のような乗り物)も込みだったと後で知りました。暑い中歩いちゃった。

    山門です

  • そして碑亭

    そして碑亭

  • 普陀宗乗之廟と比べると、かなりシンプルな並び

    普陀宗乗之廟と比べると、かなりシンプルな並び

  • 碑亭の内部。亀の上はお約束、と言うか亀趺(キフ)と呼ばれる、亀の形に刻んだ石碑の台石が貴族階級では用いられるのです。<br />そもそも亀趺の亀は贔屓(ひいき)といい、龍の九子のうち龍になれなかった一子で、巨大な亀の形に似た想像上の霊獣だとされています(って事は亀じゃないのか)

    碑亭の内部。亀の上はお約束、と言うか亀趺(キフ)と呼ばれる、亀の形に刻んだ石碑の台石が貴族階級では用いられるのです。
    そもそも亀趺の亀は贔屓(ひいき)といい、龍の九子のうち龍になれなかった一子で、巨大な亀の形に似た想像上の霊獣だとされています(って事は亀じゃないのか)

  • 瑠璃牌坊。<br />これも順番同じだよね

    瑠璃牌坊。
    これも順番同じだよね

  • 瑠璃牌坊の前には象さん。此処のは冠有りです

    瑠璃牌坊の前には象さん。此処のは冠有りです

  • 中に大紅台が見えてます。意外とまとまって建ってるんですね

    中に大紅台が見えてます。意外とまとまって建ってるんですね

  • 普陀宗乗之廟よりちょっとこじんまり

    普陀宗乗之廟よりちょっとこじんまり

  • 位置からすると瑠璃牌坊の裏ですね。黄色い龍は皇帝のシンボルです

    位置からすると瑠璃牌坊の裏ですね。黄色い龍は皇帝のシンボルです

  • 大紅台

    大紅台

  • の中へ、と言うか通過します

    の中へ、と言うか通過します

  • 中央に妙高荘厳殿がそびえています

    中央に妙高荘厳殿がそびえています

  • 乾隆帝は此処で自らパンチェン・ラマ6世の講義を受けました

    乾隆帝は此処で自らパンチェン・ラマ6世の講義を受けました

  • 万法宗源殿。<br />パンチェン・ラマ6世の随員の住居でした

    万法宗源殿。
    パンチェン・ラマ6世の随員の住居でした

  • 磬棰峰が見えると何だか嬉しい☆象も、ね

    磬棰峰が見えると何だか嬉しい☆象も、ね

  • 大紅台の屋上。<br />実は中から上がって来なくても、斜面に建てられている為、後ろ(北側)は地面と同じ高さで、そのまますんなり屋上に立てちゃうのです。柵(と言うか塀?)は低いですからお気をつけくださいね

    大紅台の屋上。
    実は中から上がって来なくても、斜面に建てられている為、後ろ(北側)は地面と同じ高さで、そのまますんなり屋上に立てちゃうのです。柵(と言うか塀?)は低いですからお気をつけくださいね

  • 青い空に龍。鍍金銅瓦が鱗みたい

    青い空に龍。鍍金銅瓦が鱗みたい

  • 角楼の屋根には鶏(?)

    角楼の屋根には鶏(?)

  • こっちの角楼には鹿

    こっちの角楼には鹿

  • 山門と瑠璃牌坊。<br />こうして見ると少しもチベットっぽくないよ

    山門と瑠璃牌坊。
    こうして見ると少しもチベットっぽくないよ

  • 上向きの龍と下向きの龍

    上向きの龍と下向きの龍

  • 妙高荘厳殿。<br />右からチベット文字、モンゴル文字、漢字、満州文字

    妙高荘厳殿。
    右からチベット文字、モンゴル文字、漢字、満州文字

  • 一番西に寄ると普陀宗乗之廟がすぐ其処に見えます

    一番西に寄ると普陀宗乗之廟がすぐ其処に見えます

  • 左から吉祥法殿、角楼、妙高荘厳殿を大紅台の上から見る

    左から吉祥法殿、角楼、妙高荘厳殿を大紅台の上から見る

  • 象と龍、遠いけど角楼には鹿

    象と龍、遠いけど角楼には鹿

  • 西に普陀宗乗之廟の遠景

    西に普陀宗乗之廟の遠景

  • 吉祥法喜殿。<br />パンチェン・ラマ6世の寝殿でした。<br />中は全く見られません

    吉祥法喜殿。
    パンチェン・ラマ6世の寝殿でした。
    中は全く見られません

  • 角楼は文字通り角に在り、これが4つ目(屋根に居るのは鹿です)

    角楼は文字通り角に在り、これが4つ目(屋根に居るのは鹿です)

  • 万寿瑠璃塔。<br />最北部に在る八角七層構造の塔。杭州の六和塔を模して造られたもので、屋根は黄色の瑠璃で覆われてる(見えないけど)。<br />杭州の六和塔って見てるよね、全然覚えてないけど(塔が在ったって記憶は在る、でもツアーだったから上ってないかも)

    万寿瑠璃塔。
    最北部に在る八角七層構造の塔。杭州の六和塔を模して造られたもので、屋根は黄色の瑠璃で覆われてる(見えないけど)。
    杭州の六和塔って見てるよね、全然覚えてないけど(塔が在ったって記憶は在る、でもツアーだったから上ってないかも)

  • 塔は緑っぽい

    塔は緑っぽい

  • 内部、上れませんが

    内部、上れませんが

  • 以前は此処にも建物が在ったのだよね。中央にはお棺のようなモノ?

    以前は此処にも建物が在ったのだよね。中央にはお棺のようなモノ?

  • 生歓喜心殿(址)。<br />

    生歓喜心殿(址)。

  • 大紅台と東紅台の間を抜けて出口へ

    大紅台と東紅台の間を抜けて出口へ

  • 山門まで戻って来ました、で、今更これ見っけ

    山門まで戻って来ました、で、今更これ見っけ

  • バス通り、でも乗らない。道の向こうの緑は避暑山荘のモノ<br /><br />

    バス通り、でも乗らない。道の向こうの緑は避暑山荘のモノ

  • 広い、暑い、普寧寺方面へ向かって歩く<br />

    広い、暑い、普寧寺方面へ向かって歩く

  • 並木道。さすが世界遺産が街のど真ん中に在る観光地だから、街自体が綺麗<br />

    並木道。さすが世界遺産が街のど真ん中に在る観光地だから、街自体が綺麗

  • お昼を食べた食堂。何度も言うけど、此処でも店先でお兄さんと目が合った。食い意地張った顔してたんだよね、PHO<br />

    お昼を食べた食堂。何度も言うけど、此処でも店先でお兄さんと目が合った。食い意地張った顔してたんだよね、PHO

  • お店の名前に有るように、売りは餃子。ホントはそれだけで済ませようとしたんだけどね(でもね、悪いけどそんなに美味しいと思わなかった。つか棒状のは汁っ気が出ちゃうから今一つだと思うよ)<br />

    お店の名前に有るように、売りは餃子。ホントはそれだけで済ませようとしたんだけどね(でもね、悪いけどそんなに美味しいと思わなかった。つか棒状のは汁っ気が出ちゃうから今一つだと思うよ)

  • 去年武夷山で食べたジャガイモ料理が激旨だったので、今回それを菜単の中にみつけ思わず注文。独りじゃ食べ切れないの判ってたけどね。<br />やっぱり、其処まで美味しくはなかった(ゴメン、不味い訳じゃないんだよ)。<br /><br />餃子はお持ち帰りにしてもらって午後の観光に出発♪<br />

    去年武夷山で食べたジャガイモ料理が激旨だったので、今回それを菜単の中にみつけ思わず注文。独りじゃ食べ切れないの判ってたけどね。
    やっぱり、其処まで美味しくはなかった(ゴメン、不味い訳じゃないんだよ)。

    餃子はお持ち帰りにしてもらって午後の観光に出発♪

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この旅行記へのコメント (2)

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  • 旅行三昧さん 2018/01/08 11:41:26
    扎什倫布と須弥福寿
    PHOPHOCHANGさん

    こんにちは。旅行三昧です。
    既に8日ですが、あけましておめでとうございます。

    PHOPHOCHANGさんらしくない(笑)建造物の旅行記、シカと拝見しました!!

    承徳の世界遺産巡りをしたいなぁと4トラ内を彷徨い始めたら、あっと言う間にPHOPHOCHANGさんにお会い出来ました。そして、「タルシンポ、それともタシルンポ?」に反応しての返信です。

    明らかに「タシルンポ」っすね。普通語のピンインだと、zha shi lun bu、蔵語だと読み方が違うでしょうけど。タルシンポって呼ばれることが多いんですね。面白い。

    それしても、この旅行記、読ませて頂いて良かったなぁと、今つくづく感じてます。
    最後から7枚目のお写真の看板を読んで、なんと!旅行三昧の勝手な誤解が解けたんですよ!!

    扎什倫布と須弥福寿って同じ意味なんですね。関係ないと思っていたんです。
    須弥福寿って扎什倫布を模しただけじゃなくて、チベット語の漢訳でもあるとは。
    よく考えたら、そりゃそうかもなと気付きました。PHOPHOCHANGさん、ありがとうございます(笑)

    ところで、"倫"はお写真の看板では簡体字で書かれてますけど、4トラって簡体字は使えないんですよね。。これだけ中国旅行に行く人が多いんだから使えるようにしてよ~、繁体字がない字は困っちゃうんですよ~。
    って、PHOPHOCHANさんに言っても仕方がないし、ぢゃぁ他の文字は?ってなっちゃいますけどね(笑)

    本年もどうぞ宜しくお願いします。

    追伸:本当は拉薩に行きたいなぁ。。


    旅旅旅-- 旅行三昧 --旅旅旅

    PHOPHOCHANG

    PHOPHOCHANGさん からの返信 2018/01/08 18:57:57
    Re: 扎什倫布と須弥福寿
    「本当は拉薩に行きたい」ですよね!
    けど、日数もお金も手間もかかるので、承徳でお茶の濁したと言うのがホントのところです。
    ちょっとでもお役に立てたら嬉しいです。てか、その為の旅行記でもあるし♪
    実はもう何年も前(まだ中国丹霞に魅せられる以前)に、この行程と似たようなツアーがクラブツーリズムに有ったのです、しかも激安で。
    ところが、ツアーの悲しさ、1人だと高くつく。それで躊躇してたら、その後一切そのツアーはパンフレットに載らなくなりました。
    それで、ずっと気になってたのです。
    この年は4月に父が亡くなり、その前後は旅行的に何の手配も出来ないで居たので、航空券の取りやすい北京を旅先にしました。

    北京からも行きやすいので、是非どうぞ。

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