2014/09/08 - 2014/09/25
11位(同エリア384件中)
ほいみさん
2009年と2014年に分けて挑戦したチャームダーム(四大聖地巡礼)は、ケダルナートを最後に終了した。異教徒である私が、半分冷やかしで始めたチャールダーム。終わってみれば、多くの感動と経験を与えてくれた。
2016年にアップした日記の再編集版です。写真を大幅に増やしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
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最後まで残っていたケダルナート(緑の星)へ向かった。
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いらっしゃいませ~
ケダルナートはインドでも一番人気の神様、シバ神の住処ともされている。 -
私は歩くのが好きだ。
昨年だけでも、旧箱根街道を三島から小田原まで歩いたことがあるし、逆も歩いた。天城高原から天城山を縦走、更に伊豆の山々を縦走して、2日掛かりで自宅まで歩いた。ここ歩いたら一人前!と言われている「甲斐駒黒戸尾根」往復縦走も今年達成した。
だから?・・歩いてケダルナートに行くのが嫌だってわけじゃないのだが、この村の誰もが、今は馬で行った方がいい・・・と勧める。要は、昨年の洪水で巡礼宿がみんな流されてしまったし、巡礼路もズダズダのまま。ガイド兼馬子を雇って、日帰りで行きなさい、ってみんなが言うのだ。
期待通りの・・・いや、残念な展開なのだが、無理をして事故にでもあったら「迷惑な中高年バックパッカー」とか書かれそうだし。
ホテルのオヤジが馬子を紹介してくれた。
ここも馬代は公定料金となっていて、事務所?みたいなところに払う。
馬子(名前忘れた)との親睦を図るために、夕飯を奢った。
何でも食っていいぞ! と言ってやったが、超田舎なんで、これが最高のメニュー・・・って何時ものカレー定食じゃん。しかも貧弱、当然ビールも無い! -
本来の登山口の一歩手前の町なので、簡単な?ホテルしかなかった・・・たぶん500~1000円。
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前回の旅行記の最後の写真・・・何やら和やかな雰囲気の部屋に連れて行かれた話。
実は、あそこは診断室で、体温や血圧、脈拍などを測定して、診断書を発行してくれる部屋だったのだ。私は血圧ちょっと高め・・・と診断され、なにやら飲み薬が処方された。もちろん普段は正常なので、薬は飲まなかったが。
で、翌朝、健康診断書と入域許可証他を提出して、いよいよ出発だ・・・馬で! -
許可証とチケット。
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ガイドの身分証明書とチケット。
インドって、いたるところに「子供を大切に」とか「子供は二人までが理想的」みたいな事が書かれてる。 -
翌朝、何となくケダルナートに向かう。
昨日14日に開通と聞いてたから、もしかして二日目ってことかな?
20mも行くと、さっそく検問があって、先ほどの許可書やら健康診断書を見せる。
もちろん、不備があれば、ここから先には進めない。 -
ここで会ったインドオヤジと、なんとなく一緒に行くことになった。何やら、綺麗に畳まれたショールを大切そうに肩に乗せていた。
この後、ケダルナートまでの5時間と帰りの数時間、ずっとこのスタイルだった。若くして亡くなった奥様の形見かなぁ・・・なんて想像はしたが確かめることはしなかった。
このショール、けっこう重要なアイテム、お忘れなく。
もう、インドの神様はいたずら好きなんだから! -
観光客?は馬で行くが、資材を運ぶのは人間。
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20㎞以上の山道を行くんだぜ~・・・
こういうことを体験するのもインドの旅だ。 -
村を出ると、暫くは洪水が運んで来た土砂の上に付けられた踏み跡を行く。
30分も歩くと(馬が)、かつての自動車道路に出た。洪水から1年以上が過ぎてるのに、この有様。
自動車道路は至る所で寸断されていて、復旧資材も馬や人力で運ぶしかない。 -
ケダルナートまでの巡礼路は14㎞と聞いていたので、この辺りが本来のスタート地点みたいだ。往復28㎞の山道となるので、日帰り往復はけっこう厳しいで。
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1時間も行くと、かつての登山口の村、ガウリクンドに着いた。
村といっても、これで全部って感じの集落だが、この辺りは川よりだいぶ高いところを通っているので、壊滅的な被害を受けなかった様だ。それでもシャッターが押しつぶされていたり、1階に流れ込んだ土砂がそのままの家もあった。
ガウリクンドは巡礼の基地となる村なので、ここに泊ることが出来たら、もっと華やかな雰囲気だっただろう。お湯が出るホテルもありそうだし。 -
巡礼路のかなりの部分が流されてしまっていて、本来の道を諦めて、川の反対側に新たなる巡礼路を造っているところも多かった。
https://youtu.be/U0pDQzgPJFk
馬で楽ちん巡礼。 -
日本にあったら、けっこうな滝だよね。
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重機が入れないので、人海戦術。
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ここでも、岩を砕いて砂利を作る労働者がたくさんいた。
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石積み。
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昼ご飯かな。
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重機か機械の部品だと思われるが、大切な機材は人間が運ぶ。
https://youtu.be/vhsfg9aeOOo
巡礼路の茶屋は、こんな感じ。 -
無事だった茶屋で一服。
ケダルナートは凄く寒いで?・・・って、脅かされて、いっぱい防寒服を買わされちゃった?インド人。 -
ケダルナートは、四大聖地の中で最も標高が高く、巡礼路を歩く距離も一番長い。景色も素晴らしく、一番人気との評判。
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それだけに、ここで最後を迎えようという信者もいて、実際、ケルダナートに着いた感動で、寺院の裏を流れるマンダキニ川に身を投じる信者が後を絶たないとも聞いた。
巡礼路には2ヶ所のチェックポストがあるが、そういう事故?を防止するための効力もある様だ。関係者?がトランプやってるね。 -
中央やや下、救援に来て墜落したヘリコプターが放置されていた。
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11時半にケダルナートに着いた。
一見平穏?に見えるが、村を襲った土石流の上に新たに道が造られている。
右の建物の1階は、ほぼ土砂に埋まったまま。
https://youtu.be/O68u9zXjYgg
ケダルナートで泊まるのは難しいよ・・・って、言われたのは適切なアドバイスだった様だ。
四大聖地の中でも、ケダルナートは一番期待していた。
標高が3800mと高く、写真で見ると寺院の後ろにヒマラヤがそびえていたから。 -
ケダルナートの更に上流にあった、ガンジーサロワール湖が大雨で決壊し、発生した土石流がここを襲った。
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ケダルナート寺院は真正面からこの土石流を受けたが、奇跡的に原型をとどめている。1200年間ここにあった寺院は「ほぼ」無事だった。ここまで、敬虔なインドの人々と巡礼をして来たので、流されてしまわずに本当に良かった・・・心からそう思った。
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いろいろな事情で、最後にケルダナートに来ることになったのは、神様のそういう配慮だったのか・・・
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寺院は超丈夫な石造りな様だが、土石流の衝撃で石積が歪んだり、削られている。
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寺院の中は見学出来るが、私はたいてい中は見ない。平均的な日本人の感覚だと、内部は見ないままの方が有難味がある・・・と経験的に思っている。
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ヒンドゥー教の教えでは、神様は寺院ではなく、その背後や周辺の自然の中に存在している。
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聖地にある寺院は、その場所を示しているに過ぎない。
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だからケルダナートに限らず、四大聖地の寺院のひとつひとつは地味でいいのだ・・・ろう。
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寺院の裏から上流を見ると、恐ろしい光景。
ケルダナート寺院の後ろにあった大岩が、土石流をある程度押しとどめたので、寺院の被害が少なかったという見方も。 -
この岩のことか?
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何もかも手作業だ。
写真を撮ろうとすると、この黄Tシャツの男が「俺を写せ!」とポーズをとる。 -
サンダルは危ないで。
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これだけ撮れ撮れって言われたのだから、アップしても構わないだろ!?
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ここまでの道のりは本当に長かった。
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なんの事情も知らずに来てしまったが、多くのインド人に支えられて、解禁二日目にここまで来られた。
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あれから10年、今はどうなってるのかなぁ。
今は2024年、人生も終盤になって、もう一度訪ねてみたい「数少ない場所」のひとつだ。 -
ケダルナートの集落は、マンダキニ川に沿ってあったのだが、そこを大規模な土石流が襲ったので、その被害は想像を絶する。
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ケダルナートの全容。
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復旧が可能なのだろうか?
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何もかもコンクリートで固めて…ってことになったら残念ではあるけどね。
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現在の参道は、村を埋めた土砂の上を通ってる。
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参道は2mくらい埋まってるかな。
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こんな運搬車もあったが、あまり活躍してる様には見えなかった。
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建築資材の運搬は馬が頼り。
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気が遠くなる話だ。
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これは、洪水前の巡礼路の様子。現場にあった写真をコピーしました。
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同じ様な角度で撮った、洪水後。
本来、向かって右側の斜面を着ていた巡礼路だったが、洪水で壊滅したので、左斜面に新たに巡礼路を造った様だ。
この谷が、元の様な緑に覆われるのは、何年先になるんだろうか。 -
帰りは雨になった。
私は傘を持っていたので、馬子にはレインハットを貸して上げた。
ショールを後生大事に方に持っていたインドオヤジは、それが濡れてしまうのがイヤだったのか、私のリュックザックに入れといておくれ・・・と言った。 -
そしたら、馬子までが 「命の次に大切なスマホ?ケータイ?」を預かってくれ・・・というので、これは一大事・・・と思い、ジップロックに入れて預かった。
この後、ショールインドオヤジは、どうにも「オケツ」が痛くて、馬に乗ってられないから、歩いて帰る・・・と始まった。
https://youtu.be/cTosMuHBEaA
ギブアップ寸前?
私は連日、馬に乗っているが快調! -
村に戻ると、昨晩、診察してくれた医者?が、体調はどうだった?と心配してくれて、村外れまで迎えに出ていた・・・って、私だけのためじゃないだろうけどね。
https://youtu.be/h1P9vuIL4jI
無料ご飯。
馬子と一緒に食べる。 -
昨夜食事に行ったときは、愛想が無かった食堂のオヤジも、「がんばったな、日本人!」って感じだ。まぁ、安くしてはくれなかったので、社交辞令ってヤツかもしれない。
しかも、頑張ったのは馬だし。 -
さて、食事も済まして、安ホテルの部屋に戻って、驚いた。
あ・・・あのインドオヤジが大切にしていたショールが、バックパックの中から出て来た!! そういえば、雨に濡らすわけにはいかないから、私のバックパックに預かってくれ…って言われてたんだ。
ホテルのオヤジに事情を話して渡しておいたけど、どうなったんだろ? インドだし。 -
翌朝は、泊まっていたホテルのオーナーが、朝イチのバスで町まで降りるというので、一緒に朝5時に出発。
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明るくなって来た。
暑くなって来たので、ドアーを開けっ放しで走ってるし。 -
途中で乗り換え。
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ちょっとしたバザールがあったところで・・・
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パンク修理。
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修理の合間に、バターサンド?
パンがバターでべちょべちょになるくらいバターを塗って焼いてくれる。 -
バスでリシケシまで戻って来た。
リシケシといえばヨガやビートルズで有名だが、チャールダム(4大聖地巡礼)の基地的な街でもある。 -
ここまで降りて来ると、オシャレなレストランもある。
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2回バスを乗り換えて、16日の15時にはハリドワールまで戻って来た。
ハリドワールは町の中をガンジスが流れる、ヒンドゥー教の聖地の中でも人気?の場所だ。
この後、ニューデリーに戻って、更に1週間ほど旅を続けることになる。 -
デリー行きの列車を待つ、ハリドワール駅。
こうして、私のヒンドゥー教四大聖地巡礼は、たくさんのインドの人々に助けられて終わった。私が初めてインドを訪れたのは、1977年。アムリトサルからインド亜大陸最南端のカーニャクマリまで1ヶ月以上、そこからネパールまで更に1ヶ月掛かった。
当時は若かったこともあって、頭にくることばかり。騙されるしボラれるし!毎日イライラしながらインドを旅してた。二度とインドには来ないぞ・・・と思いながら帰国したが、その後数年おきにインドに来ている。
何時の頃からか、インドを旅することが楽しいを通り越して快適になった。
今でも、騙されたりボラれたりするが、全然頭に来ない。
インドが変わったとも思えないので、自分が変わったってことか?
旅で人生観が変わった・・・なんていう方もいるが、そんな大げさなものではなく、何か新しい判断基準が備わったっていうか、今までと異なる角度でモノを見る習慣が付いた・・・?
もし旅をすることで、そんな効力を得られるとしたら、確かにインドは、効き目が強力な国のひとつだろう。 -
下界まで戻って来たが、帰りの飛行機までまだ1週間もある。
オヤツでも食べながら、この先のことを考えよう。
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この旅行記へのコメント (6)
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- お気楽母娘二人旅さん 2016/07/15 19:54:28
- 出遅れたぁ。。。
- 大雨の被害がほんと凄かったんですね。。
やっぱり聖地は守られるのか??
先生にとってインドが自分の成長?を実感する国?
私にとっては、きっとフランスがそうかな?
今やカチンとしなくなった…(たぶん!笑)
- ほいみさん からの返信 2016/07/15 21:21:14
- RE: 出遅れたぁ。。。
- 日本ではあまり報道されませんでしたが、ヒマラヤの洪水はけた違い! と思いました。ケダルナートの寺院が無事だったのは、異教徒の私も本当に嬉しかったです。何年かしたら再訪したい場所のひとつですね。
お気楽娘さんより、フランスの方が成長が早そうなので、どういうもんなでしょう? カチンとしなくなったのは、歳のせいですよ!
-
- くろねこだりゅんさん 2016/07/13 17:42:57
- 自然の怖さ
- 土石流の流れがはっきりわかる写真。
よく寺院が無事だったと…まさに奇跡!
マチュピチュの山崩れも人海戦術で補修していましたが、2年弱経った今これほどの被害ほとんど進んでないでしょうね〜新しい道を作った方が早いのは納得。
インド…トラベルの原点に立ち返れる旅行先だと思います(笑)
- ほいみさん からの返信 2016/07/13 22:52:55
- RE: 自然の怖さ
- 寺院以外の建物は、ほとんどが被害を受けてましたから、本当に奇跡みたいなものです。四大聖地の最初の訪問地がケダルナートだったら、他には行かなかったかも。
インドはいろいろ言われますが、有名観光地で明らかに観光客を餌と思っている連中以外は、本当にいい人たちばかりなんですけどね・・・ちょっとお節介が過ぎますが。
-
- gontaraさん 2016/07/12 20:31:44
- ショールのその後が気になるけど・・・
- ほいみさんの事だから、ショールの持ち主を探してインド中を駆け回ったって話になるのかと・・・
土石流の恐ろしさ、写真でさえ十分に感じました。
これだけの被害を受けて、なお、この場所に留まる村人。
宗教心以上の故郷に対する思い入れが有るのでしょうかね。
ヒンドゥー教の教えでは、神様は寺院ではなく、その背後や周辺の自然の中に存在している。聖地にある寺院は、その場所を示しているに過ぎない。だからケルダナートに限らず、四大聖地の寺院のひとつひとつは地味でいいのだ・・・ろう。
なんですね。
馬でなら、僕にも行けそうな気もするが、この地に赴くのは数十年先になりそうだし、その頃には体力的に無理かなぁ〜
ほいみさんの旅行には憧れるんだけど、常人にはできそうもないしなぁ〜
まぁ、旅行記見て、地球上にはこんな場所も有るんだってことを知るだけになりそうです。
お疲れ様でした。
- ほいみさん からの返信 2016/07/12 23:09:46
- RE: ショールのその後が気になるけど・・・
- ショールはホテルのオヤジに事情を話して渡しておきました。
洪水の被害は想像を絶するものでした。
こんな状態だってことが分かっていたら、来なかったと思います。逆に言えば、知らなかったからケダルナートまで行けた…ってことですね。
馬でならもちろん、富士山に登れるのですから、歩いても楽勝だと思いますよ。超高いですが、デリーからヘリコプターで行く・・っていう手もあります。
この辺りは、もう一度行きたいです。
何年かして道路が整備されたら、10万円くらいでデリーからタクシーを借り切って行くっていう手もありますね・・・1週間。
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