クスコ街歩き、前編 - 市場を中心に休日で賑わう町を歩く。

2016/03/19 - 2016/03/25

クスコはマチュピチュ観光の玄関口ですが、標高が3400mとかなり高いので、最近では標高2800m程度の聖なる谷と称するウルバンバ、オリャンタイタンポに宿泊する人も増えている様です。日中歩き周る際にも高山病に注意が必要ですが、一番危険なのは自分の意思ではコントロール出来ないで呼吸数が減る夜間の就寝中なので、宿泊を少しでも標高の低い場所でした方が体は楽なのだそうです。3000mを超えると高地順応無しではさすがにかなりの確率で高山病の症状が出ます。日本など低地から直接マチュピチュ観光に来る場合には予防薬（Diamox）を持参しましょう。
実は此処以外でも統計的に海外でトレッキングや登山をする「観光客」の中でこの予防薬をあまり持参して服用しないのは日本人です。欧米人はかなりの高率で持参服用しています。
日本では処方薬なので面倒くさがって持参せず、現地に入ればそこらの薬局で手軽に買えるにも関わらず無頓着な人が多く、結果的に体力を消耗したり目的の場所まで到達出来ずに帰る事になりますので出来るだけ服用する事をお奨めします。
まあ、私達の様に完全に高地順応が済んでいれば別ですが・・・。

さて、街歩きの中でも最も私が楽しいと感じ、大体どこに行っても出かけるのは市場です。
現地の珍しい食べ物や食材等を見る事が出来て、そこの日常生活を垣間見れる様な気がします。
表紙は市中心アルマス広場の夜景です。

エリア クスコ(ペルー)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

クスコは世界遺産の街です。
沢山の石の教会や遺跡が町中にありますが、教会等のスペイン人が建てた建築物は先住民の遺跡などから石材を盗用したり一部を利用して作られる事が多いです。
この傾向はラテン米のほぼ全ての地域でみられます。

このアルマス広場の建物もかなり遺跡の石材を流用しているそうです。

さて今日はクスコの庶民生活を覗きに市場に行きましょう！
アルマス広場の南側からマルケス通りを通ってサンタクララ通りを登って行くと古い石造の門があり、そこを通ると右手にサンフランシスコカレッジの建物、左手にかなり大きなローカル市場が有ります。周りの通りではこの日はキリストの死を悼む為のパームを路上で売っていました。これを手にもって教会にお祈りに行くのが大体中南米のセマナサンタの習慣です。

文字の無いインカ時代に文字代わりに使われた縄の結び目の束、「キープ」らしきものも路上で売られていました。
でもこれ、ちゃんと意味のある結び目になっているのでしょうか？

このキュウリの様なバナナの様な変な形の物は何でしょうか？

1つ割って中を見せてくれました。
綿の様な物に黒い種が包まれています。食べてみると綿の部分が甘い、何とも不思議な味でした。ジャングルで採れるローカルのフルーツとの事。

リャマの赤ちゃんを連れ歩いているインディオのおばちゃんが居ました。
モフモフして可愛いですねえ。これ、連れて帰りたい！

歩いて来たおばちゃんの陰になってしまいましたが、路上ではコカの葉も普通に売られています。
持ち帰ると空港で麻薬犬に見つかって大体没収なので買えませんが、ホテルのロビーでもレストランやカフェでも普通にコカ茶が出ますので、お好きな人はお茶にせずそのままクチャクチャ噛めばよろしい様です。

この日は日曜日だったので結構な賑わいです。
念の為この辺りに来るのは昼間だけ、夜は治安が悪いので絶対に来ない様にと云われていました。

大きな屋根の中が市場の様です。

結構広いですねぇ。
手前に簡単な食事が出来る屋台、奥の方に食材等を売る屋台が続きます。

此れ全部違う種類のジャガイモだそうです。見た目も少しづつ違いますが料理の仕方や味も違うと云っていました。
市場で見ただけでも30種類以上はあったようです。さすがにジャガイモの原産地ですね。

この変にヒネクレタ形の芋もジャガイモの１品種です。此れが普通の形だそうです。

黒い芋や白い芋もあります。

この地のセマナサンタに食べる特別なパン菓子を売っています。

アンデス地帯は最近少しづつ日本でも健康に良いとか言われて知られてきたノニ、キヌア、チアシード等々や豆類雑穀類が沢山売られています。

豆はアンデス原産の物も多いとか。左の白いのは天然フリーズドライになったジャガイモ。冬の保存食。
チョット触ってみたら、カップカレーヌードルに入っているフリーズドライのジャガイモみたいな感触でした。

とにかく見た事の無い豆が多い多い。

花やさん。

右側中ほどに何と見慣れた赤い丼マーク、味の素がありました。
日本の食品系会社の中で国際企業と云えるのは、味の素、日清食品、ヤクルトぐらい（海外大手国際企業を買収したサントリーやキリンを除く）ですが、その中でも味の素は本当に田舎の隅々でも見かける事が多いです。
25年程昔にタイ、ミャンマーの国境近くの地図にも載っていない密輸の町で大量の味の素を背中に背負ってミャンマーに向かう運び屋を見かけた事があります。味の素の営業担当者の努力にも頭が下がりますが、そう云う様な末端業者によってかなりの田舎まで運ばれる味の素って凄い！

この辺りは半加工した食材を売っています。

湖で採れる淡水の「海ブドウ」の様な海？藻（湖草？）。

黒いのは湖で採れるノリの様なものでスープなどに入れて食べるらしい。
海から遠いアンデスでは貴重なヨード源なのかもしれない。
右下にあるのは魚の卵巣の塩漬け。アンデス版数の子か？

大きなカボチャ。切り売りでした。

動物の内臓を煮たもの。買った人は細かく刻んでもらっていました。

真ん中の小さいのもチリの仲間らしい。多分天然種で栽培種ではないのでは？
でもまあ、みんなあんまり辛くなさそう。

雑貨やお土産物屋もありますが、目を引くものはありませんでした。
唯一アルパカの縫いぐるみは欲しかったけど、カミさんがダメ！だって・・・。

乾燥したそら豆。

ケソ・デ・プエルコに似ている随分大きな腸詰！

チーズも売っています。

パン或いはケーキのようなもの

白いメイズ。メキシコにもありますが、スープに入れて食べます。

ブタの丸焼き、レチョンの屋台。

市場からの帰りに遭遇した街を練り歩く現地のサッカーチームのサポーター。
余り彼らの評判は良く無い様です。

アルマス広場に戻って来て周りのの建物を見上げるとほぼみんなの建物に木造のバルコニーが付いています。そしてその彫刻が結構凝っているのでした。

スペインの地方の様式らしいですがピサロの出身地カスティージャ地方の様式でしょうか？ペルーとコロンビアのスペイン語もカスティージャ語訛りと云われていて他の地域と少し違います。

アルマス広場を囲む建物。

アルマス広場の夜景。高山なので日中は暑いですが夜は冷え込みます。

石畳の路地を抜けると又別の公園や広場が現れます。
結構歩き回りました。