2015年盆の旅(13)　新潟県佐渡市　佐渡金山

2015/08/16 - 2015/08/16

5泊6日で茨城〜栃木〜群馬〜新潟と文化財巡りの旅．
4日目(8/16)は一日かけて佐渡周遊．
佐渡汽船ジェットフォイルで両津到着後レンタカーで相川方面に向かう．

エリア 佐渡島(新潟)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

佐渡島が見えてきた．

両津湾に入る．姫埼付近，灯台が見える．
それにしてもいい天気な上に凪だ．

姫埼燈台．両津湾の入口，姫崎の突端に建つ．
白亜六角形鉄造の灯台．現役の鉄造灯台としては国内最古．
行程の都合で直下には行かなかった．

姫埼灯台 名所・史跡

ジェットフォイル客室内の電光掲示板．
時速80kmが表示されている．あと5分で到着だ．

佐渡島に上陸．
両津港ターミナルビル．土産物街や海鮮を食べられる食堂，レンタカー，観光案内所など佐渡の観光の拠点．
ニッポンレンタカーよりFITを借り観光開始．
フェリーの同乗者が多いのでレンタカーの手続きが通常より掛かるのは致し方無し．

両津港 乗り物

佐渡市泉の北条家住宅．
丹波国より流罪で佐渡に来，土着したとされる．
長屋門は江戸末期の建造，木造平屋建，寄棟造，茅葺，国登録有形文化財．

北条家住宅主屋．
江戸末期建造，寄棟造，茅葺，国重要文化財．
所有者が今も住んでいるようで内部見学は行ってすぐという訳には行かない模様．
とりあえず道路より撮影．

北条家住宅米蔵．
明治前期の建造，土蔵造，木造2階建，切妻造，瓦葺，国登録有形文化財．
ほかに味噌蔵と家財蔵が国の有形文化財に登録．

北条家より5分程国道へ戻ると本光寺．1314年開基．
佐渡には3件の本光寺があり，沢根篭町の本光寺に国登録有形文化財4棟がある．
訪問後に気付いた．

本光寺 寺・神社・教会

ただ泉地区の本光寺の本尊は聖観世音菩薩で国重要文化財．
平安末期の製作で順徳上皇が黒木御所に安置したものと伝わる．
写真は像を安置する国宝殿．明治指定の旧国宝だったことからか．

本光寺 寺・神社・教会

2･3分国道に戻り正法寺．1324年開基，室町時代に世阿弥が滞在したことで知られる．
山門は江戸末期建造，木造四脚門，切妻造，桟瓦葺，正面軒唐破風付，国登録有形文化財．

正法寺護国蔵．山門入って参道右側．
1704年建造，土蔵造平屋建，宝形造，桟瓦葺，国登録有形文化財．

正法寺鐘楼．山門入って参道左側．
1820年建造，木造，入母屋造，桟瓦葺，国登録有形文化財．

正法寺観音堂．本堂向かって左手前．
江戸中期の建造，木造平屋建，入母屋造，向拝付，桟瓦葺，国登録有形文化財．
内陣には須弥壇(仏像を安置するために一段高く設けられた場所)を設ける．

正法寺本堂．
1721年建造，木造平屋建，入母屋造，向拝付，桟瓦葺，国登録有形文化財．
本尊は釈迦如来．本堂向かって右手前の蔵も国登録有形文化財．

20分相川方面に走り史跡佐渡金山に到着．
観光コースが設定されている．江戸時代の手堀坑道で採掘の様子を見学する「宗太夫坑コース」，明治以降操業休止まで坑道，設備などの近代化遺産を見学する「道遊坑コース」の2つである．
ガイド付きの精錬施設，採掘施設を巡るツアーもあるが，出発時間が決まっているので注意が必要．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

明治の坑道を巡る「道遊坑コース」から周る．料金は\900．「宗太夫坑コース」との共通券は\1,400となっている．
外の暑さとは別世界の涼しさ．むしろ寒いくらいだった．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

坑道途中にはトロッコ列車が展示されている．
2トンバッテリートロッコと呼ばれ，採掘物を積む台車や鉱夫の乗る人車の牽引に使われた．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

佐渡金山のシンボル「道遊の割戸」の直下とのこと．
トロッコのレールが敷設され，採掘された石が散乱しており，当時の状況が再現されている．

道遊の割戸 自然・景勝地

道遊坑の坑口．
旧佐渡鉱山採鉱施設道遊坑は，明治末期の建造，石造及びコンクリート造，延長132mの通洞坑．坑口は花崗岩切石を用いた二重アーチ．国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

高任立坑エレベータ櫓．深さ667m．
地下に広がる坑道と地上を結ぶ．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

道遊の割戸．
人力で掘られた露天掘跡，山自体を斧で割ったかのような景観は佐渡金山の象徴である．
道遊坑出口から5分程山道を上がると展望所にたどり着く．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

道遊の割戸展望所までの山道からの景色．
遥か奥に日本海．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

旧佐渡鉱山採鉱施設電車車庫(機械工場)
1940(S15)年建造，木造平屋建，切妻造，桟瓦葺，国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

電車車庫(機械工場)には古い機械類，トロッコ列車，金庫などが展示されている．
写真はホール盤．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

高任公園．電車車庫の西側．
道遊の割戸の撮影スポットである．

道遊の割戸 自然・景勝地

高任公園西端の崖上にあるのが旧佐渡鉱山採鉱施設高任粗砕場．
佐渡鉱山より採掘した原鉱を選鉱・破砕するための施設．
1937(S12)年建造，六階建一部地下一階，切妻造，コンクリート造，スレート葺，国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

崖下にも鉱山施設が広がる．坑道見学の後に行ってみる．
奥の崖面には間ノ山搗鉱場(低品位の鉱石を粉砕し，水銀によって金を回収する施設)も見える．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

高任坑の坑口．鉱石を搬出していたトロッコ軌道も敷かれている．
旧佐渡鉱山採鉱施設高任坑は，明治末期の建造，石造及びコンクリート造，延長111.5mの通洞坑．国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

高任坑の内部．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

続いて江戸時代の坑道，宗太夫コースの入る．
こちらは観光坑道の定番，人形での採掘状況の再現をしている．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

坑道内の様子．歩き易いように整備されているが，人力削孔のあとはしっかりと残る．
採掘の様子のみならず，選鉱･精錬から小判鋳造，鉱山全体の説明までの資料館となっている．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

宗太夫坑の出口．江戸時代さながらに木で支保が組まれている．
跨道橋を渡りミュージアム(土産物店)に繋がる．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

観光坑道入口から百m程度下ると旧鉱山施設群がある．
写真は高任公園にて最上部を見学した高任粗砕場．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

旧佐渡鉱山採鉱施設ベルトコンベアヤード．
1938(S13)年建造，鉄骨造，延長31.3m，切妻造，総スレート葺，国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

旧佐渡鉱山採鉱施設高任貯鉱舎．
1938(S13)年建造，鉄骨造及び鉄筋コンクリート造，切妻造，スレート葺，国重要文化財．
基礎部分がコンクリート杭のようにも見える．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

旧佐渡鉱山採鉱施設間ノ山上橋．
道路から粗砕場，貯鉱舎側に渡る橋．
明治末期建造，石造単アーチ橋，橋長8.1m，幅員6.5m，国重要文化財．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館

旧佐渡鉱山採鉱施設間ノ山下橋．
上橋から下流に30m程度の箇所に架かる．
1904(M37)年建造，石造単アーチ橋，橋長10.3m，幅員3.4m，国重要文化財．

佐渡金山はここまで相川市街に向かう．

佐渡金山遺跡 美術館・博物館