2013/09/07 - 2013/09/07
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ドクターキムルさん
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東日本大震災から30ヶ月近くが過ぎ、もう直ぐ2年半になろうとしている。この大震災で相輪が落下し破損した国指定史跡「伝上杉憲方墓」の七重石塔がいつまでも修理されないことが気になっていた。史跡「伝上杉憲方墓」に建つが、上杉憲方墓と誤って伝承されてきた七重石塔である。室町時代の人である上杉憲方の墓が鎌倉時代末の立派な七重石塔であり、時代が合わない。また、すぐ近くに永和5年(1379年)銘の宝篋印塔が伝上杉憲方逆修塔(西方寺址宝篋印塔)としてあるから、これと間違えられたものだろう。
「震災後1年も経てば修復されていている」などと考える人は鎌倉市の文化財課を知らない人である。それでも、2年も経てば幾ら何でも修理がなされていると思うのは普通であろうか。しかし、それも生緩い。果たして2年経っても修復はされていなかったのである。(http://4travel.jp/traveler/dr-kimur/album/10752485/)
しかし、同じ国指定の史跡でありながら「伝上杉憲方墓」の修復は、私がメールで被害状況を知らせているにも関わらず、この20年間に文化財課が行なってきたいつものスピードで行なわれた。すなわち、何時も何も進展していないのだ。
いくら何でも、いい加減な文化財課の仕事振りに呆れてしまったが、たまたま、文化財課の人に会ったので、「同じ国指定の史跡なのに、頼朝墓は2ヶ月で直して、伝上杉憲方墓の修理は2年経っても直らないのではおかしいだろう。」と叱っておいた。すると「今年度中に直す予定だ。」と弁解していた。
鎌倉の世界遺産推薦が落選となってから修理したのではなく、その前(3月末から4月)に修理したのかも知れない。3分割されたこれまでの部材を利用することも無く、少し黒味がかった石で造った新しい相輪になっていた。まあ、破壊された頼朝募の修理と比べたら実に簡単な修理であったと思う。1ヶ月もあればできる仕事であろうか。
(表紙写真は史跡「伝上杉憲方墓」の七重石塔)
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