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ポポロ門を潜るとすぐ左手に意外と質素なファサードのサンタ・マリア・デル・ポポロ教会が建つ。<br /><br />サンタ・マリア・デル・ポポロ教会は1099年、フラミニア門(現在のポポロ門)の横に建てられた聖母マリアに捧げられた小さな教会を母体とする。<br /><br />この教会の建設資金も市民の拠出で建てられたことから、ポポロと云う名が付加された。<br /><br />現在目にするサンタ・マリア・デル・ポポロ教会は、15世紀教皇シクトゥス4世の命で再建されたものに、16世紀後陣が増築された姿。<br /><br />サンタ・マリア・デル・ポポロ教会はベルニーニとラファエロの設計した礼拝堂が有ることのことで楽しみにしていたのだが、丁度ミサにぶつかってしまい、教会の入り口からそっと内部を覗くだけに終わってしまった。<br /><br />左手の通称カラヴァッジョの礼拝堂と呼ばれているチェラージ礼拝堂には、主祭壇にカラッチの”聖母被昇天”、両側壁にカラヴァッジョの聖パウロの回心(右)と聖ペテロの磔刑(左)が有るとの案内で楽しみしていたのだが、果たせなかった。<br /><br />そこでここでも、ヴァーチャル絵画館からお借りし、せめてその雰囲気を味合わせて頂くことにした。<br /><br />”聖パウロの回心”は、後に新約聖書の執筆者となるパウロの物語。<br /><br />イエスやその信徒たちを迫害する張本人の一人で、ローマの市民権まで所有していたパウロが、復活したイエスの幻影に出会い、見えなくなっていた目が見えるようになり、それを機会に熱烈な、キリスト教信者となる。<br /><br />”聖パウロの回心”はパウロがイエスの幻影に出会い、その声を耳にして、驚きのあまり落馬した瞬間の場面。<br /><br />”聖ペテロの磔刑”は聖ピエトロ大聖堂の主・聖ペテロの物語。<br /><br />迫害を恐れ、ローマから逃げ出さんとしていたペトロが、やはり復活したイエスの幻影に出会い、「主よ、何処にか行き給う (Quo vadis, Domine?)」と問うと、主は「お前に変わって私がローマに行く」<br />との言で、ペトロは身を恥、ローマに引き返し、捕縛され磔刑の刑を受ける。<br /><br />その際、ペテロは主イエスの磔刑と同じ姿では主に顔向けができないと自ら申し出、逆さになって十字架に架せられ、殉教する。<br /><br />聖書を読んだこともない当時の大半の人々にとって、カラヴァッジョの絵は、単に物語を知るだけではない、気持ちの高揚を感じさせたのは間違いないだろう。<br /><br />否、聖書を読むことのできる現代の人々にとってもきっと同じ作用があるのであろう。<br /><br /><br />宮下規矩郎氏は「カラヴァッジョ」(小学館)の序文の中で、前にも紹介した序文の終わりに、次の様に結んでおられる。<br /><br />「カラヴァッジョ芸術はあくまで現地で体験してこそ真価を発揮する。<br /><br />(単にこの本を眺めるだけでなく・・)本来は、ローマの薄暗い教会の中で対面し、シチリアの熱い太陽に焼かれ、マルタの青い海を見下ろす旅のなかで出会うべきものである」と。<br /><br /><br />そのカラヴァッジョは無頼漢で、殺人者でもあり、バロック芸術の旗手ではあっても、その最後は聖書を信じ、キリストの神を讃えた者の最後とはとても言い難い。<br /><br />*参考<br /><br />ssiシチリア島&南イタリア周遊旅情・A前編シチリア島(目次)<br />http://4travel.jp/os_travelogue_each-10459308.html<br /><br />くまなくマルタ(35章)目次・・付録”5時間で観たローマの休日”<br />http://4travel.jp/os_travelogue_each-10250749.html<br />

第2部ヴァチカンを飾る、4人の天才を巡るローマ美術散歩30カラヴァッジョとラファエロがそれぞれ設計した礼拝堂もあるサンタ・マリア・デル・ポポロ教会

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2012/03/16 - 2012/03/16

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WT信

WT信さん

ポポロ門を潜るとすぐ左手に意外と質素なファサードのサンタ・マリア・デル・ポポロ教会が建つ。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会は1099年、フラミニア門(現在のポポロ門)の横に建てられた聖母マリアに捧げられた小さな教会を母体とする。

この教会の建設資金も市民の拠出で建てられたことから、ポポロと云う名が付加された。

現在目にするサンタ・マリア・デル・ポポロ教会は、15世紀教皇シクトゥス4世の命で再建されたものに、16世紀後陣が増築された姿。

サンタ・マリア・デル・ポポロ教会はベルニーニとラファエロの設計した礼拝堂が有ることのことで楽しみにしていたのだが、丁度ミサにぶつかってしまい、教会の入り口からそっと内部を覗くだけに終わってしまった。

左手の通称カラヴァッジョの礼拝堂と呼ばれているチェラージ礼拝堂には、主祭壇にカラッチの”聖母被昇天”、両側壁にカラヴァッジョの聖パウロの回心(右)と聖ペテロの磔刑(左)が有るとの案内で楽しみしていたのだが、果たせなかった。

そこでここでも、ヴァーチャル絵画館からお借りし、せめてその雰囲気を味合わせて頂くことにした。

”聖パウロの回心”は、後に新約聖書の執筆者となるパウロの物語。

イエスやその信徒たちを迫害する張本人の一人で、ローマの市民権まで所有していたパウロが、復活したイエスの幻影に出会い、見えなくなっていた目が見えるようになり、それを機会に熱烈な、キリスト教信者となる。

”聖パウロの回心”はパウロがイエスの幻影に出会い、その声を耳にして、驚きのあまり落馬した瞬間の場面。

”聖ペテロの磔刑”は聖ピエトロ大聖堂の主・聖ペテロの物語。

迫害を恐れ、ローマから逃げ出さんとしていたペトロが、やはり復活したイエスの幻影に出会い、「主よ、何処にか行き給う (Quo vadis, Domine?)」と問うと、主は「お前に変わって私がローマに行く」
との言で、ペトロは身を恥、ローマに引き返し、捕縛され磔刑の刑を受ける。

その際、ペテロは主イエスの磔刑と同じ姿では主に顔向けができないと自ら申し出、逆さになって十字架に架せられ、殉教する。

聖書を読んだこともない当時の大半の人々にとって、カラヴァッジョの絵は、単に物語を知るだけではない、気持ちの高揚を感じさせたのは間違いないだろう。

否、聖書を読むことのできる現代の人々にとってもきっと同じ作用があるのであろう。


宮下規矩郎氏は「カラヴァッジョ」(小学館)の序文の中で、前にも紹介した序文の終わりに、次の様に結んでおられる。

「カラヴァッジョ芸術はあくまで現地で体験してこそ真価を発揮する。

(単にこの本を眺めるだけでなく・・)本来は、ローマの薄暗い教会の中で対面し、シチリアの熱い太陽に焼かれ、マルタの青い海を見下ろす旅のなかで出会うべきものである」と。


そのカラヴァッジョは無頼漢で、殺人者でもあり、バロック芸術の旗手ではあっても、その最後は聖書を信じ、キリストの神を讃えた者の最後とはとても言い難い。

*参考

ssiシチリア島&南イタリア周遊旅情・A前編シチリア島(目次)
http://4travel.jp/os_travelogue_each-10459308.html

くまなくマルタ(35章)目次・・付録”5時間で観たローマの休日”
http://4travel.jp/os_travelogue_each-10250749.html

同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
観光バス
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)

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