第２部ヴァチカンを飾る、４人の天才を巡るローマ美術散歩04コルナーロ礼拝堂の”聖女テレサの法悦” in サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会

2012/03/13 - 2012/03/13

テルミニ駅の西に北東のピア門から南西に斜めに走る9月20日通りは、大蔵省を始め官庁街の大きな建物が並ぶ通りだが、その内の農林省の建物の隣に、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会が建つ。

通りの反対側にモーゼ像の噴水が見える。

この教会は跣足カルメル会という宗派が、聖パウロに捧げる礼拝堂として当初建設が始まった。

しかし建設現場から石像が発見され、その像に目が眩んだローマ教皇パウルス5世の甥で枢機卿だったシピオーネ・ボルゲ−ゼは、権力と財力にものを言わせ、この像を我が物にしてしまい、その代償として教会の建設資金を提供。

聖パウロに捧げる筈だった礼拝堂は聖マリアに捧げる教会と変わり、シピオーネ・ボルゲ−ゼお気に入りのベルニーニが制作したのが、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会のコルナーロ礼拝堂の”聖女テレサの法悦”。

夢の中で、”天使に胸を刺されて、恍惚の境地を彷徨う聖女テレサ”という神秘の世界のエピソードを題材としているらしい。

この石像を中心に、コルナロ礼拝堂は、内装、フラスコ画、絵画の全てをベルニーニが手がけた、ローマ・バロック美術の最高傑作と云われるらしい。

天井からの自然光が、バックの扇型の光線の黄金バーにより一段と凄みを増します。

堂内全体が教会と云うより、劇場の舞台を眺めているような感じにさせられた。

エリア ローマ(イタリア)

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）