上海の下町・喬家路・2013年

2013/01/22 - 2013/01/22

旧上海の南市、現在の人民路と中華路が環状に成っているのは城壁の址です。豫園はその中心にあったようです。城壁の南側にあったのが小南門です。この小南門から中心に向かって伸びている路が喬家路といいます。租界が始まるまでの上海で６００年の歴史を持つ狭い路地です。通りの両側は古いながらも味のある建物が続きます。
小南門警鐘楼、梓園、徐光啓故居、書隠楼等の歴史的建築物があります。住民の生活は浦東のような世界に誇る近代的な建物と違い、百年も前の古い住宅を小割にして一間に一所帯が住むスラム街です。
勿論トイレなど無く夜間は馬桶(尿瓶）に用をたして朝、糞尿処理をします。当然部屋の中に臭気が残ります。それでも人々は元気に活気を持って生活しています。上海の表と裏を見てください。
住民の生活の場ですのであまり深く立ち入らないよう注意して下さい。

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

地下鉄９号線小南門駅２号口、ここから喬家路がはじまります。

中華路と喬家路の交差点。

小南門近くの火の見やぐら。

優秀歴史建築。小南門警鐘楼。１９０９年。

上部への階段。

周りは民家。

櫓下部の彫刻。

高く聳える櫓。

では喬家路を進んで行きましょう。

邸萬生、大邸宅の門、１軒の家を小割にして多くの所帯が住んでいます。彫刻の施された門が残っています。

懋徳里、集合住宅の入り口。

門が歴史を語っています。

梓園の入り口の門。喬家路１３３号。

梓園という文字が浮き彫りにされています。

金持ちのお屋敷でした。

日本建築と西洋建築が上手くミックスされています。

王震が仏教徒だったため造られたとされる仏閣。しかし今は民家になっています。屋根だけがその名残をとどめています。こちらは、和式洋館の屋根。瓦も日本製で中国にはない屋根なんだそうです。

周りが狭く全体を見る事ができません。

共同トイレです。小割にして使っていますので各部屋にトイレは有りません。夜間は馬桶に用をたして朝、捨てに来ます。

高さも低く、扉もありません。溝を便が流れて行きます。

窓のデザインも優れたものです。

このとおりには昔を忍ぶ建物が残っています。

中心部に近づきました。露店が集まっています。

朝ごはんを売っています。揚げパン。

交差点の地面に魚が並んでいます。喬家路と光啓南路の交差点。

日本の昭和３０年頃の風景です。

おじさんも肉まんを持ってます。

上海市文物保護単位。　　＜九間楼＞喬家路２３６号　
徐光啓：明代の政治家で学者。熱心なキリスト教徒、農政関係の総合書”農政全書”の著者、農業の発展に貢献、徐家匯に墓地があります。故居の前に立ててある石碑。保護指定をした割には放置されています。

４００年の歴史があるこの建物、傾いていて今にも壊れてしまいそうですが奇跡的に立ってます。一般民家として使われていて、そこに多くの人が住んでいます。入口の様子。このドアは、建設された当時のままだそうです。

一列に九室並んでいる２階建てのとても珍しい造りの為、”九間楼”とよばれてました。しかし、後に爆撃で２室燃え、現存してるのは７室。窓が７つあります。ここに数十所帯が住んでいます。

徐光啓故居の前は人の波。

故居の前は市場です。

市場の内部。

旧正月に成ると良く売られています。青鰻と書いてあります。

ここで喬家路は終わりです。凝和路との交差点。

凝和路も下街の通りです。

街角に有る糞尿処理所、馬桶を運んで捨てて洗って返す。下町ならではの仕事です。毎日あるので忙しく休めません。

このおじさんも捨てに来ました。

狭い路地には生活感が感じられます。

「上海市文物保護単位」指定碑　　１９８７年
書隠楼　天灯弄７７号　地下鉄9号線　小南門駅　徒歩１０分
上海市内でも数少ない清代の大型住居であり、乾隆年間に『四書全庫』を編纂した陸錫熊の邸宅だったと言われています。

入口、中に入る事は出来ません。

この旅行記へのコメント （2）

• beijing-fanさん 2013/03/23 09:15:43

  凄いです！

  中国の風景さん
  
  始めまして、中国への渡航暦を羨ましく思いながら、旅行記を拝見しています。
  
  この人ごみの中を歩くのは大変でしょうね。
  
  前回成都の駅前付近の路地も同様に、唖然とするくらいの人ごみでしたが、こんなに狭い路地ではありませんでした。
  
  良くぞ事故なくと感心しています。
  
  カメラの選択も感心しております。デジ1を構えるとちょっと良くないでしょうね。かと言ってコンデジでは物足らないでしょうし、丁度中間？のパワーショットの選択は絶妙です。
  
  他の旅行記も続けて拝見させてもらいます。
  お邪魔しました。
  
  beijing-fan
  
  
  

  中国の風景さん からの返信 2013/03/23 20:13:11

  RE: 凄いです！

  
  初めまして、何時もご覧いただきありがとうございます。
  
  beijing-fanさんは何時もツーショットでお出かけで羨ましい限りです。
  私は何時も一人旅、寂しさは通り過ぎ、気ままな一人旅を楽しんでいます。
  出かける先は中国、特に上海に絞り込んで旅をしています。
  最近は良く道を聞かれます、中国人に同化して来たようです。
  只今、古い旅行記に写真を張り付け作業中でしばらく掛かりそうですが懐かしく思い出しています。今後とも宜しくお願いいたします。「中国の風景」