2009/04/02 - 2009/04/07
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binchanさん
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2021年5月、コロナ禍で旅行に行けないので昔の旅行記を整理しています。改めて読んでみれば、昔はずいぶん雑な書き方をしていたものだと、思い切って書き直すことにしました。ただ、書き直してしまうと元の旅行記に「いいね」してくださった方に失礼ですよね。しかし、もとのコメントを全部消した後にそのことに気づいたため時すでに遅し…。いいねしてくださった方、本当に申し訳ありませんm( _ _ )m。文章は違いますが旅行の内容は変わりませんのでお許しください。
せっかく書き直すので2021年の視点も入れて、思い出旅行記風にしてみました。10年ひと昔、いやそれ以上前の旅ですから、現地の状況もずいぶんと変わっています。それを調べながら、今旅しているような気分で書いてみました。
なお、文中の「今・現在」は2021年5月を指します。
旅程は以下の通り。
2日 中部国際空港17:15発
桃園空港19:30着 台北泊
3日 台北から台東へ台鉄で移動
途中、花蓮乗り換え、池上で下車観光
台東泊
4日 午前、台東市内見物
午後はバスで三仙台へ 台東泊
5日 バスで霧鹿温泉、布農部落、鹿野へ
台鉄で台東へ戻り、バスで知本温泉へ
知本温泉泊
6日 知本温泉森林遊楽区散策ほか
台鉄で高雄へ
高雄蓮池潭ほか見物 高雄泊
7日 午前、高鉄で桃園へ 帰国
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
三度目の台湾一人旅。2007年に半日だけ訪れた台東の青い空を思い出し、台湾東部を回ってみることにしました。
台湾東部は交通の便が悪く、公共交通機関で観光するのがかなり難しいです。当時台湾観光局のHPに「台湾観光巴士」という現地ツアーが掲載されていて、日本からも申し込めるようになっていました。それだと私が行きたいと思う場所を効率的に回れそうなので、希望のツアーに申し込んでみることに。
これがそのやり取りの一部ですが、結局はいくつかのツアー、日程に申し込んだものの、どれも催行されない、あるいは先に現金で支払いが必要という結果。
というわけでやはり鉄道、路線バス、タクシーを利用する旅程に。当初は花蓮・台東両県で泊って観光するつもりでしたが、行きたいところが多すぎてどちらかに絞らざるを得なくなり、花蓮はあきらめることにしました。 -
これまでの台湾旅行は日本の旅行社でホテルを手配していたのですが、台東となると当時は扱いのある旅行社などなく、台湾の予約サイト「EZ-travel」を使って予約してみることに。当時はBooking.comなどでも台湾の地方都市のホテルなどほとんど扱いがありませんでした。
EZ-travelでも予約後数日以内に前金を銀行振り込みしないといけない宿が多く、外国人には予約が難しかったものです。今回予約した台東、知本温泉、高雄のホテルはクレジットカードで決済できるというのが決め手。どんなに気に入った宿でも、それができなくては予約できないので。 -
日程を決めて航空券をとったら、観光する場所を固めながらホテルや移動手段を考えて行きます。それらがほぼ固まってくるのは出発の一週間くらい前なのですが、そのころになってようやく台東への移動日が台湾の祝日「清明節」連休の初日だということに気づきました。
鉄道の予約などしたことなかったのですが慌てて調べましたよ。清明節はお盆のようなものなので、台湾の交通機関は予約でいっぱいのはず。
当時の台鉄予約システムはクレジットカードによる事前決済ができず、予約後三日以内に窓口で支払いをしなければなりませんでした。しかも支払いは乗車前日の23:00までに行わなくてはならないのです。
ということは、台湾に知り合いでもいない限り、台湾入りの3日前以降に予約、且つ乗車前日までに一度駅へ行かなくてはいけないということ。乗車当日着じゃだめだったんです。幸いこの二点はクリアできましたが、飛行機の到着が遅れていたらやばかった。
写真は予約確認票。途中で池上というところに寄るので、台北→池上の座席を取りたかったのですが、通しで買える座席はすでに満席。花蓮で乗り換えることになりました。今考えると花蓮→池上は無座(立ち乗り)でもよかったかな、と思いますがそういう切符をどう買っていいかわからなかった。
確認票を見ると主要駅以外は駅名がnull(無効)と表示されています。窓口で口頭で(あるいはこのように書いて)実際の駅を伝えるシステム。こんなんで大丈夫なのかなと思いましたが、座席はちゃんと確保されていました。
これを書くために久ぶりに台湾東部の交通機関を調べてみました。すると台北⇔花蓮の高速バスや、蘇澳⇔花蓮の區間バスが運行を開始してる!9号線の改修が進んでいるとは聞いていましたが、もはやそんな段階になっていたんですね。台北⇔花蓮の北花線は統聯客運運行で所要約3時間半とのこと。う~、今すぐ乗りに行きたい…。 -
いろいろ手配できたところで旅立ちましょう。
17:15、中部国際空港発キャセイパシフィック航空CX531で出発。
当時キャセイは燃油サーチャージが他社より低く設定されていて、値ごろ感あったんです。この時初めてウェブチェックインして搭乗券をセルフ印刷してみました。
このころまでの中部(名古屋)⇔台北便はだいたいが2-4-2の座席配列で、窓側の座席を取れば隣はたいがい一人客でした。この時は出張で渡台される方がお隣さん。私より少し若い感じの男性だったのですが、話に花が咲きました。降りるときにはメアドを渡され、よかったら連絡くださいって。こう言うとナンパみたいですけど、全然そんな感じじゃなかったんですよね。その方は仕事で何か月も台湾に暮らしていたりして、台湾のことをいろいろ教えていただきました。このあと5~6年ほどはメールでお付き合いがあったんですよ。
翌年からは3-3-3の座席配列の機材が多くなり、隣がカップルとかになって、機内でおしゃべりできる機会はなくなってしまいました。 -
すでに大陸からの観光渡航が可能となっていたものの、まだそれほどの数ではなく出入境もスムーズでした。到着予定時刻は19:20で、この写真(手荷物受取所)を撮ったのが19:30です。
台湾に初めて行った2004年には、金門や馬祖といった離島へ外国人が行けるなんて思えませんでしたが、このころにはもう現実になっていました。状況は刻々と変わっていくんですね。 -
桃園空港から國光客運で台北へ。
一台目は満席で乗れず、次を待ちました。(すぐ来たけど)
まだ空港線では悠遊カードが使えなかった記憶。カウンターで買った125元のチケットの半券が今でも手元にあります。台湾桃園国際空港 (TPE) 空港
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20:35頃、台北駅到着。
何はさておき明日の列車の切符を買います。23:00リミットですからね。台北駅 駅
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予約確認票どおり切符の購入に成功。これで一安心。
この写真で窓口などに掲示してある「消費券」は、台湾が打ち出したリーマンショック不況からの景気浮揚策(一人当たり約1万円の消費券支給)。日本でも定額給付金ってありましたよね。 -
一泊目は台北です。
明日の朝も早朝出発だし、思い切って安宿にしました。獅城大飯店は台北ナビ経由の予約で一泊2,040円。寝るだけなんだから、と節約したんですが、窓ガラスは割れてるし窓のカギは壊れてるし、浴槽にためた水がサビ色だったり…。今後は安宿は避けようと決心したのでした。 -
窓からの眺め(翌朝撮影)。
浴槽があったものの水がサビ臭くて入れないのでシャワーのみ。この日の台北は肌寒く、布団がペラペラだったのでカイロを貼って上着を着て寝ました。犬が吠えまくり、未明には人の騒ぎ声がするし、安眠できず…。
ここ数年台北では宿のリノベーションが進んで、安宿でもこぎれいなところが多くなってきたように思います。私はフロント24Hと専用バスルームが宿の必須条件ですが、そういう縛りがなければ2,000円くらいでこれより快適な宿がいくらでもあるのではないでしょうか。 -
機内食でおなかは満たされていたので、夜はお酒とおつまみだけ。
コンビニさえあれば台湾では何とかなる。 -
廊下の様子。
翌朝(二日目)5:45頃にチェックアウトしようとフロントへ。24H対応のはずですが、カウンターには鉄格子が下りていて誰もいません。呼んでみても誰も来ないし…。いったん部屋にもどって電話でチェックアウトしたいと伝えました。すると「フロントに来てくれ」とのこと。再びフロントへ行ってみると、寝ぼけ眼のおばさんが鉄格子の向こうに現れました。よく見るとカウンターの下に布団が敷いてあります。なるほど、寝ながら店番だったのか。 -
若干手間取ったものの無事チェックアウト。徒歩で台北駅へ。
獅城大旅館 (獅城大飯店 シーチェン ホテル) ホテル
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朝ごはんは駅のコンビニで買ったおにぎり。
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筍の包子も買いました。どちらも美味!コンビニ最高ヾ(≧▽≦*)o
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6:26、台北駅。
地下に砂利を積んだ貨物が停留していました。
6:40、知本温泉行自強1051次で台北を出発。
実は台北駅から台鉄に乗車するのは初めて。自分の座席に行ってみると、女子高生が座っていましたが切符を見せるとすぐに移動してくれました。台鉄の特急(自強・莒光號)は全席指定ですが、指定券が買えなかった場合も立ち乗りでの乗車は可能で、空いている座席なら座っていてもOKなんです。ざっと見たところ座席はすべて埋まっていたので、予約しておいて正解でした。
花蓮までは約3時間、昨夜寝られなかったのでお昼寝を、と思ったのですが隣のおじさんの高いびきで眠れず(泣。台北駅 駅
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9:31、車窓に東部海岸の景色を眺めつつ花蓮到着。
このまま乗っていれば第一の目的地「池上」に行けるのですが、この先は座席が確保できていません。30分後の列車には空席があったので、それに乗り換えます。池上まではまだ2時間ほどありますから。花蓮駅 駅
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せっかくなので駅前を探索。
駅を出たとたんにタクシーの運転手さんの客引き。「タロコ?タロコ?」としきりに聞いてきますが、残念ながら私にはそんな時間はないんですよ。
花蓮駅は市街地から直線で2キロほど離れています。1982年までは市街地付近に駅があったのですが、宜蘭からの線と台東への線がつながったのを機に、こちらに移転しました。それから20年以上になりますが、市街地のアクセスが良くなっているとは感じられません。例えるなら空港みたいな感じかなあ。多分2021年でも変わっていないと思う。 -
当時駅のすぐ近くにあった「花蓮鐵路文化園區」を見学。
1980年に蘇澳⇔花蓮の鉄道路線(北迴線)が開通するまで、花蓮⇔台東の鉄道はほかの路線と接続しておらず、ナローゲージと呼ばれる狭い軌道が採用されていました。この文化園區にはその当時の車両が保存展示されていたのです。
当時の私はその貴重さを認識していなかったので、非常に残念な見学の仕方をしてしまいました。写真も少ないです。これらの車両は人気が高く、画像検索すると結構出てきますが、この公園は現在はなくなっていて、花蓮駅前でこれらの車両を見ることはできません。
2011年頃までに修復(復元ではなく)されて、2014年までは花蓮駅裏の狭軌軌道で観光運行されていたようなんですが、それ以降の情報がありません。花蓮市街地に「花蓮鐵道文化園區」という新たなテーマパークがあるので、そちらに移設されていると思っていたのですが、検索してもこれらの車両については出てこないんです。
どこへ行ったら見られるのか、御存じの方いらっしゃいませんか? -
右側の子供がしゃがんでいる方の車両は、めずらしいナローゲージの寝台車(正確には半寝台)。無知とは恐ろしいもので、内部を全く見学していませんでした。この子供たちが中で遊んでて、入りづらかったんですよね。
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車両の番号は動画で捉えてました(LTPS1102)。これは動画から切り出した写真。
調べてみると通路を挟んで2-2の座席が10セットほどと、レールに平行して2段ベッドが4組(8床)あったようです。三等臥車(三等寝台)だったので、一等と二等もあったんでしょうか。 -
二つ上の写真左の車両内部。ディーゼル客車LDR2204。1957年製と思われます。
(これらの写真の一部は、携帯動画から切り取っているので画像が粗いです。) -
三つ上の写真を後方から見たところ。LDR2204の後ろに別の客車が連結されています。
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LTPB1375という自走しない客車(1943年運用開始と思われます。)
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その内部。これはレトロ!
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少し離れたところにディーゼル客車のLDR2307。1960年代に投入された新型車両で、このLDR2300型を改良して台東線の花形車両「光華號」が作られました。光華號は宮脇俊三氏の「台湾鉄路千公里」で、氏の計測で時速80キロを超えていたと書かれています。762ゲージの狭狭軌でそんな速度を出すのは凄いことなんだそうです。
蒸気機関車時代の台東線は所要時間7-8時間で、だからこそ寝台車が運行していたのですが、1970年代の最速の光華號は3時間10分という記録があるとのこと。そんなナローゲージの台東線も、現在はほかの路線と接続して1067mmの軌道になっています。 -
LDK59蒸気機関車。
2014年の修復観光運行では、上に挙げた4種の客車をこの蒸気機関車が牽引しました。
このほかにもLTPS1102の後ろの黒いやつ(貨車?)とかタンク型のとかがありましたが、詳細は不明です。 -
そろそろ次の列車の時間です。車内で食べるおやつを買って行きましょう。
10:05の自強1053台東行きに乗車します。
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