2009/04/02 - 2009/04/07
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binchanさん
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4月4日土曜日清明節、旅行三日目になりました。
旅行でどこかの町に泊まっても、近隣の観光地に足を伸ばすことについ多くの時間を使ってしまい、その町の観光はほとんどできないことがよくあります。今回も台東市内観光に特に時間を割く予定はなく、この日の午前中は金崙や太麻里へ行くつもりでした。でもこの日の朝、急に気が変わったんです。
公共交通機関で旅するなら、よほど日程に余裕があるのでない限り、綿密に時刻表を調べ観光地の営業時間、所要時間を把握しておくことが必要です。最短のルートで、最適の順番で、無駄なく効率的に。計画しているときはこれがパズルのようで楽しいのです。実行するときも「やった!すべてをこなすことができた」というオリエンテーリング的な達成感を得ることができます。ただし、それぞれの観光内容については、「またいつかじっくり見に来よう」など不完全燃焼の物足りない印象なのです。
「1時間あれば十分」と言われている場所に丸一日いてもまだ物足りないこともあれば、その逆もあります。結局は行ってみなければわからないんですね。昨日台東に到着してから、ほとんど町を見ることなく過ごしたことに物足りなさを感じているなら、今それを解決すべきなのでは?
とうことで、今朝はまず台東市内観光をすることにしました。
(この旅行記は2021年に大幅に書き直しています。以前の旅行記にいいねしてくださった方、申し訳ありません。なお、文中での「今・現在」は2021年5月を指します。)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自転車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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7:20、ホテル出発。
私にしては遅い出発時間ですね。今だったら5時くらいには出てます。 -
7:27、台東鐡道藝術村。
かつてはここが台東駅だったんです。1980年代まで台東駅は東部南端の駅で、台湾南部を抜ける鉄道路線はありませんでした。その後高雄まで鉄道がつながり環島線となると、本線は現在の台東駅で接続、市街地の旧台東駅への線は支線となったのでした。その駅も2001年ついに廃止され公園となっているのです。
2005年に台湾で買った地図には、まだこの駅が載っていたんですよね(古い地図を買ってしまった?)。最初それを見て、台東市街地まで鉄道で行けるものと思い込んでいました。あの頃は台湾で買った地図やガイドブックが最も役立つ情報だったので、行くたびに買ったものです。だいぶ捨ててしまったんですけど、とっとけばよかったな。 -
駅の設備が残されイベントスペースとなっているのですが、当時はまだかなり殺風景。
2021年現在は隣にバスターミナルが建設され、交通の拠点としての賑わいを取り戻しています。周囲の建物も増え、藝術村らしい雰囲気にもなっています。 -
展示されている車両はDR2050とDR2060。ナローゲージで使われていたディーゼル客車を1067mm軌間に改造した車両だそうです。
孤立路線だった花東線が、北迴線・南迴線とつながり軌間が台湾の標準である1067mmに広げられた際、この改造を施された車両はたくさんあったといいます。車体の幅はナロー時代のまま車軸幅だけを改造した独特のプロポーションが特徴とのこと。実際に運用されていた時は、当時の台鉄カラーである青地に白ラインの塗装だったそうで、他所に払い下げられた車両はその色のものが多いようです。
ここではナロー時代の光華號カラーに再塗装され展示されています。 -
ホームが白いのは舗装に大理石が使われているから。かつての花東線ではこれがスタンダード。東部は大理石の産地ですからね。
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馬蘭方面の線路は現在サイクリング道に整備され、製糖工場跡などの見どころを巡りながら、現在の台東駅付近まで続いています。
ちなみに、旧台東駅の先もかつては海濱公園あたりまで貨物線路が伸びていたそうです。港はなかったそうですが、艀を使って陸揚げした荷物を運んでいたとのこと。(驛站之旅というサイト参照)そちらの線路は撤去されています。 -
樹木の間にある信号機。
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車庫。車両整備するところでしょうか。
このほかにも進行方向を変えるための三角線や転車台、倉庫などもあるのですが、この頃は全く知りませんでした。知った後も、なぜかしっかり見たことがありません。 -
7:45、朝食を求めて鯉魚山公園の青空市場へやってきました。
鐡道藝術村周辺は何にもなかったんですよね。こちらの公園は太極拳や健康体操、ダンス、カラオケをする人々で大賑わい。鯉魚山公園 広場・公園
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青果の専用市のようで、残念ながら朝ごはんになりそうな屋台はありませんでした。
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乾物かお漬物?
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果物の種類は豊富。その場で食べられそうな果物を買おうかな。
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こちらはちょっと小さなお店。
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お店の人にパイナップルをカットしてもらっているお客さん。
台湾パイナップルと言えば2021年は大陸中国が輸入禁止にして、日本でも話題でしたね。振替で日本に輸出され私も買って食べました。自分でカットするのを「自殺」、お店でカットしてもらうのを「他殺」と言うらしいです。台湾語で「カットする」を表す漢字には「殺す」という意味もあって、それを華語にしたときに「殺」の字をあてたとのこと(ネット記事より)。
私は「自殺」でしたが、このお客さんは「他殺」ですね。 -
市場ではレンブと謎のベリー(たぶん桑の実)を買いました。
レンブは「二個」と指定して買えたんですが、ベリーは量り売り。できるだけ少なく買いたかったのですが一斤(600グラム)が最小単位らしいです。「半斤、半斤!」と一生懸命主張したんですけど。
ベリーが200元、レンブは2個で10元。 -
鯉魚山の展望台で食べようと散策路を登ります。
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道を間違えて防空壕に到着。
大陸からの攻撃の危機も過去のことだな、なんてこの時は思っていたんですが、2021年にはまた現実的な危機になってきています。そして今の危機は防空壕では回避できそうにない…。 -
元の道に戻って展望台へ。
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8:03、展望台に到着。
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海が見えます。
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山方面。やっぱり山はいいなあ。
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座って果物を食べていると、お散歩の人が通っていきます。
そのうちの一人のおじさんが声をかけてきました。カタコトの華語で話していたのですが、どうも会話がかみ合わない。私の華語はひどいものなんですが、ゆっくりと話せばおおよそ伝わっていたんですけど…。よくよく聞いてみたらその方は父親が台湾人、母親が日系アルゼンチン人、本人はアルゼンチン生まれの南アフリカ在住だそうで、中国語は母語じゃないんだそう。その後は英語で会話。私は英語もひどいんですが、相手がネイティブなのでなんとか通じました。おじさんはお父様が亡くなり財産整理のため数か月台湾に滞在し、その間に観光しているところでした。
「下の公園でみんながダンスしてるね。僕はダンスはできるんだけどパートナーがいないんだ。一緒にどう?」とお誘いいただいたんですが、いろいろ考えすぎてしまってお断りしました(ダンス中荷物はどうするとか、これってナンパなのかとか…)。アルゼンチン生まれの人とダンスなんて貴重な体験だったかもしれませんね。 -
8:22、おじさんとお別れして、もう一つある展望台へ。
景色を眺めながら、明日は山へ行こうと決めました。明日の午前中は行き先が未定だったんです。行きたい所が多すぎて予定の段階で絞り切れず、現地の直観で決めようと思っていました。山方面はその選択肢の一つで、バスの時刻表も調べてあるのです。 -
展望台を下ってきました。台東大学を通り抜けて、鯉魚山西側の市街地へ。
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果物だけでは足りなかったのでこのお店で朝ごはんを食べます。
このお店、現在はなくなってしまっているようです。巨森早餐吧というチェーンは今もあって、台東にも何店舗かあります。 -
店内は実に庶民的。
昨夜のG出没がトラウマ状態なので、外から店内をじっくりチェックし、極力壁から離れ、中にいる間は周りをあまり見ないように気を付けて食事。 -
卵入り蛋餅45元。ネギもたっぷり入っていて、とってもおいしかったです。
行きの飛行機でメアドを教えてくれた人に、この店からこの写真を送ってみました。 -
9:33、台東の海岸へ。
市街地の近くに港がないからか、市中には海沿いの町だという雰囲気がないのですが、中心部から15分も歩くともう海岸なのです。手前に土手があって直前まで海が見えないんですが、それを越えたとたんに視野一杯に広がる太平洋。感動しました。
台東の一番の見どころだと思っていますが、津波の際は大丈夫なんだろうかとも…。 -
外洋に面しているので海遊びには向きません。テトラポッドの残骸にぽつりぽつりと釣り人がいるばかり。
6-7キロ北の富岡というところに港があり、離島(緑島・蘭嶼)への船が出ています。 -
南国らしい海岸を散策。
平和な景色ですが、台東は空軍基地が近いので戦闘機らしき飛行機が頻繁に飛んでいきます。轟音を響かせて。傍らではラジコン飛行機を楽しむ人たちもいました。 -
のびのびとお昼寝する犬たち。
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レンタサイクルでサイクリングすることにしましょう。
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一日借りて100元でした。
この頃って、レンタサイクルを借りるのにパスポートとかクレジットカードを預けてましたよね。それってかなりリスキー。今はどうなってるんでしょう。最近は借りたことがありません。
では出発。 -
2001年、台東市がパラオのアイメリーク州と姉妹都市になった記念に贈られたという「男人會館」。パラオの伝統建築でパラオから職人さんが来て建設したそうです。台東海濱公園でひときわ目を引くランドマークでした。
残念なことに、2012年の台風で倒壊し、再建はされていません。グーグルマップで見るとそれっぽい建物がありますが、別物です。 -
中の様子。
パラオは女尊男卑の母系社会で入口に描かれている絵はそれを表していると、台湾で買ったガイドブックに書いてあります。 -
パラオといえば、中国の圧力にも負けず台湾と国交を保っていますよね。このころはそんなことも知らずに、「インパクトのある建物だなあ」くらいに思ってみてました。
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寶桑亭。
これも今はなくなっています。2012年、男人會館に先立って、壊れたわけでもないのに撤去されたとのこと。現在この近くに新しいアート展望台が作られているので、そのために撤去したのかな? -
カップルを盗撮!(盗撮したわけじゃなくて、景色を撮っていたらたまたま…)
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10:19、台東森林公園にやってきました。
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バードウォッチング用の小屋。
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中から覗いてみましたが、この時は特に鳥もおらず。
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琵琶湖という名の池。
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日本の琵琶湖同様、形が琵琶みたいとのことですが、航空写真を見てもそうは見えません。
森林公園はサイクリングの人が多く、家族づれから本格的な装備の人までが楽しんでしました。 -
こちらは人工の湖「活水湖(緑水湖とも)」。
500m×100mほどの長方形で、ため池だと思うのですが、現在はトライアスロン会場としても利用されています。確かに巨大な競泳用プールみたいな形ですよね。
一回りしてみましたが、起伏がないのに疲れました。広いです。 -
11:01、森林公園を一回りしたかったのですが、意外とアップダウンがあり半周でダウン。売店で水を買って公園を出ました。
公園を出たところにあったのは原住民文化會館。見学できるのかなと思ったのですが、研修施設兼ホテルという感じで中には入れそうになかった。イタ タイワン インディジェネス カルチュラル リゾート ホテル
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展望台のようなものがありますね。こっちは登ってもよかったのかな。
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四維路。
日曜の夜市はここで開かれています。2018年に行きましたがとても大規模な夜市でした。
それにしても広い道ですよね。有事の際は滑走路になるとか? -
道の真ん中で犬が大胆に寝ています。奥の一匹なんてもしかして死んじゃってるんじゃないかと思って見に行ったくらい。ちゃんと生きてましたよ。犬が爆睡できるくらい車通りは少ないのです。
この道で海濱公園まで戻り、自転車を返却しました。
ホテルに戻る途中85°Cというコーヒーショップでホットコーヒーを飲んだのですが、思いっきり加糖されてました。今でこそ「砂糖入れますか」とか聞いてくれますが、当時は有無を言わさず砂糖が入ってました。あれ断れたのかな。
この後は台東屈指の見どころ「三仙台」へと向かいます。
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