2009/04/02 - 2009/04/07
2位(同エリア10件中)
binchanさん
- binchanさんTOP
- 旅行記680冊
- クチコミ170件
- Q&A回答216件
- 482,477アクセス
- フォロワー70人
4月5日日曜日、旅行4日目です。
昨日の朝、鯉魚山から見た山々があまりにも美しかったので、今日の行き先は「山」になりました。台東での観光は選択肢が多すぎ絞り込めなかったため、最後の決定は現地での直感にしようと思っていたのです。
山と海、どっちの観光地が好きかと聞かれたら「山」。ただ、山間部は交通手段が少なくて、メジャーな山の観光地といえば阿里山と日月潭くらい。ほかはバスがあったとしても本数が少ないのがほとんどです。また、到達できたとしても、そこでの足がなくて観光できなかったりします。
それでも私はこの旅行以降、梨山、草嶺、達邦など、路線バスで行ける山へと行くようになりました。行ったところで大したことができるわけでもないのですが、行ってみたいのです。それもみな、この時の経験がとても素晴らしかったから。霧鹿温泉での滞在時間はわずか1時間ほどだったのですが、とても印象深く、またいつか訪れて、今度こそは宿泊滞在したいと今も思っています。
(この旅行記は2021年に大幅に書き直したものです。元の旅行記にいいねしてくださった方、申し訳ありません。なお、文中の「今・現在」は2021年5月を指します。)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
台湾省道20号は、台東県海端から台南市玉井までを結ぶ、全長約204キロ、最高地点2,772mの一般道路で、「南横公路(南部横貫公路)」と呼ばれています。地図の矢印のあたりが起点と終点。中央山脈の厳しい自然を切り開いた道です。この旅行のわずか数か月後、莫拉克台風で甚大な損傷を受け、そこから全線が復旧できたのは2020年になってからでした。
今回の目的地はその途中にある霧鹿温泉。秘境温泉なのですが天龍飯店という立派なホテルがあり、日帰り入浴ができるはずなのです。南横公路は全線を路線バスで走破することはできませんが、西側からも東側からも途中まではバス路線があり、幸い霧鹿温泉はその範疇にあるのです。 -
霧鹿温泉へは、まず台東から鼎東客運山線8167に乗ります。そのバスは關山で路線番号8178に切り替わり(乗り換えはない)、南横公路へと進みます。8178の終点は利稻集落で、台東で山間部へ分け入ることができる唯一のバス路線です。
バスは一日2往復。午前便で行って午後便で帰るのでは丸一日かかってしまいます。当時はまだ台湾の田舎で一日過ごす自信もなく、午前便で天龍飯店に行き、それが終点から折り返してくる(つまり台東行き午前便)までの1時間半ほどを日帰り温泉で過ごす計画にしました。 -
6:06、ホテルをチェックアウトし荷物を預けて、鼎東客運山線ターミナルへ。
現在の台東には台東轉運站という総合バスターミナルがありますが、当時はバス会社それぞれのターミナルがあり、鼎東客運は「海線」と「山線」がまた別々にターミナルを構えていたんです。旅行計画を立て始めた当初、それがわかっていなくて戸惑ったものでした。鼎東客運山線総站 バス系
-
こちらは2018年の山線ターミナルの様子。すでに轉運站が開業していたため、もうここからバスが発着することはありません。
-
窓口でチケットを買って待っていると小雨がポツポツ。あわててホテルに傘を取りに。せっかくの山行きなのにこのまま雨なんだろうか。
6:20のバスで台東を出発。カーブ続きの山道にはマイクロバスが適してますね。 -
市街地を抜け初鹿、延平、鹿野へと進んでいきます。延平は帰りに寄り道をしたい場所なので、バス停の位置などをしっかりチェック。鹿野もガイドブックに載っていたな。けっこう見どころがあるんだけど、それぞれがかなり離れているんだよな、なんて考えながら車窓を楽しみます。
鹿野駅前では乗降客も多く、帰省から戻るらしい人々が別れを惜しむ姿も。鹿野からは花東縦谷公路(9号線)を北へ。武陵という集落に寄るためにいったん山に入り、また9号線に戻って鉄道とほぼ平行に北上。關山駅前でもやはり多くの乗降がありました。
ここまでで約1時間。ほぼ時刻表どおりです。
写真は現在の台東⇔關山路線地図。
久しぶりに台湾のバスについて調べるサイト(公路客運即時動態資訊網)を見たら、全面リニューアルされてました。コロナ禍で海外旅行について調べなくなって久しいからな…。 -
海端で鉄道線とはお別れ。9号線から南部横貫公路(20号線)に入りました。
ここでバスについて気づいたことを少々。
途中(たしか關山)で運転手さんが山間集落に届ける新聞の束を受け取っていました。天龍飯店で一束手渡していたので、残りは終点の利稻集落用だったのでしょう。地方の路線バスがこういう使われ方をしているのを見たのはこの時が最初。その後ほかの路線で、新聞だけでなく郵便物や荷物が、こうして運ばれるのを見ました。日本でも地方ではこんな感じなんでしょうか。
それから、この時まで台湾のバス車内清算でおつりがもらえるのを見たことがなかったのですが、海線でも山線でも鼎東客運の長距離路線はお釣りが出ました。運転手さんが箱から普通に取り出し渡すのですが、それって治安がいいからできることですよね。他のバス会社でも、長距離はお釣りをくれると思いますが、最近カードばかりで確認はできていません。
乗降口付近に新聞紙を敷いたごみ箱が置いてあって、ビンロウを噛んだ唾液が吐き捨てられていました。台東はビンロウ愛好者が本当に多かった!今どきはバスはほぼビンロウ禁止ですからそんな光景もなくなってきたことでしょう。 -
さて、海端を過ぎたあたりから、乗降客はすべて山の民といった感じです。
台湾の山間部は、詳しい理由はわかりませんが、それ以上先に行く人は入山許可が必要ですという検問所があって、そこで届け出をしなくてはいけないという制度があります。今はかなり緩和されていると聞いていますが、当時は事前に警察などで申請が必要だったはず。このバスの路線上にも初來檢査哨というバス停があります。当時は全く気にしていなかったのですが、厳しかったころは入山許可が必要だったかもしれませんね。
現在、内政部警政署の入山案件申辨系統で見ると、入山地点リストに利稻があります。この時も利稻まで行こうと思っていたら申請が必要だったのかも?
2021年5月時点では、covid19の蔓延防止のため入山禁止や山間部の交通規制措置がとられています。入山の許可制はそういう機能もあったのかな。 -
山間部に入ると、周りに何もないのバス停から子供たちが数人乗ってきて、しばらく行った先のこれまた何もない場所で降りていったりします。きっと少し歩けば集落があるのでしょう。
南横路に入ってからは渓谷沿をうねうねと進み、景色が断然よくなっていきます。それに従って今まで曇っていた空に晴れ間が広がって来ました!山の天気は気まぐれと言いますが、いい方向に気まぐれてくれました。
標高が上がってくるとカーブも勾配もきつくなりバスもスピードダウン。そのあたりで、標高差2,000メートルの南横公路を自転車で走破していく人たちを追い抜きました。こういう山道に必ずいますよね、そういうスゴイ根性のみなさん。
景色の写真はどちらも新武付近で撮影した動画から切り出したものです。もっといろいろな場所で撮影しておけばよかったな。 -
途中から乗ってきた少年たちが「霧鹿」というバス停で降りました。これで乗客は私だけに。
運転手さんには「霧鹿温泉で降ります。ついたら教えてください。」と言ってあるけれど昨日の例もあるしちょっと心配。当時はバス停の位置を正確に知る術がなく、天龍温泉最寄りのバス停がどれなのかわかっていませんでした。念のため「ここが霧鹿温泉なんでしょうか?」と聞くと、「温泉があるのはこの下だ」と言います。「下」ってことはこの崖を歩いて降りて行けってことかなと思ったのですが、「このあと行くからまだ降りないで」とのこと。今考えると「下」と聞き取れた単語は、下の方という意味ではなく「次」の意味だったと思います。
とりあえず変なところで下車せずにすみました。 -
8:05、霧鹿の次のバス停「天龍橋」に到着。運転手さんありがとうございます。
バスの運転手さんはホテルの人に町で積んだ新聞を渡していました。遅めの朝刊到着ですね。チーフ スパ ホテル ホテル
-
バス停の目の前にそびえる「天龍飯店」。日本語では「チーフスパホテル」となっていますが、そう言っても台湾ではわかってもらえないと思います。
-
バスの終点である利稻集落は民宿村として売り出し中。台湾秘境温泉として知られる栗松温泉への拠点でもあります。そんな秘境には(体力的に)行けないとは思うのですが、南横路はもう少し攻めてみたいと思っています。
-
ゆっくり景色を愛でたいところですが、一時間半後には帰りのバスに乗らなくてはいけないので、急ぎ温泉へ。
-
日帰り入浴についてフロントで尋ねると、250元で温泉利用できるとのこと。よかった、水着を持ってきた甲斐があった!
-
フロントのお姉さんは私の顔を見るや否や筆談用の筆記具を取り出していました。そんなぱっと見で日本人ってわかるの?
-
通路を抜けた山側に温泉浴池(湯池)がありました。
-
フロントで鍵を借りるとロッカーが使えます(無料)。
-
更衣室にはシャワーがあり、シャンプーなども備え付けられています。すべて明るくて清潔な感じ。そしてフロントのお姉さんも、風呂場にいたスタッフもみんなとっても親切でした。
-
更衣室内。
-
肝心の温泉はと言うと、匂いや色はなく若干ヌルっとした感触があるのみ。
-
効能の部分は葉っぱで隠れちゃってますが、泉質についての説明。炭酸泉なんですね。
-
浴池は二つに分かれていて、ひとつ(手前側)は暖かい普通の露天風呂(とは言っても要水着着用の混浴。雰囲気としては温水プール)。
奥のプールはあまり温かくないです。 -
寝て入れるジャグジーがありボタンを押すとブクブクが出てきます。
うたせ湯のボタンを押したら冷たい水が出てきました。係員さんが調整していたので、故障だったのかも。 -
最高なのは浴池からの景色。
真っ青な空と新緑の山。日焼け止めなしでは大変なことになりそうな晴天。全部吸いこんでしまいたくなる空気。鳥のさえずりしか聞こえない静寂。
山に来てよかったとしみじみ感じました。 -
この写真には人が写っていますが最初は私ひとりしかおらず、その間に動画を撮ったりタイマーで写真を撮ったりやりたい放題しちゃいました。
-
浴池からホテルを見上げたところ。日本の露天風呂だと、覗かれないように周りが囲われていたりして、眺めがあまり良くないですよね。水着で入る温泉はそういう点で解放感があります。
私が帰る頃に来た家族連れは子供が浮き輪を持ってすっかりプール気分。台湾の温泉はそうやって楽しむものなんですね。 -
ロッカーのそばに洗濯機や脱水機があり、私は脱水機のみ使いました。
-
出発前に昨日買ったパンを一つ食べてきたけれど、もうおなかが減っていたので、ホテルで朝食が食べられないか聞いてみました。もう時間を過ぎているとのことだったのですが、残念がっていたら特別にOKしてくれました。ありがとうございます。
-
宿泊客がいなくなったダイニング。
-
ブッフェで200元。
蒸しパンがおいしかった。甘くないコーヒーも飲めたし。
素敵な景色を楽しみながらリゾートホテルで朝ごはん。なかなか幸せでした。 -
ダイニングから見えた天龍橋。ガラスにテーブルが写りこんでてちょっとわかりにくいかな。
-
利稻溪が刻む深い峡谷にかかる吊り橋。
この橋を渡って対岸の山道を登ると利稻集落へショートカットできます。車道は大きく回り道しなければなりません。昔の人は吊り橋と山道を使って、山から山へと渡っていたんでしょうね。 -
この吊り橋を渡って対岸の山道(古道)を散策するのがここの過ごし方の定番のようですが、高所恐怖症の私には絶対無理です。
-
遠くから写真を撮るのが精いっぱい。
-
天龍飯店を拠点に秘境温泉を目指したり、さらに奥地にある自然公園を歩いたり、登山したり。訪れる人の目的は様々だと思います。私はそこまで行動派ではないですが、いつかここに泊まりに来ることができたら、霧鹿砲台と六口温泉に行ってみたいな。
写真は天龍飯店前の南横公路。お向かいには数件の飲食店があります。こっちで朝ごはん食べてもよかったな。
ところで、こんな素晴らしい霧鹿温泉なんですが、その後の台湾旅行で名前を出しても誰一人知っている人がいませんでした。台東の人ですら「それどこ?」って感じ。台湾には星の数ほど温泉地があるからなあ。 -
そんなこんなしている間にあっという間に帰りのバス時間。ホテルの目の前にあるバス停でバスを待ちます。
道路看板が右側にあることだけが、台湾であることを思い出させてくれます。それ以外は日本の山道と変わらない景色。 -
台東行き午前便に乗車。行きに乗ったバスが、利稻で一時間停留して折り返してきました。なので、運転手さんはもちろん同じ人。
今度は「延平の布農部落に行きたいです。最寄りのバス停に着いたら教えてください」とお願い。この運転手さんならばっちり信用できるので、安心して乗っていられますね!
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2009 春の台東
-
2009年 春の台東旅行 1 台北から花蓮へ
2009/04/02~
花蓮
-
2009年 春の台東旅行 2 池上、弁当と大坡池
2009/04/02~
花東公路周辺
-
2009年 春の台東旅行 3 台東旅行家商務會館・国立台湾史前文化博物館・老東台
2009/04/02~
台東
-
2009年 春の台東旅行 4 台東鐡道藝術村、鯉魚山、海濱公園、森林公園
2009/04/02~
台東
-
2009年 春の台東旅行 5 海線に乗って「三仙台」
2009/04/02~
台東
-
2009年 春の台東旅行 6 山線に乗って「霧鹿温泉」(天龍飯店)
2009/04/02~
南部横貫公路周辺
-
2009年 春の台東旅行 7 布農部落
2009/04/02~
台東
-
2009年 春の台東旅行 8 鹿野でお茶を買って知本温泉へ
2009/04/02~
台東
-
2009年 春の台東旅行 9 知本温泉 アヤワン温泉渡假村
2009/04/02~
知本温泉
-
2009年 春の台東旅行 10 知本森林遊樂區、清覺寺、知本駅
2009/04/02~
知本温泉
-
2009年 春の台東旅行 11 高雄捷運、高雄星辰飯店、龍虎塔
2009/04/02~
高雄
-
2009年 春の台東旅行 12 高雄85大樓、高雄の夜市、帰路<終>
2009/04/02~
高雄
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
-
チーフ スパ ホテル
評価なし
この旅行で行ったスポット
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2009 春の台東
0
38