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 北鎌倉・円覚寺にある舎利殿は国宝建造物(建築)として知られている。11月3日から5日までは宝物風入があり、舎利殿が公開されるというので出かけてみた。<br /> 20年ほど前、北鎌倉から円覚寺とは逆方向に六国見を目指し、畑の崖から降りたら鎌倉も近いかと思い、木につかまりながら急斜面を下に降りた。降りた先は円覚寺の舎利殿であった。今でも時々こうした輩がいるため、畑の崖には柵が設けられたそうだ。<br /> 舎利殿前の境内まで入って見学する。お坊さんがマイクで説明してくれる。10人程度なのだからマイクは無くても聞こえるのだが。<br /> 円覚寺・舎利殿は何と小さいことか。正福寺千体地蔵堂(国宝。東京都東村山)や東漸寺本堂(釈迦堂)(横浜市磯子区杉田)に比べたら随分と小さいものだ。横の禅堂よりも小さいが裳層(もこし)が付いて高さもあり、反った屋根が優美だ。間口は5間ではあるが、中心から次第に幅が狭くなっている。中の柱は等間隔に4本並んでいるから奥行も5間だ。<br /> 後の崖にやぐらが見えるのは当然であろうが、何やら建物が見える。仏光国師(無学祖元)を祀る3間四方の開山堂があるのだという。仏舎利を納めるお堂があったが、太平寺が衰退するとその仏殿を移築して舎利殿にしたのだ。中に金箔の厨子が見える。東慶寺の伽藍を見渡しても大きな建物は見当たらないから、尼寺の伽藍は小さかったのであろう。それだからこそ、開山堂の前の狭い敷地に収まっているのだ。<br /> 宝物風入の展示物を拝観するのには入場料が入山料300円の他に500円が必要になるが、舎利殿は入山料300円だけで公開していた。舎利殿の写真撮影は禁止されている。御本尊を写真撮影して良い円覚寺で建物の写真撮影が禁止されているのもおかしなものだ。説明してくれたお坊さんに尋ねると、「今は少ないのですが、混み合うと必ず写真撮影のことでトラブルが起きるのです。」という。なるほど、開始の9:00に集まる人は10人程度であり、その後は殆んどいなくなるが、10:00前からは混雑してきていた。修学旅行の中学生か小学生(高学年)なども多く来ていた。寺社での写真撮影禁止は信仰上の問題の他にも、こうした参拝者同士のカメラでのトラブルが多く発生していることが理由になっている場合も少なくない。帰りのお昼頃には円覚寺から建長寺へ向かう人が繋がっており、これほど多くの人が円覚寺を参拝し、舎利殿を見学しているのであるから、大変な混雑になっているのだろう。マイクも必要な訳が納得できる。<br />(表紙写真は円覚寺舎利殿)

北鎌倉・円覚寺舎利殿公開

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2011/11/05 - 2011/11/05

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 北鎌倉・円覚寺にある舎利殿は国宝建造物(建築)として知られている。11月3日から5日までは宝物風入があり、舎利殿が公開されるというので出かけてみた。
 20年ほど前、北鎌倉から円覚寺とは逆方向に六国見を目指し、畑の崖から降りたら鎌倉も近いかと思い、木につかまりながら急斜面を下に降りた。降りた先は円覚寺の舎利殿であった。今でも時々こうした輩がいるため、畑の崖には柵が設けられたそうだ。
 舎利殿前の境内まで入って見学する。お坊さんがマイクで説明してくれる。10人程度なのだからマイクは無くても聞こえるのだが。
 円覚寺・舎利殿は何と小さいことか。正福寺千体地蔵堂(国宝。東京都東村山)や東漸寺本堂(釈迦堂)(横浜市磯子区杉田)に比べたら随分と小さいものだ。横の禅堂よりも小さいが裳層(もこし)が付いて高さもあり、反った屋根が優美だ。間口は5間ではあるが、中心から次第に幅が狭くなっている。中の柱は等間隔に4本並んでいるから奥行も5間だ。
 後の崖にやぐらが見えるのは当然であろうが、何やら建物が見える。仏光国師(無学祖元)を祀る3間四方の開山堂があるのだという。仏舎利を納めるお堂があったが、太平寺が衰退するとその仏殿を移築して舎利殿にしたのだ。中に金箔の厨子が見える。東慶寺の伽藍を見渡しても大きな建物は見当たらないから、尼寺の伽藍は小さかったのであろう。それだからこそ、開山堂の前の狭い敷地に収まっているのだ。
 宝物風入の展示物を拝観するのには入場料が入山料300円の他に500円が必要になるが、舎利殿は入山料300円だけで公開していた。舎利殿の写真撮影は禁止されている。御本尊を写真撮影して良い円覚寺で建物の写真撮影が禁止されているのもおかしなものだ。説明してくれたお坊さんに尋ねると、「今は少ないのですが、混み合うと必ず写真撮影のことでトラブルが起きるのです。」という。なるほど、開始の9:00に集まる人は10人程度であり、その後は殆んどいなくなるが、10:00前からは混雑してきていた。修学旅行の中学生か小学生(高学年)なども多く来ていた。寺社での写真撮影禁止は信仰上の問題の他にも、こうした参拝者同士のカメラでのトラブルが多く発生していることが理由になっている場合も少なくない。帰りのお昼頃には円覚寺から建長寺へ向かう人が繋がっており、これほど多くの人が円覚寺を参拝し、舎利殿を見学しているのであるから、大変な混雑になっているのだろう。マイクも必要な訳が納得できる。
(表紙写真は円覚寺舎利殿)

  • 妙香池(みょうこうち)。

    妙香池(みょうこうち)。

  • 妙香池(みょうこうち)。

    妙香池(みょうこうち)。

  • 妙香池(みょうこうち)。

    妙香池(みょうこうち)。

  • 「贈従一位北条時宗公御廟所」。

    「贈従一位北条時宗公御廟所」。

  • 舎利殿案内標識。

    舎利殿案内標識。

  • 正続院山門。

    正続院山門。

  • 「佛牙舎利塔」。

    「佛牙舎利塔」。

  • 「舎利殿(昭堂)」。昭堂(拝亭・礼堂)とも言われるが、北条氏康は開山堂の昭堂として廃寺にした太平寺の仏殿を移築した。正続院を空上から撮った写真では舎利殿の後ろに、僅かばかり小さい寄棟造萱葺き屋根の開山堂が写っている。5間四方の舎利殿と3間四方の開山堂の屋根の広さが僅かしか違わないから、開基廟(時宗廟)と同様に屋根が広がっていようか。

    「舎利殿(昭堂)」。昭堂(拝亭・礼堂)とも言われるが、北条氏康は開山堂の昭堂として廃寺にした太平寺の仏殿を移築した。正続院を空上から撮った写真では舎利殿の後ろに、僅かばかり小さい寄棟造萱葺き屋根の開山堂が写っている。5間四方の舎利殿と3間四方の開山堂の屋根の広さが僅かしか違わないから、開基廟(時宗廟)と同様に屋根が広がっていようか。

  • 「本派専門道場」の看板。

    「本派専門道場」の看板。

  • 「五祖録提唱」の看板。

    「五祖録提唱」の看板。

  • 正続院。

    正続院。

  • 正続院鐘楼。

    正続院鐘楼。

  • 正続院土蔵。

    正続院土蔵。

  • 正続院。

    正続院。

  • 正続院土蔵横のやぐら。

    正続院土蔵横のやぐら。

  • 正続院土蔵裏のやぐら。

    正続院土蔵裏のやぐら。

  • 開山堂(舎利殿前)唐門。

    開山堂(舎利殿前)唐門。

  • 開山堂唐門。

    開山堂唐門。

  • 舎利殿。舎利殿公開では舎利殿は写せなかった。舎利殿は右側にある平屋で瓦葺きの出家入道僧の坐禅専門道場である禅堂(正法眼堂)よりも小さく見え、奥にある開山堂(3間四方)よりは一回り大きい。佛牙舎利を納める舎利殿としてよりも、昭堂(拝亭・礼堂)であり、裏山には開山の墓塔があるという。<br />弘治2年(1556年)に鎌倉に攻め込んだ安房の里見義弘は、西御門(横浜国大テニスコート辺り)にあった太平寺の尼僧、青岳尼(しょうがくに)を安房へと連れ去り、還俗させ、夫人としたため、これに激怒した北条氏康は太平寺を廃絶してしまった。そして、廃寺となった太平寺の仏殿は移築されて円覚寺舎利殿となった縁起が残る。何とも世俗っぽい話だ。しかし、正続院は若狭・発心寺のような空気が漂う禅の修業道場の雰囲気があった。また、朝一番には人も少なく、静寂感もあった。

    舎利殿。舎利殿公開では舎利殿は写せなかった。舎利殿は右側にある平屋で瓦葺きの出家入道僧の坐禅専門道場である禅堂(正法眼堂)よりも小さく見え、奥にある開山堂(3間四方)よりは一回り大きい。佛牙舎利を納める舎利殿としてよりも、昭堂(拝亭・礼堂)であり、裏山には開山の墓塔があるという。
    弘治2年(1556年)に鎌倉に攻め込んだ安房の里見義弘は、西御門(横浜国大テニスコート辺り)にあった太平寺の尼僧、青岳尼(しょうがくに)を安房へと連れ去り、還俗させ、夫人としたため、これに激怒した北条氏康は太平寺を廃絶してしまった。そして、廃寺となった太平寺の仏殿は移築されて円覚寺舎利殿となった縁起が残る。何とも世俗っぽい話だ。しかし、正続院は若狭・発心寺のような空気が漂う禅の修業道場の雰囲気があった。また、朝一番には人も少なく、静寂感もあった。

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