シリア便りVol.11～蒸気機関車に乗ってダマスカスの水源フィジェへ

2010/05/14 - 2010/05/14

ダマスカスには夏の間週末だけ走る蒸気機関車があります。
日本のSLのほうに決して豪華ではないけれど、レトロな車内、線路沿いに住む地元の人々が笑顔で手を振ってくれるほのぼのした汽車。
終点は、ダマスカスの大切な水源地、アインフィジェ（Ayn Fijah）。

ダマスカスは5月半ばにしてすでに湿度30%を下回る乾燥と強烈な日差し。清涼を求めて週末出かけてきました。

片道約1時間半の楽しい列車の旅は、ラッブエ駅から。
こちらの音楽を聴きながらどうぞ♪
http://www.youtube.com/watch?v=iCTA2v8hOhk

☆ラッブエ駅までの行き方
アサド橋（ジスル・ライース）下のセルビス乗り場からドゥンマル行きのセルビスにのりラッブエ駅下車。
列車料金50SP（シリポン、100円）、セルビス10SPで20円。

列車を利用しない場合、フィジェまでは毎時直通のバスや、セルビス（1回乗り換え）もあり。

エリア ダマスカス(シリア)

朝のラッブエ駅。
この時期、まだ汽車は来たり来なかったりで、本格的に定期運行されてないことが多い。
その辺がゆるいシリア。

でも駅に人がいる。これはひょっとして。

今日列車来る？
来るよ！
あるはんむどぅりっらー。

一人50SP（シリアポンド100円）を払う。
切符にはきちんと座席番号が書かれていた。

予定では9時半にラッブエ駅を出発することになっている。
でもゆるいシリアなので、いつくるかは誰もわからない。

友人たちとおしゃべりしていると列車の音が聞こえてきた。それも20分ほど前。

わーい♪

後ろ向きで駅にやってきた列車は、折り返し地点で正面向いて再びやってきた。

汽笛の音が響き渡る。

エンジン注入。
石炭ではなくてオイルなんですね。

こちらは運転室。

サバハルヘイル、おはようございます。

よっこらしょ。
列車に乗り込みます。

車内の様子。

たくさんの子供づれの家族が多い。

頭上には荷物置き場が。

インドみたいに座席が足りないときはここも立派ないすになりうるかも。
とふと思いましたが、体格的に無理かもしれません。

近くに住んでいるのでしょうか。お姉さんと弟。
手を振りながらお見送りしてくれます。

出発の汽笛が鳴ります。

9時35分。
5分遅れで列車が走り出しました。

髭の立派な車掌さんが切符を確認して車内巡回。

汽笛をけたたましく鳴らしながら走る列車。

その音に反応した線路沿いに住む人たちが、
路上から、家のバルコニーから手を振ってくれる。


私たちの姿に気づくと、
ハロー！と英語に切り替えてくれる。

日本だと、窓から顔だしちゃいけません！
って注意されそうだけど。

顔出すと風が気持ちいい。

車掌さん再び。

お元気ですか？

やはりお髭が立派です。

途中駅で15分ほど休憩。

向かいには私たちの列車より豪華な蒸気機関車が止まっていた。

お色直しされたばかりか、新しい駅舎。

駅に置かれたベンチの脚がおしゃれ。

アーミー服を着た子供。

この時期の子はほんとうにかわいい。
なのになぜ・・・

再び走り出しました。

緑の林の中を進んでいく。

川沿いでピクニックをしている家族。
みんな総出で家から出てきて手を振ってくれる家族。
アパートのバルコニーでお茶を飲んでる老夫婦。
椅子に座ってこちらを眺めるおじいさん。

車窓からの眺めは楽しい。

2度目のストップ。

川沿いに面したレストラン。川のせせらぎの音を聞きながら食事なんて気持ちよさそう

本格的な夏になると水量は激減する。
そして家庭の水道も昼間から夕方まで断水が始まる。

ゲームに熱中する若者たち。

メロン味のアイスを買ってみる。
5SP（10円）

ぜんぜん期待しないで食べたらおいしかった。

再び車内へ戻ります。
終点まであと少し。

車内で眠ってた男の子。
はしゃぎすぎて疲れたのかな。

11時30分頃、終点フィジェ駅に到着。
こちらもお色直しされてきれい。

運転手さん、お疲れ様でした〜

こんなきれいな駅なら絵になるのだけど。

ラッブエ駅はぼろぼろでゴミだらけ・・・

フィジェの水源近くまで歩いてみる。

水源近くのレストランに入ってランチ。
水がじゃばじゃばと出る。

この水ピッチャーが各テーブルへ出される。

ピザとチーズ、シャイを注文。

金曜日なので簡単なものしか用意できいようで、
バタータ（フライドポテト）は2時からしか出してないとのこと。

のんびりくつろいだ後は、セルビスでダマスカス市内へ戻る。
昼間のお祈りの時間に重なってしまって、モスク付近は大渋滞。夕方前には市内に戻ってこられました。

5月にしてすでに日本の真夏の暑さのダマスカス。
ここフィジェは蒸気機関車にやってきて、のんびりと涼むにはぴったりの場所です。

この旅行記へのコメント （12）

• kodeyanさん 2010/06/25 06:46:45

  ＳＬも客車もステキ〜

  sunnyさん　Boa tarde！
  
  白い砂漠はどうでしたか〜
  
  今さらジローでごめんちゃい。
  ＳＬさんを見せてもらいました。
  シリアのＳＬは石炭で走るんじゃないの？
  オイルで走るんだ〜
  
  はじめはホースで給水してるのかと思ったんだけど
  写真を見ても石炭が見あたらないものね。
  かなりのビックラポン。
  
  客車もノスタルジックでいいですね。
  これ乗ってみたいわぁ。
  １票じゃもったいないですね。
  
  念のため、「北」のつくほうの駅で〜す。
  ヨロシク哀愁なり。
  
  ではでは☆彡

  sunnyさん からの返信 2010/06/28 22:17:08

  RE: ＳＬも客車もステキ〜

  kodeyan、ぼなせーら（笑）
  
  白い砂漠、そんなに白くなく。。。
  湖もそんなに澄んでなく、でも泳いだけど。
  でも、砂漠行くまでの悪路サファリは楽しかったです。
  
  シリアのSL、石炭じゃないんですよー。さすが産油国。
  でも車内は哀愁たっぷりでしたよん。
  
  しばらく日本ともお別れです。
  また来年かなー？
  
  sunny
  

  kodeyanさん からの返信 2010/06/30 06:32:44

  誕生日おめでとうなのだ☆

  ミーラード　サイード　sunny！
  
  いまはまだ飛行機のなかだね。
  充実しまくりちよこの1年になるといいですね。
  
  プロフ写真いいわ〜
  謎の青タオル巻きの美女はsunnyかえ？それともBさま？
  
  ではでは☆彡

  sunnyさん からの返信 2010/07/04 19:40:12

  kodeyan、お誕生日おめでとう！

  kodeyan
  
  遅くなってごめんやして、おくれやして、すんまそん！
  素敵な日をすごせましたか？
  
  プロフの女性は、あいにく知らない方です。。
  勝手に撮っちゃった。
  後姿だからええよね？
  
  こっちはサッカー、出場もしてないのに異様な盛り上がり。
  大音量のTV放送と歓声で、家にいながらにして点が入ったのがわかる。
  やっぱ娯楽がないんかのう。。
  
  ではでは〜
  
  sunny

• Noririnさん 2010/05/29 19:30:18

  皆から歓迎される機関車♪

  sunnyさん　こんにちは〜
  
  この機関車は街の人に愛されているのね♪
  蒸気の音がしたら皆手を振って来るなんて。
  乗ってる方はちょっとした優越感！？
  ５分遅れで乗れたなんて、シリアでは驚異的なの？？
  
  バートンさんが触れていた世界の車窓から♪
  テーマ曲貼っておきま〜す！！
  
  http://www.youtube.com/watch?v=iCTA2v8hOhk
  
  Noririn

  sunnyさん からの返信 2010/05/30 19:38:59

  RE: 皆から歓迎される機関車♪

  Noririnさん
  
  こんにちは〜
  テーマ曲のリンクありがとうございます。
  旅行記の表紙に貼らせていただきますね！！
  
  何もかもが神頼みのこの国では、時間通りは奇跡です。
  
  風が吹いたら遅刻して、雨が降ったらお休みで〜
  ってカメハメハ大王の国みたいです（爆）
  
  素朴でゆるくていいんですけど、ね。。
  
  sunny

• obaqさん 2010/05/18 06:34:45

  おはようさんです

  日本でないのにとても「風情」を感じました。
  滞在中でこその素晴らしいローカルのアルバム、良いですね〜。
  
  そうそう、アラブ系の子供、凄く可愛いのにね。
  大人になるとよその国よりもずっとむさ苦しくなってしまうんですよね〜（笑
  なぜなんだろ。
  
  手でやるサッカーゲーム、色々な国で見かけるけど、一体何カ国ぐらいでやってるんでしょうね。
  マリのリサイクル市場でも見かけましたよ。
  
  
  飲み会のお話、伺ったのですが東欧から帰国の翌日なんです。
  その日になって見ないと、出欠が読めないのですが・・・
  出来れば会いたいな。
  
  
  obaq

  sunnyさん からの返信 2010/05/19 20:04:30

  RE: おはようさんです

  obaqさん
  
  こんにちはー。
  お久しぶりです。お元気ですか？
  
  > 日本でないのにとても「風情」を感じました。
  シリアってアラブの中では（あくまで地域限定）一番日本人に近い感性をもってるのかと思います。
  
  > そうそう、アラブ系の子供、凄く可愛いのにね。
  > 大人になるとよその国よりもずっとむさ苦しく
  そうなんですよ。
  こっちの、特にダマスカスのシャバーブ（若者たち）ってタチ悪い！
  でもおじいちゃんになるとまたいい味出てくるんですよね。
  ほんとうに、失われた40年デス。
  
  東欧帰国の翌日ですが。。
  それはハードですね。
  もし体調がよろしければぜひいらしてくださいね。
  パワフルギャルズがお待ちしております（笑）
  
  sunny

• バートンさん 2010/05/16 01:21:29

  シリアの蒸気機関車

  さにーさん、こんばんみ♪
  
  ちゃらっちゃっちゃっ、ちゃらーらーら−らー♪
  って世界の車窓からの音楽が聞こえてきそうだよ。
  ほのぼのシリアの蒸気機関車、なんか良いね〜。
  子供たちも楽しそう。
  ヒゲの車掌さんも愛嬌たっぷりで
  さにーさんとお話しているのが目に浮かんでくるなぁ。
  しかし立派なおひげだわ、マッチ棒が何本乗るか想像しちゃった＾＾
  
  シリアはもう夏だね。
  日差しがとても眩しくみえたよぉ。
  
  ばーとん
  

  sunnyさん からの返信 2010/05/16 23:24:33

  RE: シリアの蒸気機関車

  ばーとんさん
  
  こんばんみー。
  そだよね、私もあの音楽のyou tubeリンクを貼ろうと思ったんだけど、
  こっちのネット環境じゃ容量重くて探しきれなかった。
  
  この蒸気機関車も放送される予定だよ。
  いつからだろう、ちょうど帰国のときだったらいいのになあ。
  
  オヤジ渋いよね。
  おひげほんとに触ってみたかったよお。
  マッチ棒・・・今度あったら数えて見ますｗ
  
  こちらは気温３０度超、湿度２０℃以下という恐ろしい気候っす。
  湿気苦手なばーとんさんには居心地いいかも？
  
  んでは、またね〜
  
  さにー

• ishicameraさん 2010/05/15 21:50:33

  車掌さん渋い！！！

  サニーちゃんこんばんはぁ〜
  
  おぉ、かっこいい蒸気機関車！！！
  シリアにもあるんだね。知らなかった。
  
  そして、車掌さんも渋いねぇ。
  
  
  車両もレトロでいい感じだね。
  シリアにも鉄ちゃん・鉄子さんはいるのかな？
  
  
  ishi

  sunnyさん からの返信 2010/05/16 23:16:32

  RE: 車掌さん渋い！！！

  ishiちゃん
  
  こんばんわ〜
  
  車掌さん、渋いよね。
  この年代のおじ様たちはとってもいい感じなのに、
  １０代後半から５０くらいまでは、、、なぜ？
  仲間の間では失われた４０年と呼んでます。
  
  シリア人の鉄道好き、今のところあったことないですー。
  海外から来てる鉄好きっぽい観光客はいますが。。
  将来の鉄チャン候補になりうる子供たちはいました。
  でも、時刻表系は存在し得ないとおもいます（笑）
  何事も神頼みですから！
  
  日本までカウントダウン☆
  
  sunny