2001/05/08 - 2001/06/23
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kojikojiさん
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ヴェネツィアからの日帰り旅行でヴィチェンツァにも足を延ばしました。過去にはパドヴァやバッサーノ・デル・グラッパへは行ったことがありましたが、初めて行く街です。ヴァポレットの1番でリド島から大運河を通ってサンタ・ルチア駅まで出て、サンタ・ルチア駅から列車でヴィチェンツァへ移動します。駅から旧市街まではブラブラ散歩を楽しみました。
観光客も少ない天気の良い日でした。念願のパッラディーオの建築を見学できました。ヴェネツィアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂とイル・レデントーレ聖堂も先日見てきましたので、主だった所には行けたのではないでしょうか。ヴィチェンツァでは何と言ってもロトンダを見られたのが印象深かったです。現地でもロトンドの外観の三面図のレプリカが売っていたのですが、結構いい値段だったので買いませんでした。
ところが帰国後に池袋のジュンク堂書店の自由価格本のコーナーで偶然「パッラディオ図面集」を発見しました。10万円以上の豪華図面集がお手頃なお値段になっていたので思わず買ってしまいました。もちろんその中にはヴィッチェンツァで売っていた図面も含まれていました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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リド島の港からバポレットの1番に乗ってサンタ・ルチア駅まで移動しました。今まで何回この駅を使って発着したでしょうか…。ウィーンからの夜行列車で到着したレガッタ・ストリーカの祭りの朝にADUAという安宿の親父に出会ったこと、パドヴァやバッサーノへも行ったし、フィレンツェやミラノへの長距離の列車にも乗りました。いろいろな思い出がありますが今では懐かしく思い返すだけです。
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この頃には近距離の列車も禁煙になっていました。2001年当時はタバコを吸っていたのでイタリアも旅しにくくなったと嘆いたものです。ヴィチェンツァまではサンタ・ルチア駅から1時間ちょっとだったと思います。駅前からバスも出ていましたが、急ぐ旅でもないのでブラブラ町の中心まで歩きました。
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ヴィチェンツァで最初に見たかったのはオリンピコ劇場でした。古代ギリシャローマの劇場を彷彿させる素晴らしいデザインでした。ルネサンス期の著名な建築家アンドレーア・パッラーディオの設計ですが、この日はこの建築家の作品を観るためにここまで来ました。
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パッラディーオの描いた図面は現在も残されています。
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写真と図面を比較してみるとほとんど変わりがないのが分かります。
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実際の大きさよりも大きく感じました。特に舞台は遠近法と騙し絵の技法を用いているようでした。野外のように見えますが、実際は建物の中です。
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こんな何百年もの後世に残るような仕事をしてみたかったです。
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オリンピコ劇場の前のパラッツォ・キエリカーティは市立絵画館でここもパラディーオの設計です。
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建物は図面のまま残されています。もちろんファサードの図面だけでは無くて平面図もあります。
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元々はジェローラモ・キエリカーティという伯爵のパラッツォ(邸宅)として16世紀に建てられますが、市当局は1839年にこの建物をキエリカーティ家から買収し絵画館とします。彼の手法で有名なのは「セルリアーナ」とか「パラディアーナ」と呼ばれるアーチと柱を組み合わせた開口部の表現ですが、この建物からもその美しさを感じ取れます。
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バシリカ・パラディアーナ(ラジョーネ宮)です。この建物を見た瞬間に近郊のパドヴァのラジョーネ宮にそっくりだと思いました。15世紀に建てられたゴシック様式の公共施設であったラジョーネ宮がこの建物の基になっています。当時は若手建築家であったパラーディオは、この既存の建物の外壁に白大理石で造られたアーチと両脇に柱梁の小間を配し軽やかな建物に蘇らせています。
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下から見上げるとバランスが取れていますが、展開図で見ると頭でっかちに見えます。
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16世紀の建物では無くローマ時代まで遡りそうなデザインです。
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詳細を見ると更に細かくチェックしたくなります。
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似ていると思ったパドヴァのラジョーネ宮です。パドヴァとヴィチェンツァは近いので関係があったのでしょう。
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カーサ・コゴッロです。ゲーテはヴィチェンツァでオッタヴィオ・ベルトッティ・スカモッツィを訪ねています。ゲーテがパッラディーオの建築について尋ねると彼が住んでいたのはカーサ・コゴッロと答えたそうです。ただこれは言い伝えであるようです。額縁のようになっている場所にはファぞーろによるフレスコ画が描かれていたそうです。
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さすがにこれだけ建物が残されているとパラーディオ像もありました。まだ手直しでもしたいのでしょうか?納得のいかない顔をしています。
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パラッツォ・デル・カピタニアートはこの形で残っていますが。
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図面を見ると3分の1しか完成していないのだと分かります。このような未完成の建築が数多いように思えました。
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部分しか出来ていなくてもその完成度はとても高いように思えました。
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これだけでも十分に美しい完成度を感じます。
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パラッツォ・ヴァルマラーナ・ブラーガは1584年に当主がパッラディーオに住宅の再建を依頼しますが、1558年に亡くなってしまい、夫人のイザベラ・ノガローラのために再検討されたそうです。
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広場に面するパラッツォ・ポルト・ブンガンツェも未完成の作品です。
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図面を見ると中央から右側に2スパンだけ造られたようです。
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完成していればさぞ豪華なパラッツォになったことでしょうね。
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ロッジア・ヴァルマラーナの下を小川が流れていました。ヴィチェンツァの郊外にはヴァルマラーナという村があるのでその領主の邸宅だったのでしょうか。小川の上に立つ姿はロワール渓谷のシュノンソー城のミニチュアのようでもあります。
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ヴィチェンツァは緑の多い素晴らしい街です。
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記憶が定かではありませんがロトンダへ行く途中のパラッツォの入り口だったと思います。
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ロトンダまではヴィチェンツァの町から川沿いをブラブラ歩いていきました。ここが一番訪れたかった所です。残念ながらこの当時は内部は公開されていませんでした。
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建物は1567年に着工しましたが、パッラーディオは1580年に亡くなり、施主であるパオロ・アルメリコも1589年に亡くなってしまいます。建築はパッラーディオの後を受け継いだヴィンチェンツォ・スカモッツィが新たな施主、カプラ兄弟の下で完成させました。このためこの別荘の正式名称はヴィッラ・アルメリコ・カプラといいます。
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シンプルだけど均整の取れた美しい建築です。
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図面と比較してみると屋根の形がちょっと違うような気がします。
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周囲の芝生の庭の空間もこの建物を引き立てていると思います。
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ファサードは展開図で見ると少し小さいように見えますが、実際は遠近感が計算しつくされていてバランスよく見えます。
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現在は曜日によって内部の見学が出来るようです。
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右手にスーヴェニールショップがあって、ロトンダの図面のコピーが売っていました。版画は好きなので思わず買ってみようかと考えましたが買いませんでした。が、帰国後に池袋の本屋で買った図面集にその図版はありました。
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当時の絵日記帳です。この旅は45日だったので2冊になっていました。こんな本が数十冊あるので年数が経った旅でも克明に記憶されています。
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ヴェネツィアにもパッラディーオの作品はいくつかあり、これはイル・レデンドーレ教会のファサードです。残念ながら写真の良いものがありませんでした。
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これもちょっと厳しいのですが、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会をサンマルコ広場の鐘楼から眺めたところです。ヴィチェンツァへ行く前日に行っておきました。
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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のファサードの立面図です。
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そして1991年に行ったバッサーノ・デル・グラッパのポンテ・ヴェッキオです。名前の通りグラッパで有名な町です。
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この橋もパッラディーオの作品です。
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とても美しい風光明媚な所でした。
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橋の中にもグラッパを飲ませるバールがありました。
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橋の断面図を見ているとグラッパを飲んだ遠い昔を思い出します。
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たまにしか取り出して眺めない図面集ですが宝物です。
パドヴァやヴィチェンツァにはもう一度行ってみたい気がしています。
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