2025/05/23 - 2025/05/23
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azusa55さん
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里中の津島神社から細い路地を西に進み、100㍍ほど先の三叉路に向かい、今回掲載する二十四番札所徳正寺と徳正寺門前から南に向かい、「みそ蔵の小幹」で見かけた秋葉神社を紹介します。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
-
里中の津島神社から細い路地を西に進み、100㍍ほど先の三叉路に向かいます。
道は二手に分かれ左折すると師崎街道になり、分岐点に丁石が立てられています。
二十四番札所徳正寺は、100㍍ほど先で右に曲がれば山門に続きます。 -
徳正寺山門前に写真の蛇車山車蔵があります。
-
山車庫の扉は閉じられ、山車は見られませんが扉に解説が掲げられていました。
この蛇車は、7月中旬の土日に行われる「大足蛇車まつり」で地区内を曳き回されます。
山車は豊石神社に曳き込まれ、上山の上から竜の口になぞらえた手筒花火を左右に振る「蛇ノ口花火」を奉納する。
山車の建造年は寛政8年(1796)、阿久比町の宮大工初代善兵衛の作で、天保10年(1839)に大足地区が譲り受けたもの。 -
山車庫の前から徳正寺の山門と伽藍全景。
-
門前左に「新四国八十八ヶ所第二十四番札所」の石標が立てられ、南向きの薬医門の先が本堂。
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本堂は入母屋瓦葺の裳階構造のような屋根。
徳正寺は曹洞宗の寺院で、五十五番札所法山寺の湯殿で、丸裸の源義朝を殺害した長田忠致の末裔にあたる徳正道慶居士が、祖先の罪のつぐないのために小庵を結んだのが始まりと云う。
境内に縁起は見られず、知多四国ガイドブックに依れば「源義朝を討った長田忠致の末裔にあたる徳正道慶居士が永正10年(1513)、義朝の供養のため草庵を建て地蔵尊を祀ったことにはじまり、後に地蔵堂から徳正寺に改称。
文化・文政年間(1804-1829)伽藍が整備され、明治15年、瑞応秀苗大和尚が法地開山した。」とある。
尾張徇行記に目を通してみた。
尾張徇行記は寛政4年(1792)~文政5年(1822)にかけて、尾張藩の藩士・樋口好古が記した地史で、1800年前後の当時を記しているとされます。
第6巻(海西郡・知多郡之部)1976年出版の徳正寺の記述は以下。
「徳正寺。
府志曰、在大足村、号慶亀山、曹洞宗、属布土村心月斎、
○覚書ニ寺内年貢地
○当寺書上ニ境内九畝廿四歩年貢地
此寺ハ天正元年酉五月 僧動岩開基也、慶亀書上ニハ慶喜二作ル、境内二地蔵堂アリ
○十王堂境内ニアリ、此堂往古村中二アリシカ元禄二巳年寺内へ引移ス、旧地モ年貢地也
○覚書ニモ十王堂地内年貢地堂守常風トアリス」・・・とある。
上の記述を今の言葉に置き換え一部抜粋すると以下のように読み取れます。
「徳正寺 『府志』によると、徳正寺は大足村にあり、慶亀山と号し、曹洞宗に属している。
布土村の心月斎(知多郡美浜町布土字明山8)の配下である。
この寺は、天正元年(1573)5月、僧・動岩によって創建された。」
ここまでは良しとしても、「元禄2年(1689)に寺内へ移された十王堂」が境内では見られない事と慶亀書上ニハ「慶喜二作ル」の部分の理解が出来ない。
徳川慶喜(1837~1913)と捉え、その時期に再興されたと解釈しても、ガイドブックの「文化・文政年間(1804-1829)伽藍整備」と年代が符合しない。
整理すると徳正寺の起源は室町時代の天正元年(1573)の地蔵堂、江戸時代後期に伽藍が整られ徳正寺となったようで、本尊は大通智勝仏。 -
本堂右手の立派な蘇鉄と納経所。
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本堂左に建つのが地蔵堂です。
正面から見ると方形造に見えますが、左側から横に回り込むと寄棟造の母屋に方形造の堂を増築したような面白い建物です。 -
地蔵堂扁額と子安地蔵尊解説。
徳正寺のはじまりとなった堂で、解説の抜粋は以下。
「当山にお祀りしている地蔵尊は、奈良の大佛を造営(745-752)されて有名な行基菩薩(668-749)の作とされる。
子安地蔵の名の如く子授け地蔵、安産地蔵として信仰されている。
近年内陣には子孫繁栄、家内興隆、水子供養等を願い願掛け千体地蔵が奉安されている。」 -
境内左手の大師堂。
コンクリート造りの入母屋平入の建物で、昭和47年(1972)に立てられたもので、黄色に塗られた外観が個性的。
堂の左に方形屋根の堂がある。 -
堂内の眺め。
中央に弘法大師と脇侍を祀り、右側に菅笠姿の金色の大師像が多数祀られている。
門前にあった「千体弘法大師」とはこのことだろうか。 -
延命慶亀尊天。
大きな亀の甲羅の上に六角柱の石標が立てられている、なんでもかつて波打ち際に打ち上げられた海亀を祀ったものだとか。
武豊の町は浦島太郎伝説が伝わり、竜宮の地名や龍宮神社に浦島神社もあり、そうしたことから海亀も祀られたのかもしれません。 -
山門脇の手水舎と宝篋印塔、行者堂。
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行者堂内には役行者の像が安置されていました。
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のりのあめ ふりかかる みのとくしょうじ みちおほあしに しらでゆくひを
第五回歩いて巡拝知多四国 二十四番札所 慶亀山 徳正寺
宗派 / 曹洞宗
開基 / 動巌珠運和尚
開創 / 永正10年(1513)
本尊 / 大通智勝仏
所在地 / 知多郡武豊町里中92
転車台から徳正寺 / 師崎街道を約300㍍程移動時間5分ほど
参拝日 / 2025/05/23 -
徳正寺門前から南に向かい、次の二十五番札所を目指しますが、コースマップでは国道247号線を南下するのですが、交通量も多いため国道西側の「みそ蔵の小幹」を南下してきました。
細い路地が続く武豊町里中46の交差点角に「秋葉神社」が鎮座していました。
神社は文政年間創業の味噌・溜の老舗醸造元伊藤商店の北角に祀られています。
この辺りにくると、味噌を熟成する独特の香りが漂ってきます。
鎮座地を明治の地図を見てみると、当時の大足集落の中心に徳正寺があり、古くからの醸造元が軒を連ねる集落の南外れに位置しています。
因みに大足(おおたり)の由来は、知多半島の山々の東側を大垂(おおたり)と呼んだことにはじまるようで、
東垂のこの辺りは、国道の東が臨海工業地として埋め立てられ、海岸線も遠くなりましたが、昭和の初めごろまでは、国道のすぐ先に海岸線が迫っていました。
神社は、交差点の角に東向きに鳥居を構え、玉垣で囲われた基壇の上に小さな社が祀られています。
私たちは写真の交差点を右に進んで南蔵の前を左に進んでいきました。 -
秋葉神社正面全景。
社標はなく木造鳥居の束にも社名を示すものはありません。 -
近づいて玉垣を良く見ると「秋葉神社」と記されており社名までは分かりました。
いつ頃祀られたのか少し調べてみましたが、年代までは分からなかった。
この里中の町内には、こうした規模の津島神社や秋葉神社が多く、集落や商店の除災として祀られていったようです。
秋葉神社
所在地 / 武豊町里中46 -
神社のある交差点を右に進み、伊藤商店の裏側の通りに向かいます。
-
道は二手に分かれるので十九丁の丁石を左に進み南下します。
ここから約2㌔先が二十五番札所圓観寺です。
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