デュアルライフ Season 2, Ep. 14 ～満喫！！下諏訪～

2025/09/08 - 2025/09/09

今シーズン最後のエピソード。今年は半年間の蓼科滞在を目指しましたが、これから寒くなり暖房も必要になってくるので、５ヶ月で切り上げることにしました。

最終月となる９月に１泊２日で下諏訪を訪れました。定番の諏訪大社下社春宮・秋宮など街歩き、下諏訪グルメも堪能。諏訪湖一周サイクリングにも挑戦し、夏の終わりを楽しみました。

エリア 諏訪(長野)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス 自転車 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

９月８日（月）晴れ
この日は３年ぶりの皆既月食。早朝３時に起き出して、iPhoneで撮影を試みました。別荘は森の中なので空は樹々に覆われ、あいている空間を見つけるのが大変。やっとの思いで枝の隙間から見えるレッドムーンを捉えることができました。

明けて朝９時、別荘を出発。

茅野駅まではシャトルバスで。９月に入っても暑さが続くので別荘地の人出は多く、満車です。

茅野市民館に立ち寄り、ひと夏借りていた図書を返却します。

茅野市民館 名所・史跡

10:14発（普通）松本行

茅野駅 駅

10:26 下諏訪に到着。
駅前に今話題のNidecのビルが見えます。下諏訪でオルゴール製造から創業した三協精機製作所が2003年に日本電産（当時）に買収され、現在はニデックインスツルメンツ（株）になっています。

下諏訪駅 駅

まず観光案内所に立ち寄って情報収集。親切に教えていただきました。

教えていただいた下諏訪町循環バス「 あざみ号」で出発。１回150円。

宮の上バス停で下車。

最初に訪れたのは白華山慈雲寺。観光案内所で教えてもらって初めて知りました。

慈雲禅寺 寺・神社・教会

この苔の参道が有名らしい。

山門の仁王像も立派。

鎌倉後期、1300年（正安2年）鎌倉五山の一つ建長寺住職一山一寧禅師により開山された臨済宗の禅寺。武田信玄ゆかりの寺でもあるらしい。

こんな立派な寺を見るのは久しぶり。

堂々とした伽藍。

本堂裏には池泉式庭園。一見の価値あります。

春宮に向かう途中の高台から下諏訪の街並みと諏訪湖が見えます。

春宮までは徒歩５分。

諏訪大社下社春宮 寺・神社・教会

奉献酒には信州でお馴染みの銘柄が並びます。

神楽殿

御柱
御柱祭のとき訪れたのは、下社だったか上社だったか、もはや覚えていません。1998年だったかな。いずれにせよ、４つの神社全ての社殿の四隅に建てられているご神木です。

弊拝殿

結びの杉

浮島は、どんなに大水が出ても流されない島。下社の七不思議とされているそう。

浮島神社

浮島神社 寺・神社・教会

砥川の流れ

万治の石仏
江戸時代前期の1660年（万治3年）に造られた石仏。

日本人離れした顔から種々の謎を生じる石仏。1970年代に岡本太郎が紹介したことで広く知られるようになりました。下諏訪駅の改札口にもレプリカがあります。

万治の石仏 名所・史跡

竜の口
案内所で教えられた通り中山道を戻ると慈雲寺石段の下にあります。江戸時代中期の作だそう。

矢除石
石段を少し登った右側にあります。

武田信玄が石の上に立つ僧に向かって弓の名手に矢を射らせましたが、矢はすべてはねかえされ上人には一本も当たらなかったという伝説の石です。

旧中山道を秋宮方面に戻ります。

伏見屋邸
1864年（元治元年）の建築と推定される木造二階建ての旧商家。観光客の休憩所になっていますがあいにく月曜休館。この先の色々な観光名所も月曜はほとんど休館でした。

伏見屋邸 名所・史跡

うな富
お昼になったので腹ごしらえ。下諏訪の人気店らしく満席でした。

うな富 グルメ・レストラン

うな丼（並）2,600円
関西風のパリパリとした硬めの蒲焼。タレもしっかりとした味付けです。並は鰻２切ですが、ランチとしては十分。正解でした。

宿の近くを通ったので、まだ午後１時前ですが荷物だけ預けます。

９月に入ったのにこの日は真夏日、しかも蒸し暑い。ここまで歩いてきて頭がクラクラ、熱中症寸前です。

信州しもすわ温泉 ぎん月 宿・ホテル

来迎寺
下諏訪宿内にある浄土宗知恩院派の寺で、1541年（天文10年）に中興開山。和泉式部の幼少期にまつわる伝説とその守り本尊の銕焼地蔵があることで知られています。

来迎寺 寺・神社・教会

下諏訪にはなぜだか立派なお寺が多い。

旧中山道に戻ります。前に見えるのは湯田坂。急坂難所の一つだと観光案内所で教えられました。

鉄鉱泉本館
明治37年創業の渋い佇まい。かつての宿場町の面影を残します。

下諏訪温泉 鉄鉱泉本館 宿・ホテル

旦過の湯
下諏訪の日帰り温泉は住民の好みなのか、どこも高温湯で有名。とりわけここは熱いと宿の若旦那に教えてもらいました。暑い時期なのでやめておきます。

旦過の湯 温泉

下諏訪宿本陣 岩波家住宅　入館料 @800円

下諏訪宿は、中山道六十九次のうち江戸から数えて二十九番目、かつ甲州街道の合流点にあたる宿場。難所であった和田峠の西の入口として、また諏訪大社下社の門前町として栄え、45軒の旅籠がありました。中山道唯一の温泉のある宿場でもあり、往時の賑わいは殷賑を極めたらしい。

下諏訪宿本陣 岩波家 名所・史跡

本陣岩波家には、参勤交代、日光例幣使、茶壷道中の行列や公用で通る諸大名等が多く宿泊しました。1861年（文久元年）皇女和宮降嫁の際にも宿泊され、1880年（明治13年）には明治天皇が休息されたそう。

この関札は、本陣に宿泊する際に大名が持参したもので、本陣の門前と宿場の入口に掲げられました。当本陣には徳川御三家、井伊家など、400枚以上が保存されています。

主屋（県宝指定）は木造切妻造の妻入で、1801年（享和元年）以前の江戸後期の建築。

裏門（県宝指定）
１４代将軍徳川家茂に公家から嫁いだ皇女和宮は本陣出立の際、婚儀のため出戻りがないようこちらの裏門から立たれたそうです。

和宮が宿泊された部屋は、今は分家し、隣の聴泉閣かめやとなっています。

左から一の蔵、二の蔵、味噌蔵。すべて県宝に指定されています。

和宮が使用した食器類。

ほかにも相楽総三の短刀、坊城俊克の書などが展示されています。

泉水石組（築庭式石庭園）
「日本の庭園１００選」にも選出されている庭は、中山道随一の名園と称され、全国から６００個以上の銘石を集めて１０年の歳月をかけて作られたそう。

この庭園を眺めながら抹茶と茶菓子（金平糖）をいただきました。静かな時間が流れます。ほっと一息。

甲州道中 中山道合流の地碑

甲州街道 中山道合流の地碑 名所・史跡

綿の湯
綿の湯は、諏訪大社の祭神の妃神、八坂刀売神（やさかとめのかみ）が開湯された温泉と言い伝えられています。女神のお使いになるお湯なので、心の汚れた者が入ると、みるみる湯口が濁るという言い伝えがあります。下社七不思議の一つ「湯口の清濁」です。

宿場街道資料館
ここも月曜休館。

宿場街道資料館 美術館・博物館

諏訪大社下社秋宮です。

諏訪大社下社秋宮 寺・神社・教会

緩やかな階段の先には根入りの杉。樹齢600～700年。

神楽殿

日本一大きい青銅製の狛犬

弊拝殿
造りは春宮とほぼ一緒。

白松（三葉の松）

御柱祭のマンホール蓋

新鶴本店に立ち寄ります。

新鶴本店 グルメ・レストラン

日持ちしないので塩羊羹小分け１個（350円）のみ購入。

おいでやの屋外ベンチでいただきました。

しもすわ今昔館おいでや 時計工房儀象堂 星ヶ塔ミュージアム矢の根や 美術館・博物館

青塚古墳
諏訪地方で唯一の前方後円墳。周囲に建物が建ち並び、巨木で覆われているので全容を見ることができませんが、こちらは前方部。

青塚古墳 名所・史跡

こちらが後円部。周囲10メートル以上あると思われる巨木が生えています。

ぎん月に戻ってきました。チェックインまでロビーで待機します。

信州しもすわ温泉 ぎん月 宿・ホテル

部屋は８畳和室。トイレ、洗面台が付いています。

部屋の窓から先ほど訪れた青塚古墳が見えます。なるほど前方後円墳と思えば、そう見えなくもない。

部屋を確認後、すぐさま日帰り温泉へ。菅野（すげの）温泉です。

旦過の湯、遊泉ハウス児湯とここを候補に考えていましたが、旦過の湯は熱すぎてパス、児湯は宿と源泉が同じと若旦那に教えてもらい、菅野温泉を選びました。

菅野温泉 温泉

限りなく透明、無色無臭の気持ち良い温泉でした。入浴料300円。

宿に戻る途中、二葉屋酒店に立ち寄り、缶ビールと大雪渓 特別純米 生酒（300ml）を購入。

宿に戻って缶ビールを飲み、夕食まで仮眠をとります。

夕方６時前、夕食を摂りに街へ出ます。大社通り・中山道（国道20号）の夕景。

訪れたのは KenKen le restaurant です。温泉旅館料理には飽きたので、Googleマップで宿の周辺を探して見つけ、２週間ほど前にネット予約済みです。

入口に「予約で満席」の表示があり、予約しておいて良かった。

KenKen le restaurant グルメ・レストラン

予約はディナーコースではなく、アラカルトにしておきました。酒を飲む居酒屋目的なので。

とりあえず、本日のサラダとスパークリングワイン。新鮮でもちろん美味しい。

続いて、エゾアワビのソテーと白ワイン（シャルドネ）。申し分ありません。

ソースが美味しいので自家製３種のパンを追加。ソースを余すことなく味わいます。

メインは、諏訪産 シカうちもものローストに赤ワイン（メルロー）。さっぱりとした赤身肉の旨みをカシスソースが引き立てます。赤ワインお代わり。

AIに尋ねると、店主は帝国ホテル、ファンベックすずき（桐生）で修行し、東京都日野市にてフレンチレストラン「プティ・ファンベック」を17年間にわたり経営、2020年に当地へ移住し、当店を開店されたそう。さすがに手慣れた調理ぶりで接客も申し分ありません。ぜひ再訪したいお店でした。

帰り道にコンビニに立ち寄って、おつまみのチータラを購入。

宿に戻って内湯に入浴。無加水無加温の源泉掛け流し。湯加減もちょうど良く、素晴らしい温泉です。

源泉名：綿の湯源泉と旦過第一源泉の混合湯
泉温：58.0°C
pH：8.34
知覚的試験：ほとんど無色澄明、微塩味を有す
泉質：単純温泉（低張性弱アルカリ性高温泉）

信州しもすわ温泉 ぎん月 宿・ホテル

部屋でこの日最後の晩酌。

この日の歩数は17,666歩、歩行距離10.3km。このところ体を甘やかしていたので久々の運動でした。

その後、爆睡したのは言うまでもありません。

９月９日（火）晴れ
気持ち良い朝です。

６時半に起床し、今度は露天風呂で朝風呂。昨夜もそうでしたが貸切です。

湯口の流出量を調整して湯温は41度と適温です。

宿の朝食。
素朴ですが、それが却って良い。美味しく完食。

部屋で朝ドラなどを観て過ごし、９時前にチェックアウト。

衣紋坂を下ります。

向かったのは友之町駐車場。観光客向けのトイレ完備、無料駐車場です。

ここでレンタルサイクルを借ります。１時間500円、後払い。

9:15 諏訪湖畔の下諏訪ローイングパーク AQUA未来に到着。ここから諏訪湖一周にチェレンジします。

諏訪湖畔にはこのようにサイクリングロードが整備されています。

赤砂崎公園の時計柱のてっぺんに鳥の姿。首を動かしているので作り物ではないでしょう。クマタカでしょうか？

赤砂崎公園 右岸広場
キャンピングカーが停まってます。車中泊できるのでしょう。

岡谷湖畔公園 マレットゴルフ場では大勢のシニアが遊んでいます。

岡谷湖畔公園 公園・植物園

釜口水門

ここから天竜川が流れ出ます。最初の赤いアーチ橋は釜口橋です。

諏訪湖１周は１６キロメートルです。

何人かのサイクリストとすれ違ったり、追い抜かれたりしました。中には男女４人組で旅をする外人チャリダーとも出会いました。

高島台地の向こうに八ヶ岳が見えます。

諏訪中央公園まで来ました。ほぼ半周したでしょうか。ここまで約４０分。

高ボッチ高原と鉢伏山でしょうか？

秋の足音がもうそこまで聞こえてきます。

諏訪湖ヨットハーバー

片倉館近くまで来ました。

財団法人 片倉館 温泉

諏訪湖間欠泉センター

諏訪湖間欠泉センター 美術館・博物館

諏訪湖博物館を通り過ぎます。

下諏訪町立諏訪湖博物館 赤彦記念館 美術館・博物館

下諏訪ローイングパーク AQUA未来が見えてきました。もう一息です。

結局、諏訪湖一周に１時間１５分かかりました。電動アシスト自転車なので楽勝と思っていましたが、電動アシストが本領を発揮するのは登り坂、ほぼ平坦な諏訪湖一周では単に車重の重い自転車に過ぎず、漕ぐのに思った以上に体力が必要でした。帰った後、お尻にマメができて痛かったです。

それでも湖面を渡る風を感じながら走るのは、爽快で痛快な忘れ難い経験となりました。

大灯籠　1829年（文政12年）建立。
自転車返却に向かう途中、通り過ぎました。この灯籠から春宮、秋宮を結ぶ中山道を一辺とした三角形を三角八丁と呼ぶらしい。

春宮大門

10:50 自転車を返却し、菅野温泉で汗を流します。

菅野温泉 温泉

11:30 とんかつ丸一

とんかつ 丸一 グルメ・レストラン

とんかつ定食 1,900円と大瓶ビール 800円
風呂上がりのビールはもちろん、トンカツ専門店の名に恥じぬ美味しさ。大満足です。

諏訪御湖鶴酒造場に立ち寄りお土産を購入します。

下諏訪唯一の酒蔵で「御湖鶴」を製造していた菱友醸造が2017年に自己破産。その酒造事業を引き継いだのは、福島県いわき市に本拠を置く運送会社・磐栄運送です。

頑張っているのに、いつまでも菱友醸造の名前で施設情報を示している４トラの対応はいかがなものでしょうか。

菱友醸造 専門店

お土産の御湖鶴 五百万石 純米吟醸 1,900円。横浜に帰ってから飲むのが楽しみです。

下諏訪駅に戻ってきました。

下諏訪駅 駅

すると、ホームに12:22発 甲府行の列車が停まっていたので、そのまま乗り込みます。

茅野駅に到着。駅の空調の効いた待合室で、シャトルバスの発車時刻まで時間を過ごします。

茅野駅 駅

14時、別荘に帰着。体力的にキツかったけど、充実した旅を終えました。