
2024/07/31 - 2024/07/31
2位(同エリア285件中)
noelさん
この旅行記のスケジュール
2024/07/31
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朝食:6時30分頃から7時15分頃
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バスでの移動
ホテル:7時30分→テッサロニキ付近:9時05分頃
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バスでの移動
テーべ付近:9時05分頃→サービスエリア:10時20分頃
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サービスエリア(買物):10時20分頃から10時40分頃
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バスでの移動
サービスエリア:10時40分頃→カランバカ:12時10分頃
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レストラン:12時10分頃から13時20分頃
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バスでの移動
レストラン:13時20分頃→ビューポイント:13時730分頃
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ビューポイント:13時30分頃から13時40分頃
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バスでの移動
ビューポイント:13時40分頃→ヴァルラーム修道院:13時55分頃
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ヴァルラーム修道院:13時55分頃から15時頃
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バスでの移動
ヴァルラーム修道院:15時頃→アギオス・ステファノス修道院:15時25分頃
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アギオス・ステファノス修道院:15時30分頃から16時頃
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バスでの移動
アギオス・ステファノス修道院:16時頃→サービスエリア:18時12分頃
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サービスエリア:18時12分頃から18時30分頃
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バスでの移動
サービスエリア:18時30分頃→アテネ・ホテル:21時頃
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この旅行記スケジュールを元に
2024年夏の旅行で、このメテオラが一番行きたい場所でした。
メテオラは、奇岩群とその上に建設された修道院共同体です。
これをメテオラ修道院群として、世界遺産に登録されています。
かつては、エーゲ海のアトス半島にあるアトス山が東ローマ帝国における修道院の中心でした。14世紀のことです。
ただ、セルビア王国の侵攻により、多くの修道士は戦禍を避けてメテオラへやって来ました。
この時に、アタナシオスによって救世主の変容(メタモルフォシス)修道院が創建されました。
ちなみに9世紀には既に、洞穴や岩の裂け目に住んでいる隠修士(隠者)がいたようです。この独特の地形ゆえに、人を避けての祈りの場として重要な土地でした。
実はアトス山にはかなり興味があるものの、現在も女人禁制の島ですので、私は行く事ができません。
アトス山には行けませんが、メテオラの修道院にはある程度の約束を守って行く事ができます。
そんなメテオラに行きました。
【旅程】
7月28日(日)
NRT 成田発 20時30分→CAI カイロ着 7月29日 4時20分
(MS965便 エジプト航空)
7月29日(月)
CAI カイロ発 10時10分→ATH アテネ着 12時10分
(MS747便 エジプト航空)
アテネ市内観光
・シンタグマ広場付近
・パナシナイコスタジアム
・プラカ地区
・パルテノン神殿
・夕食
・ホテル
↓
7月30日(火)
アテネ発→ピレウス港
エーゲ海1日クルーズ
・イドラ島
・ポロス島
・エギナ島
ピレウス港→アテネ
・プラカ地区で夕食
↓
7月31日(水)
アテネ発→カランバカ ●
・カランバカにて昼食 ●
カランバカ→メテオラ
・ビュースポット ●
・ヴァルラーム修道院 ●
・アギオス・ステファヌス修道院 ●
メテオラ→カランバカ→アテネ ●
8月1日(木)
・リカヴィトスの丘の公園
ATH アテネ発 13時10分→CAI カイロ着 15時05分
(MS748便)
・ハンハリーリ・バザール
・夕食
・ホテル
8月2日(金)
ギザ→ダハシュール
・赤ピラミッド
・屈折ピラミッド
ダハシュール→メンフィス
・メンフィス博物館
メンフィス→サッカラ
・階段ピラミッド
・絨毯屋
・ランチ
↓
サッカラ→ギザ
・クフ王ピラミッド
・ビュースポット
・河岸神殿
・スフィンクス
・パピルスの店
・香水と香水瓶の店
・夕食
・ホテル
8月3日(土)
ギザ→カイロ
・考古学博物館
・ランチ
・モハメドアリモスク
・夕食
↓
カイロ空港
CAI カイロ空港 23時30分発
↓
8月4日(日)
NRT 成田空港 17時30分着
(MS964便)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- エジプト航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- エイチ・アイ・エス
-
実はメテオラは旅行会社のオプショナルツアーで行く予定でしたが、なかなか催行が決まらず、実際にはアテネに到着して、ようやく催行が決まりました。(・_・;
そんなわけで、万が一催行にならなかった時のため、アテネから電車で行こうと思いました。ただ、現在は直通でカランバカまで行ける電車がありません。
そのため、Athens→Palaeofarsalos(電車)、Palaeofarsalos→Kalambaka(バス)となり、時間も結構かかります。しかも、便数は往復どちらも4便と微妙でした。カランバカに宿泊するのなら、これでもいいのですが、ツアーのため、翌日はエジプトに移動します。
・・・・・ということで、電車はやめてVeltraで予約しました。
ホテルまでの送迎はないため、Omonia Square(オモニア広場)でピックアップしてもらい、混載バスで行く予定でした。
それと、集合時間が結構早く徒歩で行けなくもないのですが、時間がかかるため、Uber Taxiを予約しておきました。
結果的には旅行会社のオプショナルツアーが催行になったため、これらは現地でキャンセルしました。
どちらもキャンセルに間に合い、課金はされませんでした。 -
アテネ3日目の朝です。
この日は念願のメテオラ観光です。
ホテル出発は7時30分です。
前日のクルーズより30分遅いので、ちょっと楽です。 -
ギリシャでいいのは、ギリシャヨーグルトが毎日食べられることです。
他にもフェタチーズも必ずありました。
ただ、この日気付いたのですが、ホット・ミールはないものと思っていたのですが、7時を過ぎるとありました。
ただ、この日は既に食べ終わっていましたので、翌日いただくことにします。アテネ ザフォリア ホテル ホテル
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この日のチョイスです。
もしVeltraのツアーで行っていたら、朝が早くて朝食を食べる時間がありませんでした。早めにオモニア広場に着いて、近くのお店で買ってバスで食べて行こうと思っていました。
オプショナルツアーが催行になったおかげでスケジュールも楽になりました。 -
Limni lliki
(イリキ湖(ギリシア語: Υλίκη Yliki)、大きな自然の湖です。
テーベの北8km、標高78mに位置し、1958年以来、アテネの重要な飲料水源となっています。
この時間は9時05分頃です。 -
テーベ(テーバイ)は古代ギリシャの都市国家の1つです。
アテナイやスパルタと覇権を争った都市国家の1つでした。
また、オイディプス王の神話の舞台でもあります。 -
9時35分頃です。
このずっと先にはトルコがあります。
以前トルコに行った際には、逆に、この先はギリシャだ~と思いながら海を見ていました。 -
サービスエリアで休憩します。
Μακεδονία - Εστιατόριο Καφέ
10時20分です。 -
Mastiha Chewing Gum(マスティハのチューイングガム)
2.2ユーロでした。
ヒオス(キオス)島原産のウルシ科のマスティックの樹液を原料にしたガムです。
自分用に買いました。
実は以前ギリシャに来た時は、このマスティハについて何も知らずに、気にも留めていませんでした。
ただ、トルコのノーベル賞作家、オルハン・パムクの「ペストの夜」を読んだ際に、登場人物の中にマスティハを噛む場面が出てきました。それで、よく調べるとギリシャで手に入る事がわかりました。
これはガムですが、マスティハそのものも購入できました。
ちなみに、これはミント味なので日本のガムとさほど変わりません。結構長く噛んでいられます。
調べていてわかったのですが、コロンブスはしばしばヒオス(キオス)島を訪れていて、航海の際にもマスティハを持っていったようです。アメリカ大陸を発見した時にも積荷にあったようです。
マスティハの伝統的な収穫や生産方法は、ユネスコの世界の無形文化遺産として登録されているようです。
ただ、マスティハそのものは植物の樹脂なので、味はあまり感じませんでした。微かに木の香りを感じる程度で、ガムのようには弾力性はありませんでした。 -
こちらは全てマスティハ製品です。
左は歯磨きで、これはアテネで購入しました。
右の上はマスティハの樹脂です。
樹液は、古代ギリシア時代から虫歯や歯周病、口臭予防、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの胃痛に効果があることが知られていたようです。
そして、20世紀後半には、ピロリ菌にも効果があることがわかりました。
マスティハはヒオス島の「コショウボク」の樹液です。
その形から「キリストの涙」とも呼ばれています。
マスティハの歯磨きも木の香りを感じます。爽快感はありませんが、慣れると刺激がない分、歯や歯茎に優しく感じました。 -
カランバカに到着しました。
Natural History Museum of Meteora & Mushroom museum
(自然史博物館 & きのこ博物館)が左の方にあります。 -
カランバカのラウンド・アバウト付近です。
メテオラ観光の際は、このカランバカを拠点に観光します。
メテオラにはホテルなどはありませんので、このカランバカに通常は宿泊します。
以前は、アテネから1泊2日か、2泊3日のツアーが通常だったのですが、現在は1日でメテオラ観光を終えるツアーが増えてきました。
本来はゆっくり回った方がいいのですが。
1日だと2つの修道院をやっと回れるくらいです。 -
こちらのお店でランチです。
Elias Garden
この時、12時過ぎです。 -
オリーブの実がなっています。
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お店の入口です。
Elias Garden 地元の料理
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外にも席はたくさんあります。
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アポロンでしょうか。竪琴を手にしているようです。
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店内の様子。
お店は古く、調度品などを見ると歴史を感じます。 -
では、ランチをいただきます。
窓は開いています。空調はきいてません。(・_・; -
前菜
ズッキーニのケフテデス(フリッター)
ザジキソース -
マリネ風のサラダ
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スブラキとポテトとライス
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リンゴのコンポート
このお皿、ちょっと懐かしい感じですが、ギリシャでは他店でも、このお皿をみかけました。(*^-^*) -
ランチでしたが、テーブルにはキャンドルがありました。
飾りでなく本当に火が点いていました。
冬場はいいのですが、この時期(真夏)、冷房が効いていないので、キャンドルが結構熱く感じました。
そしてお店の奥の方で、キャンドルに紙が燃え移って危うく火事になりそうでした。
火には気を付けましょう。
(-_-;) -
実はこちらのお店には著名な方々が来店しています。
だいぶ昔のようですが、日本の星ゆりこさんもいらしたようです。
他にも色々な方々が来店されていたようですが、ゆっくり写真を見てもいられません。 -
このお店はお庭が広いです。
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この後いよいよメテオラの修道院に向かいます。
13時20分頃です。 -
坂道をだいぶ登ってきました。もちろんバスで。
修道院が少しだけ見えます。
実は修道院までは、歩いて登らなければならないと、以前は思っていました。
ですから、バスで来れるなんて思ってもみませんでした。
ありがたいことです。
ただ、時間があったら、歩いて来るのもいいかな~などと思います。 -
道はカーブになっています。
-
イチオシ
見えてきました。
車窓からの眺めです。
奇岩と修道院と、その先には幾重にも重なる山の稜線が美しいです。
やはりギリシャは山が多いです。
それにしても、岩のてっぺんに修道院がなんとか張り付いているかのようです。
なぜ、わざわざこんな所に・・・と思うのですが、ここメテオラではありませんが、アトス山のカフソカリヴィアに最初に住み着いた隠者マクシモスは、最初は海の近くに庵を建て一人で生活していました。ただ、その後、近くに他の僧がやってきて来ると修行の邪魔になるため、自分の住んでいた小屋を焼き払い崖の上へ、そして上へと移動したそうです。
おそらく、こちらも同じような成り立ちかと思います。 -
奇岩群は、6000万年前頃から海底に堆積した砂岩が隆起してできたものだと言われています。
標高は20-600mまでと様々で、平原に巨大な岩の柱が垂直に林立している様子は、特別な存在感があります。 -
ビューポイントにやってきました。
メテオラは、「メテオロス」が語源でギリシャ語で、中空に浮かぶを意味しています。
メガロ・メテオロン修道院という名前の修道院も、これから名付けられています。
ちなみに、メガロ・メテオロン修道院は、14世紀に標高約616mの岩山に築かれた最古にして最大の修道院です。
残念ながら、この日はこちらの修道院には行かないそうです。
メテオラの修道院は、お休みの日もありますし、修道院によって時間も違いますので、確認してから行った方がよいです。 -
凄い絶景です。
ここには、15~16世紀の最盛期には24の修道院が建てられました。
現存しているのは、8つの修道院だけになってしまい、その中で観光できるのは6つの修道院だけです。
1988年に世界遺産(複合遺産)に登録されました。 -
現在、観光できる6つの修道院は以下のとおりです。
1
Ιερά Μονή Μεγάλου Μετεώρου(メガロ・メテオロン修道院)
または、Μεταμόρφωση του Σωτήρος(メタモルフォシス修道院)
9:00ー15:00 (火曜休み)
2
Ιερά Μονή Βαρλαάμ(ヴァルラアム修道院)
9:00ー16:00 (金曜休み)
3
Ιερά Μονή Ρουσσάνου(ルサヌ修道院)
9:00ー15:30 (水曜休み)
4
Ιερά Μονή Αγ. Νικολάου Αναπαυσά(アギオス・ニコラオス・アナパフサス修道院)
9:00ー17:00 (休みなし)
5
Ιερά Μονή Αγ. Στεφάνου(アギオス・ステファノス修道院)
9:00ー13:30 15:30ー17:30 (月曜休み)
6
Ιερά Μονή Αγ. Τριάδος(アギア・トリアダ修道院)
10:00ー16:00(木曜休み)
※ 夏季
修道院によって時間が違い、また休みも違います。
入場料はいずれも3ユーロです。 -
イチオシ
この付近は奇岩が多く、これが修道院にとっては祈りの場として利用されるようになりました。
壮絶な場所ですが、浮世と隔絶しているため、祈りには相応しいと思います。 -
アギオス・ステファノス修道院
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右に見えるのが、ヴァルラーム修道院
左に見えるのが、メガロ・メテオロン(メタモルフォシス)修道院 -
下に見えるのが、アギオス・ニコラオス修道院
-
実は、メテオラの修道院は、007にも登場しています。
1981年公開の「007 ユア・アイズ・オンリー」です。
ジェームス・ボンドが断崖絶壁から蹴落とされるシーンもあります。
「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地でもあります。
それと、もっと昔の映画ソフィア・ローレンが出演する「Boy on a Dolphin(島の女)」にも少しだけ出ていました。
ちなみにこの映画は前日クルーズしたイドラ島が舞台です。 -
Holy Monastery of Varlaam
ヴァルラーム修道院のチケットです。
この修道院はメテオラで2番目に大きな修道院です。
1番大きいのは、隣にあるメガロ・メテオロン修道院です。
ヴァルラームは1350年頃に崖を登り、他の数人の修道士とともに修道院を設立しました。
数十年後の15世紀初頭、ヴァルラームが亡くなった後、残りの修道士たちは修道院をそのまま放棄しました。そのためヴァルラームが建てた「三聖人」に捧げられた14世紀の礼拝堂は、ほとんど廃墟と化してしまいました。 -
Varlaam(ヴァルラーム修道院)
服装については注意が必要です。
短パン、タンクトップ、ミニスカート、肌の露出は禁止です。
女性は膝が隠れる長めのスカート(ズボンの場合はスカートを貸してもらえます)
基本的にズボンは禁止で、スカートです。ただ、長めの丈でなければなりません。
これは、このメテオラ全ての修道院共通の注意事項です。
修道士の方々の瞑想と祈りの場です。
気が散らないように配慮しましょう。 -
右側にはイエス・キリストが、左側には聖母マリアが描かれています。
これから160段の階段を登って行きます。ヴァルラーム修道院 寺院・教会
-
ケーブルカーが見えます。
ちょっと吃驚ですが、この地形ゆえに合理的な生活のために利用されています。
現在は横方向に荷物の運搬がされていますが、昔は真下にエレベーターのように移動していました。 -
修道院内部は一部の箇所を除いて撮影できません。
1541年にメガロ・メテオロン修道院の隣りに建設されました。
元々は14世紀にヴァルラーム隠修士の居所でしたが、修道士セオファニスとネクタリオス兄弟によって修道院となりました。
(実はこの前日、エギナ島の聖ネクタリオス修道院にも行ってきました。)
内部にはクレタ派の画家フランゴス・カテラノスによるフレスコ画があります。 -
この方はヴァルラーム修道士でしょうか。
修道院となる前の質素な居所のようです。 -
すごく大きな樽の貯水槽
人間が何人も入ってしまいそうです。
過去数世紀にわたって水を貯蔵するために使用されていた16世紀の非常に大きなオーク樽です。 -
足元にレールがあります。
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荷物を運ぶための滑車です。
実はイドラ島のソフィア・ローレンの映画について書きましたがが、その映画の中では、人がこれに乗って吊り上げられている場面がありました。
映画だけでなく、実際に人がこれで吊り上げられたこともあったようです。
歩いて登るのは大変なので、気持ちはわかります。
ただ、結構な高さですので、風が吹いて揺れたら恐ろしいです。 -
滑車になっています。
実は、フランスのモン・サンミッシェルにも同じようなシステムがありました。
人間は同じような事を考えるものだな~と思いました。
双方とも壮絶な場所にあるので、理解できます。 -
修道院の中は撮影禁止ですが、屋外は大丈夫です。
修道院と山々が美しいです。 -
祈りの時間に鳴らすのだそうです。
右の木は朝に、左の鉄は夜に鳴らします。
村上春樹氏の「雨天炎天」に下記のようにありました。
アトス島のカラカル修道院についてです。
「修道院の庭には奇妙なかたちをした使途不明の道具がいろいろと置いてある。たとえば両端の丸くなった木魚のようなものが針金で吊るしてある。その下には木槌がかけてある。それから、ある建物の前には馬蹄形にぎゅっと曲げた大きな鉄板がぶらさがって、そこにも金属のハンマーがついている。このハンマーは誰かが間にあわせに作ったみたいに形がいびつである。そのほかに、長さニメートルほどのプロペラのような卒塔婆のようなかたちをした長い板が、庭のところどころに置いてある。これも木魚と同様両端が丸くなっているが、中央の部分が手で掴めるように細く削ってある。長く使われているらしく、中央の部分は飴色に変色している。こんなものは昨日泊まったイヴィロンの修道院ではまったく見かけなかった。
マシューがそれらの道具について説明してくれる。これらは修道院の僧たちに祈りの時間を知らせるためのものなのだと。係の僧がまず馬蹄形の金属を叩き、それから木魚を叩き、次にこのサマンドロンというプロペラ型の板を持って叩きながら修道院の庭を走りまわるのだと言う。」
形は少し違うようですが、用途はほぼ同じようです。
前述しましたが、元々はこのメテオラにはアトスからやって来てます。 -
お花のアーチは誰もがくぐりたくなりますし、撮影したい場所でもあります。
待っていましたが、誰もいないシーンを撮るのは無理でした。
修道院の諸聖人の礼拝堂にある美しいフレスコ画は、16世紀の有名な聖人伝作家フランコ・カタラーノの作品です。目を見張る美しさです。 -
綺麗なお庭です。
手入れも行き届いています。 -
イチオシ
窓から見えるお庭がまた格別に綺麗です。
正教会の7つの機密(ミスティリオン)について記しておきたいと思います。
・洗礼(キリスト教入信の儀式)
・傅膏(ふこう) 洗礼後に行われる聖膏(せいこう)を塗る儀式で、カトリックでいう「堅信」のことです。
・聖体(パンとぶどう酒を食する儀式)プロテスタントでいう「聖餐」のことです。
・痛悔(つうかい)(神との和解の儀式)カトリックでいう「ゆるし」のことです。
・神品(しんぴん)(主教や司祭などの聖職者を任命する儀式)カトリックでいう「叙階」のことです。
・婚配(こんぱい)(正教会の信者同士が結婚する際に行われる儀式)カトリックでいう「婚姻の秘跡」のことです。
・聖傅(せいふ)(病人の癒しのために聖なる油を塗ってお祈りをする儀式)カトリックでいう「病者の塗油」のことです。 -
正教会について気になることを記しておきます。
・正教会では、イエス・キリストのことをイイスス・ハリストスと呼びます。
・だいたいがビザンチン様式です。
・建物を上空から見ると十字架の形をしています。
・聖堂中央の屋根と天井が中央に向かってドーム状になっています。
・聖所と至聖所は明確に区分され、間にはイコンが描かれた板壁(イコノスタシス)があります。
・至聖所内部の中央には「宝座」と呼ばれる祭壇があり、この宝座は聖職者でないと触れられません。
・マリアを聖母ではなく、「生神女(しょうしんじょ)」と呼びます。
・マリアが原罪を持たずに生まれてきたことを否定しています。
・マリアが亡くなる際に、昇天したことも否定しています。 -
博物館もありました。
ただ、撮影できる場所は限られています。
主にルネッサンス期のイコンや、ビザンチン時代の聖職者の貴重な聖衣などが展示されていました。 -
昔の写真です。
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こちらは近年の写真です。
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東屋になっています。
お庭は暑いので、ここで景色をみながら涼みました。 -
天井部分には、たくさんの鐘があります。
どんな音色なのでしょう。 -
十字架とギリシャ国旗と双頭の鷲を描いたビザンチンの旗です。
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お庭の様子です。
正教会の奉神礼(ほうしんれい)には次のような特徴があります。
お祈りや聖歌など全て伴奏はありません。
つまりパイプオルガンもありません。
お祈りをする時は、立ったままでします。
(最長12時間を超える祈祷などの際は、座ってよい場面もあります。)
ロウソクの光を多用します。
礼拝の重要な場面では床にひれ伏すことも(伏拝)あります。
乳香を多用します。
また、十字の描き方は次のとおりです。
三位一体の神様への信仰を象徴して、親指、人差し指、中指の3本を合わせて十字を描きます。
正教会はカトリックとは十字の描き方が左右逆になります。
額→臍の少し上→右肩→左肩の順番に行います。
【指の形】
右手の親指、人差し指、中指を合わせ、薬指と小指を曲げます。
三位一体(父、子、聖霊)を表します。
【動作】
額に指を当て、「父と」と唱えます。
胸(臍の少し上)に指を移動させ、「子と」と唱えます。
右肩に指を移動させ「聖霊の」と唱えます。
左肩に指を移動させ、「御名によって、アーメン」と唱えます。 -
売店があってお土産も購入しました。
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ミニミニサイズのイコンと、香油を買いました。
ビザンチンの香りです。(甘い香りでした。)
この他、ミサンガとメテオラの本も買いました。 -
二羽の鳥のレリーフのようです。
他にも動物の姿があります。
ところでカトリックにある免罪符は正教会にはありません。 -
入口です。
人がいなくなったので撮りました。 -
復路は階段を降りて行きます。
往路は登りのため、黙々と登って来ましたが、復路は多少余裕もあり、ゆっくりした足取りでした。
登って来る方々の中には、しんどそうに立ち止まりながら来る方々もいました。 -
切り立った岩山が迫ってきています。
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右方向を見ると、修道院が見えます。
ルサヌ修道院でしょうか。 -
大きな岩が迫ってきています。
スペインのクエンカにも似たような岩がありました。 -
橋を渡って行きます。
橋は小さいです。
今は橋があるのでいいのですが、この橋がなければ下からずっと登って来なければなりません。感謝しながら渡ります。 -
奇岩です。
落ちてきそうです(・_・;(・_・;(・_・; -
かなりの大きさです。
石灰岩が長年にわたり浸食され、固い堆積岩が残ったのでしょう。 -
約2,500万年前、現在のカランバカ地方に存在していたとみられるセサリア湖に河口を持っていた川の大量の石や砂や泥等が、円錐形状に変化したものと言う説があるようです。
その後、この円錐形状の塊は、オサ山脈からオリンポス山を抜け、エーゲ海への流れを作り、地震や風化、大雨の浸蝕等の影響を受けつつ、丘陵や洞窟状の岩などに分かれ、様々に変形したと考えられているようです。
長い歳月をかけて形成された奇岩と、そこを祈りの場とした修道士たちの壮大な歴史を感じます。 -
そして、戻ってきました。
少し早めの15時頃でした。
しばし、みんなを待って木陰で休憩しました。 -
Agios Stephanos Holy Monastery(アギオス・ステファノス修道院)のチケット
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修道院にやってきました。
15時25分頃到着しました。 -
実はこの時間、まだこの修道院は閉まっていました。
オープン時間は15時30分からです。 -
アギオス・ステファヌス修道院が見えます。
-
修道院へ向かう際に、カランバカ方向を見下ろしてみました。
大きな川も流れています。
ピニオス川でしょうか。 -
月曜日が休みです。
夏期
9時から13時30分(日曜は9時30分から)
15時30分から17時30分
冬期
9時30分から13時分
15時から17時 -
この修道院は橋を渡りますが、他の修道院よりもだいぶ楽に行くことができます。
こんなに楽でいいのでしょうか。アギオス ステファノス修道院 寺院・教会
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こちらにもギリシャ国旗がはためいています。
アギオス・ステファノス修道院の始まりは、12世紀初頭にさかのぼり、崖の上に定住した最初の隠者の僧侶たちにさかのぼります。
数世紀後、15世紀前半のホシオス・アントニオスと、1545年に古くて小さい教会、現在のアギオス・ステファノス教会を改築したホシオス・フィロテオスが、その創設者として言及されています。 -
これは聖ステファノスでしょうか。
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カランバカの眺めです。
目立った建造物はなく、小さな町のようです。
目立つのは手前にある岩の方かもしれません。 -
さて、修道院にやってきました。
こちらは1961年から女子修道院になりました。 -
修道院は、第二次世界大戦中に被害を受けた16世紀の古い教会と、聖チャラランボスに捧げられた18世紀の主要な大聖堂の2つの大聖堂で構成されています。古いキッチンは、写本やその他の宗教的なアイテムを展示する博物館に変わりました。
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これは屋外にありました。
礼拝堂では、塗り直し修復作業が行われていました。
ガイドさん曰く、歴史的には古い物ではないようです。 -
イエス・キリストの聖骸布のようです。
絵画の下にはヨハネの福音書14章6節
I am the way, I am the Truth, and I am the life.
私は道であり、私は真実であり、私は命です。
預言者ヤコブ(紀元前18世紀)
預言者イザヤ(紀元前8世紀)
預言者ザカリア(紀元前6世紀)
預言者パルーク(紀元前6世紀)
預言者ミカ(紀元前748~696年)
預言者ダイド(紀元前11世紀) -
イエスは、母と愛弟子が、そばに立っているのを見て言われました。
「ここにあなたの息子がおります。
それから弟子に言われました。
「ここに、あなたの母がいます。」 -
この修道院は、6つある修道院の中で、階段がほとんどなくて楽です。
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帰路についています。
最後に振り返って見ます。 -
カランバカの美しい街が見えます。
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バスが移動していたので、道路の方まできて撮っています。
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イチオシ
最後に見納めです。
-
アテネに戻ります。
真っ白な建物が気になります。 -
線路があります。16時15分頃です。
-
線路の先に奇岩が見えます。
-
帰りの様子です。
ところで、東西教会の分裂について・・・。
東西教会は主にその教義を巡って対立していました。
東方教会は「聖霊は父なる神からのみ発出する」に対して
西方教会は「聖霊は父なる神と子なる神イエス・キリストの双方から発出する」
と主張していました。
これをフィリオクェ問題と言います。
1049年就任した教皇レオ9世ですが、当時は修道会改革を進めていました。
その中に後の教皇グレゴリウス7世もいました。
レオ9世は聖職売買の禁止と聖職者の妻帯禁止に取り組んでいました。
教皇レオ9世が交渉のため派遣した中に特使である枢機卿のフンベルトがいました。彼はローマ教皇の熱烈な支持者でした。そして東方教会やコンスタンティノープル総主教に悪いイメージを持っていました。
また、東方教会のトップであるコンスタンティノープルの総主教であるミハイル1世も西方教会には敵意を抱いていました。
そのため特使のフンベルトが交渉に向かいましたが、会おうとせず数か月待たせました。
その頃、教皇レオ9世は南イタリアでノルマン人たちとの戦争で捕らえられ、獄中でマラリアに感染、そして釈放された後、亡くなりました。
レオ9世の訃報を聞き、フンベルトはコンスタンティノープルのハギア・ソフィア大聖堂の祭壇にレオ9世がミハイル1世を破門する書状をたたきつけ、立ち去りました。本来はレオ9世死亡のため、破門状の効力はないものの、それに気付いて慌ててフンベルトを追いかけ撤回を求めたものの聞き入れられませんでした。
そしてローマに帰還しました。
この件から今度はミハイル1世が西方教会を破門すると宣言しました。
この「相互破門」によって、東西キリスト教会の分裂が決定的なものになりました。
それまでは、1つの教会であったものの、以後は西方教会は「ローマカトリック教会」東方教会は「東方正教会」と呼び分けられるようになりました。 -
休憩タイムです。
今回はドラバーさんが2名の体制なので、休憩は1回だけで、予定より早めに帰れそうです。 -
サービスエリアです。
この時、18時10分過ぎです。 -
この日、ホテルに戻っても、おそらく向かいのスーパーも閉まっている時間になりそうです。そのため、夕食はここで済ますか、テイクアウトしていきます。
夫はパスタとミートソースをそれぞれ買いました。
かなりの量で、2人分はありました。 -
食べていくこともできますが、18時25分でまだお腹がすきません。
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19時36分頃の高速道路からの様子ですが、山火事のようです。
地球温暖化の影響か熱波で山火事が多発しています。 -
アテネの近郊です。
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アテネは山火事が多く、旅行前にも山火事がありました。
旅行中もご覧のようにありましたが、その後、帰国後も大きな山火事がありました。 -
心配です。
夜のニュースで山火事の事を報道していました。 -
ようやくアテネ市内に入りました。
20時30分頃ですが、まだ明るいです。
念願のメテオラの奇岩、修道院をこの目でみることができて満足です。
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この旅行記へのコメント (2)
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- sanaboさん 2024/12/20 23:27:21
- メテオラ
- noelさん、こんばんは~
メテオラは今回のご旅行で一番楽しみにしてらした場所だったのですね。
結果的に旅行会社のオプショナルツアーが催行となってよかったですね。
結局何人での参加になったのですか?
VeltraとUberのキャンセル料もかからず、めでたしめでたし^^
ホテルの朝食のホットミールは7時からだそうですけど、基本的に
朝食は7時からのところを、早めに出発する人たちのために好意で
コールドビュッフェを用意して下さってるということかしら…。
マスティハは初めて知りました。
最初、ミントっぽいのかと思ったらそうではないのね。
キシリトールみたいなものかしら…
ランチで立ち寄られたElias Gardenは雰囲気も素敵だし
お食事も美味しそうでしたね。ザジキソース、懐かしい~
個人で電車とバスでいらしてたら大忙しで、レストランに
立ち寄る時間もなかったでしょうし、やっぱりツアーが正解ですね^^
メテオラの奇岩群はその光景だけでも不思議だけれど
そんな岩の頂上に24もの修道院があるとは本当に特別な場所ですね。
人里離れているだけでなく、天に近いからより神聖な場所のように
感じられました。
女性は肌を露出してはいけないので、タンクトップや短パンは禁止、
というのは分かるけれど、スボンもダメというのはびっくりでした。
女性は女性らしく…ということですか?
カランバカの町を見下ろすと、今自分がいるのは天空の世界のように
思えてしまいそう…
アテネの山火事を目撃されたそうですけど、世界のあちこちでも
山火事が起こっていて、自然が破壊されていくのは心配ですね。
これも温暖化と影響があるのでしょうね。
急に寒くなり、年末が押し迫ってきましたね。
お正月を迎えるまでお互いに忙しい日々となりそうですけど
体調に気をつけてお過ごしくださいね。ではまた~
sanabo
- noelさん からの返信 2024/12/21 20:41:57
- Re: メテオラ
- sanaboさん、こんばんは!
ありがとうございます!
オプショナルツアーは約3分の1の人が参加したような気がします。
おそらく直前で安価で募集したのでは・・・・と勝手に想像しているのですが・・・。(-_-;)
それはそれでも私としては良かったです。
キャンセル料もなかったですし。
ホテルの朝食は、ツアー用に特別に用意してくれることがありますが、今回のホテルは、特別ではなかったようです。
早起きは三文の徳ではなく、少し遅いぐらいが良かったようです。(笑)
マスティハは樹脂なので、元々ガムとは違うようです。最近ではマスティハを配合したガムもあるのですが。
キシリトールと似ているようで少し違うような・・・。
キシリトールは植物などに含まれる糖(アルコール)らしいので。
sanaboさんもギリシャ行かれてるので、ちょっと懐かしいですよね。
ギリシャ料理って日本には、そんなに多くないですし。
食べたくなることあります。
>女性は肌を露出してはいけないので、タンクトップや短パンは禁止、
>というのは分かるけれど、スボンもダメというのはびっくりでした。
>女性は女性らしく…ということですか?
本来はズボンではなく、長いスカートらしいです。ただ、ツアーの方々もズボンの方が多かったのですが、入れました。
肌を露出すると修道士の方々の祈りの邪魔になるので、ミニスカートなどはタブーです。
一応注意として書いてましたので、自分でも再確認しました。
ただ、パンツだったら問題ないと、普通の日本人なら思いますよね。
現在の世界では、なかなか理解するのが困難だと思います。
ただ、修道院では持っていない方のために、貸してくれます。
アテネの山火事といい最近は世界的に火事が多発してますね。
年末は日本でも多発していますし。
今年も残すところあとわずかになりました。
新年早々今年は能登半島地震で残念な幕開けでした。
年の瀬は穏やかに迎えられるといいのですね。
まずはインフルエンザ等々、またしても怖いですが、sanaboさんもお気をつけてお過ごしくださいね。
noel
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