富士宮から山梨へ(To Yamanashi,Japan)

2022/09/06 - 2022/09/06

2022年9月6日(火)夕方の4時半前、富士山本宮浅間大社参拝を終えて、西鳥居から身延線の西富士宮駅へ向かう。西鳥居からまっすぐ西に進むが、途中の西一番街と云う商店街(下の写真1)で左折、栄橋稲荷神社と云う小さなお稲荷さん(下の写真2)の近くのファミマで翌朝の朝食などを買う。調べたらこれから向かう身延の駅前にはコンビニないようだったので。

16時45分西富士宮駅発の甲府行電車に乗車する。西富士宮駅は富士宮市中心市街地西端に位置する駅で、富士宮市と富士市を結ぶ区間列車の富士宮市側の起点・終点になっている。

1927年(昭和2年)に私鉄富士身延鉄道の富士・身延間の電化に伴って、大宮西町駅として開業。1941年(昭和16年)の国有化後に現駅名に改称された。1987年の国鉄分割民営化に伴いJR東海の駅となった。

島式ホーム1面2線を有する地上駅(表紙の写真)。ホームのある線路の他、電車留置用側線3本と、車庫も設置されている保線車両留置用の側線1本が2番線の西側にある。駅舎はホームの北東側に開設されている。基本的に一階建だが駅事務室の一部分のみ二階建て(下の写真3)。

身延線は西富士宮を出ると大きく南に回り込み、富士川左岸に出て、川沿いを上流に進む。稲子を過ぎると山梨県に入る。山梨県は中部地方の南東部に位置する内陸県だが、首都圏の一角を成しており、関東地方と共に管轄されていることも多い。県庁所在地は甲府市。

私が最初に山梨県に来たのは高2の修学旅行。富士スバルラインの五合目へ行って、多分河口湖畔に泊まった。富士スバルラインへは東京に住んでた頃の2007年にも行ったわ。あと、連れ合いと車で富士山に来て、忍野八海とか風穴や氷穴に行った。

また、80年代の前半の独身時代に会社の仲間と清里にテニス合宿に行ったし、2002年の東京単身時代には昇仙峡も行った。あと、草サッカー仲間の合宿で何度か山中湖畔にも来たな。清里にも行ったような気がする。中央本線で通過したことは何度も。

面積は4500平方km足らずで、全国で32位と小さい方に入る。京都府より少し小さく、富山県より少し大きい。南に富士山、西に南アルプスの赤石山脈、北に八ヶ岳、東に奥秩父山地など、標高2000～3000mを超す山々に囲まれており、8割を山岳地が占めるため可住地面積は奈良県、鳥取県に次いで少ない全国45位。

今回は南に接する静岡県から入ったが、西から西北部は長野県に、東北部で埼玉県に、東武は東京都と神奈川県に接している。県域は中西部の甲府盆地を中心とする国中と、東部の相模川と多摩川の上流域および富士山北麓からなる郡内に大別される。

国中は甲府とその周辺の峡中、その北部の韮崎市、北杜市などの峡北、南アルプス市や釜無川西岸地域の峡西、甲府盆地東部の峡東、富士川流域地域の峡南に分けられる。「峡」は甲斐を意味している。

人口は80万人弱で、少ない方から6番目の42位。3年前のデータだが、27市町村のうち人口が増えているのは昭和町、甲斐市、富士河口湖町、忍野村、中央市、早川町の6市町のみだけだが、全体では転入者が転出者を上回っている。テレワークなどの浸透が要因と思われている。

飛鳥時代から奈良時代に掛けての律令制下において甲斐国が成立する。本居宣長は国名の由来は山の峡(カヒ＝間)、つまり山々間に由来するしていたが、実際には不明。

平安時代後期に常陸国から源義清・清光親子が甲府盆地の市河荘に配流され、甲斐源氏の祖となる。戦国時代になりその甲斐源氏の武田信虎が台頭し、その子の信玄(晴信)が勢力を拡大、天下を狙うが、その死によって野望は途絶えた。

江戸時代には関東防衛の要所として重視され、甲府徳川家が入封した甲府藩と谷村藩が成立したが、江戸中期の1724年に幕府直轄領化された。

明治維新後は製糸業やぶどう酒醸造業が育成され、さらに中央線が開通し産業や文化が進展。戦後は果樹への転換が著しくなり、高度経済成長期には商工業が発達、1982年の中央自動車道の全線開通後は物流に拍車がかかり、ますますの工業化が進んでいる。

山梨県の成立は1871年(明治4年)。1868年(明治元年)に設置された府中県、市川県、石和県が甲斐府に統合され、翌年甲府県となっていたのに韮山県を統合して発足した。甲斐国全域を管轄区域とし、県庁所在地は甲府と定められた。

県名は律令制下の甲斐4郡の一つである山梨郡に由来している。甲斐県や県庁所在地からの甲府県ではなく、一地方の山梨が採用されたのかは、明治新政府による幕藩時代との断絶が意図されていた可能性が指摘されているが、定かではない。

山梨の語源には2つの説がある。一つは山ナシの木が多かったからという説、もう一つは国司の役所が平地、つまり山の無い平らな土地にあったからという説。

ノーベル生理学・医学賞受賞を受賞した大村智(35年生れ)は神山村(現韮崎市)生れで韮崎高校から山梨大学を卒業し、一旦東京で教師を務めた後に東京理科大学修士課程を修了し、山梨大学工学部で助手を務めた。2015年に山梨県名誉県民の称号を得た。

元スピードスケート・自転車競技選手で国会議員の橋本聖子(64年生れ)は富士吉田市に本社を置く富士急行在籍中にアルベールビル冬季オリンピックスピードスケート女子1500mで銅メダルを獲得し、山梨県県民栄誉賞を受賞。

同じく山梨県県民栄誉賞を受賞した2020東京五輪女子卓球団体銀メダルの平野美宇(00年生れ)は2歳より現在の中央市に住み、田富北小学校時代に全日本卓球選手権大会バンビの部で福原愛以来史上2人目の小学校1年生の優勝者となった。

プロサッカーチームのヴァンフォーレ(Ventforet)甲府も2022年のサッカー天皇杯を制して、団体として山梨県県民栄誉賞を受賞している。

今回これから行く身延町、甲府市と上述の3人以外で山梨に関連する著名人の何人かを挙げる。阪急東宝グループの創業者の小林一三(1873年生れ)は河原部村(現韮崎市)出身。ロッキード事件で知られた実業家の小佐野賢治(17年生れ)は郡山村(現甲州市)出身で、当時の当時東雲村の東雲尋常小学校高等科を卒業後東京に就職した。

作家の神永学(1974年生れ)は増穂町(現富士川町)出身で、白根高校を卒業、辻村深月(1980年生れ)は石和町出身で山梨学院大学附属高校を卒業。林真理子(1954年生れ)は山梨市出身で日川高校を卒業、俳優のマキタスポーツ(70年生れ)も同じで、00年に亡くなったプロレスラーのジャンボ鶴田(51年生れ)も同じ(旧牧丘町出身）。

「粉雪」や「3月9日」のヒットで知られるレミオロメン(79年度生れ)は、メンバー3人が御坂町(現笛吹市)の小中の同級生で石和高校(現笛吹高校)に進むが1人はバンド活動に専念するため中退。シンガーソングライターの水越けいこ(54年生れ)は道志村出身で、桂高校を卒業。

俳優の根津甚八(47年生れ)は谷村町(現都留市)出身だが小学校中学年で川崎市に移り、三浦友和(52年生れ)は塩山市(現甲州市)出身で、小学校中学年から東京都に移った。菅田将暉と結婚した小松菜奈(96年生れ)は出生は東京都だが北杜市の小中高を出ている。

NHK「プロジェクトX」の司会などを務めたアナウンサーの国井雅比古(49年生れ)は都留市出身。漫才のニューヨークの嶋佐和也(86年生れ)は富士吉田市出身で吉田高校卒業。

プロレスラーの武藤敬司(62年生れ)も富士吉田市出身で富士河口湖高校卒業。アジア人初のメジャーリーガーの村上雅則(44年生れ)は大月市出身で、猿橋中学に頭角を現し、法政二高に進む。元フィギュアスケーターの佐野稔(55年生れ)は石和町(現笛吹市)出身で、日大鶴ヶ丘高校に進む。


身延に到着するが、続く

エリア 身延(山梨)

写真1 富士宮西一番街

写真2 富士宮栄橋稲荷神社

写真3 西富士宮駅