2024 桜咲く東北の旅／白石城

2024/04/10 - 2024/04/16

平安末期よりあったとされる白石城。
豊臣秀吉が伊達政宗から所領を取り上げ、蒲生・上杉領となっていましたが、関ヶ原の戦いを契機に伊達政宗は白石城を攻略。
慶長7年（1602）入城した伊達氏家臣・片倉小十郎景綱により大改修がなされ、以後、明治維新まで260年余り片倉氏の居城となっていました。
平成7年（1995）に三階櫓（天守閣）、大手一ノ門・大手二ノ門が復元されています。

エリア 白石(宮城)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

4月12日
11:20 白石城へ。

専念寺から当信寺に売却・移築された二ノ丸大手門ニノ門跡。

本丸跡外郭石垣

明治の解体で多くの石垣がなくなってしまったため、現存する貴重な遺構です。南側と北側で積み方が異なります。

坂を登った先に、井戸屋形（復元）がありました。右手に白石城歴史探訪ミュージアムが建っていましたが、入館しないで進みます。

あとで思いましたが、ここで折り返すように一ノ門から二ノ門・本丸へと進んだ方が、お城の見方としてはしっくりしたかも。

元和元年（1615）に出された一国一城令以後も、仙台藩は仙台城と白石城の二城が許されています。
明治維新には奥羽越列藩同盟が白石城で結ばれ、その後も日本の歴史において重要な役割を担う場所となったお城だそうです。

見学後の感想としては、本丸から見るより、こちらから見上げた方が天守閣らしい存在感があって素敵。

このルートでも、本丸に行けるそう。

二本松城で学んだ土塁や空堀など、お城の様子を見るのも楽しいです。

裏御門跡

本丸へ。
白石城には「大櫓」と呼ばれた三重の櫓があり、実質的な天守の役割を果たしていたそうです。
正保3年（1646）頃に二層から三層に変更になった三階櫓は、文政2年（1819）に全焼。文政6年（1823）に再建された後、明治5年（1872）に解体されています。
その三階櫓（天守閣）が、平成7年（1995）青森ヒバを使用し木造再建されました。

本丸跡中央に建っている片倉小十郎景綱頌徳碑。
初代片倉小十郎景綱は、梵天丸（後の伊達政宗）の傅役となり終生、政宗に仕えました。

そう言えば、片倉小十郎はドラマで活躍していたような。ここに来るまで、片倉の名を思い出すことはなく、ましてや真田幸村との繋がりなんて、すっかり忘却の彼方。
いまからでも遅くない。もっと歴史の勉強しよう。

本丸御殿跡

本丸井戸。その奥は鐘堂が建っています。

天守台石垣は野面積みで、復元に野面積みを採用したのは全国初のことだそう。
天守閣には石段を登って入る、見慣れない形のお城です。内部については、1階は発掘された礎石の痕跡をもとに設計、2階以上は推定復元され、最上階は周囲に廻縁と高欄が巡り華頭窓が出入口になっています。

この時は人が途切れた瞬間に撮影したけど、人出が多くて落ち着かないのと、推定復元された天守ということもあって、かなり迷った末に入城しませんでした。

本丸から二ノ門をくぐり一ノ門へ向かいます。

二階建ての渡櫓が付いた櫓門として復元された二ノ門。

二ノ門を振り返って。

一ノ門まで進んだり振り返ったりしたので、変則的ともいわれる本丸枡形が、ますます複雑に感じられました。

細長い通路が印象的。

一ノ門に高麗門を採用しない形式で、一ノ門の前が小さな枡形になっています。ここから二ノ門に進んだ方が、枡形が分かりやすかったかな。
天守閣から見下ろせば、本丸の石垣の隅部が枡形内に割り込んで枡形の方形が変形しているのが、もっと分かりやすいようです。

最初に見た井戸屋形を進み、二の丸へ。

12:08
二の丸跡の神明社を参拝。

神明社
坂上田村麻呂が807年（大同２）に創祀したものと伝わります。江戸時代には片倉氏の崇敬を受け白石城の鎮守として栄えました。
現在の社殿は、1935年（昭和10）に竣工されたものです。

厩口門跡

12:38
武家屋敷へ。

片倉家中武家屋敷（旧小関家）。享保15年（1730）築。
見学料200円。

片倉家中武家屋敷(旧小関家) 名所・史跡

受付の方に訊ねたら、撮影OKですと。

『決して高い俸禄ではなく・・・うーめんつくりなどの内職をしていました。家屋が小さいわけもこの辺にありそうです』

何気なく捲ったら面白くて、小さな文台の上に置かれていたので正座して見続けました。

小十郎というのは片倉家の嫡男が代々名乗る名前で、正宗とのエピソードで有名なのは初代と2代目です。

田舎の家で、戸袋にうまく雨戸を入れないと全部納めきれないのを思い出しました。

私が見学している間に5～6組が庭に訪れてきたけど、部屋に上がって見学していたのは1組だけ。小さなお部屋は、心休まるのにもったいないなぁ。

12:55
武家屋敷の見学を終えて、白石駅方面に歩いて向かいます。