300年の伝統：世界最古のベネチアのカフェ「カフェ フローリアン」でこの店発祥の ”カフェラテ” を頂く

2024/02/12 - 2024/02/12

「春の訪れに華やぐ4つの南欧春祭りをめぐる9日間」というツアーに一人参加しました。

先ず最初のカーニバルはヴェネツィアです。
ここには「サンマルコ広場」に面して300年前にオープンした世界最古のカフェともいえる「カフェ フローリアン」があります。
”元祖・発祥” の類にはめっぽう弱いのでヴェネツィアに来たなら是非とも行ってみたいと思っていました。
２日目のランチタイムに意を決して一人でドアをくぐります。

【２日目　2024/02/12（月）】雨のち曇り
　ホテルにて朝食
　午前：現地ガイドさんとヴェネツィア観光
★自由ランチ「カフェ フローリアン」
　午後：自由散策（カーニバル）
　ホテル カヴァレット連泊

エリア ベネチア(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

「サンマルコ広場」にはステージも設えられ、カーニバル仕様になっていました。
しか～し！今日は朝から本降りの雨。
10：00～晴れるというイタリアの天気予報なんて全く当てにならないじゃん　(>_<)

ステージに向かって左側の「新政庁」側の回廊の中ほどに

「Caffè Florian（カフェ フローリアン）」が店を構えています。
かなり間口が広いお店です。

1720年の開業当時はオーナーの Floriano Francesconi が「Alla Venezia Trionfante」＝ ”ベネチアの大勝利へ” という店名でオープンしたのですが、
やがてオーナーの愛称である「フローリアン（Florian）」が店名として定着していったんだそうです。

これは開店前の８時半に散歩に出た時に撮ったものなので殆ど人は居ませんが、

カフェ フローリアン カフェ

12：00に行った時は長い列ができていました。
どのくらい待つことになるのか心配でしたが意外にも10分ほどで席に案内されました。
回廊のアーケードで待つので雨の日や日差しが強い時も凌ぎやすい。

店外に掲げられていたメニュー表。
Taxes and service included と欄外左下に中国語も含めて数ヶ国語で小さく書かれてあったのに気付いたのは、写真を拡大して見直していた数日後のことです。

店内です。
これも朝、散歩に来た時、ガラス窓越しに外から撮りました。

意匠を凝らした比較的狭いお部屋が6つほどあります。
09：00～開店なので、他の客が居ない店内を見るならその直前に覗くことをお勧めします。

天上の絵も（修復は重ねながらも）創業当時からそのままだとか・・

席に着くとメニューが渡されます。
カメリエーレ（ウェイター）さんは品格がありながらも観光客慣れしていて丁寧で愛想がいい。
尤も地元の人なんてここには来ないのかもしれません。

この店が発祥だという「カフェ ラテ」（12ユーロ）は決まりです。
でも、それだけじゃあ寂しいので、イタリアといえば思い浮かぶのは「ティラミス」（17ユーロ）しかないので、本場モンはどんなのか興味もあってオーダーします。

これにチップと席料が上乗せなのかな… (-"-;

オーダーから7～8分で大きなトレーに全部乗って御到着です。
トレーごと持ち上げてみると凄く重たい。
これってもしかしてシルバー？
そうだよ、この品の良さは使い込まれたシルバーに違いない！

カメリエーレさんはまさにこれと同じスタイルで運んで来てくれました

カップには最初何も入っていません

右に置かれたポットに入ったカフェとミルクを自分で好きな割合でブレンドするのです。
ソーサーにグラニュー糖が３袋添えられていましたが使わないで大事にお持ち帰りになりました。
普段はブラックでしかコーヒーは飲まないのですが、カフェラテもいいものですね。
このポットもミルク入れもずっしり重たいので銀製に違いないぞ！
訊いて来ればよかった・・

結構カップも大きいのですが、たっぷり３杯近くはありそうで、一人で飲むには多過ぎるくらいでした。

最後は割合なんて無視してカフェもミルクももちろん使い切りましたよ。
元は取らなくちゃね　(^-^)

ティラミスは店名が書かれたホワイトチョコが上に乗っています。

甘いものは普段あまり食べないのですが、ティラミスは好きな洋菓子です。
流石に甘さが上品で控え目。
大きさも丁度よく、砂糖抜きのカフェラテとも良く合って美味しい。

お皿に描かれたお店のロゴ

水差しがもう少しピカピカであってほしかったと思います。
お一人様なのに何故グラスが２つあるんでしょうね？

お昼どきなのでお腹にたまるものを食べればいいのですが、輪をかけてこちらも高額商品。

色々あります

この他にもページはまだまだ続きます。
まるで本のように厚みのあるメニューです。

周りの方を見ると、コーヒー系だけではなく、シャンパンやホールケーキ、ポテチとカクテルなんていうのをオーダーされていましたね。

他にも一人客も居て、特に気後れせずに座っていられました。

カーニバル特製スイーツ？

トレーと一緒に運ばれて来たお店のパンフの表側です

座っていた隣の先客が席を立ったので店内をパチリ

何か目黒雅叙園をちょっと思い出したりして‥

トイレは２階です。
外国ではお店で使わなければならないので結構並びました。
洗面台の蛇口はハンドドライヤーと一体型です。

お店の販売品

お菓子のお土産

一番心配だったお会計タイムです。
テーブルチェックが本当らしかったのですが伝票を持って出口近くのレジに行ってしまいました。
カフェラテ　12ユーロ　
ティラミス　17ユーロ
　合　計　　29ユーロ（約4,700円）

普通のカフェメニューの値段ではないですよね!
でも、一生に一度の貴重な体験になりました｡

現金で40ユーロ出したらきっちり11ユーロお釣りがきました。
チップも席料も敢えて要求されなかったのでそのまま退店しましたが、全て込み込みの料金設定だったようです（にしても1ユーロくらいは置いて来れば良かったかな？）
外国でお店に入るとチップが心配です。
添乗員さんにどうしたらいいですか？と事前にレクチャーして貰ったのですが心配御無用でした。
クレカも使えます。

約１時間ほど滞在してお店を後にします。
その時もこの行列です。

一旦ホテルに戻り、

カヴァレット&ドージェ オルセオロ ホテル

昨日飛行機の中で出たチーズサンドイッチでお腹を落ち着かせます。
これも結構塩分きいています。
外国ってどうしてこう甘いものもしょっぱい物も味が極端なんでしょうか？
日本に来た外国人は日本の味付は物足りないかもしれません。

夕食後に店の前を通ったらやはり行列でした。
23：00まで営業しているそうです。

今日は雨で外のテラス席が使えないので余計に店内は混んでいるんだと思います（これは他のお店の席かな？）

カーニバルの仮装もお店の雰囲気にマッチしますね。

カサノバ、ディケンズ、ワーグナー、ブルースト、スタンダール、ゲーテ、バイロン、ニーチェ、ヘミングウェイ、チャップリンなど歴史的な文学者・芸術家・政治家・著名人も訪れたお店だそうです。
お茶する為のカフェというより、そういった歴史と伝統の中に身を置ける空間と時間代だと思えば決して高いコーヒー代ではないと思います。
そう何回も来られるイタリアではありません。
思い切って行ってよかったと思います。