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《2024.January》あみんちゅなにげに沖縄街歩きの旅そのⅡ~沖縄・北谷イルミネーション編~ <br /><br />第17回やえせ桜まつりを一部(汗)堪能して、次の目的地を目指して車を走らせる。当初はうるま市の“TERUMA冬海と光のイルミネーション”を目指す予定だったが、その次に予定していた“東南植物楽園イルミネーション”の“日にち指定”の前売券を購入していたために1,850円を捨てるには忍びなく、目的地を変更することにした。<br /><br />八重瀬公園から東南植物楽園へと向かうには、ナビが表示するルートが大きく分けて2通りある。一般道だけと高速利用のコースである。沖縄道を利用したことがあるならばわかる話ではあるが、よほどのことがない限り“早い”と思うことは少ない。スマホナビの示す所要時間は20分程度早いが1km程迂回するようだ。ただ今日は土曜日故に街中が渋滞しているような表示も出ており、取り敢えず少しでも急ぐことにして高速利用のルートを辿る。南風原南ICは那覇空港道が有料であった頃は多分使うことも少なかったと思うが、沖縄に定期的に訪れるようになってからは高規格道路としての一般道扱いになっていたために、本島北部から南部へと移動するルートには必ずと言っても過言ではないぐらい利用している。そんな南風原南ICから那覇空港道に入り、西原本線料金所を経て沖縄道へと進んで行く。そして沖縄北ICで一般道へと下りて行く。走ること10分程で本日の二番目の目的地である東南植物楽園に到着した。<br /><br />沖縄の定番観光地であり、冬から初夏にかけて行われているイルミネーションは、全国レベルのイルミネーションランキングの中でも上位に位置しているイベントであり、そのようなことも“沖縄冬旅”の目的地として選んでいる。夜間入園料は大人2,150円と良い値するが、開園前までにweb購入すれば1,850円になる。節約旅行には欠かせないが、実券が残らないのが玉に瑕である。蘊蓄を言っている暇はなくじゃらんのQRコードを提示して入園する。<br /><br />半世紀以上の歴史がある東南植物楽園は、沖縄市知花にある日本の植物園、博物館相当施設であり、年間を通して南国の景色が広がる敷地面積は45,000 坪という広大なもので、大別して植物園と水上楽園から構成されている。東南アジアやアフリカ、南米などから移植された1,300 種・5万株以上の熱帯・亜熱帯植物を有する日本最大級の屋外植物園であり、特にヤシ類の種類が多いのが特徴である。そのヤシ類の多さをうまく利用して“イルミネーション”を飾り付けているのは、考えられたものだと感じる。同様の展開を他では真似できないことから“目新しさ”も感じられるので、全国レベルでのイルミネーションの“出来”を比べても上位に位置付けられることも理解はできる。しかし“ヤシの木イルミ”の他はどうなのかと言えば、際立って特徴があるわけでもない。確かに広大な“植物園”と“水上楽園”を所有しているだけあって、トータルとしては大規模なものだとは思えるが、イルミネーションのない昼間にどれだけのインパクトを与えられるかと考えればたかが知れている。大規模な植物園・博物館相当施設と言うにはどうなんだろうかと思えてしまう。見掛け倒しと言われても仕方がないだろう。歴史こそあるものの昔の“テーマパーク”の類が近年集客に伸び悩み、閉園を余儀なくされたことと同様の歴史を持っている。<br /><br />米軍統治下だった1968年3月、現在の農場エリアに大林農園として創業。“東南楽園”と命名されることに始まり、1970年2月に有限会社東南植物楽園を設立した。昭和48(1973)年には“東南楽園”を現在の“東南植物楽園”と改名している。その後昭和50(1975)年の沖縄海洋博を機に水上楽園エリアを開設、昭和56(1981)年には沖縄県初となる沖縄県博物館相当施設に認定された。その後色々な業種を手掛けて行き、勢い付くかと思いきや結果が出せず事業継続に行き詰まり、平成22(2010)年に閉園している。その後2年半が経ち、事業譲渡先が決まったことで平成25(2013)年7月に営業を再開している。現在はタピックグループ傘下として営業を続けてはいるが、平成30(2018)年に像高約25m、重さ約40tの琉球金宮観音菩薩像を福岡飯塚から移設建立するが、僅か5ヶ月後の9月に台風24号の影響により根本から倒壊し、当初1年後の復旧を目指すとしていたがなんらかの理由で頓挫し、現在に至っている。<br /><br />歴史あるテーマパークが客離れが進み閉園に至るということは内地の施設同様であり、この琉球金宮観音菩薩像倒壊の案件も、修復宣言をしながら未だ出来てはいないことには様々な理由があるのだろうが、第一には“金”の問題であろう。施設の規模としては沖縄随一とは言え、入園者数は伸び悩んでいるようだ。過去には路線バスが園内まで乗り入れてはいたが、2000年代に赤字路線として廃止されている。現在の最寄りバス停は琉球バス交通の沖縄市農民研修センター前で、徒歩20分歩かねばならない。かつては定期観光バスを立ち寄っていたこともあったようだが、現在は中止されている。結局のところいくら大規模なイルミネーションイベントを開催しようとも“車”がなければ困難な場所であるために“公共交通機関”を利用して沖縄巡りをする観光客が訪れることはほぼ無いだろうと考えるのが理に適っているように思う。私自身も昼間に訪れたことがないためにどれ位の“見る価値”があるのかはわからない。尤もイルミネーションイベントだけを楽しむのであれば、一回は訪れる価値はあるとは思うのだが。<br /><br />まあ蘊蓄はそれ位にして園内を見て回ったことに触れるが、取り敢えず敷地面積の広さには圧倒される。順路はあってないようなものなので、惹かれるものに向かって歩いて行く感じになる。東南植物楽園イルミネーションの紹介写真に必ず取り上げられている“蓮”と“ヤシの木”のイルミネーション。それに加えてエリア内にある東屋も飾り立てられており、写真で見慣れた景色にアクセントを加えているようだ。水辺のエリアにはこの他ニ台湾アヒルが歩いていたりとそれなりに手の凝った演出がなされているが、逆に言ってしまえば、あとは“東南植物楽園”の電飾看板があるエリアで“花”に見立てたカラーリングのイルミネーションが盛り立てていると言ったところだろうか?ガイドブックには観覧所要時刻の目安は1~2時間だと書かれてはいたが、多分昼間で動物との触れ合いを体験した場合の時刻のようで、夜のイルミネーション散策だけならば1時間かかるかなあというレベルだと思う。敷地面積が広いテーマパークのあるあるだが、結構余裕のある時刻から“閉園案内”が放送される。一部の外国人観光客がのんびりと構えていた節はあるが、大抵の日本人観光客は、放送に合わせて退園しているようであった。<br /><br />退園後にもうひとつの駐車場へと向かう。ガードパイプに白色LEDのイルミネーションが取り付けられており、それが眩しい位に道路を照らしているがそれ以外は何もなく、植物楽園から離れるに従い暗くなって行く。まあそんなものかと思いながら車を走らせた。<br /><br />本日の最終目的地としてアメリカンビレッジへと向かう。途中ローソン沖縄登川店に立ち寄ってタバコを購入し、一服する。そのまま進んで行くと何やら会社の建物がイルミネーション化しているのを見つけ、一旦通り過ぎたもののUターンして戻って来た。この場所は“幸地建設”という会社らしく、建設業ということもあるのか、結構本格的なイルミネーションが飾られていた。イルミネーションイベントの時期に沖縄を訪れることがなかったので知らなかった部分ではあるのだが、メディアに取り上げられていないにも拘らずかなり本格的なイルミネーションを飾っている企業が多いそうだ。確かに大規模なものとは言えないが、車を置く場所を除いた建物や花壇に植えられた樹木を利用して結構本格的なイルミネーション飾りがされている。規模の大小問わず走行中に見つけたものも少なくはないが、逆に全てに立ち寄っていると時間がいくらあっても足りなくなってしまうために“見逃せないレベル”で飾られていたこちらに立ち寄ってみた。こちらのイルミネーションは是非とも紹介したいと思い、写真に切り取って紹介した。人によっては“イルミネーション”の違いがわからないと言う意見もある。別にそのような考えを持つ方に異論を唱えるつもりは全く無いが、冬の風物詩のひとつとして“イルミネーション”を理解して頂ける方々には、設営が“イルミネーションイベント”として大規模なものを展開しているものだけではなく、個人や会社が自発的にイルミネーションを飾っている“場所”も是非とも取り上げて頂きたいと思う。勿論有名になりたくてされているわけではなく、ただ自らの“想い”で展開されているものを多くの方々に知って貰いたいと思う私の気持ちである。昼間に訪れることが可能であればご挨拶をさせて頂くところだが、生憎時間的な余裕がないために写真で紹介させて頂くに留めておく。<br /><br />再び車を走らせること20分弱、本日の最終目的地のアメリカンビレッジに到着する。沖縄本島に於けるメジャーな観光地のひとつではあるが、そういった場所を訪れないのがこの私。アメリカンビレッジも例に漏れず初訪問の場所である。<br /><br />昭和56(1981)年に返還された在日米軍施設キャンプ・フォスターのうち海岸沿いにあったハンビー飛行場、昭和63(1988)年に飛行場跡地北側に隣接する海岸で新たに埋め立て地が造成された。この両地区は一体的な開発が行われることになり、この内埋め立て地部分に建設されたのが北谷町運動公園とアメリカンビレッジである。場所柄在日米軍施設が集中するこの地域の特性を生かして、アメリカ合衆国の雰囲気を前面に押し出すようにして“街作り”がされることとなった。アメリカンビレッジそのものは平成9(1997)年から本格的な工事が始まり、翌年から施設が順次開業し始め、平成16(2004)年にほぼ完成した。開業当初の年間来客数は800万人を超え、複合スポットとしては沖縄県でも最上位クラスの集客をしている場所となっている。骨組みとなる街並みが完成した後も色々な施設が解説され、宿泊施設も幅広いランクの客室を持っているために旅行者の懐具合に合わせて選べることができるため、宿泊エリアとしても人気のある場所となっている。<br /><br />そんなアメリカンビレッジであるが、今回初訪問した理由は、やはりイルミネーションである。だがどこがイルミネーションイベントとしての“飾り付け”なのかがわからない。元々アメリカチックの店舗やホテルというだけでイルミネーションの飾り付けがなされており、その類を外すのであれば街路樹や橋や道路といった場所に取り付けられている物を指すのか等“どれ”がwebニュースに取り上げてられているのかという“線引き”が大変難しい。街中を歩きながら目を惹くものを、取り敢えず片っ端からカメラに収めて後から仕分けしようと考えてはいたが、特にその違いを言及しているものも見つけられなかったこともあり、曖昧なままカメラに収めた写真の列挙となった次第である。このような“街並み”が好きな方は良いと思うが、田舎者の私にはただ“目が疲れる”と感じる以外になにも感じなかったということが印象として残っただけであった。<br /><br />夜でも明るい場所は若者が集まって来る。そんなゲストに車を見せびらかしたい若者も多いようであまり長居もしたくなかったので、一通り目を通して車へと戻って来た。まだ日は変わってはいなかったが、行動時間を考えれば仕事をしている時間とは比較にならないために休みたいと言う気持ちになっていた。<br /><br />20分ほど走って再び沖縄市に入る。ホテルへの順路から離れずに立ち寄れるすき家沖縄登川店に立ち寄ることにして遅い夕食を摂ることにした。多分前回の宿泊を伴う旅をした能登で食したメニューと同じ+αの“牛丼大盛おろしトッピング+冷やっこセット”を注文する。850円とは良い値だと思うが、それで満足できるならば安いものだろう。なおかつ手っ取り早く食事を済ませることができることもメリットだ。という訳で20分程で夕食を済ませて車を走らせることにする。うるま市に入り国道沿いのローソン石川バイパス店に立ち寄って飲み物を購入してから一服タイムを入れて、いよいよ本日のラストランに挑む。今宵の宿はアンサ沖繩リゾートだが、基本この手のホテルには宿泊しない主義の私ではあるが、今回に限って言うならば、近隣でレイトチェックインができる宿がここしかなかったという理由だけに過ぎない。フロントは外国人男性。人手不足はどの職種でも同じなのかも知れないが、どうやらまだ日本語を理解し切ってはいない様子。一人宿泊の場合勿論同行者はいないのだが、同行者名の意味が理解出来ていないようで、同行者欄にも私の名前を書く。また付帯施設に“ミニヤギふれあいパーク”というのがあり、そちらの無料チケットを頂いたがこちらも2枚、正直笑うしかなかった。まあ世界中で最も難しい言語である“日本語”をマスターするには時間も掛かるとは思う。様々な理由で日本にやって来て、割に合わない仕事の中で日本語をマスターするには計り知れない苦労もあるかと思う。別に失礼な対応をされた訳ではないので、それをアンケートに書く必要もない。疲れていたことと眠たかったことで少し突っ慳貪な態度を取ってしまったかも知れないが、色々な体験をしてジャパニーズ“ホテルマン”になれるように頑張れよと心の中で叫んだ私であった。<br /><br />部屋は5階のツインルーム。最近の公共施設の流れ同様禁煙ルームである。チェックイン時にそこまで頭が回らなかったために聞かなかったのだが、喫煙スペースは一階の奥にビーチに繋がる裏口があり、その扉を出たところとなっていたようだ。いつもならば寝る前までに数回一服するために出て行く私であるが、さすがにチェックインが1︰00を過ぎていたこともあり、シャワーを浴びてさっさと寝たために夜に部屋から出ることもなかった。朝目覚めてから16時間、その間に南淡海から沖縄への移動に加えてハンドルを握っていたのが8時間あり、鍵を落として探し回った1時間を加味すれば、なんとアクティブな1日を送ったのだろうと思い返して苦笑してしまった。冬場に沖縄に来ることがなかったために“暖房”をつけなければならない習慣もない。でもそれなりに部屋は寒かったのでちょっと高めの温度設定にしておいた。ただ注意も必要であまり室温を高めに設定してしまうと乾燥して喉がガラガラになってしまうことや、乾燥肌だと手が異常に乾燥し、ひび割れが起こったりして“流血騒動”に繫がることを翌朝に知ることとなる。<br /><br />明日は花見と夜のイルミネーションというアバウトな計画故に、いつもとは異なりチェックアウトまでゆっくりすることができる。行く場所もほぼ決まっているためにコース確認をする必要もないために体を休めることを最優先にして寝ることにするzzz。色々あった一日ではあったがゆっくりと時間は流れて行き、翌朝を迎えることとなる。<br /><br />  《続く》

《2024.January》あみんちゅなにげに沖縄街歩きの旅そのⅡ~沖縄・北谷イルミネーション編~

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2024/01/27 - 2024/01/28

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《2024.January》あみんちゅなにげに沖縄街歩きの旅そのⅡ~沖縄・北谷イルミネーション編~ 

第17回やえせ桜まつりを一部(汗)堪能して、次の目的地を目指して車を走らせる。当初はうるま市の“TERUMA冬海と光のイルミネーション”を目指す予定だったが、その次に予定していた“東南植物楽園イルミネーション”の“日にち指定”の前売券を購入していたために1,850円を捨てるには忍びなく、目的地を変更することにした。

八重瀬公園から東南植物楽園へと向かうには、ナビが表示するルートが大きく分けて2通りある。一般道だけと高速利用のコースである。沖縄道を利用したことがあるならばわかる話ではあるが、よほどのことがない限り“早い”と思うことは少ない。スマホナビの示す所要時間は20分程度早いが1km程迂回するようだ。ただ今日は土曜日故に街中が渋滞しているような表示も出ており、取り敢えず少しでも急ぐことにして高速利用のルートを辿る。南風原南ICは那覇空港道が有料であった頃は多分使うことも少なかったと思うが、沖縄に定期的に訪れるようになってからは高規格道路としての一般道扱いになっていたために、本島北部から南部へと移動するルートには必ずと言っても過言ではないぐらい利用している。そんな南風原南ICから那覇空港道に入り、西原本線料金所を経て沖縄道へと進んで行く。そして沖縄北ICで一般道へと下りて行く。走ること10分程で本日の二番目の目的地である東南植物楽園に到着した。

沖縄の定番観光地であり、冬から初夏にかけて行われているイルミネーションは、全国レベルのイルミネーションランキングの中でも上位に位置しているイベントであり、そのようなことも“沖縄冬旅”の目的地として選んでいる。夜間入園料は大人2,150円と良い値するが、開園前までにweb購入すれば1,850円になる。節約旅行には欠かせないが、実券が残らないのが玉に瑕である。蘊蓄を言っている暇はなくじゃらんのQRコードを提示して入園する。

半世紀以上の歴史がある東南植物楽園は、沖縄市知花にある日本の植物園、博物館相当施設であり、年間を通して南国の景色が広がる敷地面積は45,000 坪という広大なもので、大別して植物園と水上楽園から構成されている。東南アジアやアフリカ、南米などから移植された1,300 種・5万株以上の熱帯・亜熱帯植物を有する日本最大級の屋外植物園であり、特にヤシ類の種類が多いのが特徴である。そのヤシ類の多さをうまく利用して“イルミネーション”を飾り付けているのは、考えられたものだと感じる。同様の展開を他では真似できないことから“目新しさ”も感じられるので、全国レベルでのイルミネーションの“出来”を比べても上位に位置付けられることも理解はできる。しかし“ヤシの木イルミ”の他はどうなのかと言えば、際立って特徴があるわけでもない。確かに広大な“植物園”と“水上楽園”を所有しているだけあって、トータルとしては大規模なものだとは思えるが、イルミネーションのない昼間にどれだけのインパクトを与えられるかと考えればたかが知れている。大規模な植物園・博物館相当施設と言うにはどうなんだろうかと思えてしまう。見掛け倒しと言われても仕方がないだろう。歴史こそあるものの昔の“テーマパーク”の類が近年集客に伸び悩み、閉園を余儀なくされたことと同様の歴史を持っている。

米軍統治下だった1968年3月、現在の農場エリアに大林農園として創業。“東南楽園”と命名されることに始まり、1970年2月に有限会社東南植物楽園を設立した。昭和48(1973)年には“東南楽園”を現在の“東南植物楽園”と改名している。その後昭和50(1975)年の沖縄海洋博を機に水上楽園エリアを開設、昭和56(1981)年には沖縄県初となる沖縄県博物館相当施設に認定された。その後色々な業種を手掛けて行き、勢い付くかと思いきや結果が出せず事業継続に行き詰まり、平成22(2010)年に閉園している。その後2年半が経ち、事業譲渡先が決まったことで平成25(2013)年7月に営業を再開している。現在はタピックグループ傘下として営業を続けてはいるが、平成30(2018)年に像高約25m、重さ約40tの琉球金宮観音菩薩像を福岡飯塚から移設建立するが、僅か5ヶ月後の9月に台風24号の影響により根本から倒壊し、当初1年後の復旧を目指すとしていたがなんらかの理由で頓挫し、現在に至っている。

歴史あるテーマパークが客離れが進み閉園に至るということは内地の施設同様であり、この琉球金宮観音菩薩像倒壊の案件も、修復宣言をしながら未だ出来てはいないことには様々な理由があるのだろうが、第一には“金”の問題であろう。施設の規模としては沖縄随一とは言え、入園者数は伸び悩んでいるようだ。過去には路線バスが園内まで乗り入れてはいたが、2000年代に赤字路線として廃止されている。現在の最寄りバス停は琉球バス交通の沖縄市農民研修センター前で、徒歩20分歩かねばならない。かつては定期観光バスを立ち寄っていたこともあったようだが、現在は中止されている。結局のところいくら大規模なイルミネーションイベントを開催しようとも“車”がなければ困難な場所であるために“公共交通機関”を利用して沖縄巡りをする観光客が訪れることはほぼ無いだろうと考えるのが理に適っているように思う。私自身も昼間に訪れたことがないためにどれ位の“見る価値”があるのかはわからない。尤もイルミネーションイベントだけを楽しむのであれば、一回は訪れる価値はあるとは思うのだが。

まあ蘊蓄はそれ位にして園内を見て回ったことに触れるが、取り敢えず敷地面積の広さには圧倒される。順路はあってないようなものなので、惹かれるものに向かって歩いて行く感じになる。東南植物楽園イルミネーションの紹介写真に必ず取り上げられている“蓮”と“ヤシの木”のイルミネーション。それに加えてエリア内にある東屋も飾り立てられており、写真で見慣れた景色にアクセントを加えているようだ。水辺のエリアにはこの他ニ台湾アヒルが歩いていたりとそれなりに手の凝った演出がなされているが、逆に言ってしまえば、あとは“東南植物楽園”の電飾看板があるエリアで“花”に見立てたカラーリングのイルミネーションが盛り立てていると言ったところだろうか?ガイドブックには観覧所要時刻の目安は1~2時間だと書かれてはいたが、多分昼間で動物との触れ合いを体験した場合の時刻のようで、夜のイルミネーション散策だけならば1時間かかるかなあというレベルだと思う。敷地面積が広いテーマパークのあるあるだが、結構余裕のある時刻から“閉園案内”が放送される。一部の外国人観光客がのんびりと構えていた節はあるが、大抵の日本人観光客は、放送に合わせて退園しているようであった。

退園後にもうひとつの駐車場へと向かう。ガードパイプに白色LEDのイルミネーションが取り付けられており、それが眩しい位に道路を照らしているがそれ以外は何もなく、植物楽園から離れるに従い暗くなって行く。まあそんなものかと思いながら車を走らせた。

本日の最終目的地としてアメリカンビレッジへと向かう。途中ローソン沖縄登川店に立ち寄ってタバコを購入し、一服する。そのまま進んで行くと何やら会社の建物がイルミネーション化しているのを見つけ、一旦通り過ぎたもののUターンして戻って来た。この場所は“幸地建設”という会社らしく、建設業ということもあるのか、結構本格的なイルミネーションが飾られていた。イルミネーションイベントの時期に沖縄を訪れることがなかったので知らなかった部分ではあるのだが、メディアに取り上げられていないにも拘らずかなり本格的なイルミネーションを飾っている企業が多いそうだ。確かに大規模なものとは言えないが、車を置く場所を除いた建物や花壇に植えられた樹木を利用して結構本格的なイルミネーション飾りがされている。規模の大小問わず走行中に見つけたものも少なくはないが、逆に全てに立ち寄っていると時間がいくらあっても足りなくなってしまうために“見逃せないレベル”で飾られていたこちらに立ち寄ってみた。こちらのイルミネーションは是非とも紹介したいと思い、写真に切り取って紹介した。人によっては“イルミネーション”の違いがわからないと言う意見もある。別にそのような考えを持つ方に異論を唱えるつもりは全く無いが、冬の風物詩のひとつとして“イルミネーション”を理解して頂ける方々には、設営が“イルミネーションイベント”として大規模なものを展開しているものだけではなく、個人や会社が自発的にイルミネーションを飾っている“場所”も是非とも取り上げて頂きたいと思う。勿論有名になりたくてされているわけではなく、ただ自らの“想い”で展開されているものを多くの方々に知って貰いたいと思う私の気持ちである。昼間に訪れることが可能であればご挨拶をさせて頂くところだが、生憎時間的な余裕がないために写真で紹介させて頂くに留めておく。

再び車を走らせること20分弱、本日の最終目的地のアメリカンビレッジに到着する。沖縄本島に於けるメジャーな観光地のひとつではあるが、そういった場所を訪れないのがこの私。アメリカンビレッジも例に漏れず初訪問の場所である。

昭和56(1981)年に返還された在日米軍施設キャンプ・フォスターのうち海岸沿いにあったハンビー飛行場、昭和63(1988)年に飛行場跡地北側に隣接する海岸で新たに埋め立て地が造成された。この両地区は一体的な開発が行われることになり、この内埋め立て地部分に建設されたのが北谷町運動公園とアメリカンビレッジである。場所柄在日米軍施設が集中するこの地域の特性を生かして、アメリカ合衆国の雰囲気を前面に押し出すようにして“街作り”がされることとなった。アメリカンビレッジそのものは平成9(1997)年から本格的な工事が始まり、翌年から施設が順次開業し始め、平成16(2004)年にほぼ完成した。開業当初の年間来客数は800万人を超え、複合スポットとしては沖縄県でも最上位クラスの集客をしている場所となっている。骨組みとなる街並みが完成した後も色々な施設が解説され、宿泊施設も幅広いランクの客室を持っているために旅行者の懐具合に合わせて選べることができるため、宿泊エリアとしても人気のある場所となっている。

そんなアメリカンビレッジであるが、今回初訪問した理由は、やはりイルミネーションである。だがどこがイルミネーションイベントとしての“飾り付け”なのかがわからない。元々アメリカチックの店舗やホテルというだけでイルミネーションの飾り付けがなされており、その類を外すのであれば街路樹や橋や道路といった場所に取り付けられている物を指すのか等“どれ”がwebニュースに取り上げてられているのかという“線引き”が大変難しい。街中を歩きながら目を惹くものを、取り敢えず片っ端からカメラに収めて後から仕分けしようと考えてはいたが、特にその違いを言及しているものも見つけられなかったこともあり、曖昧なままカメラに収めた写真の列挙となった次第である。このような“街並み”が好きな方は良いと思うが、田舎者の私にはただ“目が疲れる”と感じる以外になにも感じなかったということが印象として残っただけであった。

夜でも明るい場所は若者が集まって来る。そんなゲストに車を見せびらかしたい若者も多いようであまり長居もしたくなかったので、一通り目を通して車へと戻って来た。まだ日は変わってはいなかったが、行動時間を考えれば仕事をしている時間とは比較にならないために休みたいと言う気持ちになっていた。

20分ほど走って再び沖縄市に入る。ホテルへの順路から離れずに立ち寄れるすき家沖縄登川店に立ち寄ることにして遅い夕食を摂ることにした。多分前回の宿泊を伴う旅をした能登で食したメニューと同じ+αの“牛丼大盛おろしトッピング+冷やっこセット”を注文する。850円とは良い値だと思うが、それで満足できるならば安いものだろう。なおかつ手っ取り早く食事を済ませることができることもメリットだ。という訳で20分程で夕食を済ませて車を走らせることにする。うるま市に入り国道沿いのローソン石川バイパス店に立ち寄って飲み物を購入してから一服タイムを入れて、いよいよ本日のラストランに挑む。今宵の宿はアンサ沖繩リゾートだが、基本この手のホテルには宿泊しない主義の私ではあるが、今回に限って言うならば、近隣でレイトチェックインができる宿がここしかなかったという理由だけに過ぎない。フロントは外国人男性。人手不足はどの職種でも同じなのかも知れないが、どうやらまだ日本語を理解し切ってはいない様子。一人宿泊の場合勿論同行者はいないのだが、同行者名の意味が理解出来ていないようで、同行者欄にも私の名前を書く。また付帯施設に“ミニヤギふれあいパーク”というのがあり、そちらの無料チケットを頂いたがこちらも2枚、正直笑うしかなかった。まあ世界中で最も難しい言語である“日本語”をマスターするには時間も掛かるとは思う。様々な理由で日本にやって来て、割に合わない仕事の中で日本語をマスターするには計り知れない苦労もあるかと思う。別に失礼な対応をされた訳ではないので、それをアンケートに書く必要もない。疲れていたことと眠たかったことで少し突っ慳貪な態度を取ってしまったかも知れないが、色々な体験をしてジャパニーズ“ホテルマン”になれるように頑張れよと心の中で叫んだ私であった。

部屋は5階のツインルーム。最近の公共施設の流れ同様禁煙ルームである。チェックイン時にそこまで頭が回らなかったために聞かなかったのだが、喫煙スペースは一階の奥にビーチに繋がる裏口があり、その扉を出たところとなっていたようだ。いつもならば寝る前までに数回一服するために出て行く私であるが、さすがにチェックインが1︰00を過ぎていたこともあり、シャワーを浴びてさっさと寝たために夜に部屋から出ることもなかった。朝目覚めてから16時間、その間に南淡海から沖縄への移動に加えてハンドルを握っていたのが8時間あり、鍵を落として探し回った1時間を加味すれば、なんとアクティブな1日を送ったのだろうと思い返して苦笑してしまった。冬場に沖縄に来ることがなかったために“暖房”をつけなければならない習慣もない。でもそれなりに部屋は寒かったのでちょっと高めの温度設定にしておいた。ただ注意も必要であまり室温を高めに設定してしまうと乾燥して喉がガラガラになってしまうことや、乾燥肌だと手が異常に乾燥し、ひび割れが起こったりして“流血騒動”に繫がることを翌朝に知ることとなる。

明日は花見と夜のイルミネーションというアバウトな計画故に、いつもとは異なりチェックアウトまでゆっくりすることができる。行く場所もほぼ決まっているためにコース確認をする必要もないために体を休めることを最優先にして寝ることにするzzz。色々あった一日ではあったがゆっくりと時間は流れて行き、翌朝を迎えることとなる。

  《続く》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
5.0
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
レンタカー スカイマーク JRローカル 私鉄 徒歩 ソラシド エア
旅行の手配内容
個別手配

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