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《2024.June》79th,THE DAY IN OKINAWAを訪ねる旅その四~本島の離島津堅島編~<br /><br />離島で朝を迎えた時、いつもならば島を離れる気持ちになれずゆっくりし過ぎて予定便に乗れなかったことも数々経験して来た私であるが、今回に限ってはどうも長居をする気になれず、朝早起きが出来たことを幸いに荷物をまとめてから即チェックアウト。そのまま徳仁港へと向かい始発の安座間港行き高速船ニューくだかⅢに乗り込んで安座間港に8:45無事到着した。これから島へと向かう観光客を尻目に駐車場へと向かい、旅の相棒WAGON Rクンに乗り込み出発準備に取りかかった。朝とはいえ既に車内はかなりの温度になっていた。先ずは室温を下げるためにエアコンフル稼働させる。しばらくしてから車内に乗り込んでナビのセットを始める。行く先々の住所や電話番号等の情報は、既にリストアップしていたためにポンポンとスマホに入力してコースを設定し、いよいよ旅4日目の行程をスタートさせる。<br /><br />最初に向かったのはすき家331号線南城店だった。沖縄旅に於いて素泊まり宿泊することは少ないために朝食を摂るための立ち寄りを考えることはまずない。しかし今回はその素泊まりでしか泊まれなかったために、朝食を摂るための立ち寄りとなった。納豆まぜのっけ定食大盛りは見た通りの食欲をそそるお料理。不満な気持ちが先に立っていたために島では食欲そのものが減退していたことの反動で、お腹が空いたという生理的欲求が勝っている。早食いが身体に良くないことは百も承知だが、常にその状態にできないのが人間だ。結果あっという間に完食し、ひと息つくために食後の一服後、いよいよ本格的な旅の行程をスタートさせる。<br /><br />先に行ってしまうと今回の沖縄は、〝本島界隈の離島訪問〟という目的のため、4泊5日の日程を取った。一島目は昨日泊まった久高島、そしてもう一島はうるま市に位置する津堅島である。こちらも離島航路利用故に船の時間を考慮せねばならない。それを念頭に置いてコースを組んでみたが上手く行くだろうか…。そんな心配が一番〝似合わない〟私故にいつも通り進んで行く。中城村の南上原郵便局で本日の旅行貯金第一局目を皮切りに、ローソン中城南上原店で一息ついた後、事前に調べた〝格安ガソリンスタンド〟のひとつであるJAおきなわの中城SSに立ち寄る。155円/Lは安い方、少しでも費用を安く上げるには事前準備が大事だと思える一時であった。次いで中城郵便局に立ち寄って、中城村の局はコンプリートした。次ぐ和仁屋簡易郵便局は北中城村に位置する。次局の北中城郵便局と合わせてこちらも北中城村をコンプリートした。<br /><br />その次は近くまで来て訪れることのなかったイオンモール沖縄ライカム。ライカムの噂は聞いてはいたが、基本イオン系のモールは広すぎて草臥れるために敬遠する傾向が私にはある。そんな気持ちも影響していたのかも知れないが、旅行貯金の名目で今回訪れることとなった。局名はそのままの〝イオンモール沖縄ライカム内郵便局〟ではあるが、やはり予想通り店内が広過ぎるために迷ってしまう。それでも何とか辿り着き、目的を達成することが出来た。さっさと苦手な場所ならば出発すればいいじゃん!っとなるのだが、せっかく来たのだから…という貧乏根性が働いてしまい、暫し店内を散策する。ちょっと購入したいものがあって向かったダイソーは別棟にある等やはり規模の大きさは半端ではない。そんな広さも相まって結局1時間半程滞在することとなってしあった。ちょっと先を急がねば…という気持ちになり、以降の滞在時間を考えながら走らねば…などと思ってしまった私であった。<br /><br />この先は市町村別ではなく、局間距離で次の目的地を決めている。沖縄高原郵便局は沖縄市に所在する。そしてmyタバコを探すために立ち寄った〝セブンイレブン沖縄高原6丁目店〟と〝ファミリーマート美里工業高校前店〟は目的地を探すルート上で見つけたコンビニであった。泡瀬郵便局も沖縄市ではある上に同じ高原の住所であったりする。ここでちょっと別用にて立ち寄ったコザ信用金庫高原支店であるが、目的はお年玉用の〝新券2000円札〟を求めるためであった。毎年6月に来沖する際にコザ信用金庫で同様のことをお願いして来た。今回も同じような考えで先に電話連絡を入れてから訪れたのだが、なんか風向きがおかしい。新券はないとのことである。この辺りのことは素人には良くはわからないのだが、来月の新紙幣発行に合わせて、在庫となっている旧紙幣の新券を、両替機やATMに詰めているという話を聞いたことがある。確かに20年以上印刷されないままの紙幣故に、そのような絶好の機会に在庫処分をしてしまおうと考えることも理解できる。時間的にも他の金融機へ行く余裕はないので、今回手に入れた流通した2000円札を取り敢えず持ち帰り、以降を考えようと思ってコザ信金高原支店を後にした。<br /><br />津堅島航路の時間の関係でそろそろ行程を畳み掛ける時間になりつつあった。平敷屋港に向かうルートにも郵便局はあるのだが、出来れば数を優先したいので明日走る予定のルートから外れた局を巡ろうと考える。沖縄市高原から最も離れた郵便局と言えばうるま市の宮城島。伊計大橋手前の集落にある上原簡易郵便局がそれに当たるためにナビをセットしすぐさま出発する。距離にして24km、30分程で到着出来そうだったので、欲を言って平安座島の平安座郵便局迄回れれば御の字と甘く考えていた。しかし田舎の怖さを忘れていた。海中道路迄は程々に飛ばしながら快走できたので時間的には余裕だと考えていた。しかし途中からおじぃ運転の軽トラがトロトロと目の前を走り出す。基本ウチナーの運転は回りを確認せずにマイペースで走る上に、ウィンカーを出さずに曲がったりする。横断歩道に歩行者がいるために停車すると、後ろから躊躇いもなく抜いていくことも当たり前だ。そんな車に近付くことの方が怖いので、ちょっとイライラしながら追尾して走って行く。案の定ウィンカー無しの左折をしたのを確認して、いつもの走り方をしながら進んで行く。こういう時には不運なことが重なって、集落内で道に迷い余計な時間を費やしてしまう。なんとか時間迄に到着出来たので急いで用件を済ませ、今来た道を戻って行く。そして海中道路手前で集落に繋がる道へと右折するのだが、平面交差と決めつけていたためにそのポイントを通過してしまい、Uターンをして戻りやっとのことで局に到着したのは16:04。ダメ元で尋ねてはみるがやっぱりダメであった。<br /><br />これ以上旅行貯金を続けることは出来ないので、ここ平安座郵便局は明日再訪することにして車へと戻り、平敷屋港を目指すことにした。途中時間的に少し余裕があったために与那城総合公園に立ち寄ってひと息入れる。港まで直ぐなのに敢えてその手前でひと息入れたのは気分転換の意味を込めたという理由が大きい。改めて車を走らせて津堅島航路の本島側拠点である平敷屋港に出航30分前に到着した。平敷屋港発津堅島行き最終便は高速船くがにで運航され17:00出発。15分弱で津堅島津堅港に到着する。訪れた令和6(2024)年6月25日は1日5便とも高速船で運航されていた。これは事前にわかってはいたのだが、6月末から新造船フェリーくがにが就航し、従来の交互運航に戻るとのことであった。まあ6月末と言っても具体的に◯日とは書いていなかったので、私が利用するのは高速船で往復になることはわかってはいた。ただ平敷屋港にはそのフェリーくがにが停泊している。そして就航日は明日6月26日だということを知る。残念ながら明日は津堅簡易郵便局に行った後に10:00津堅港発で帰らねばならないために島での滞在時間を増やすことができない。就航日に現地にいることなどまずないことであるが、帰りの飛行機の時間から逆算した結果なので致し方ない。まあ機会があれば乗ることもあるだろうとここは割り切り、高速船の往復を購入して船上の人となる。船内を見回した限り島宿泊の観光客はいない様子。あまり観光地化されていない島ではあるので、当たり前のことなのかも知れない。そうこうしているうちに高速船が浮桟橋を離れる。時計を見ると16:59、1分の早発だが都会では問題になることもこちらでは日常のことなのであろうと思いながら、波しぶきを上げながらかっ飛ぶ高速船で少しだけ海の旅を楽しむことにする。と言っても所要時間15分で津堅港に到着する。因みに到着も1分早着の17:14であった。<br /><br />津堅港(キャロットアイランドマリンターミナル)は、最終便を送り出して閑散としていた。ターミナル横には紅白の横断幕が掲げられたテントが一張りあり、祝フェリーくがに竣工・祝賀会と書かれていた。明日6月26日が式典の日=竣工日となるが、まあこんなレアな日に訪れたことにびっくりする。余裕があれば翌日フェリーで帰るのであるが後の時間的な都合で諦める。<br /><br />取り敢えず宿に荷物を置くために歩いて行くのだが場所がわからない。場所はスマホナビで確認しながら歩いて行くのだが、当該場所にそれらしい建物はない。諦めて電話をするがそれがとんでもないことに繋がるとは想像だにしていなかった。<br /><br />ともかくGoogleさんの表記ではこの辺りなのだが、宿泊施設らしい建物はない。そのため電話をして場所を確認するが、どうやら一筋ずれた場所を歩いていた様子。言われた通りの道を歩いていると、電話がかかって来た。なんだろうと電話に出ると〝宿泊って明日じゃなかったっけ?〟との聞かれてしまう。えっ?と顔から血の気が引いた私は楽天トラベルの宿泊予約記録を確認するが、やはり6月25日の宿泊予約で間違いはない。その旨を伝えるとどうやら勘違いをしていた様子。他に泊まるところがないか…等という呑気なことを言ってはいるが、そもそも宿泊予約が入っている施設ならばともかく、全く居なければ飛び込みで宿泊を受けることなどない〝離島〟という場所では調べようがない。勿論本島に帰る船があるならばまだしも最終便が出てからであればどうすることもできない。加えて沖縄離島は原則として〝野宿禁止〟であるために、私自身が条例違反を問われることになってしまう。ともかく清掃のためにスタッフさんがいるらしいとのことなので一旦宿へと向かってみる。外観の特徴を聞いていたので見つけることは出来たのだが、入ってみて関係者と会って初めて疲れがどっと出てきた私であった。<br /><br />このSKY-BLUEという施設は一棟貸しの宿泊施設であるらしい。部屋数は複数あり余裕はあるのだが、当初スタッフさんが清掃等を済ませて泊まり、翌朝帰る迄滞在する予定だったようだ。そこに明日ではなく今日だったと急に言われても迷惑な話であろう。それでも色々とお気遣い頂いてスタッフさんには文句は言えないが、離島宿では大ごとに繋がる手配ミスである。取り敢えずは荷物を置いてエアコンをガンガンつけながらしばらく涼んだ後、島内を歩いてみるために外出した。<br /><br />歩くこと数分で旧津堅島灯台に到着する。明治29(1896)年に作られた沖縄で最初の灯台である。由来書には十・十空襲で破壊とあるが、米軍の沖縄上陸に伴い軍部の命令によって破壊されたことが記録に残されている。元々は日本軍の要塞化された津堅島故に米軍侵攻の目安になりそうな物を事前に処分している。確かに津堅島では米軍の上陸戦が記録されており、240名の津堅地区隊がそれを迎え撃っている。その結果一週間程の戦いで日本軍兵士3/4が戦死している。現在では中城湾に浮かぶ小さな離島ではあるが、沖縄戦に於いてはまさに死守すべき場所であったことが伺える。そんな経緯がある中でここにはその遺構が残っている。沖縄に残る貴重な近代建築遺構のひとつであり、その存在意義は大きいものがあるとされている。同時期に作られた那覇の先原埼灯台は空襲の標的となり台座だけが残されている現状を踏まえればなおさらであろう。どうやら〝津堅島灯台〟と刻まれた〝石碑〟があるようだが、草が生い茂る時期ゆえ私には見つけることができなかった。<br /><br />日も暮れてきたので旧灯台を後にして街中へと歩いて行く。津堅島唯一のあずま商店に立ち寄って夕食を購入し、津堅簡易郵便局を目指す。勿論この時間に開いている訳はないが、明朝そこにだけ立ち寄って本島に戻るため確認しておきたかったのだ。津堅簡易郵便局前のポストと表記されたポストは、実は〝津堅簡易郵便局入口角にあるポスト〟という表記が正しいことも、現地調査をしたことから判明。わかりやすく表記することも必要ではあるが、こちらを利用する観光客にとっては如何な情報だろうとふと思ったりした私であった。<br /><br />結局出掛け始めた時間が遅かったために旧津堅島灯台だけしか行くことができなかったが、取り敢えず宿に戻って来た。別に一人で使うのには一部屋で済むので、今回はそれで今宵の寝床とする。カップ焼きそばだけを購入して来た私にスタッフさんが何かと気をかけてくれ、ヘチマとテビチの煮付けを分けて頂いたりもした。気持ちはありがたいのだが、流石に離島での〝予約間違い〟には精神的に応えた部分があり、食がどうしても進まない。カップ焼きそばだけでは持たないのも承知だが、やはり気疲れが影響すると仕方がないことも正直な気持ちである。色々な経験をされていたスタッフさんと暫く〝人生論〟を語り合った後に、今日の疲れを取ることと、明日一日頑張れるように休むことにするzzz。<br /><br />よく離島には〝招かれざる客〟は訪れることができないと言われる都市伝説的なものがある。私の場合昨日の久高島と本日の津堅島両島とも訪れることは出来たのは事実ではある。しかし両島とももう一度再訪するかと聞かれると返答に迷う。早く本島に戻りたいという気持ちになるようでは…。<br /><br />  《続く》<br />

《2024.June》79th,THE DAY IN OKINAWAを訪ねる旅その四~本島の離島津堅島編~

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2024/06/24 - 2024/06/24

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2024/06/24

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《2024.June》79th,THE DAY IN OKINAWAを訪ねる旅その四~本島の離島津堅島編~

離島で朝を迎えた時、いつもならば島を離れる気持ちになれずゆっくりし過ぎて予定便に乗れなかったことも数々経験して来た私であるが、今回に限ってはどうも長居をする気になれず、朝早起きが出来たことを幸いに荷物をまとめてから即チェックアウト。そのまま徳仁港へと向かい始発の安座間港行き高速船ニューくだかⅢに乗り込んで安座間港に8:45無事到着した。これから島へと向かう観光客を尻目に駐車場へと向かい、旅の相棒WAGON Rクンに乗り込み出発準備に取りかかった。朝とはいえ既に車内はかなりの温度になっていた。先ずは室温を下げるためにエアコンフル稼働させる。しばらくしてから車内に乗り込んでナビのセットを始める。行く先々の住所や電話番号等の情報は、既にリストアップしていたためにポンポンとスマホに入力してコースを設定し、いよいよ旅4日目の行程をスタートさせる。

最初に向かったのはすき家331号線南城店だった。沖縄旅に於いて素泊まり宿泊することは少ないために朝食を摂るための立ち寄りを考えることはまずない。しかし今回はその素泊まりでしか泊まれなかったために、朝食を摂るための立ち寄りとなった。納豆まぜのっけ定食大盛りは見た通りの食欲をそそるお料理。不満な気持ちが先に立っていたために島では食欲そのものが減退していたことの反動で、お腹が空いたという生理的欲求が勝っている。早食いが身体に良くないことは百も承知だが、常にその状態にできないのが人間だ。結果あっという間に完食し、ひと息つくために食後の一服後、いよいよ本格的な旅の行程をスタートさせる。

先に行ってしまうと今回の沖縄は、〝本島界隈の離島訪問〟という目的のため、4泊5日の日程を取った。一島目は昨日泊まった久高島、そしてもう一島はうるま市に位置する津堅島である。こちらも離島航路利用故に船の時間を考慮せねばならない。それを念頭に置いてコースを組んでみたが上手く行くだろうか…。そんな心配が一番〝似合わない〟私故にいつも通り進んで行く。中城村の南上原郵便局で本日の旅行貯金第一局目を皮切りに、ローソン中城南上原店で一息ついた後、事前に調べた〝格安ガソリンスタンド〟のひとつであるJAおきなわの中城SSに立ち寄る。155円/Lは安い方、少しでも費用を安く上げるには事前準備が大事だと思える一時であった。次いで中城郵便局に立ち寄って、中城村の局はコンプリートした。次ぐ和仁屋簡易郵便局は北中城村に位置する。次局の北中城郵便局と合わせてこちらも北中城村をコンプリートした。

その次は近くまで来て訪れることのなかったイオンモール沖縄ライカム。ライカムの噂は聞いてはいたが、基本イオン系のモールは広すぎて草臥れるために敬遠する傾向が私にはある。そんな気持ちも影響していたのかも知れないが、旅行貯金の名目で今回訪れることとなった。局名はそのままの〝イオンモール沖縄ライカム内郵便局〟ではあるが、やはり予想通り店内が広過ぎるために迷ってしまう。それでも何とか辿り着き、目的を達成することが出来た。さっさと苦手な場所ならば出発すればいいじゃん!っとなるのだが、せっかく来たのだから…という貧乏根性が働いてしまい、暫し店内を散策する。ちょっと購入したいものがあって向かったダイソーは別棟にある等やはり規模の大きさは半端ではない。そんな広さも相まって結局1時間半程滞在することとなってしあった。ちょっと先を急がねば…という気持ちになり、以降の滞在時間を考えながら走らねば…などと思ってしまった私であった。

この先は市町村別ではなく、局間距離で次の目的地を決めている。沖縄高原郵便局は沖縄市に所在する。そしてmyタバコを探すために立ち寄った〝セブンイレブン沖縄高原6丁目店〟と〝ファミリーマート美里工業高校前店〟は目的地を探すルート上で見つけたコンビニであった。泡瀬郵便局も沖縄市ではある上に同じ高原の住所であったりする。ここでちょっと別用にて立ち寄ったコザ信用金庫高原支店であるが、目的はお年玉用の〝新券2000円札〟を求めるためであった。毎年6月に来沖する際にコザ信用金庫で同様のことをお願いして来た。今回も同じような考えで先に電話連絡を入れてから訪れたのだが、なんか風向きがおかしい。新券はないとのことである。この辺りのことは素人には良くはわからないのだが、来月の新紙幣発行に合わせて、在庫となっている旧紙幣の新券を、両替機やATMに詰めているという話を聞いたことがある。確かに20年以上印刷されないままの紙幣故に、そのような絶好の機会に在庫処分をしてしまおうと考えることも理解できる。時間的にも他の金融機へ行く余裕はないので、今回手に入れた流通した2000円札を取り敢えず持ち帰り、以降を考えようと思ってコザ信金高原支店を後にした。

津堅島航路の時間の関係でそろそろ行程を畳み掛ける時間になりつつあった。平敷屋港に向かうルートにも郵便局はあるのだが、出来れば数を優先したいので明日走る予定のルートから外れた局を巡ろうと考える。沖縄市高原から最も離れた郵便局と言えばうるま市の宮城島。伊計大橋手前の集落にある上原簡易郵便局がそれに当たるためにナビをセットしすぐさま出発する。距離にして24km、30分程で到着出来そうだったので、欲を言って平安座島の平安座郵便局迄回れれば御の字と甘く考えていた。しかし田舎の怖さを忘れていた。海中道路迄は程々に飛ばしながら快走できたので時間的には余裕だと考えていた。しかし途中からおじぃ運転の軽トラがトロトロと目の前を走り出す。基本ウチナーの運転は回りを確認せずにマイペースで走る上に、ウィンカーを出さずに曲がったりする。横断歩道に歩行者がいるために停車すると、後ろから躊躇いもなく抜いていくことも当たり前だ。そんな車に近付くことの方が怖いので、ちょっとイライラしながら追尾して走って行く。案の定ウィンカー無しの左折をしたのを確認して、いつもの走り方をしながら進んで行く。こういう時には不運なことが重なって、集落内で道に迷い余計な時間を費やしてしまう。なんとか時間迄に到着出来たので急いで用件を済ませ、今来た道を戻って行く。そして海中道路手前で集落に繋がる道へと右折するのだが、平面交差と決めつけていたためにそのポイントを通過してしまい、Uターンをして戻りやっとのことで局に到着したのは16:04。ダメ元で尋ねてはみるがやっぱりダメであった。

これ以上旅行貯金を続けることは出来ないので、ここ平安座郵便局は明日再訪することにして車へと戻り、平敷屋港を目指すことにした。途中時間的に少し余裕があったために与那城総合公園に立ち寄ってひと息入れる。港まで直ぐなのに敢えてその手前でひと息入れたのは気分転換の意味を込めたという理由が大きい。改めて車を走らせて津堅島航路の本島側拠点である平敷屋港に出航30分前に到着した。平敷屋港発津堅島行き最終便は高速船くがにで運航され17:00出発。15分弱で津堅島津堅港に到着する。訪れた令和6(2024)年6月25日は1日5便とも高速船で運航されていた。これは事前にわかってはいたのだが、6月末から新造船フェリーくがにが就航し、従来の交互運航に戻るとのことであった。まあ6月末と言っても具体的に◯日とは書いていなかったので、私が利用するのは高速船で往復になることはわかってはいた。ただ平敷屋港にはそのフェリーくがにが停泊している。そして就航日は明日6月26日だということを知る。残念ながら明日は津堅簡易郵便局に行った後に10:00津堅港発で帰らねばならないために島での滞在時間を増やすことができない。就航日に現地にいることなどまずないことであるが、帰りの飛行機の時間から逆算した結果なので致し方ない。まあ機会があれば乗ることもあるだろうとここは割り切り、高速船の往復を購入して船上の人となる。船内を見回した限り島宿泊の観光客はいない様子。あまり観光地化されていない島ではあるので、当たり前のことなのかも知れない。そうこうしているうちに高速船が浮桟橋を離れる。時計を見ると16:59、1分の早発だが都会では問題になることもこちらでは日常のことなのであろうと思いながら、波しぶきを上げながらかっ飛ぶ高速船で少しだけ海の旅を楽しむことにする。と言っても所要時間15分で津堅港に到着する。因みに到着も1分早着の17:14であった。

津堅港(キャロットアイランドマリンターミナル)は、最終便を送り出して閑散としていた。ターミナル横には紅白の横断幕が掲げられたテントが一張りあり、祝フェリーくがに竣工・祝賀会と書かれていた。明日6月26日が式典の日=竣工日となるが、まあこんなレアな日に訪れたことにびっくりする。余裕があれば翌日フェリーで帰るのであるが後の時間的な都合で諦める。

取り敢えず宿に荷物を置くために歩いて行くのだが場所がわからない。場所はスマホナビで確認しながら歩いて行くのだが、当該場所にそれらしい建物はない。諦めて電話をするがそれがとんでもないことに繋がるとは想像だにしていなかった。

ともかくGoogleさんの表記ではこの辺りなのだが、宿泊施設らしい建物はない。そのため電話をして場所を確認するが、どうやら一筋ずれた場所を歩いていた様子。言われた通りの道を歩いていると、電話がかかって来た。なんだろうと電話に出ると〝宿泊って明日じゃなかったっけ?〟との聞かれてしまう。えっ?と顔から血の気が引いた私は楽天トラベルの宿泊予約記録を確認するが、やはり6月25日の宿泊予約で間違いはない。その旨を伝えるとどうやら勘違いをしていた様子。他に泊まるところがないか…等という呑気なことを言ってはいるが、そもそも宿泊予約が入っている施設ならばともかく、全く居なければ飛び込みで宿泊を受けることなどない〝離島〟という場所では調べようがない。勿論本島に帰る船があるならばまだしも最終便が出てからであればどうすることもできない。加えて沖縄離島は原則として〝野宿禁止〟であるために、私自身が条例違反を問われることになってしまう。ともかく清掃のためにスタッフさんがいるらしいとのことなので一旦宿へと向かってみる。外観の特徴を聞いていたので見つけることは出来たのだが、入ってみて関係者と会って初めて疲れがどっと出てきた私であった。

このSKY-BLUEという施設は一棟貸しの宿泊施設であるらしい。部屋数は複数あり余裕はあるのだが、当初スタッフさんが清掃等を済ませて泊まり、翌朝帰る迄滞在する予定だったようだ。そこに明日ではなく今日だったと急に言われても迷惑な話であろう。それでも色々とお気遣い頂いてスタッフさんには文句は言えないが、離島宿では大ごとに繋がる手配ミスである。取り敢えずは荷物を置いてエアコンをガンガンつけながらしばらく涼んだ後、島内を歩いてみるために外出した。

歩くこと数分で旧津堅島灯台に到着する。明治29(1896)年に作られた沖縄で最初の灯台である。由来書には十・十空襲で破壊とあるが、米軍の沖縄上陸に伴い軍部の命令によって破壊されたことが記録に残されている。元々は日本軍の要塞化された津堅島故に米軍侵攻の目安になりそうな物を事前に処分している。確かに津堅島では米軍の上陸戦が記録されており、240名の津堅地区隊がそれを迎え撃っている。その結果一週間程の戦いで日本軍兵士3/4が戦死している。現在では中城湾に浮かぶ小さな離島ではあるが、沖縄戦に於いてはまさに死守すべき場所であったことが伺える。そんな経緯がある中でここにはその遺構が残っている。沖縄に残る貴重な近代建築遺構のひとつであり、その存在意義は大きいものがあるとされている。同時期に作られた那覇の先原埼灯台は空襲の標的となり台座だけが残されている現状を踏まえればなおさらであろう。どうやら〝津堅島灯台〟と刻まれた〝石碑〟があるようだが、草が生い茂る時期ゆえ私には見つけることができなかった。

日も暮れてきたので旧灯台を後にして街中へと歩いて行く。津堅島唯一のあずま商店に立ち寄って夕食を購入し、津堅簡易郵便局を目指す。勿論この時間に開いている訳はないが、明朝そこにだけ立ち寄って本島に戻るため確認しておきたかったのだ。津堅簡易郵便局前のポストと表記されたポストは、実は〝津堅簡易郵便局入口角にあるポスト〟という表記が正しいことも、現地調査をしたことから判明。わかりやすく表記することも必要ではあるが、こちらを利用する観光客にとっては如何な情報だろうとふと思ったりした私であった。

結局出掛け始めた時間が遅かったために旧津堅島灯台だけしか行くことができなかったが、取り敢えず宿に戻って来た。別に一人で使うのには一部屋で済むので、今回はそれで今宵の寝床とする。カップ焼きそばだけを購入して来た私にスタッフさんが何かと気をかけてくれ、ヘチマとテビチの煮付けを分けて頂いたりもした。気持ちはありがたいのだが、流石に離島での〝予約間違い〟には精神的に応えた部分があり、食がどうしても進まない。カップ焼きそばだけでは持たないのも承知だが、やはり気疲れが影響すると仕方がないことも正直な気持ちである。色々な経験をされていたスタッフさんと暫く〝人生論〟を語り合った後に、今日の疲れを取ることと、明日一日頑張れるように休むことにするzzz。

よく離島には〝招かれざる客〟は訪れることができないと言われる都市伝説的なものがある。私の場合昨日の久高島と本日の津堅島両島とも訪れることは出来たのは事実ではある。しかし両島とももう一度再訪するかと聞かれると返答に迷う。早く本島に戻りたいという気持ちになるようでは…。

  《続く》

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
2.0
グルメ
3.0
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
高速・路線バス 観光バス レンタカー 自転車 JALグループ ANAグループ JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
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