2023/03/14 - 2023/03/14
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ノーーウォリーズさん
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4年ぶりの日本旅行では、北海道へ向かいます。私にとって日本のベストシーズンは冬、その理由は夏の強烈に暑いオーストラリアから一気に冬の寒い北海道で冷やされ、またこちらにはない雪の体験ができるからです。極寒・温泉・食をはじめ、スキー・スノボなどウィンタースポーツが最大の楽しみです。北海道に滞在中は、スノーボード・スノーモービル・クロスカントリースキー・スノーシューと全てを体験します。当時は2030年札幌冬季オリンピックが開催されるかもと、視察の目的もありました。
雪山遊びの後半では、旭川近郊の大雪山系へ向かいます。北海道最高峰の旭岳(標高 2291m)が聳え、日本一寒くて風が強くて天気が急変する過酷な地域です。日本で最初に紅葉する・初冠雪する旭岳として有名でしょう。しかし日本に限らず世界基準でも過酷な大雪の大自然を一般観光客でも気軽に体験できる観光地として大雪山系は希少価値があります。過酷と気軽の境目は僅か紙一重。旭岳の冬の登頂は難しく断念したので、麓でクロスカントリースキーとスノーシューを楽しみます。
- 旅行の満足度
- 4.5
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私が旅行した2023年3月にはまだ札幌はオリンピックの招致活動していて、市民の反対多数でもこのまま突き進んで札幌開催だろうと思っていました。3ヶ月前に2032年五輪開催地のブリスベンへ視察に行ったのと同じく、今回の北海道旅行は2030年札幌五輪の視察という感じでした。
しかし11月末にIOCが2030・2034年の五輪開催地の内定を出して2038年も優先開催地を決めますが、そこに札幌の名前はありません。札幌は落選が決定的となり、日本で民主主義が機能して落選おめでとうございます、と言うべきなのでしょうか。まあ北海道の雪質は素晴らしいですから、五輪ブームとは関係なくウィンタースポーツが好きな人に静かな人気が続けば良いのかと思います。
五輪開催9年前のブリスベン、世界2番目の砂の島
https://4travel.jp/travelogue/11810266 -
早朝7時の旭川駅、バス66番「いで湯号」で旭岳を目指します。1日3往復で大人片道1800円(2023年末現在)。前シーズンは1日4往復だったので減便されています。2023年ごろからバスの運転手不足が全国的に問題になっていて、旭川も影響を受けているのでしょう。この時の乗客は8人ほどで半分がアジア系のスキー観光客、僅かな観光客の為にバスを走らせてくれて感謝です。
https://www.asahikawa-denkikidou.jp/asahidaek_line/旭川駅 駅
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バスは旭川空港を経由します。周りは雪山に囲まれています。旭岳は冬の秘境のイメージがありますが、旭川空港からバスに乗り継ぎ旭岳の麓に着けるので、意外と交通の便は良いです。ジェットスターが成田から旭川まで飛んでいます。
旭川空港 空港
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山に入り高度を上げていくと、凍結した忠別湖が見られます。湖は固く凍っていてアイスウォークやアイススケートできそうですが、人の姿は見られません。平地では晴れですが、山では曇りで僅かに雪が降っています。
忠別ダム 自然・景勝地
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路面は真っ白でこれが探し求めていた北海道の冬。雪が降らない地域から来た観光客の感想です。3月中旬の北海道の平野部は雪が殆ど溶けていて冬らしい景色ではないです。まあ雪が少ないのは地元の人には良い事でしょう。
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旭岳の麓(標高 1100m)に到着です。ここは3月中旬でも完全な冬で、最高気温もマイナス。人も少なく静かな観光地です。天気が良ければ正面に旭岳が見えるはずですが、全く見えません。旭岳スキー場がありますが、今日の目的地はここではありません。
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旭岳ビジターセンターでクロスカントリースキーを借ります。レンタル料は僅か500円です。スキー板は長くて幅が狭くつま先のみブーツと固定しているのがクロスカントリースキーの特徴です。ダウンヒルスキーと比べて軽い装備です。
https://www.asahidake-vc-2291.jp/rental_goods/旭岳ビジターセンター 名所・史跡
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道路を5分ほど滑り、ラビスタ大雪山前の旭岳クロスカントリースキーコースの入口に到着。一周2.5Kmから7.5Kmの3コースがあります。
ラビスタ大雪山 宿・ホテル
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クロスカントリースキーのコースを滑ります。距離の短い2コースは大体平坦で簡単です。コースは綺麗に整地されており滑った跡が全くない自分達だけの貸切状態です。Google Mapのレビューも僅か1件、秘密の場所です。
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7.5Kmのロングコースでは急な登り降りがあります。クロスカントリースキーなら登りながら滑り落ちることはないですが、スキーをV型にして這う様に登ります。降りは逆V型を維持しながらボーゲンで降ります。初心者がこの姿勢を維持するには太腿の筋肉を使います。
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誰もいない静まり返った北海道の冬山。夏は湿地帯で雰囲気は全く違います。こんな雪山では冬の登山の装備を持ってラッセルしながら歩かなくてはいけませんが、ここではそんな大変な準備をしなくても簡単に楽しめます。最高の贅沢です。
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中間地点のカモ沼、7.5Kmのロングコースを一周します。このクロスカントリースキーコースは東川町の経営ですが、完全に採算度外視です。レンタル料500円・入場料無料(後で知ったのですが協力金1000円を任意で支払い)でお客は数人。毎日コースの整地してたら完全赤字でしょう、札幌五輪に向けた投資なのでしょうか。
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最後に道路上を滑って戻ります。道路上も雪に覆われており滑りやすいです。交通量は皆無なので安全に問題はないでしょう。北海道の人達はクロスカントリースキーで日常生活の移動したりするのでしょうか。
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昼過ぎに大雪山旭岳ロープウェイに乗ります(往復2400円)。旭岳ビジターセンターでクロスカントリースキーを返してスノーシューを借ります。差額なしで交換無料です。未圧雪の深雪ではクロスカントリースキーは難しくスノーシューの方が良いです。この時点で旭岳の山頂は雲に覆われ見えませんが、午後の天気は晴れの天気予報。
旭岳ロープウェイ 乗り物
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ロープウェイにはスキーヤーが沢山。スノーシューなどを担いでいるスキーヤーが多く、旭岳スキー場はバックカントリー志向です。普通のスキーコースもありますが中上級者向けでしょうか。
旭岳ロープウェイスキー場 スキー場
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ロープウェイから西側を振り返ります。平野部は晴れていますが山は雲に覆われています。冬の旭岳が完全に晴れるのは珍しく、天気はいつも変わります。
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ロープウェイの頂上駅(標高 1600m)に着くと、この雪山登山の警告が待っています。ネット上にも注意書きが載っているので、その一部を抜粋します。
「冬山の気象は急変します。視界不良(吹雪・濃霧・ホワイトアウト等)時は無理な行動をせず視界が晴れるのを待つ事も身の安全を守る手段の一つです。」
「安易に他の利用者の後・踏み後をついて行く行為は遭難につながる危険性がありますのでご注意ください。」
「山岳事故・救助活動にかかる費用は別途請求となります。なお、ロープウェイスタッフによるコース以外での救助活動は一切行なっておりません。」
https://www.potato.ne.jp/wakasaresort/white/index.htm
この日の午後は晴天の天気予報で悪天候の心配は要らないとの事でした。心配ならビジターセンターでココヘリという緊急時にヘリコプター救助を頼めるGPSのレンタルがあります。救助活動にかかる費用は別途請求です。 -
ロープウェイの山頂駅から旭岳は雲に覆われており見えません。実は私にとって旭岳はニセコよりもまず来たかった冬の北海道の第一候補。北海道最高峰の旭岳を冬に登頂したかったからです。私は夏の5000m峰の登頂経験はありますが、冬山は素人です。冬の旭岳の個人登山は無謀であるのは十分理解しているので、冬の旭岳登頂ツアーを検討してみます。
https://activityjapan.com/publish/plan/2185
ツアーに参加すれば安全性は上がりますが、問題は天気です。旭岳登頂ツアーは晴れの日しか登らないと書かれていて、冬の旭岳の晴天率から登頂の可能性は低そうです。もし天気が悪いと予備日等の振替ではなく麓の森歩きです。ツアー料金が高くても登頂できるなら満足ですが、高い料金払って麓歩きならとても残念です。10日前から毎日旭岳の天気予報を見ますが、冬山なので毎日予報が一転して全く安定しない。短期間で旭岳に確実に登るのは不可能と諦めます。
https://tenki.jp/leisure/1/1/4/30311/10days.html -
天気は回復して旭岳(標高 2291m)が姿を現します。北海道最高峰で日本で一番寒い場所を富士山と競います。山頂だけが白く見えないのは地獄谷の噴気孔から出る湯気の為。活発な火山活動を目の前で見られます。注意を払って噴気孔の側まで行けます。
旭岳 噴気孔 自然・景勝地
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北側に聳えるのは安足間岳(標高 2194m)。
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晴れたので姿見の池までスノーシューで歩きます。距離にして約800m、道案内の看板は無いですが踏み跡はあります。夏の周遊コースとは違い冬は最短距離を歩きます。と言うかどこでも自由に歩けます。
姿見の池周遊コース 公園・植物園
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踏み跡を外れるとスノーシューでも20cmほど沈みます。気温は昼間でもマイナスです。寒い寒い場所で冷やされて気持ち良い。
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姿見の池の展望台、写真が無いですが池は雪に覆われて見えません。反対側にはロープウェイの頂上駅がここから少し見えますが、途中では丘に隠れて見えませんし悪天候であれば当然何も見えません。そんな場合は踏み跡を辿りますが、警告されている通り全てが頂上駅に繋がっている訳ではありません。準備なしで悪天候になったら約800m先の姿見の池までも遭難のリスクあります。心配ならスノーシューツアーに参加が安全です。
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旭岳の天気は不安定でいつも変わりますが、当日の天気予報であれば精度は高いです。タイミング良く晴れてとてもラッキーです。もし本日上記の旭岳登頂ツアーに参加していたらどうなっていたのか。この時点で午後2時で、朝は曇って降雪していたからやはり不催行か?もう遅いので山頂へ登っている人の姿は見えず、姿見の池の先は踏み跡はまばらです。この先は冬山登山経験者のみの世界でしょう。
旭岳 自然・景勝地
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帰りのロープウェイで無事に下山します。冬の旭岳の難しい所は、天候不良による遭難の他に、強風が多くロープウェーが止まってしまうリスクもあります。
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大雪山系が一望できます。
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南の十勝連峰まで見えます。正に冬の北海道という景色です。
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スノーシューを返却して、近くのホテルベアモンテ旭岳温泉でリラックス。気温マイナスの雪遊びで冷えた体を温めます。
旭岳温泉 ホテルベアモンテ 宿・ホテル
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日暮れの旭岳、絶景です。
気温は急激に下がり寒くなってきます。厳寒のマイナス15度以下になると、ダイアモンドダストが現れるとか。また大雪山系を再訪する理由を見つけます。 -
夕方5時の帰りのバスでは、気温が下がり凍結した山の道路を降ります。行きと同じバスの運転手で、乗客も3名と少ないのでもう顔馴染みです。「毎日雪山での運転大変でしょう」と訊くと「毎日緊張しますが、お客様の命を預かっているので、安全運転しています」との模範解答。北海道在住のプロの運転手でも、雪山の運転は簡単では無い様です。
ニセコと旭岳にて、スノーボード・スノーボービル・クロスカントリースキー・スノーシューとウィンタースポーツを満喫しました。これらは自分の国では体験できません。札幌オリンピックが開催できなくても北海道の魅力が減る訳ではなく、ウィンタースポーツ好きには素晴らしい体験ができるでしょう。
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