海外客がいなかった頃の京都／嵐山・奥嵯峨・大原三千院

2022/05/17 - 2022/05/21

海外からの旅行客を制限していた去年の５月、京都へ4泊5日の旅に行っておりました。

国内の旅行者は復活し始めていて、祇園の辺りは修学旅行生でごった返していたものの、その他の観光スポットは激空きで、まあ見やすいというか、京都らしい京都を堪能できました。

今（2023年11月）、オーバーツーリズムのニュースを見るたびに、観光業者さんには良かったねと思う一方で、個人的には「もう京都行けねーじゃん」という残念な気持ちでいっぱいでございます。

5日間もいたとはいえ、写真はあまり撮っていないのですが、とりあえず、観光客が少なかった京都ってどんな感じか残すことにしました。

桜や紅葉の季節が人気ですが、5月の京都は緑が大変美しく、気候も厳しくないのでお勧めの季節です。


日程
１日目　羽田→伊丹空港　伊丹→京都（空港リムジンバス）
　　　　二条城観光。
２日目　嵐山、奥嵯峨、化野念仏寺、祇王寺観光。
３日目　大原三千院、寂光院、石塀小路、高台寺観光。
４日目　晴明神社、上賀茂神社、錦市場、先斗町観光。
５日目　三十三間堂観光。伊丹から羽田へ。

エリア 嵐山・嵯峨野・太秦・桂(京都)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: ANAグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

京都の拠点ホテルは「ザエディスターホテル京都二条」。二条城すぐそばのホテルです。この頃、全国割とかは実施されておりませんでしたが、それでも通常価格の２分１以下で泊まれました。

部屋は11㎡ほどと非常に狭かったですが、コーナールームで両面ガラス窓だったため、開放感があったのと、ベッド下に収納がついていたので、不便は感じませんでした。

ドアの辺りで足ぶつけそうになったけど。

ザ エディスターホテル京都二条 Comic & Books 宿・ホテル

新しく出来たホテルでしたので、設備に不満はありませんでした。

最寄りのバス停は四条堀川。地下鉄は二条城前駅です。どちらも2,3分の距離。

ベッドサイドにUSBポートや電源もあり、京都らしいアレンジがおしゃれでしたね。

湯船も最近よく見る楕円形タイプ。
入りやすいので好きです。

このホテルはロビーに漫画が1万冊ほどあって、部屋で読むことができました。

チェックイン前に二条城を見学に行きました。

ホテルから徒歩4,５分。

元離宮二条城 名所・史跡

天守閣のあたり。

お昼過ぎでしたが、全く混んでませんでしたね。

このころは、4トラベルに載せる気はなかったので、鳥とか撮って、観光スポットはあまり写真に残ってないんです。

二条城の唐門と二の丸御殿。

二条城は、徳川家康が、天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛の際の宿泊所とするため築城したものです。

今回の京都の目的は、化野念仏寺と大原三千院です。

二日目はまず、奥嵯峨の化野念仏寺を見に行きます。

ホテルから徒歩１２分くらいの二条駅からJR山陰本線で嵯峨嵐山駅まで行きます。

このあたり竹林が多いです。

野宮神社。
縁結びで知られているせいか、若い方が多かったです。

野宮神社 寺・神社・教会

竹林、綺麗でした。

そして人が少ない。嵐山竹林の小径。

嵐山 竹林の小径 自然・景勝地

竹林の小径からトロッコ嵐山駅を通り過ぎて小倉池へ。

小倉池 自然・景勝地

右に曲がっておぐら茶屋を通り過ぎます。

おぐら茶屋 グルメ・レストラン

平安時代はこのあたりは「僻地」みたいなものでしたが、今はのんびりした景色が広がっています。

５月でしたが、深緑の中に色づいている木が。

愛宕街道のあたりですね。

鳥居本の伝統的な建築物が立ち並ぶあたり。

嵯峨鳥居本 名所・史跡

化野念仏寺に着きました。

ここまでぶらぶら歩いて４０分程です。
景色が良いので、あまり疲れは感じません。

化野念仏寺 西院の河原 寺・神社・教会

寺伝に寄ればはじめ弘法大師が開創され、法然上人の常念仏道場となり、後に今の浄土宗のお寺になりました。

午前中のため、人がおりません。

門をくぐったあたり。

西院の河原。
あだしの一帯は風葬地だったそうで、これはそれら無縁仏のための石塔。

化野念仏寺 西院の河原 寺・神社・教会

鐘楼。
ちょうど鐘が撞かれていて、いいかんじに鳴り渡っていました。

はじめ写真で見たときは怖いかなと思ったのですが、実際に行ってみると全然そんなことはなくて、ただひたすら静寂、無、でした。

念仏寺にも竹林の小径があります。

緑がきれいで不思議な感覚に満たされているお寺でした。

お昼の時刻なので、ランチのお店を探します。

なんとなくいい感じだったのでここに決めました。

泉仙 嵯峨野店。精進料理のお店です。

泉仙 嵯峨野店 グルメ・レストラン

私、年取ってからそれほど外食の味に感動しなくなったのですが、ここのお料理の味付けは絶品でした。素材を生かしつつも、京らしい味付けで、大変おいしゅうございました。

しかし、こんな低カロリーの食事をしていても、外食すると太り続けるのですよ。

ランチ後、奥嵯峨が気に入ったので、少しわき道に入って散策しました。

なんとなく歩いていて行き当たった後龜山天皇 嵯峨小倉陵。

次は悲恋の尼寺・祇王寺に行きました。

祇王寺 寺・神社・教会

平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が、寵愛を失ったあと入寺したそうです。
写真は草庵。

どこもかしこも絵になるお寺です。

苔庭の一画。

苔庭。
この緑たるやーー。

竹林もありました。

草庵の控えの間にある吉野窓。

祇王寺から嵐山駅に戻る途中、見事に人がいなかったお昼過ぎの竹林の小径。

今、ここは観光客でごった返していますよね。

三日目は大原の三千院に行きました。

二条城前駅から地下鉄で三条までいって、そこから17号系統のバスに乗ります。このバス、鴨川沿いを北上するのですが、出町柳あたりまで地元民で混んでいました。

写真はバス停の辺りから撮った鴨川。

鴨川 自然・景勝地

大原バス停から信号を渡って坂道を登ります。
三千院は山の中にあるので、ずっと坂道です。

着きました。京都～大原三千院。

写真は御殿門。

三千院 寺・神社・教会

三千院は最澄が延暦寺に構えた円融房を起源に持ち、その後移転を繰り返して大原の里に来てから三千院と呼ばれるようになりました。

数多くの文化財もありますが、何よりも庭園が有名です。
円融房、客殿、宸殿を通ってお庭にでます。

客殿からの眺め。

池泉回遊式庭園・有清園。

水がきれい。

万緑叢中紅一点。

王安石の詩の一節が頭を過ります。

金色不動堂への階段。

緑をバックに弁財天。

三千院はわらべ地蔵が有名ですね。

わらべ地蔵は、石彫刻家の杉村孝氏の作品です。

首だけだけど、なんかユーモラス。

わらべ地蔵のほかにもお地蔵さんが至る所にいらっしゃいます。

津川沿いの道の端にお地蔵さんたちが並んでいます。

表情がなんとも言えない味があります。
猫を抱っこしている！

頭に鳥乗せている！

苔むしすぎて、目しかわからん。

なんか色々抱えている。

いつも思うのですが、これ作った人って、どんな人だったんだろう？

首を傾げて何思う。

津川沿いに安置されているお地蔵さん群も可愛いです。

三千院の緑も美しかった。

ランチは三千院から坂道を下ったところにある「志野　松門」。

志野 松門 グルメ・レストラン

水車とかもあっていい雰囲気です。

なるべく野菜が多いメニューにしたのですが、ボリュームありました。
庭園を眺めながらいただきました。

次は、大原バス停を挟んで反対側にある寂光院へ向かいました。

寂光院参道。

寂光院は聖徳太子の建立と伝わっています。
平家滅亡後に建礼門院が一族を弔った寺として有名です。

寂光院 寺・神社・教会

心字池を中心とした庭園。
『平家物語』で建礼門院が後白河法皇と対面した場所。

今は昔の物語に思いを馳せながら、大原の里を歩きました。

山々の緑はきっと昔と同じでしょう。

午後は、ずっと行きたかった高台寺へ。
近くにある石塀小路から歩いていきます。

観光客に向けてうるさくしないようにという注意書きがありましたが、去年の５月は静かでした（たぶん今年はうるさい）。

ねねの道へ続きます。

ねねの道から撮った石塀小路。

石塀小路 名所・史跡

高台寺は豊臣秀吉の正室である北政所（ねね）が建立したお寺。

祇王、建礼門院、ねねと、女性にまつわる場所を無意識に選んでいた。

高台寺 寺・神社・教会

方丈と庭園。

開山堂と霊屋をつなぐ臥龍廊。

臥龍廊の階段部分。中に入れるのは期間限定です。

傘亭。

時雨亭。

この日の観光はこれでおしまい。

ねねの道あたりはそこそこ観光客いましたが、激混みというほどではありませんでした。

四日目はどこに行こうか迷ったのですが、とりあえずホテルから近かった晴明神社へ。

晴明神社 寺・神社・教会

五芒星がそれっぽい。

数十年前に夢枕獏が安倍晴明を格好良く描いてから、すっかり最強の陰陽師キャラとして定着しました。

実際は、平安時代の陰陽寮は暦を作るのが主な仕事で、数学の知識があったから、ちょっと神がかった人たちに見えたんでしょうね。

それに藤原道長のころは、晴明、80歳のじーちゃんだよ。

晴明神社から北上して上賀茂神社へ。
思ってたより広大な敷地で、ふるーい神社でした。

賀茂別雷神社(上賀茂神社) 寺・神社・教会

御祭神は賀茂別雷命。神武天皇の御代にご降臨され、天武天皇の時代677年に社殿が建立されました。

本殿。

上賀茂神社は最初は観光の予定はなく、グーグルマップみてなんとなく見学したのですが、京都でもかなり古い神社ということで、パワーがありました。
確実にパワースポット。

お昼ご飯をどこで食べようか。昨日、大原で通り過ぎた「来麟」というレストランが気になって、また大原に行きました。ご飯食べに。

生憎、タイミングが悪くて30分以上待った。

野菜中心のおばんざい屋さんで、とても美味しかったです。

ご飯食べたあとは、腹ごなしに大原を散歩してから、錦市場へ。

錦市場入口。

錦市場 名所・史跡

さすがに混んでいますが、でも普通の混み具合。

錦天満宮。

錦天満宮 寺・神社・教会

こういうの見ると、関西っぽいなと思います。

錦市場から東へ行くと、先斗町があります。

先斗町 名所・史跡

先斗町は京都五花街として祇園と並んで有名ですね。

そのせいか、観光客が多かったです。
京都で一番観光客が多いのは祇園あたりじゃないでしょうか。

町自体は風情あるんですがね。

ちなみに「先斗町」は行政上の地名ではないです。

先斗町は観光客が多くて興ざめしたので、四条大橋を渡って宮川町へ向かいます。

四条大橋 名所・史跡

宮川町通り。

ここも五花街のひとつなんですが、観光客いないんですよねー。なぜか。

宮川町通 名所・史跡

そして、夕方は必ず舞妓さんや芸妓さんに会えます。
夜の9-10時頃、お座敷が終わるころも雰囲気いい通りです。

宮川町通 名所・史跡

最終日は、気になっていたホテルの朝食のお弁当（前日までの注文制）を食べました。

朝からこんなに食べることはめったにないです（少ないと文句言う人がいて驚いた）。

最後の観光場所、三十三間堂。

一度、京都駅に寄って、ロッカーにスーツケースを預けてから、バスで向かったのですが、京都駅の祇園方面行きのバス停が大行列！　
去年の5月ですから、国内の観光客です。
国内だけでこうなのだから、今年の京都駅バスターミナルは、さぞや阿鼻叫喚地獄だろうなあ。

まあ、祇園周辺の京都観光は、今後は避けた方が良いということでしょう。

三十三間堂(蓮華王院) 寺・神社・教会

伊丹空港駅のリムジンバスの時間まで、京都駅のポルタで暇つぶし。

「よーじやカフェポルタ店」カップスイーツ「ミルクティー」。

よーじやカフェ お茶のクレープ 京都駅前地下街ポルタ店 グルメ・レストラン

伊丹空港のクレカラウンジ「オーサカ」
このラウンジは喫煙ルームがあった。

京都は新幹線のほうが便利ですが、LCC飛行機とリムジンバス使ったほうが安いですよね。
私はコロナで使えなかったANAのマイルが溜まっていたので、それを使って行きました。

京都は何度でも訪れたい古都ですが、オーバーツーリズムがなんとかならないか問題です。
今年いらした海外客で「人が多すぎて想像と違ってがっかり」という感想の方もいらしたのが残念です。

ラウンジオーサカ 空港ラウンジ