【島旅2023夏 12】南大東島ぐるっと一周チャリ散歩 & 島の居酒屋巡り

2023/08/11 - 2023/08/17

南大東島は周囲約20km(海岸線)、南北約6.5km、東西約5.5km。
それほど大きい島ではないけれど、歩きで回るのはちとしんどい。で、1日チャリを借りました。車やスクーターも借りれますがやっぱチャリじゃないと意味がない。
そして“へき地”のわりには飲み屋が充実。娯楽がほぼない島なので逆に多いのかな。すべての店は行けませんので、私の行った何軒かをご紹介いたします。

エリア 北大東・南大東島(沖縄)

島一番のホテル「ホテルよしざと」でチャリをレンタル。1日1000円。かなりボロい。このチャリで島一周します。

ホテルよしざと 宿・ホテル

まず、町からも近い島の南西側にある「塩屋海岸」へ。

おおーっ、なんか雰囲気がいい。

展望台。

海が青ーい！
これこそが南大東島の見どころです。

この日は波が高め。海岸に打ちつける波に圧倒されます。

この先には岩盤をくり抜いた人工的な“プール”があるのですが…

塩屋プール ビーチ

これじゃあ無理。近寄ることもできません。

ちなみに別の日。宿から比較的近いんで(2.2km)、散歩で来てました。この日はプール日和。

わおーっ。穏やか～。水深は太ももくらい。
南大東島にはビーチはないので島民の方々が海で泳げるようにと作られたプールです。

さらに別の日。スキューバの練習をしてる方も…。

塩屋海岸楽しいです。

北上、時計回りに一周します。

島あるある。
道端には朽ちた自動車や…

トラクターが放置されている。

西港。
南大東島の青い海を見たい方は西港がおすすめです。もっと青い海を見たい方は1つ前の旅行記をご覧下さい。

西港 (南大東港 西地区) 名所・史跡

続いて「夕日の広場」。　
こんな真っ昼間に来ても意味はありませんが…

夕日の広場 自然・景勝地

眺めはいいです。

チャリだから楽しい道もある。

続いて「南大東漁港」。実は南大東島にもちゃんと堤防に囲まれた港があるのです。
南大東島は火山の頂上にできた“隆起環礁”という独特の地形。急激に水深が深くなるため海岸線から海に向かって構造物が造れない。そのため海岸線の内側を掘るという超超超大工事になっちゃうんです。なので漁港サイズが限界。

南大東漁港 名所・史跡

そんな工事の様子が写真パネルで紹介されています。
この何倍もの工事をすれば「だいとう」のような大型の貨客船が入れる港が造れるんでしょうが、そんな未来はあるんでしょうか。そうなったらクレーンに吊られたカゴで上陸もなくなりますが…。

少し内陸へ。島の中心部に点在する池の1つ「大池」。
マングローブの一種であるオヒルギ群落があります。

大池とオヒルギ群落 自然・景勝地

木製の遊歩道で水際まで行けます。
池に群生するマングローブはとても珍しく、国指定天然記念物にも指定されています。
実は島内の池は地中で海と繋がっていて言わば汽水域。潮位に合わせて水面も上下するようです。

展望台もありますが…

大池展望台 名所・史跡

うーん、肝心の大池はチラッ程度。　

こちら側のが眺めがいい！

私が上陸した北港。南大東島の北端です。

普段は寂しい港です。

続いて「バリバリ岩」へ。

バリバリ岩 公園・植物園

南大東島はフィリピン海プレートに乗っており、年間7～8cmほど沖縄本島方面に移動しているという。島には地殻変動により3つに分断されるような力が働いており、それが見れるのがこのバリバリ岩。引き裂かれた岩です。

チャリが漕ぎにくい…。ギアも一部しか使えず、ギア比も悪いのでなかなか進まない。自宅のマイチャリより倍は疲れる。まだ半分も回ってないのに結構バテてます。

続いては「本場海岸」へ。
ここも岩をくり抜いたプールがあります。

本場海岸 自然・景勝地

うわーっ、すごい波。
それにしてもきれいな海だなぁ。プールは水没中です。

ここで昼めし休憩。商店で買ってきたおにぎりとパンを食べます。
この海岸超おすすめです。何時間でも見ていられます。

島の東海岸を南下中。

やって来たのは「南大東空港」。
私は船での往復を企んでいるのでお世話になることはないなと思い、見学に来た次第です。

南大東空港 空港

フロアはこれがすべて。

一応、送迎デッキへ。柵がじゃま。高さ半分でいいんじゃない？
空港では特に“収穫”なし。

さらに南下。
もう、バテました。暑いし。

そしてやって来たのが、「海軍棒プール」。
かつて、この島を調査した大日本帝国海軍が建てた標木が名前の由来となっています。

海軍棒プール 自然・景勝地

眺めも素晴らしい。

いやー、ここもダイナミックなプールやな。

ざわわな景色大好きです。

島内数カ所にはかつてサトウキビの運搬に使用されていた「シュガートレイン」の軌道が残されています。ちなみにですが「ふるさと文化センター」横の広場にはそのシュガートレインの車両が展示されています。

さぁ、ラストスポット「日の丸展望台」です。島内の一番の高台に建っています。

日の丸展望台 名所・史跡

うわーっ、島全体が一望。
南大東島は“縁の高いお盆”を海に浮かべたような形をしています。それがよくわかる。
正確には島一周ではありませんが、ほぼ一周。バテました。
このコース、原チャか車でサクッと回るだけなら半日あれば十分だと思います。

別の日。
旧南大東空港へ。かつての旅客ターミナルの建物が残されています。

現在は「グレイスラム」という会社が利用しています。

株式会社グレイス ラム 専門店

じゃーん。“ラム”とは酒のラム、サトウキビから作られる酒です。
かつての空港の面影多数…。イケてます。

こんな案内板も…。

酒飲みの端くれとしては手ぶらで帰るわけにはいきません。試飲しちゃったし。

で、「COR COR 赤」を購入。720ml、40%、お値段税込2700円也。
私にとってはかなりの高級酒。思い出込みで奮発しちゃいました。

しかーし、後日「与儀商店」で2300円で売られているのを発見…。あゝ…
こんなことある？いったいどないなっとんねん。(T_T)

南大東島の名物料理と言えば、「大東そば」と「大東寿司」。その2つが両方食べられちゃうのがこの「大東そば いちごいちえ」。店名が変わったようです。

大東そば 伊佐商店 グルメ・レストラン

メニューの一部。

もちろん、「大東そば・大東寿司セット」(1100円)をチョイス。
どちらもうまい！
とうもろこしも島の名物ですが、島産かどうかは未確認。おそらく手作りのコーヒーゼリーもおいしかった。

夜は居酒屋にチェンジ。

メニューも変わります。
少し離れた場所にあった「ガーデンテラス いちごいちえ」は同じおかあさんがやってた店です(今は廃業)。おそらくその時のメニュー。

「ヒラミそば」(800円)をいただきます。生中は500円。
麺は大東そばかパスタか選べます。もちろん大東そばをチョイス。ヒラミ貝のボンゴレ風とでもいいましょうか。コリコリして磯の味がする。そばなのにおつまみにもなる、酒飲みにはたまらない一品です。

「居酒屋 ちょうちん」。

店内。

“本日のおすすめ”から選べば間違いなし。これ全国共通。

私はカウンターで一杯。そして珍しそうな「ナワキリバター焼」(1100円)をオーダー。生中は550円。
ナワキリとは縄を切るような尖った口と鋭い歯、グロテスクな顔持つ深海魚。市場にはあまり出回らないようです。少々脂っぽいですが、ビールによく合います。やっぱり肉より魚がいい！

続いて「ろくさん」。ここは雰囲気よさげだけど、常連御用達っぽいので入りづらいなぁと思っていたら、ここの奥さんが同じ宿に住んでいるおばあちゃんの知り合いだということが判明。おばあちゃんの勧めもあり、安心して入店。

店内。狭いです。

まずは一杯。生中500円。

メニューの一部。

宿のおばあちゃんからこの店の奥さんは中国出身と聞いていたので、条件反射的に餃子(600円)をオーダー

そして、ネットで絶賛されていた「サバ寿司」。うんまい。

なんかまだ食べたい…。本場の味を期待して「チャーハン」(700円)！
しかーし、これはあかん。自分で家で作るチャーハンのがずっとうまい…
店の奥さん中国出身なんだけど、料理作ってんのご主人なんだよね。というオチでした。

「ろくさん」の前は飲み屋通り。
居酒屋、スナック、小料理屋などが数軒並んでいます。

パチスロ店なんかもありまーす。
入口のガラス越しにカシャリ。

そして、南大東島一の“収穫”と言ってもいいのが、この「ビアガーデン 乱美(らんび)」。「Aコープ」のすぐ裏です。17:00オープン。

開放感があって入りやすい。それに気取らない感じがいい。

壁にはかわいらしい絵が描かれているのですが、これはヤバいって。モザイクかけたので決して分からないと思いますが。こういうのにうるさい、あの“ネズミの国”ですよ。バレたらとんでもないことになるかも…w

注目すべきはこっち。来店者のサインの中には、水木しげる、スター錦野旦、藤井フミヤなどなど…。

なんと藤井兄弟と女将さんの3ショットの写真もありました。

さて、メニューですが、なかなかリーズナブル～。

はい、本日のおすすめ。

「刺身」(800円)と冷え冷えの生！(500円)。凍ったグラスが素晴らしい！最初の一杯は無料の“お通し”が付いてきます。これまた素晴らしい！

「ポチギチーズ」(500円)。ポチギとは沖縄で売られているピリ辛のソーセージ。チーズたっぷりでうれしい。ちなみにこの日の“お通し”はパパイヤの漬物。うまーい。
※料理の写真は3日訪れた中の抜粋です。

「魚のフギいため」(500円)。
“フギ”とは内臓のこと。マグロの胃袋なんかです。これまたビールに合うんだな。

ある日はゴーヤーチャンプルー(500円)。
この店いいなー。軽く一杯やるには最高の店です。

帰り際にバナナなんかもくれたりします。どんだけサービスいいんだよ。この店いいなー。
旅先に1軒でもいい飲み屋があると、それだけでその町の印象が変わるんです。いいとこだなーってなります。私には観光地がなくてもいい飲み屋があればいいんです。

さて次は北大東島なんですが、那覇から出港する船が1日延期になり、北大東島に渡る船も1日ずれることに。よって南大東島5泊の予定が6泊になりました。まっ楽しいからいいか。
しかし、この時は知る由もありませんでしたが、この後南北大東島を船で往復するという大変さを思い知らされることになるのでした。
(続く…)