2023/09/03 - 2023/09/04
364位(同エリア419件中)
れむさん
青函トンネル記念館を訪れ、トロッコで地下坑道へ。トンネル見学の後は、龍飛崎から津軽半島を東回りで帰路につき、この日は弘前に宿泊。
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階段国道を登って再び上の台地へ戻る。階段国道降り口付近から更に上に登る階段があり、階段村道と書かれている。階段国道があれば、階段村道もあるらしい。
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階段村道を登っていくと、上部に見える灯台にたどり着く。龍飛埼灯台で昭和7年に点灯とある。
小さな灯台で中に入ることはできないが、建物そばまでは行くことができる。岬のシンボル的存在に思うのだが、車でアクセスする展望台からは少しばかり離れているためか、訪れる人も全然いなかった。 -
灯台の先に、龍飛崎の札の立つ小さな広場。こちらも全然人はいないが、ここが龍飛崎ということでよいのだろうか。
天気は穏やかではあるものの、風がそれなりにある。それが心地よいが、冬になればその荒々しさは桁違いなのだろうか。 -
北を見渡せば、津軽海峡の向こうに北海道がくっきりと見える。津軽海峡というとこれまた荒々しさをイメージするが、少なくともここから見る限り、今日の海は穏やかそうだ。
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龍飛崎の台地から少しばかり下ったところにある、青函トンネル記念館に向かう。
記念館の近くに天然のサルが二匹ほどいてこちらを警戒していた。車内から撮ったのだが車のすぐそば。これが車外だったら結構怖いだろう。
その後帰り道でも道の真ん中にサルを見かけた。結構多く生息しているのだろうか。 -
こちらが青函トンネル記念館。道の駅と併設のようだが、龍飛崎から少し下った目立たないところに位置しているためか、人手も少なく、あまり営業している雰囲気がない。やっているのが心配になったが少なくとも記念館はオープンしていた。
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記念館見学と体験坑道見学との2つがあり、体験坑道見学はツアー形式で30分おきくらいに出ている。
こちらのトロッコに乗ってトンネル内の坑道まで下るもので、チケット購入時、あと3分で出るということなので、すぐにトロッコに乗り込み、体験坑道から見学スタート。 -
斜行式ケーブルカーなので車内も斜めになっている。坑道への扉が開いてケーブルカーが動きだす。暗い坑道を7分かけて下まで降りる。
実はこのケーブルカーは以前に一度乗ったことがある。今から20年以上前だがまだ龍飛海底駅があったとき、青森から函館に行く際に途中下車した。そのときにやはり体験坑道ツアーがあり、龍飛海底駅から地上を往復する形で乗ったことがある。
今回は地上から海底を往復する形での体験である。 -
海面下140メートル、体験坑道駅に到着。龍飛崎から降りてきたのだから当たり前だが、地上は陸と海との境目部分付近である。
おそらく20年以上前の時にはここから乗車したものと思うが、さすがに記憶にはなく、この後の坑道含めて改めて初心に帰って見学する。 -
体験坑道駅からガイドの方に従う形で坑道内を移動。
今は駅自体は閉鎖されているものの、この先龍飛海底駅に繋がっていて、すぐそのあたりに青函トンネル本坑が掘られており北海道新幹線が通っているわけだ。
全体的に濡れていてところどころ水が流れているが、これは海水で、今も相当の海水が流れ込んでおり常時排水して海に戻しているのだという。 -
坑道内には当時の工事の様子などが再現され、音声解説も交えながら学ぶことができる。工事中には度重なる出水事故か起きたが、そうした様子や、掘削技術の進歩などを解説している。
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坑道見学後は再びケーブルカーに乗って地上に戻る。やはり海底というのは心が落ち着かない世界で、いまここで何かあったらどうしようと思ってしまう。なので地上に戻るとホッとする。
続けて記念館の見学。何度か見たことのある、海峡の映画のポスターが貼られている。 -
記念館のほうは1階が吹き抜けの展示室、2階が主に映像シアターとなっているが、展示では龍飛海底駅がまだあることになっており、シアターで映写されていた映像もまだ新幹線が走る前の頃のもので、全体的にあまりアップデートできていない感がちょっとある。
場所柄そこまでお客さんが多くないということもあるし、クラウドファンディングなども出ていたので、資金不足という点もあるかもしれない。
トンネル工事自体は過去の話でも、今も相当の海水処理や塩水による劣化対策などトンネル維持という点では多くのタスクがあるし、今後新幹線が札幌延伸すれば大動脈となると思われるので、もう少しスポットがあたれば良いと思うのだが。 -
トンネル工事の際のボーリング掘削時に吸い込まれて出てきてしまった魚が剥製で展示されている。
実際に工事に携わった人に話を聞いたことがあり、誤って海まで掘ってしまって魚が出てきたという話を聞いて本当かと思ったが、その魚が展示されているとは知らなかった。しかし海までつながってしまっては際限なく水が流れてきてしまうだろうが、よく止水したものだと思う。 -
午後5時、青函トンネル記念館見学を終えて再び外へ。地上はまさに北の果てであり閑散としているが、このはるか下に海を越えて北海道まで繋がる長大トンネルがあると思うと、そのアンバランスさが何か不思議な感じである。
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車で再度、高台の上の灯台付近へ。先ほど歩いて灯台に行った時には行かなかった、奥の方の展望台に行ってみる。
たつみ橋という、道路の上をわたる橋がかかっていた。なるほど、龍飛とは龍が飛ぶと書くので、そのあたりから来ているのだろう。
橋の向こうは簡単な広場だがやや荒れ果てていて、軽く一周して戻った。 -
改めて、津軽海峡冬景色の歌碑の高台から、メロディーを聴きつつ、眼下の竜飛集落とその先、海の向こうの北海道を見遣る。「風の音が胸をゆする泣けとばかりに」の歌詞のとおり、夕方の風が哀愁を奏でていた。
本州から見るとこの地は歌にあるとおりまさに北のはずれなのだが、一方で北海道から見ればここは本土との接点であり、まさに青函トンネルがそれをつないでいるのである。
北の果ての哀愁と、海の向こうに見える北海道への起点の地、更に海の下にもその道があるということと、いろいろな思いを抱かせる不思議な地であるなと思う。 -
車で坂道を降りて階段国道下の集落地区へ再度向かい、先端の小さな橋を渡って対岸の帯島というところに行ってみた。小さな港と小さなお堂、あとは大きな岩山があるだけの小さな島。
港で海の水に手をつけてみたが、津軽海峡とはいえこの時期は冷たくはなく、思ったより温かいな、という感触だった。 -
弁財天を祀っている小さなお堂は修繕中。扉が閉じられていて中は見られない。
夕方5時を過ぎてだいぶ日も傾いて来た。宿泊は弘前で、2時間以上はかかるのでそろそろ帰路に着くことにする。 -
来る時と同じ半島西を走る国道339号竜泊ラインを走ったほうが少し早いし日本海に沈む夕日も見られそうだが、何となく同じ道を戻るのもつまらないし、半島東も海沿いに走れるようなので、夕日は見られないかもしれないが、東回りで帰ることにした。
階段国道下部から続く339号を東に走ると、いつの間にか339号は終わり国道280号になる。そのまま海沿いを走り、途中、鋳釜崎というところで多くの車が止まっていたので立ち寄ってみる。 -
キャンプ場のようで、止まっている車はキャンプ客のものだった。高台の芝生で多くの人たちがキャンプを楽しんでいる。
既に空は黄金色になっているが、日が沈むまではもう少しありそうなので、更に車で海沿いに走る。 -
鋳釜崎からもう数キロ東に行くと、ガイドブックにも載っている高野崎というところに着いた。
こちらも芝生になっていて、駐車場近くは皆、テントを張ってキャンプを楽しんでいる。奥の方へ芝生の広場を少し下ると、人気がなくなり、赤と白の灯台がどんと立つ。 -
灯台のそばから、海岸の方へ降りていく階段が続いている。その先には朱色の橋が2本かかり、岩場へと続いている。
日暮れどきで、かつ海まで降りて戻ってくるのもやや大変ではあるが、そこまで長い道のりでもないので降りてみることにした。 -
降りてみれば、ものの2、3分で降りることができてそこまで大変ではなかった。
夕暮どきの津軽海峡、荒れているというわけではなくこんなものなのだろうが、やはり先ほどの港のおだやかな海とは異なり、足下には波が打ち付けそれなりの迫力がある。 -
1つ目の橋は渡ったが、満潮なのか、2つ目の橋への道は波が洗っており、濡れずには進めそうにもない。その先では釣りをしている人がいて、大丈夫なのかとも思ったが、自分はここで引き返すことにした。
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灯台付近の高台に戻ると、ちょうど日が沈むところだった。微妙に龍飛崎にかかっており海に沈む夕日ではなかったが、龍飛崎に沈む夕日というのもそれはそれで感慨深い風景だ。
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その後、日が暮れ一路、弘前へ。2時間弱の道のりで弘前には8時頃に到着。
これまで車の運転でお酒が飲めなかったので、ホテルにチェックイン後、夜の弘前の街に徒歩で繰り出すが、コロナもあってなのか、土手町付近もしっかりと食事ができるところは割と店の閉まるのが早い。
田酒ありますという看板が出ていたので、前情報なしだが、彦十という飲み屋に飛び込みで入ってみた。 -
2000円のおすすめセットというのを頼んで、サーモンの刺身、げそ天、焼き鳥2本。お酒は田酒と、弘前の三浦酒造という酒蔵で作られている豊盃という銘酒。
田酒は言わずと知れた銘酒だが、豊盃というのはあまり認識がなかった。こちらでは値段は豊盃のほうが高いという。飲んでみると非常にすっきりとした、上品な日本酒である。どっしりとした田酒とは対極にあるような味わいで、これはまた美味しい。 -
弘前といえば、じょっぱりである。久しく来ていなかったが、弘前自体は何度も来たことがあり、じょっぱりは地酒として何度も呑んでいた。
ところがなんと、じょっぱり、終売になるという。もう生産は終わっていてこちらの瓶がもう残りわずかとか。全く想定していなかったが、それを聞けば呑まないわけにはいかない。相変わらず弘前らしいというか、野暮ったいがそれが魅力的でもある酒である。
じょっぱりは終売だが、醸造元の六花酒造という酒蔵自体は健在なようなので、また次の銘酒に期待したい。 -
酔い覚ましも兼ねて弘前公園内を散策する。日中は有料となる天守閣だが、夜間は無料開放しているようですぐそばまで行くことができた。
先ほどのお店の人の話によると、天守閣はもともと五層だったのが、落雷による火災で一部焼失してしまったため三層になっているらしい。
中には入れないが、ライトアップもされて夜ならではの勇壮さを醸し出している。 -
簡素な外堀ではあるが、水を張って何とも言えない美しさを醸し出す。こうした素朴さが弘前の町らしいというか、よいところである。
飲み屋のマスターは、こんな小さな弘前城と言われていたが、それが弘前のよいところであり、数少ない江戸時代からの現存天守閣であり、隠れた資源なのだろう。
そんな弘前市内や周辺を、明日は改めて巡ってみることする。
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旅行記グループ 2023年9月 津軽・弘前ひとり旅
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