2023/09/05 - 2023/09/06
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たっくん&ゆうすけさん
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ウェスティン都ホテル京都のアフタヌーンティー,美濃吉本店 竹茂楼, モリタ屋 四条猪熊本店と, 青蓮院門跡,金地院,南禅寺の3つの庭園の旅行記です。非番の日のM君と合流して,宿泊は『南禅寺参道 菊水』の102 SPA SUITE。2023年6月8日にオープンしたばかりの新客室です。
まずは『南禅寺参道 菊水』102 SPA SUITE を動画でどうぞ。
https://youtu.be/fsrgVmN0KH8
宿泊料金は一休で,193,325円(1泊2名利用,朝食付,ポイント即時利用,京都市宿泊税2,000円別途)でした。7日前からキャンセル料がかかってきます。因みに,フレンチの夕食の付いたプランは 205,865円,和食の夕食の付いたプランは 209,000円でした。
旅行記の構成は以下の通り。()内は写真の枚数。
【青蓮院門跡】(5)
【菓匠 清閑院 京都本店】(2)
【ウェスティン都ホテル京都のアフタヌーンティー】(8)
【金地院】(8)
【對龍山荘庭園】(3)
★【南禅寺参道 菊水 / スパスイート102】(23)
【美濃吉 竹茂楼】(22)
★【南禅寺参道 菊水 / 朝食】(5)
【南禅寺】(2)+動画
【琵琶湖疎水】(4)
【モリタ屋 四条猪熊本店】(3)
表紙写真は,南禅寺参道 菊水の 102 スパスイート「ゆ処」。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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【青蓮院門跡/相阿弥の庭】
http://www.shorenin.com/
2023年9月5日午前10時過ぎ,京都市営地下鉄・東西線・東山駅から三条通りを東へ,神宮道を右へ折れると程なく青蓮院門跡 (しょうれんいん もんぜき)に到着します。このあたりは京への出入り口のひとつ,「粟田口」の地名が残っています。
青蓮院は,皇族や公家が住職を務めた天台宗の門跡寺院です。渡り廊下で繋がっている華頂殿,小御所,本堂(熾盛光堂,しじょうこうどう),宸殿(しんでん)などの建物を見学できますが,残念ながら華頂殿以外での室内の写真撮影は禁止されています。宸殿では,重要文化財の『浜松図』を見ることができました。
●重要文化財『金地著色浜松図』[時代:江戸] 1924(大正13)年,重文指定
写真は華頂殿(客殿,白書院)の床の間と床脇。付書院や縁側からは「相阿弥の庭」を望みます。青蓮院門跡 寺・神社・教会
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華頂殿の縁側から望む庭園。室町時代の相阿弥の作と伝えられます。
青蓮院門跡 寺・神社・教会
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龍心池を中心とする池泉回遊式の庭園で,洗心滝があり、池には石橋の跨龍橋が架かっています。
青蓮院門跡 寺・神社・教会
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龍心池の中央の大石は,「沐浴する龍の背の水面にみゆるが如し」といわれます。
青蓮院門跡 寺・神社・教会
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写真は,2002年3月30日,夜間特別拝観にて撮影した竹林。
青蓮院門跡は,『青蓮院旧仮御所』として国の史跡に指定されています。
●史跡『青蓮院旧仮御所』 1942(昭和17)年,史跡指定
以下は「文化庁・国指定文化財等テータベース」より,詳細解説を引用(舊字體を新字体に,カタカナをひらがなに改め,句読点,西暦年号,読み仮名等を補ってあります)。
『天明八年(1788年),京都大火の砌(みぎり),仙洞御所罹災の厄に遭ひ,後桜町上皇難を白川照高院に避け給ひしが,数日にして青蓮院に御移徙(ごいし/おわたまし),仮御所とせられ,天明八年二月四日より寛政二年(1790年)十一月二十五日迄御座あらせられたり。又明治天皇,明治元年(1868年)八月二十九日天智天皇御陵、孝明天皇御陵御参拜の際御小休、同年東京行幸の際,九月二十日,御昼食を召させられ,還幸の際,十二月二十二日御小休、翌二年,再度東京行幸の際,三月七日,御小休あらせられたる処なり。』(引用終わり)青蓮院門跡 夜間特別拝観 祭り・イベント
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【菓匠 清閑院 京都本店】
https://www.seikanin.jp/
青蓮院門跡から,同じく粟田口の「竹茂楼」の前を通り,「ふふ京都」の並びの「清閑院 京都本店」に立ち寄ります。おやつを仕入れました。
こちらは清閑院の夏の御菓子。
「和風ぜりぃ風鈴」(3個入,1,080円)
朝顔(ピンク)・・もも味
金魚・・・・・・・ラムネ味
朝顔(紫)・・・・ぶどう味
「葛水ようかん」(324円)菓匠 清閑院 京都本店 グルメ・レストラン
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でも9月に入り,店内はほぼお月見一色です。
「観月うさぎ」(378円)
「熟柿ぜりぃ 富柿」(270円)
「りんどうの花」(346円)
りんどうの花は,白桃ジャムをきんとんで包んだお菓子です。菓匠 清閑院 京都本店 グルメ・レストラン
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【 MAYFAIR @THE WESTIN MIYAKO KYOTO 】
https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/
正午から,ウェスティン都ホテル京都のティーラウンジ「MAYFAIR」でアフタヌーンティーを予約しています。ウェスティン都ホテル京都 宿・ホテル
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「ぶどうのアフタヌーンティー」のメニューです。
「一休レストラン」のタイムセール(20%OFF)で予約し,総額 4,880円でした。MAYFAIR グルメ・レストラン
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こちらはドリンク・メニュー。アイスでも提供可とのことでした。
最初に,フラワーティーの「ジャスミン・パールズ」をアイスで,
次に,中国茶のオーガニック・ホワイト・ピオニーをホットで,
最後に,カフェラテをいただきました。MAYFAIR グルメ・レストラン
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まずは,ぶどうとシャインマスカットから。取り皿は大倉陶園のブルーローズ。大倉陶園の製品は京都迎賓館でも使われていましたね。
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三段トレイがやって来ました。
MAYFAIR グルメ・レストラン
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三段目(セイボリー)
(中央,左上から時計回りに)
●巨峰・グリーンオリーブ・生ハムのピンチョス
●小海老とシャインマスカットのレモングラスジュレ
●ガスパチョ
●シャインマスカットサンド
●巨峰、シャインマスカットとブリーチーズのカナッペ
生ハムと葡萄も合いますね。ガスパチョの辛みと酸味のバランスもすてきでした。MAYFAIR グルメ・レストラン
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二段目(スコーンとスイーツー)
●スコーン2種(クロテッドクリーム・ぶどうのジャム付き)
●巨峰とシャインマスカットのショートケーキ
●レーズンサンド
●ぶどうのムース
仄かな甘味のクロテッドクリームがいい。ぶどうのスコーンはあまり特徴がないかな。MAYFAIR グルメ・レストラン
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一段目(スイーツー)
(真上から時計回りに)
●シャインマスカットのパンナコッタ
●シャインマスカットのシュークリーム
●ぶどうのマカロン
●シャインマスカットのタルト
●巨峰とシャインマスカットのロールケーキ
全体的に甘さ控えめで,とてもライトな感じのアフタヌーンティー。好みでした。MAYFAIR グルメ・レストラン
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【金地院/鶴亀の庭】
「南禅寺参道 菊水」にチェックインする前に,南禅寺の塔頭・金地院(こんちいん)へ。写真は金地院の東側の庭園。弁天池の中島には弁財天が祀られています。金地院 寺・神社・教会
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正面奥(西の方角)の白砂の部分が特別名勝・鶴亀の庭。さらにその奥には開山堂。右手の建物は重要文化財の方丈。方丈の南庭が鶴亀の庭です。
金地院 寺・神社・教会
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光と弁天池と苔の生み出す庭園美。
金地院 寺・神社・教会
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金地院は慶長10年(1605年)、以心崇伝(1569-1633)によって現在の地に移されました。境内には徳川家康の遺言によって建てられた「金地院東照宮」があります。写真は東照宮拝殿。
◆重要文化財『東照宮(本殿、石の間、拝殿)』 [時代:江戸前期](年代:1628) 1956(昭和31)年,重文指定金地院 寺・神社・教会
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金地院庭園「鶴亀の庭」(1)
●特別名勝『金地院庭園』 1943(昭和18)年 名勝指定,1954(昭和29)年 特別指定
前面の白砂は海洋を表すと同時に,宝船を象徴しているそうです。庭園の西側の開山堂へと続く飛石が◆■◆■のように打たれているのも斬新な感じがします。金地院 寺・神社・教会
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金地院庭園「鶴亀の庭」(2)
重要文化財の本堂から見ています。
◆重要文化財『金地院本堂』[時代:桃山](年代:1573-1614) 1900(明治33)年,重文指定
中央手前の長方形の大きな平石は,背後に位置する東照宮の礼拝石であり,その左手が「亀島」,右手が「鶴島」です。左の「亀頭石」と右の「鶴嘴石」が,互いに向き合うように配置されているのが見て取れます。
中央の礼拝石の奥,灯籠の右側には,主尊と左右の脇侍(きょうじ)を表す「三尊石組」。その周囲には不老不死の仙人の住む群仙島を象った石が点在し,背後には深山幽谷の「蓬莱山」が迫っています。とてもおめでたい庭です。
よく見ると,庭前面の白砂に対して,礼拝石より奥は色が変わっていて,石が敷き詰められています。グーグルマップ等の航空写真で見るとよくわかります。金地院 寺・神社・教会
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金地院庭園「鶴亀の庭」(3)
鶴亀の庭の説明図です。
以下は「文化庁・国指定文化財等テータベース」より,詳細解説を引用(舊字體を新字体に改め,読み仮名等,補ってあります)。
『江戸時代初期の作にして小堀政一(こぼり まさかず,通称:小堀遠州)の干預するところと伝ふ。
方丈の南庭をなし前面に白砂を敷き鶴島及び亀島を置く。両島の中間に礼拝石風の平石を配し庭後に数箇の立石を中心とする一群の石組あり。松、杉、扁柏(ひのき)、椎、躑躅(つつじ)等の樹林は背景をなす。東部に弁財天祠の庭園あり、西部に開山堂の庭園ありて共に方丈庭園に連る。
方丈庭園としては少しく特殊なる風格を有し、よく古態を保存するものなり。』(引用終わり)金地院 寺・神社・教会
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金地院庭園「鶴亀の庭」(4) 「亀島」と「鶴島」
亀島(写真左側)に対して,こんもりと立体的な鶴島(写真右側)。白っぽい「羽石」が印象的です。
亀島の甲羅上の曲がりくねった柏槙(びゃくしん)の古木も目を引きます。亀の頭は今にも動き出しそうです。金地院 寺・神社・教会
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【對龍山荘庭園】
「南禅寺参道 菊水」の表門とほとんど向き合う位置にある對龍(たいりゅう)山荘庭園の表門。
●名勝『對龍山荘庭園』 1988(昭和63)年 名勝指定
通常非公開。現在の所有者は,株式会社ニトリホールディングス。東山連峰を借景とする雄大で変化に富んだ池泉回遊式庭園で,明治期の京都を代表する別荘庭園です。七代目・小川治兵衛(おがわ じへえ,屋号・植治,1860-1933)の作庭。2001(平成13)年秋の特別公開の折に拝見しました。
今日,宿泊する「菊水」のお庭も,七代目・小川治兵衛の作庭だそうです。 -
画像は,2001年の特別公開時の京都市文化観光資源保護財団のパンフレット「對龍山荘の庭園と建築」より。
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東山を借景とする北側の庭園(對龍山荘庭園)
園池と中島。水車小屋,陰になっている部分には大滝が見えます。
この写真の撮影日については正確な記録がありませんが,2001年10月2日~11月30日の公開期間中。プリント写真をスキャンして掲載しました。 -
【南禅寺参道 菊水】
https://kyoto-kikusui.com/
14時半に今日の宿「菊水」さんに到着。非番の日となるM君は17時頃に到着しました。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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まずはロビー脇の応接室でドリンクのサービス。すぐに102号室のスパスイートに案内してくださいました。2023年6月8日にオープンしたばかりの新客室です。
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「菊水」の館内全体の避難経路図
南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートは,「ゆ処」と「ね処」の2つの空間から成っています。96.7㎡あります。
南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ね処」(1)
蹴上インクラインの木々を借景とする庭園が設けられています。塀のすぐ向こうには琵琶湖疎水が流れ,日中は,インクラインの上を観光客が行き来します。
動画でもご覧ください。
https://youtu.be/fsrgVmN0KH8南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ね処」(2)
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102 スパスイートの「ゆ処」(1)
南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ゆ処」(2)
バスローブ,おしぼりとおしぼりウォーマー,ミストサウナ用のマットもあります。バスローブは気持ちいいんだけど,夏場にはもう少し薄手のものがいいかな。 -
102 スパスイートの「ゆ処」(3)
一晩中,お湯をかけ流しの「ゆ処」。風呂好きには堪らないっす。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ゆ処」(4)
寝湯も備えた大浴場。大人二人は余裕で入れる広さです。TVに加え,スパエリアの天井埋め込みのスピーカーは,Bluetooth接続が可能です。
網戸がはまっている窓を開放することもできます。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ゆ処」(5)
半露天の坪風呂。網戸もない大きな開口部がありますが,電動シャッターを下ろすこともできます。蚊取り線香が焚かれていました。竹垣の向こうにはすぐ琵琶湖疎水が流れています。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ゆ処」(6)
ミストサウナと洗い場。ミストサウナには,「うるおい」「リラックス」「クール」の3つのモード。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートの「ゆ処」(7)
「ゆ所」の畳の上で寝転がれるのもいいですね。 -
102 スパスイートのミニバー,和雑貨,バスアメニティ,スパアイテム等
Caffitaly のエスプレッソマシンや電気ケトル,お茶セット,ミネラルウォーター,ウェルカムスイーツ,和雑貨,スパアイテム,ミニバー(無料),グラスやカップ類は,すべてここに集約されています。
「ゆ処」で必要な物も,ここからカゴに入れて持って行きます。 -
ミニバー,お土産等(1)
カフィタリーのカプセルに,
祇園辻利の宇治茶のティーバッグ(かぶせ茶,玄米茶,煎茶,ほうじ茶の4種類),
ロンネフェルトのリーフカップ(アールグレイ,イングリッシュブレックファースト,アーユルヴェーダ ハーブ&ジンジャー,ルイボスクリームオレンジの4種類)。 -
ミニバー,お土産等(2)
冷蔵庫内はフリー。冷し甘酒,ハートランドビール,ペリエ,ヴーヴ・クリコ,烏龍茶,(写っていませんが)エビアンというラインナップ,夕食前にM君とシャンパンで乾杯しました。
エスプレッソマシン用として,別に軟水(キリン天然水)も用意されています。 -
ミニバー,お土産等(3)
『京都 嵯峨嵐山 かみ舎楽』の「清見オレンジ七味揚げおかき」と「柚子一味揚げおかき」。
『京都鶴屋 鶴寿庵』の「星こはく」は,琥珀糖大好き!M君がお持ち帰り。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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ミニバー,お土産等(4)
こちらは一休ダイヤモンド会員特典のお土産。「宇治茶×シナモン&ジンジャー」と「宇治茶×カモミール&ミント」のティーバッグ,各5個入りです。京田辺のHokuzan製。 -
ミニバー,お土産等(5)
こちらはチェックアウト時にいただいたお土産(クロッシェの「京あめ」)。
https://crcht.com/
写真は,「言祝(ことほぎ,梅風味)」と「濃茶手毬」。好きな飴を選べます。 -
102 スパスイートの和雑貨
折り紙,お手玉,源氏物語?トランプに花札。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートのバスアメニティ,スパアイテム(1)
すべてのバスアメニティ,スパアイテムが二人分用意されています。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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102 スパスイートのバスアメニティ,スパアイテム(2)
バスアメニティ,スパアイテムのリストです。 -
ダブルシンクのヴァニティー
歯ブラシ,ヘアブラシ,レザー,綿棒,コットン等はこちらの引出しに。 -
シャンプー類と同様,ミキモトコスメティックスのソープ
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【美濃吉本店 竹茂楼】
https://www.minokichi.co.jp/
https://www.takeshigero.com/
M君と合流して,19時から美濃吉本店 竹茂楼で夕食。「菊水」から「無鄰菴(むりんあん)庭園」や「瓢亭」の前を通って徒歩9分(650m)程度。
江戸中期,享保元年(1716年)創業。東海道五十三次の終点,三条大橋のたもとに腰掛茶屋を開いたのが「美濃吉」の始まりといわれています。
江戸後期には京都所司代の認可を得て,「川魚生洲(いけす)八軒」の内の一軒として,川魚料理専門店へと発展していきます。当主は代々「美濃屋吉兵衛」を名乗りました。
粟田口にある現在の本店・竹茂楼(たけしげろう)は,二階建ての数奇屋造りの本館と、富山県五箇山から移築した合掌館から成っています。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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写真は,ナプキン代わりの手拭い(持ち帰りOK)の一部を撮影したもの。
『生州(いけす)といふは高瀬川筋三條の北にあり。川辺に楼をしつらひ、もろもろの魚鳥を料理て客をもてなし酒肴(しゅこう)を商ふ。王祥が孝に感ぜし鯉も張翰(ちょうかん)が千里を思ふ鱸(すずき)も、怱ち川辺の生洲に湛(たたへ)て都鄙(とひ,都と田舎の意)の賓客をまつ。しかしながら婦人の来集、琴三弦の音曲を禁ず。むかしより此所の掟となんいひ伝へ侍る。』と記されています。
江戸・享保年間の「美濃吉」はこのようなお店だったのでしょう。店内には生け簀が見えます。「婦人の来集、琴三弦の音曲を禁」じたのは,どうしてなんでしょうか。
なお,この図版は『都名所図会』所収の「生州」の図絵をベースに,彩色が施されたものです。原画はこちらでご覧になれます。
https://www.nichibun.ac.jp/meisyozue/kyoto/page7/km_01_046_f.html
(国際日本文化研究センター 『都名所図会』データベースより)美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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「竹茂楼」の名前の通り,竹林を見渡す個室(掘り込みのお座敷)に案内していただきました。二人とも庭園に向かって並んで着座するようにセッティングされています。館内は他には客がいないかの如く静かです。
美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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長月「夜懐石 蘭」御献立
美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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先付
鰻ざく
花丸胡瓜
生姜土佐酢
秋茄子
京水菜
おろし浸し
銀杏塩煎
毛がに
M君が,胡瓜の食感がすごいと言う。蛇腹状に実に細かく包丁が入っており,口の中で一気に解けて行く感じが堪らない。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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秋らしい萩の文様のお椀の中身は…
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椀
丸仕立て
すっぽん月見豆腐
松茸 葱 つゆ
9月に入ったばかりですが,早くもお月見。お月様には兎ではなく鼈(スッポン)が住んでおりましたとさ。「月とすっぽん」ならぬ「月にすっぽん」,甲羅が丸いことから,関西ではすっぽんのことを「丸(まる)」と呼ぶようです。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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向付
甘鯛昆布〆
とろ鮪
煎酒 土佐醤油
ぐじは煎り酒で,トロは土佐醤油で。M君がヤバいって言うてる。食レポで「ヤバい」としか言わんやつは,マジやばいけどw -
向付
車海老寿し 塩
車海老って,塩だけで十二分に旨いんだ。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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珍味
鮎なれずし
湖国の鮒ずしと同様のなれずし。初めて食ったM君は,酒と一緒に飲み込んだ(笑)。冷酒は,限定品 山田錦 純米酒「蒼空(そうくう)」。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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進肴(すすめざかな)は目の前で調理してくださいました。名残の鱧に走り松茸。最高の組み合わせですね。
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進肴
名残り鱧
松茸 みつば
小かぶら
酢立美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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焼物
子持ち鮎塩焼き
かぼす
鮎も,子持ちの鮎,落ち鮎としては今が旬。頭からまるごといけます。おれはロワールの白ワイン,M君は芋焼酎「魔王」とともに。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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(写真左上)
強肴
秋鯖生ずし
大黒占地
大菊 茗荷
生姜酢ジュレ
(写真右上)
ご飯
こしひかり
名物 鰻かば焼
香物
大根 壬生菜 奈良漬
茄子しば漬 南瓜
蒲焼は,一度白焼きをしてから蒸し上げ,秘伝のタレを用いて更に炭火で焼いたもの。漬物は「ぎおん川勝」さんのものだそうです。
(写真左下)
水物
梨 ぶどう
抹茶グラニテ
小豆
(写真右下)
お薄美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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ごちそうさまでした。
お勘定は,
「蘭」コース 26,400円×2
瓶ビール 1,452円×2
純米酒・蒼空(180ml) 2,640円
グラスワイン(白) 1,980円
芋焼酎・魔王(グラス) 3,960円
で,総額 64,284円でした。夜懐石のサービス料は20%です。
女将が挨拶できなかったお詫びにと,お土産(美濃吉オリジナル日本酒『花伝 KADEN』)をいただきました。 -
美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(1)
食後,合掌館を案内してくださいました。
「う まる どぜう」の看板は,川魚料理屋としての美濃吉の原点を示しています。本日も「う」と「まる」をいただきました。 -
美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(2)
芹沢銈介(せりざわ けいすけ,型絵染の重要無形文化財保持者,1895-1984)の『座辺の李朝二曲屏風』。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(3)
ピカソ!の絵皿。
PABLO PICASSO (1881-1973), Oiseau no. 82美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(4)
バカラのコレクション等。 -
美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(5)
マイセンの十二支のコレクション。 -
美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(6)
合掌館2階の多目的ホール。披露宴会場としても,会議場としても,使用されるそうです。美濃吉本店 竹茂楼 グルメ・レストラン
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美濃吉本店 竹茂楼の合掌館(7)
帰り際に休憩させてもらったラウンジ。
あとから判明したことですが,この日,2023年9月5日は竹茂楼の休業日だったようです。「一休レストラン」から予約を入れましたが,おそらく一休との間の何らかの連絡の齟齬により,休業日にも拘わらず予約が受け付けられてしまったものと想像します。どおりで,他の客にはまったく会わなかったわけです。
館内がえらく静かだ,と言うこと以外には,客に休業日であったことを微塵も感じさせないその篤厚(とっこう)にして高邁な営業姿勢には,頭の下がる思いがいたしました。 -
【南禅寺参道 菊水 / 朝食】
朝はゆっくり8時半から朝食を。なんと,庭を見渡せる宴会場「kiku」に二人だけの朝食会場を設えてくださいました。南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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土鍋ご飯に‥
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中まで火が通り切らない絶妙のタイミングでいただく湯豆腐。中心部の温度が60℃ぐらいがいいんだったっけ。
削りたての鰹節が旨いんだわ。M君がボケてんだか,まじなのか,「鰹節ってマグロ?」って訊く。 -
トウモロコシのスムージー,鮑の炊合せ,湯葉とウニ,京風の出汁巻きなど。
南禅寺参道 菊水 宿・ホテル
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最後にフルーツ(マンゴー,パイナップル,マスカット)とオレンジジュースを。コーヒー,紅茶もいただけます。
朝食後は,南禅寺→スパスイートのお風呂→正午チェックアウトの予定。 -
【南禅寺/方丈庭園】
https://nanzenji.or.jp/
南禅寺・大方丈から望む庭園。
●名勝『南禅寺方丈庭園』 1951(昭和26)年,名勝指定
◆国宝『南禅寺方丈』[時代:桃山](年代:1573-1591) 1953(昭和28)年,国宝指定
●史跡『南禅寺境内』[時代:中世] 2005(平成17)年,史跡指定
南禅寺方丈庭園を動画でどうぞ。平日の午前10時過ぎ,他に観光客のいない静かな方丈庭園です。
https://youtu.be/Bdp3NJhncDU
以下は「文化庁・国指定文化財等テータベース」より,南禅寺方丈庭園の詳細解説を引用(西暦年号を補ってあります)。
『方丈は慶長十六年(1611年)に女院御所の旧殿を移築せるものであって、庭園はこの頃作られたものであらう。 庭園は方丈と築地塀とによって長方形に整然と区劃せられ白砂を敷ける平庭であってその東南隅に近く主石を置きそれより数個の石を築地塀に沿って西に流し一箇の平石を前面白砂の中に飛ばしている。そしてモミヂ、松、椿、モチ、サツキの丸物などを庭石に配している。 白砂、庭石、庭樹、築地塀などと、それらの背景をなす松林と山とがひとつに融合して造園美と建築美とがよく調和し優秀な方丈の庭園をなしている。』(引用終わり)南禅寺 寺・神社・教会
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南禅寺・小方丈庭園「如心庭」
「心」字型に庭石を配した枯山水の石庭。1966(昭和41)年の作庭。南禅寺 寺・神社・教会
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【琵琶湖疎水】
水路閣(1)
南禅寺境内にある琵琶湖疎水の水路橋。水路閣は,琵琶湖疎水を蹴上(けあげ)から北に分岐させた「疎水分線」の一部です。
●史跡『琵琶湖疎水』1996(平成8)年,史跡指定水路閣 名所・史跡
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水路閣(2)
琵琶湖疎水は,
○運河としても利用された「第一疎水(1890(明治23)年完成)」,
○全線トンネル内を流れ,蹴上付近で第一疎水と合流する「第二疎水(1912(明治45)年完成)」,
○蹴上付近から分岐して哲学の道から北白川に至る「疎水分線(第一疎水と同じく1890(明治23)年完成)」
から成っています。水路閣 名所・史跡
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琵琶湖疎水とインクライン(傾斜鉄道)
インクラインは,疏水上流の蹴上船溜りと下流の南禅寺船溜りを結んだ全長約582mの傾斜鉄道。約36mの高低差を克服するため,貨物を積んだまま舟を台車に乗せて運搬しました。1948(昭和23)年に運行を終了しています。写真は南禅寺橋から撮影。
宿泊した菊水のスパスイートは,この疎水とインクラインに面しています。インクライン 名所・史跡
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関西電力・蹴上発電所
琵琶湖疎水の水力を活用するため,1891(明治24)年,第1期・蹴上発電所が運転を開始しました。写真は,1912(明治45)年に完成し,建物が保存されている第2期・蹴上発電所の外観です。
現在の第3期・蹴上発電所は、1936(昭和11)年に竣工。最大出力 4,500kWの水力発電所として今なお現役で,京都給電制御所による遠隔操作により運転されています。第二期蹴上発電所 名所・史跡
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【モリタ屋 四条猪熊本店】
https://moritaya-kyoto.co.jp/restaurant/
南禅寺から戻って正午のチェックアウトまで,スパスイートのお風呂とミストサウナを堪能。正午前,突然降りだした雨の中,タクシーですき焼きの【モリタ屋本店】に向かいます。
個室のお座敷(室料なし)で,夜の「すき焼き(特選)」コース(総額 10,285円)をいただきました。モリタ屋 四条猪熊本店 グルメ・レストラン
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「モリタ屋」には大阪でもよく行きますが,本店は初めて。木屋町の「こまい亭」の隣にも「モリタ屋 木屋町店」があります。定番の美味しさです。デザートは梨のコンポート,ピンクグレープフルーツ,巨峰でした。
お勘定は,巨峰ジュース(786円),スーバードライ(968円),卵の追加(121円×2)を含め,総額 22,566円。モリタ屋本店のサービス料は10%です。
大阪梅田の「モリタ屋ルクアイーレ店」のについては下記の旅行記をどうぞ。すき焼きの動画もあります。
https://4travel.jp/travelogue/11775738
了モリタ屋 四条猪熊本店 グルメ・レストラン
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