
2023/04/28 - 2023/05/05
8位(同エリア66件中)
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この旅行記のスケジュール
2023/04/28
2023/04/29
2023/04/30
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この旅行記スケジュールを元に
私:「ねえ、Via Ferrataに行かない?」
相棒:「ヴィア・フェラータ??
何?ソレ?」
私:「すぐ近くでね、
とっても面白そうな処を見つけたんだ。
そこはね、オトナの岩遊びの場所。
世界最高標高の岩場で垂直の壁を歩く
ゲームがあるのだけど、興味ない?」
相棒:「岩遊び!? ゲーム!?
言葉だけ聞いたら面白そうだけど、
しょせんは子供だましの遊びでしょ?」
私:「そんなことないと思うよ。
だってその遊び場があるのは、
標高4000mを超えるキナバル山の山頂。
ハーネスをつけ、安全を確保した状態で
愉しむ断崖絶壁のキナバルの絶景。
スリルも愉しむ岩遊びなんだって。
さらにね、
世界のVia Ferrataの中でも、
キナバルのは世界最高標高として
ギネスに認定されているんだって。
ほらほら・・・
オトナの岩遊びに
チャレンジしてみたくなったでしょ♪」
私:「まずは、航空券を買おっか」
☆2023/4/28-5/5 東南アジア最高峰キナバル・トレック&ジャングルクルーズ☆
利用航空会社:エアアジア(国際線・国内線)
現地手配会社:ボルネオ・トレイル
キナバルトレッキング:4/30-5/1
ボルネオ(スカウ)・ジャングルクルース:5/2-5/4
総経費:601471円/2人
☆旅行記☆
1. 富士山よりも高いキナバル山へハイキング♪ https://4travel.jp/travelogue/11839391
2. ヴィア・フェラータで空中さんぽ https://4travel.jp/travelogue/11839788
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- エアアジア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2023年のゴールデンウィークは、3年ぶりの海外へ。
ボルネオ島(マレーシア)を、キナバル山トレッキングと熱帯雨林のサファリ・クルーズが目的で訪れました。
ボルネオのキナバル山は東南アジアでの最高峰の山でその標高は4000mを超えるが、コタキナバルから山小屋(Hut)1泊2日の日程でアクセスできてしまう、日本からのアクセスも悪くはない、かなりお手軽な山です。
また、ボルネオのジャングルは世界最古クラスの古い森で、その森の中にはボルネオにしか生息しない固有種の猿たちが生息する生き物の楽園。
そんな自然豊かなボルネオ島で7日間を過ごしてきました。
(写真:Long Tailed Monky/サンダカン キナバタンガン・リバークルーズにて) -
ボルネオ島コタキナバルへの出発は4/29の深夜で、平日の仕事を何気ない顔で終えた後、深夜便での出発だ。
航空券の購入は2023年の1月初旬で、航空会社はLCCのエアアジア。
クアラルンプール経由でのトランジットが往復とも5時間程度という、アジアなのに目的地のコタキナバル到着までヨーロッパ便並みの時間を要してしまう時間効率の悪い便だった。
ボルネオへの足の確保と同時に行ったのは、キナバル山・トレッキングの入山許可証(パーミット)の申請。
キナバル山は世界自然遺産地域にあり、1日の登山者数は最大170名であり、国立公園管理事務所が発行した許可証を持っていないと足を踏み入れることができない山で、入山許可証の入手は早い者勝ち。
公園管理事務所への個人申請も可能だが、とにかく早く申請しないと希望日の枠が埋まってしまうので、できるだけ早めに動かなければならない。
だから、今回は時間優先でコタキナバルにある現地手配会社のボルネオ・トレイルにコタキナバルのホテルからの送迎を含めた1泊2日のトレッキング・パックでの手配を依頼した。
依頼にあたり、宿泊する山小屋の予約状況を調べて貰い、可能ならばオトナの岩遊びのVia Ferrataに参加できるPendant Hut(ペンダントハット)での宿泊を希望した。羽田空港 第3旅客ターミナル 空港
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イチオシ
私たちのリクエストに対する現地手配会社からの回答は、現段階ではキナバル登山のみでも、Via Ferrataのオプションをつけてもどちらの場合もまだ受付可能とのこと。
ただ、入山許可証の正式申請にはパスポート情報が必要で、申込日から10日以内の入金が条件であり、入金後はいかなる理由でキャンセルとなっても返金は一切なしとの厳しい条件だ。
現地手配会社を通した場合のキナバル山のトレッキング&Via Ferrataのパック料金は2750RM/1人(約85000円)とのことだったが、1月時点ではまだ2023年4月以降の山小屋の宿泊料金が発表されていなく、インフレの嵐のマレーシアでは3ヶ月後には+5000円程度を追加徴収となるかもしれないとの回答だった。
(写真:5/1 ハーネスをつけ垂直の岸壁を下る/Via Ferrataでの岩遊び)キナバル自然公園 国立公園
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入山許可証の申請時点でGWまではあと4ヶ月あり、4ヶ月後にコロナがどうなっているか分からないという不安。
4ヶ月後に世界パンデミックが再び起きマレーシアや日本が鎖国状態となっても一旦振り込んだ費用は一切戻ってこない・・・。
不安要素はたくさんあったが、申し込まなければ山には登れないし航空券はもう購入済なのだから、ここは支払いを済ませ、あとは運に任せるのみ・・・ということで、現地手配会社のボルネオ・トレイルに手配を依頼し、入金をした。
この入金が、かなりの難関だった。
ボルネオ・トレイルへの入金はipay88のシステムを用いたクレカ決済指定なのだが、ipay88が曲者で、クレカの種類によってはアクセプトされず、クレカ認証を待っている最中に画面が突然初期画面に戻ってしまうというトラブルの嵐。
現地の担当者とメールでやりとりしながらVISA→MASTER→AMEX→別のVISAと何回もチャレンジし、ようやくSAISON系のVISAのクレカで入金ができた。
(ボルネオ・トレイル:http://www.borneotrails.com.my/jp/ 日本語での問い合わせ可)
参考までに個人でキナバル国立公園事務所にトレッキングを直接申し込む場合の費用についても記載しておく。↓
Via Ferrataつき1泊2日トレッキングで、2名参加の場合:2890RM/1人(約89590円)とあり、旅行会社を通すよりも費用が高いのが不思議な処だ。
1日170名の限られたキナバル山の人数制限を考えると、現地手配会社を通す予約が簡単であり、かつ安価でお勧めだ。
(国立公園事務所予約センター:https://www.mountkinabalu.com/)
(写真:5/1 朝6時前、早朝のキナバル山 山頂付近) -
1月初旬にキナバルトレイルの申し込みを全て終わらせた私たちのやることは、自身の体力作りだけ。
もともとコロナ明けには海外トレッキングに行きたかったので、月1回の国内トレッキングは1年中、真冬になっても続けていた。
1月は安達太良山、2月は蔵王、3月は裏磐梯へ登り、基礎体力作りもばっちり。
そして迎えた4/29。
クアラルンプール乗り継ぎで、コタキナバルへと飛んだ。
(写真:トレッキングトレーニング 蔵王、涸沢、磐梯山)磐梯山 グルメ・レストラン
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クアラルンプールではKLIA2(空港第2ターミナル)1階にあるショップで現地SIMを入手し、通信手段の確保もバッチリ。
コロナもウクライナ情勢もいろいろな不安要素が多いご時世の旅だったので、現地で電話番号があるという安心感は大きい。KLIA2 (クアラルンプール 格安航空会社専用空港) 飛行機・セスナ
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現地SIMは15G(30日間有効)/Tune Talkで、日本から事前予約をして約700円(支払いは円でクレカ事前決済)。
Tune Talkはキナバルの山小屋でも、サンダカンのSkauのジャングルのロッジでも通信状態が良好だったので、Wi-Fiを日本から日数分レンタルするよりも金銭的にもお得となりお勧めだ。 -
クアラルンプールの空港では、SIMの入手以外に、もう1つやるべき事があった。
それは、マレーシアの現地通貨であるマレーシアリンギット(RM)への両替。
空港の何カ所かある両替所で一番レートの良い処を探し両替したのだが、手数料がものすごく高かった。 -
機内食の提供がないエアアジア便(機内食は有料提供でまずいとの評判だったので頼んでいなかった)だったので、クアラルンプール空港に到着時にはかなり空腹だった私達。
空港での食事代とコタキナバルでのタクシー代が欲しくて1万円を両替したのだが、両替手数料Freeと掲げているのに別の手数料を取られてしまい、手数料だけで約1500円。結局、手数料を考慮すると1RM=35円と恐ろしく悪い換金レートとなってしまった。
後日にコタキナバルのダウンタウンにある両替所(センターポイント1階)では本当に手数料なしの両替が可能で、1RM=31円だった。
クアラルンプール空港での両替は避ける方が良く、クアラルンプール空港で両替するくらいならば日本の空港で5000円をRMに両替する方がまだお得だと思う。 -
クアラルンプールからコタキナまでもエアアジアで、約2時間半のフライト。
コタキナバル空港への到着は定刻の14時前。
マレーシアへの入国審査はクアラルンプールで終わってはいるのだが、ボルネオ島にあるコタキナバル空港では空港到着時にもう一度パスポートコントロール(身分証明書確認)を通る。
エアアジアはLCCだが、航空券を通しで購入していたので、荷物は羽田からコタキナバルまでピックアップする必要の無いスルー・バッゲージ扱い。
コタキナバル空港は小さな空港なので、荷物が出てくるのも早かった。
空港からホテルまでの移動手段はタクシー。
路線バスや市内中心までの空港シャトルバスもあるが、土地勘のない場所ではタクシーが安全かな。
マレーシアでは個人営業のGrabタクシーが安いと聞いていたので事前に日本でアプリをインストールしておいたのだが、空港でGrabを予約しようとしたら運転手を探す画面になってからずっと画面はぐるぐると廻り、一向に運転手とのマッチングができない。
空港には市内までの一律料金30RMのタクシーもあるのだが、Grabならば10RMと正規のタクシーの1/3の価格となるため、到着客のアクセスが集中してGrabが繋りにくい状態となっていたみたいだ。
しばらく時間を開ければGrabタクシーも捕まえられたかもしれないが、私たちにはこれからコタキナバル市内でやりたいことがあったので時間優先。
お高めの市内中心部まで30RM(約930円)の空港タクシーを利用することに。
空港タクシーはチケット制で到着ロビーにあるタクシーカウンタでチケットを購入する。コタキナバル国際空港 (BKI) 空港
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コタキナバル空港から市内中心部までは遠くはなく、道路が空いていたので20分もかからずホテルに到着。
コタキナバルでベースとしたのはダウンタウンにあるHotel Shangri-la(ホテル シャングリラ)。
現地手配会社に何処のホテルが便利か相談したところ、教えて貰ったのがこのホテル シャングリア。
周辺にはコンビニがあり、レストランやショッピングモールへも徒歩10分程度と近く、なにかと便利なホテルだった。
このホテルには全部で3泊したが、宿泊代金はAGODA予約で3700から4400円/ツインルーム1室と財布に優しい価格。
部屋には電気ケトル、ミネラルウォーター、珈琲紅茶セットなど必要なモノはあり、浴室もバスタブ付きでシャワー温度も高く、快適な滞在だった。
ただ、2回目の宿泊時は室内は清掃してあったが備品がいろいろ欠如していたのが、残念なところだ。
Hotel Shangri-laの周囲は治安も悪くなく、買い物に便利で、費用対効果の良いホテルという点では、十分満足のいくホテルだと思う。ホテル シャングリラ コタキナバル ホテル
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ホテルに到着し、荷物を置いたらすぐにコタキナバルのショッピングモールへと向かう。
まずやるべきコトは、薬局探し。
薬局がある場所は目星をつけていたのだが、薬局1軒目では目的のブツはおいていなく、2軒目の薬局でようやく発見!
探していたブツとは、高山病予防薬のアセタゾラミドだ。センター ポイント サバ ショッピングセンター
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高山病予防薬のアセタゾラミド(一般商品名:DIAMOX)の取り扱いがあったのは、ホテルから徒歩10分のショッピングモール:センターポイントの地下1階にある薬局で、3日分で9RM(約270円)だった。
薬は一般棚にはなく、店員さんに店奥の棚から出して貰わなければならない。
“でも、今回のトレッキングは、たかだか1泊2日でしょ。2日しかないのに、高山病の心配なんて不要なのでは?”
・・・と思うかもしれないが、キナバル山を舐めてはいけない。
キナバル山の標高は4095m。
高山病は2500m以上の標高で発症しやすいと言われ、3000mを越える山では約40%の人が何らかの症状を示し、日本でも富士山(3777m)山頂付近で発症する方も多い。
高山域に入ると気圧が標高を上げるごとに低くなり、呼吸をしていても体に取り込める酸素の量がどんどん少なくなっていき、富士山山頂では体内酸素量が平地の1/2以下になる。
キナバル山の標高は富士山より高い4095mなので、山頂付近での体内酸素量は更に少なくなり、高山病になる危険性は富士山よりもずっと高くなる。
(注:アセタゾラミドは成分名であり商品名DIAMOXが通常は呼び名となるが、コタキナバルの薬局ではACETAZOLAMIDEのMedicine Nameで販売されている) -
イチオシ
高山病は低酸素状態によって引き起こされ、頭痛、吐き気、食欲不振、眠気などが症状で、軽度の場合には鎮痛剤の服用程度で収まるが、重症化すると脳が圧迫され、肺に水がたまり、死に至る。
重症化した場合には早急にヘリで標高の低い場所に移送しなければならないのだが、この脳浮腫、肺水腫を起こりにくくする薬がアセタゾラミドだ。
アセタゾラミドは日本では緑内障治療薬としては入手可能だが、高山病予防薬としては保健処方ができない薬。
欲しい場合は渡航外来などで1万円程度と引き換えに購入できる。
でも、現地コタキナバルで買えば、その1/10程度の金額なのでアセタゾラミドはコタキナバルでの購入がお勧めだ。
しかし、コタキナバルで購入する場合のデメリットもある。
アセタゾラミドは高山エリアに入る1日前の朝からの服用が効果的なのだが、登山の前日にしか購入できない旅行者の場合、どうしても登山前の服用期間が短くなり、アセタゾラミドの効果が十分に発揮されないうちに高山域へと足を踏み入れることとなる。
実は私達がそのパターンで、服用を始めたのは高山エリアに入る前日の夜から。
悪い心配の通り、トレッキング1日目の午後、3300m付近で軽度の高山病を発症してしまった。
(写真:高山病症状が現れた3300mエリア) -
薬局で無事に高山病予防薬を入手した私達は、とりあえず夕食の時間。
あては無かったのだが、センターポイント1階の隅にあったにローカルの方達向けの食堂に入ってみることに。
この建物の地下1階にはKFCなど現地の若者向けの少しお洒落なフードコートもあるのだが、私達の選択は、ローカル色豊かなこちらの食堂。
食堂のおばちゃん達は英語はほとんど通じず、写真の料理を指してのオーダー。
7ブースほどの小さな食堂コーナーで、地元のおばちゃんやテナントの店員さんなどが食べに来ていた。 -
コタキナバルでの最初の食事は、チキン定食とチキンと香草のヌードル。
イスラム圏なので、基本、豚肉はない。
どちらもマレー料理のようだが、名前はマレー語表記だったので分からない
チキン定食はちょっと油の温度が高すぎたのか全体に黒っぽい色合い。 -
ヌードルは香草の風味がきいていてそれだけでも美味しいのだが、ライムをきゅっと搾り、チリ調味料を入れるとアクセントになり、更に深い味に変わる。
ローカル食堂なのでお値段も安く、食事に紅茶をつけても2人で17RM(約520円)。
量はそれほど多くはないので、腹7分目と行ったところだ。 -
イチオシ
食後はデザートを仕入れにウォターフロントのエリアへ。
このエリアの一角にはヨーロッパ風のお洒落なバーがあり、観光客や若者に人気だそうだが、私達が目指したのは北側にある地元密着型市場のナイトマーケット。オシアナス ウォーターフロント モール ショッピングセンター
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ナイトマーケットはウェットマーケットとも呼ばれ、夕方17時くらいから営業が始まり、魚・肉・野菜・・・それぞれにエリアを分けて営業している。
ウェットマーケット 市場
-
野菜売り場は玉ネギや香草、人参など日本でもなじみのあるモノが多いのだが、魚エリアは見慣れない種類の魚が多数。
カラフルな南国の魚がたくさん並んでいた。 -
ギラギラと光るのはアジの仲間かな。
鰺と言えば日本近海の魚のようにも思えるが、鰺の仲間は世界中に分布していて、東南アジアも生息域なので、この魚たちもこの日の昼間に水揚げされたばかり。
生きのいいアジが1kgが10RM(約310円)はかなりお買い得だろう。 -
ボーダー柄に黒ドットのお魚は、さすがに日本の魚屋ではお目にかかったことはないかも。
どうやって調理するのだろう。
帰国後に画像検索したところ、ムスジコショウダイという名前であることが分かった。
日本でも屋久島や沖縄では水揚げされるとのことで、煮魚よりも刺身がお勧めらしいが、東南アジアでは生食は、中たりそうなのでやめておく方がいい。 -
全身が赤身のこの魚ならば、私でも名前が分かるかも。
背びれが黄色いキハダマグロ。
マレーシアの人はどうやって調理するのだろう。
焼いても美味しいとは思うが、やはり日本人だと刺身を一番に考えてしまう。 -
市場の奥には食堂があり、観光客は自分で選んだ魚を好みの料理方法で調理して貰って食べることもできるとのことだが、明日にトレッキングを控えている私達は胃腸の健康が大事なので、ここは見ているだけにとどめておく。 -
メインのマーケットエリアを抜けると、地元のお母さん達が調理した魚などを販売しているコーナーもあり、漂っているのは焼き魚の香ばしい薫。
仕事帰りにこんなお店が近くにあったら、週に1回は立ち寄って、焼き魚Dayを設けるのにな。 -
イチオシ
ナイトマーケットの端に倉庫の様な建物があり、その中にあるのはクラフトマーケットと言われる場所らしい。
クラフトマーケットでは、ひしめくお店でおばちゃん達がハンドクラフト的なモノを売っていたが、コレがまた中国輸入品かと思われるモノばかりで、マレーシア本来のハンドメイド物は見当たらなく、全くといっていいほど興味を惹かれるものが無かった。
逆に、クラフトマーケットの外で等間隔に並ぶミシン台の前に座った男性達のお仕事の方が面白そう。
彼らは洋服のリペア屋さんで、お客さんが持ってきた洋服を繕うために器用にミシンをカタカタと動かしていた。
コタキナバルのダウンタウンにはセカンドハンド・ショップも多く、年代物の足踏みミシンが大活躍していた。 -
この日は明日からのキナバル山トレッキングに向けて早めに宿へと戻り、寝なければならないのだが、熱帯地方をこの時期に旅するならば忘れてはいけない物がある。
それは、フルーツ屋さん。
フルーツ屋さんはナイトマーケットエリアにもたくさんあったが、私達は敢えてそこは外し、地元のおばちゃん達が買い物をする場外マーケットの八百屋さんへ。
黄色く並ぶ楕円形のフルーツはマンゴー。 -
イチオシ
八百屋さんではマンゴーの味見をさせてくれるので、いくつか食べてみて美味しかったアップルマンゴーの中から今が一番食べ頃をおじさんに選んでも重さを量ってお買い上げ。
マンゴーは1個14 RM(約500円)で、おじさんが食べやすい様にカットしてお持ち帰り様の容器に入れて貰う。
これにて本日のミッションは終了。
お風呂上がりにマンゴーを食べたら、あとは明日に備えて早く寝るだけだ。 -
翌朝4/30の起床は5:30。
30分で身支度を調えたらホテルをチェックアウトする。
トレッキングは1泊2日なので、トレッキングに使わないスーツケースなどはトレッキング後に戻ってくるこちらのホテル・シャングリラにデポをお願いした。
現地手配会社の車のピックアップ予定時刻は6:30だったが、6:15にはお迎えの車が到着。
車の中には日本人の女性の方が一人いらして、その方もこの日に歩くとのこと。
キナバル国立公園のゲートまでは2時間弱のドライブ。
途中で車窓から見えたのは、青いドームが美しいモスク(市立モスク)。
このモスクは時間があれば訪問してみたかったのだが、結局、車窓から眺めただけに終わってしまった。コタ キナバル市立モスク 寺院・教会
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途中、キナバル山がよく見える高台で少し休憩。
1泊2日で4095mに挑むのって久々のトレッキングにしては、なかなかのチャレンジだよね・・・と目の前の山を見ながら思ってしまう。 -
8時過ぎに車はキナバル国立公園の管理事務所前に到着し、ここで本日のガイド氏と初顔合わせ。
私達のガイドは男性でファイザル(FAIZAL)さんだ。
イスラム教を信仰する方が多いマレーシアでは、男女のグループならば男性ガイド、女性には女性のガイドがつくことが多いそうだ。 -
ビジターセンターでトレッキングの申込書を書く。
1日170名の枠しかないキナバル山のトレッキング。
この日もその枠はフルで埋まっていたということだった。 -
トレッキング申込書と引きかえに2日間有効のトレッキングパスが渡されて、裏面のIDで個人情報を管理される。
キナバル山のトレイルにはいくつか検問があり、通過する時にこのパスを持っていないと絶対に通してはもらえない。
だから、このパスは山にいる間は必ず首からぶら下げておくのが義務となる。
ビジターセンター前で忘れてはならないのは、手配会社の方からのお弁当と水の受け取りで、ここでお弁当を貰わないと、この日はランチに食べるものがなくなってしまう。 -
ビジターセンター前からは小型のワゴン車に乗り換えて、トレイルヘッドへと向かう。
キナバル山のトレッキングルートの登り口は2箇所あるのだが、地図の右側にあるTAMBANG入口はトレイルコンディションが悪く、閉鎖中。
今は、地図左下のTIMPOHOM入口のみしか使えないとのことだった。 -
TIMPOHOMの検問所で、最初のIDカードのチェック。
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ここから、本日のトレッキングの始まりだ。
キナバルトレッキングの費用は1泊2日で1人約85000円とアジアのトレッキングにしては非常に高額。
だからトレイルの整備も行き届いていて、基本的には歩きやすい道で、それなりの年配の方でも高山病の症状さえクリアできれば、問題なく歩けるルートだった。
遊歩道とまでは行かないが、トレッキングというよりもハイキングに近いような歩きやすい道が山小屋まで続いていた。 -
春はキナバル山の花の季節なので、トレイル沿いには野草がたくさん。
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見たことのない様々な花が咲いていたが、こんな形の花びらの大きさが均一ではないデザインの植物が比較的多い気がした。
おそらくだが、虫媒花なので、短い花びらを作ることで受粉を手助けしてくれる虫が留りやすいようにしているのかもしれない。 -
1日最大170名が参加し宿泊するキナバル山のトレッキングだが、その山小屋への荷物を運ぶのは歩荷(ぼっか:ポーター)の方達。
キナバルには職業歩荷が存在し(日本でも尾瀬に職業歩荷の職種がある)、多くの歩荷が食料や燃料などの荷物を運んでいた。
ひとりが運ぶ荷物は60kg程度とかなりの重労働だ。
彼らは170名/1日+山頂スタッフの食材やトイレットペーパーなどの日用品を運び、ゴミを下ろす。
キナバル山トレッキングの費用が高いのも納得。
毎日の人件費だけで相当な金額となるのだろう。
キナバル山の山頂付近には緊急用のヘリポートもあるが、荷物の輸送にはヘリコプターは利用しない。
物資の運搬は人力のみで、ヘリコプターを使うのは高山病などで急いで平地に下ろさなければならない急病人が出た時のみだ。とガイド氏は話していた。 -
トレイルにはほぼ1kmおきに距離を示す看板と屋根付き休憩所&トイレが設置されているので、トイレの心配はしなくていい。
さらに休憩所には必ずゴミ箱が設置されていて、空になったペットボトル、お菓子の袋などトレッキング中に発生する一般的なゴミは全て捨ててもよいというルール。 -
ゴミ箱があるのは自然へのポイ捨てが減るので嬉しい配慮だが、人間の食べ残しを狙ってやってくるのがリスたち。
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リスは平気で荷物の上によじ登ったり、足下からトレッキングパンツを伝って上がってくるので注意が必要だ。
野生の生き物なので狂犬病をもっている可能性があり、かわいいからと行って手を出すのは非常に危険な行為となる。 -
トレイルの路脇には熱帯特有の植物も多く、こちらは小さめのウツボカズラ。
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食虫植物の彼らは湿度が確保された環境でしか生きられないのだが、雨の多いボルネオは彼らにとって絶好の生息域なのだろう。
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キナバルのトレッキングは雨が降らない日はないと言われるほど、必ず雨がついてくる。
この日も出発した朝の時間帯は雲も少なかったのだが、お昼が近づくにつれて、トレイルにはガスがかかり、視界も不良に。
でも、まだこの辺りは森林帯だから雨が降っても多少ならば森の木々が傘代わりになってくれる。 -
日本では見ないような熱帯性の高山植物たち。
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ベゴニアの原種を想像させる白い花も咲いていた。
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この日の2つめ検問所でランチ休憩。
この場所で歩き始めてから4kmとなり、朝8:45に歩き始め、10:45に4kmポイントへと到着しここまでの小休憩は3回。
ガイド氏は基本的には私達の後ろをついて歩く感じ。
積極的に道案内をしたり休憩の指示をしたり、世間話をしながら歩くという雰囲気ではなく、どちらというとトレッカーが馬鹿なことをしないか、後ろから見守っている感じかな。 -
とりあえず背中の荷物を下ろし、朝に受け取ったランチボックスを開ける。
WOW!
予想よりも豪華でビックリ。
湿度も気温も高いので体力の消耗が激しいキナバル・トレッキングでは、ハイカロリーのランチは元気の元だ。
このランチボックスだがどうやら手配会社によってかなり内容に差があるようで、私達は当たりだった模様。
別のグループはサンドイッチとバナナみたいな素朴な内容だったので、体力勝負のトレッキングにおいては、現地手配会社をセレクトする時にはお弁当の内容も要チェック事項のひとつになる。 -
この4kmポイントを境にトレイルは少し斜度が出て、疲れ始めた足には辛い道。
本日の最終ポイントはハット(山小屋)のある6km地点。
そこまではあと2kmしかないのだが、ここからが本当の正念場だ。 -
あまり道案内をしないガイド氏だったが、珍しい植物はちゃんと先回りして教えてくれる。
これは、巨大なウツボカズラのNepenhes Villosa。 -
イチオシ
小型のネズミならば十分に受け入れられそうな大きな壺で、近くで観察するとちょっとグロテスク。
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この巨大ウツボカズラは登山道から少し逸れた処にあったので、ガイド氏が教えてくれなければ、見落としていたかもしれない。
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この花は葉の雰囲気から予想するに、蘭の一種だろう。
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こちらも同じく、蘭の仲間。
標高は3000mに近いエリアのはずだが、さすが熱帯地方。
高山植物といっても蘭が咲いている。 -
歩いているうちに白く濃いガスは更に密度を増して粒径が大きくなり、徐々に小雨に。
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降られても良いように雨用のジャケットはあらかじめ着用していたので、そのまま歩く。
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椿に似ている花を見つけ、観察タイム・・・。
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あと200mで山小屋の集まるエリアへとやってきて、もう一息・・・と思ったその時、突然の豪雨の始まり。
そう、キナバル山特有のスコールが始まってしまった。
あそこで花を観察してなければ・・・と悔やんでも、時既に遅し。
ものすごい雨量だったので慌てて傘を出したが、雨対策をしていなかったトレッキングパンツは、200mを歩く間にビシャビシャ。 -
本日の山小屋であるペンダント・ハットに到着したときには膝から下は、濡れ鼠のようになっていた。
キナバル山では14時半頃からスコールがあることが多く、この日も余裕を持って14:15には山小屋へ到着するのを目標としていたのだが、天気の進みの方が早く、スコールの始まりは14時前。 -
山小屋の窓の外を眺めると豪雨は山肌を滝のように流れ落ち、まるで山にはじめから巨大な滝が存在していたかのような景色。
熱帯の山でのスコールを舐めていたようだ。 -
雨には当たってしまったが、ともかく山小屋に無事に到着できたので、まずはベッドの確保。
部屋には2段ベッドがあり、早く到着した人から好きなベッドを選べる。
私は下、相棒が上段のベッドを押さえて、濡れた雨具を脱いで乾かす。 -
キナバルの山頂にはトレッカーが宿泊できるハットは二つあり、一つはラバンタ小屋でもう一つがペンダント小屋。
区分としては岩遊びのヴィアフェラータに参加するトレッカーがペンダントで、その他のトレッカーがラバンタと分けられている。
ラバ小屋小屋は100人以上を収用できる巨大な小屋だが、ペンダント小屋は40人程度がマックス。
落ち着いて小屋で過ごしたいならばペンダント小屋の方がお勧めだ。
小屋のサービスは至れり尽くせり。
小屋の電気は自家発電だがスマホの充電も無料ででき、更に暖かい珈琲や紅茶が飲み放題。
小屋があるのが標高が3300mエリアと高山病の症状がいつ出てもおかしくない標高なので、お茶を好きなだけ十分にとれる環境というのは非常にありがたかった。 -
イチオシ
お茶をいただきながら、濡れたズボンを体温で乾かしたりしていたのだが、なんだか体の不調;頭痛と胸のむかつきを感じていた。
昨晩からダイアモックス(高山病予防薬)を飲んでいるので、高山病はある程度抑制できているはずなのに・・・。
でも、この症状はまさしくボリビアのラパスで味わったあの感覚・・・高山病そのもの。
とにかく症状が出てしまったからには、あとは対処療法のみ。
頭痛薬を飲んで、水分をたくさん摂取して、深呼吸して、眠らない。
しかし、頭痛はどんどんひどくなり、吐き気もこみ上げてくるし、最悪の状態。
そんな体調なのに、16時からは翌日のヴィアフェラータに向けてのブリーフィングが始まってしまった。
小屋のお兄さんが、明日歩くコースについてや、カラビナのかけ方や歩き方を実際の装具を使って説明してくれる。 -
そして、私達、参加者達も実際に装備を用いての予行練習。
ここでしっかり取得しないと、命に関わるからね。
半分朦朧とした頭だったが、英語の説明を理解しようと私も必死だった。 -
そして17時からはディナータイム。
夕食はラバンタ小屋の食堂まで降りていき、ビュッフェスタイルで。
歩荷さん達が運んできてくれた食材を使って、170名がおかわりし放題の食べ放題。 -
高山病の症状が出ていない相棒は、油物も平気でお代わりもしてお腹いっぱいになったようだ。
私はスープを飲むのが精一杯。
高山病の症状がある時は無理して食べるのはダメ。
とにかく治るのを待つしか無い。 -
食後は雨も上がっていたので、高山病症状の軽減のためにも小屋の周囲を散歩して体への酸素取り込み量を上げる。
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山頂へと続くゲートも見に行ったが、もうゲートの扉は閉じられていてその上へは行けなかった。
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高山病の症状はそんなに長くは続かないはず・・・と思っていたら、予想通り。
2時間後の19時頃には頭痛も吐き気も収まって、お腹もすいてきた。
小屋の窓から外を見ると、山頂付近の雨雲は切れて雷雲となり海辺の地域へと移動し、夕焼けと稲光が空を彩っていた。
お腹のすいた私は、こんなこともあろうかと、バックパックに忍ばせていた煎餅とナッツとドライフルーツで栄養補給。
気休めかもと思いながら飲んでいた高山病予防薬のダイアモックスだが、その費用対効果は十分にあったようだ。 -
この日は20時に就寝し、翌朝は朝1:30に起床し、キナバルの山頂へと挑む。
(写真:サンダカンへと向かう飛行機から見えたキナバル山の山頂付近) -
イチオシ
1泊2日で東アジア最高峰へと登るなんてけっこう無謀なプランかと思っていたが、なんとかなるものだね。
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この日歩いたルートがこちらの矢印の場所まで。
明日は山頂へアタックした後に絶景岩遊びのヴィアフェラータに挑戦し、その後、下山するかなりのロングトレイル。
早く寝て、体調を戻そう!
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