イグアスだけじゃない アルゼンチンの名滝 モコナの滝は長～い滝 Saltos del Mocona

2023/06/06 - 2023/06/08

１月のアグリオの滝旅行に続き、アルゼンチンの名滝の旅シリーズその２。ブラジルとの国境になっている川に流れ落ちるモコナの滝は、高さは10メートルほどですが、幅がなんと３キロ。世界一幅広いとかなんとか。

旅行の拠点はパラグアイとの国境沿いの街ポサダス。個人ツアーを手配して車で４時間かけて行ってきました。見どころは滝に沿って進む20分間のボートツアーのみでしたが、前々から行ってみたかった場所だったので気が済みましたしじゅうぶん楽しめました。

エリア その他の観光地(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 タクシー 徒歩

位置関係はこんなかんじ。拡大しすぎてマイナーな地名ばかりが並びますが、パラグアイの首都アスンシオンとイグアスの滝のあるプエルト・イグアスあたりが目印に。パラナ川沿いのポサダスの街の対岸はパラグアイのエンカルナシオン。パラグアイとの国境沿いからブラジルとの国境沿いへと移動します。

ブエノスアイレスから２時間弱でポサダスの空港に到着。メカメカしい空港です。復路便で中央のどっしりとした固定ブリッジからひろびろとした階段を降りて搭乗するの楽しみ。

家を出てすぐ「あマスク忘れた」と思ったけど「まいっか」とそのまま空港へ。今回は乗客の誰もマスクしてませんでした。

ポサダス空港 (PSS) 空港

ハイヤーでホテルへ。所要20分ほどで2500ペソ。街の中心の７月９日広場に面したインデペンデンシアホテル。

10階のパークビューの部屋はひろびろ。バスルームはまあまあ。

樹々の生い茂る７月９日広場の向かいはカテドラル。遠くにパラナ川と対岸のパラグアイ・エンカルナシオンの町も見えます。

朝食を食べたきりでお昼の便に乗りホテルに到着して、軽食でもとりたいところですがまずはジェラート。Google Mapで評判のいいDuomoというチェーン店へ。プエルト・イグアスにもあったなそういえば。

その後近所にあった旅行会社でモコナの滝へのツアーを予約。翌日のツアーでしたが手際よく手配してくれました。代金を支払って連絡先を交換して、街歩き。

パラナ川沿いを歩きます。アンドレシート・グアクラリのモニュメント。独立戦争時のときの地元出身の司令官だったそうです。

ポサダス 山・渓谷

対岸のパラグアイ・エンカルナシオンの町並み。人口はポサダスの３分の１ほどだそうです。

日が落ちたのでいったんホテルに戻ります。20時までライトアップされているカテドラルがきれいです。

夕食はホテルの隣のレストランへ。ここも高評価だったので。

ラ ケレンシア その他の料理

前回のイグアスで肉がことごとくおいしくなかったので魚を。ミシオネスといえばスルビ。ナマズの一種の川魚です。店員のおすすめで魚フライにしました。とても淡白ですが身が詰まっていて、揚げるとけっこうな食べごたえ。グリーンサラダも頼んだのですが、すでに塩とオリーブオイルが大量にかけられていて残念。ここの会計でマルティン・ガルシア島の旅行で獲得したPreViajeのキャッシュバックを使いました。6800ペソ。

翌日。ツアーの迎えは７時半。７時からの朝食に合わせて起床。日の出前の街の眺めがきれいです。

ドライバー兼ガイドはファウストさんと運転交代要員のその奥さん。車は一路東へ。街を出てからモコナの滝まで、郊外も山道に入っても道路の舗装がすごく整備されているので快適なドライブでした。裕福なミシオネス州。速度は産業用の大型トラックがけっこう走っているのでそれ次第。ですがどんどん追い越しをかけていました。

１時間ほど走って最初の休憩。そばにあったチパのスタンド。パラグアイの向かいだけあってチパが名物です。

さらに１時間。次の休憩はガソリンスタンド。

中の売店のひと棚全部マテ茶。茶業はミシオネス州の主要な産業のひとつだそうです。

だいぶ山深くなってきました。水蒸気がどんどん湧いてきました。

牛スポットで停車。見晴らしが良ければ向こうのブラジルの領土が見えるそうです。残念だったなと言うファウストですが、初めてなのでどんな景色でも楽しい。

エル・ソベルビオという小さな町に到着。事前にモコナの滝の天気予報をチェックするときにこの地名で検索したのでもう着いたと思ったのですが、ここからさらに70キロほど離れているそう。もう１時間のドライブです。

ようやく到着。小川の上の道路でガイドの二人とも写真を撮りまくりです。何度も来てるそうなのですが。伊勢神宮にこんな道ありませんでしたっけ？

入場ゲートで入園料1000ペソ、中のビジターセンターでボートツアーのチケット3900ペソを購入。

モコナの滝 自然･景勝地

いかにも熱帯の山深い景色です。

乗船を待ちます。

ズラリと並んだライフジャケットを一人ひとりに装着。

乗船です。前の便の乗客がドリフのコント状態だったので覚悟を決めます。前列の席の人は特にすごい。一眼カメラは無理なのでここからはスマホのムービーからの切り出し。

ファウストに肩を押し込まれ「お前はここに座れ。楽しいぞ」と最前列に。ちょうちょきれい..。

出発してすぐに滝が始まります。

徐々に水量が多くなってきました。

別のボートが帰っていきます。「事後」の人たち。我々はまだこのあと起こる出来事を知らない。

スピードをあげて進んでも進んでも滝です。徐々に水しぶきがかかってきました。

10秒前。

おお。

事故じゃないです。通常運転です。後ろの席の人は Hooooooooo！なんてはしゃいでいますが最前列は半分溺れかけです。あぷっ、あぷっ、と息が苦しい。サングラスも水滴まみれでほとんど前が見えません。防水スマホ便利ね。

その後も何度か滝に突入。もういいって。ウインドブレーカを着ていたんですが気休めでした。寒くなってきて震えます。隣の席のドイツ人らしき若者も滝壺では終始無言だったので私だけがへたれなわけではない。振り返ると低めの虹がきれい。

対岸はもうブラジル。行きの車中でファウストに「泳いで渡れるやん」と言ったら「Haha、そうなんだ、どんどん来るんだ」とのこと。へーそうなんだー (棒)。日本海偉大ね。

あっという間に終了です。所要20分。滝壺はいいからもっとずーっと上流までさかのぼって滝の幅広さを実感したかったんですが、まあ楽しかった。ガイド二人はしっかり着替えもサンダルも準備して着替えてました。ずるい。

https://www.youtube.com/watch?v=aYlQLqID_ik

さて昼食。エル・ソベルビオに戻るのかとも思いましたが、公園内にあるレストランに入りました。園内にある建物はビジターセンターとボート乗り場とこのレストランだけ。閑散期の平日だし、個人ツアーで早朝からかなり車をとばして来たので人も少なく静かです。

ヤボティ その他の料理

日替わりランチがあるのでそれを注文して乾かしタイム。気温は25℃くらいで暑いとまではいきませんが、冬至近くでも日差しは熱帯の強さです。

きのこの入りのホワイトソースがかかった豚のステーキがおいしかった。たっぷりのサラダも新鮮で大満足。3600ペソ。

さて帰ります。見晴らしのいい地点からはウルグアイ川も見えます。

エル・ソベルビオの町に入るところ。ミシオネス州のもう一つの重要な産業は林業。道路が整備されているのは木材運び出しのトラックのためでした。政府がどんどん伐採して「盗って」いくので地元にはほとんど還元されない、とのファウストの弁。

エル・ソベルビオで休憩。休憩が頻繁なのはガイドのためですが、乗りっぱなしじゃないので楽です。

道中マテ茶の葉を満載したトラックを何台も見ました。

日が暮れてきました。

ポサダス市内に入る頃にはすっかり暗くなっていました。このあとパラグアイへ帰る車列の渋滞を目にします。ペソ暴落中のアルゼンチンは隣国にとっては絶好のお買い物のチャンスで、チリからウルグアイからブラジルからパラグアイから連日爆買いツアーの旅客が押し寄せています。日用品なんかは半額くらいの感覚なんだそうです。

ホテルに到着。街の夜景がきれいです。

夕食は少し離れた別のレストランへ。昼もしっかり食べたし一日じゅうほとんど車の助手席に座ってただけですが、旅行中は健康的におなかが減ります。明るく写ってますが実際はもっと暗くてメニューを読むのに苦労しました。

ラ カセロラ その他の料理

キノコのリゾットを。外食でちょくちょく食べますがそういえばリゾットははずれがない。パスタはどちらかというと地雷なのに。米の種類がまず違いますが、雑炊とも炒飯とも違う日本人には新鮮な食感をいつも楽しめます。パタゴニアビールも頼んだけど無くてもよかった。

最後はデザートで締め。生クリームたっぷりのフラン。会計は5150ペソ。安いね。

店を出てホテルまで歩いているとネコ発見。ポサダスも犬派が圧倒的でした。

翌朝。昼の便で帰るだけなのでゆっくり起床。

チェックアウトしてまだ時間があるのでちょっと街歩き。７月９日広場の真っ白な５月革命のモニュメント、昨日までは足場がかかっていましたが今日がリニューアルのお披露目。

近くにあった青空市場のマテ男の像。

マテの宮殿というのもあるそうです。今度行かねば。

ポサダスの観光では近くにある世界遺産のサン・イグナシオの遺跡が有名ですが、モコナの滝とどちらもプエルト・イグアスからもツアーで行けます。独自の観光スポットはポサダスの南西にあるイベラ国立公園。湿地帯の自然観察ツアーでワニやカピバラなどの野生動物が見られます。

今日もパラナ川沿いへ。通りの向こうにパラグアイとを結ぶ橋が見えます。

川沿いには鉄道の旧ポサダス駅が保存されています。

そのわきにあったレリーフ。週末にはマーケットが開かれるそう。

川にかかるデッキのデザインが楽しい。

右側の鉄塔のふもとにポサダスとエンカルナシオンを結ぶカラフルな鉄道が走っているのが小さく見えます。

お約束のポサダスの地標を写真に収めて街歩き終了。出発前は雨の予報でしたが終始いい天気でラッキーでした。

空港へのタクシーを探そうかと思ったらジェラート屋発見。マテ茶のジェラートとあれば食べないわけにはいかない。

１フレーバーで450ペソ。マテの渋さがしっかり感じられました。プエルト・イグアスのアリプカの売店でもマテ茶のジェラートが食べられるのですが、あちらは茶色の渋さ、烏龍茶っぽい。こちらは緑の渋さ、抹茶っぽい。それぞれ別のおいしさで甲乙つけがたい。

タクシーで空港へ。市街と空港の間に流れる川を渡ります。ひろびろ。

空港に到着。ハイヤーより安くて今回は2000ペソ。

空港は少し高いところにあってさっき渡った川が遠くに見えました。

バリローチェからの機材が低温による滑走路凍結のため遅れて到着。玉突きでこちらの便も一時間遅れで出発しました。写真の左側にある赤い大きなボックスはマテ茶用の給湯器。

今回はパラグアイとの国境沿いの街ポサダスからブラジルとの国境沿いにあるモコナの滝へ。先月はウルグアイとの国境沿いの島マルティン・ガルシア島へ。そういえば１月のカビアウエ・コパウエはチリとの国境沿いの町でした。とくればアルゼンチンと国境を接する残りの一つの国が待っています。

ですが次回の旅行は今月末ですでに予約していて、国境沿いとは別の趣旨ですがこれもまた前々から行きたかったサン・フアン州への旅。メンドーサの北隣にある州です。アルゼンチンにはまだまだ行ったところのない場所がたくさんあります。

この旅行記へのコメント （3）

• Daisyさん 2023/07/31 06:54:46

  滝の水しぶき、大迫力！

  さとうさん、こんにちは。
  
  モコナの滝、素敵でした！
  こんなに長く滝が見られる場所って珍しいですね！
  お写真も動画も美しかったです！
  
  動画にコメントしましたが滝に突入した瞬間の水しぶき、大迫力！
  こちらまで水がかかるかと思うくらいでした。
  やっぱり動画って雰囲気がより伝わりますね！
  動画に文字や音楽をつけていらっしゃいませんでしたが、そのほうがリアルに伝わる気がしました。
  私は文字や音楽の動画編集でつまづいて相変わらず旅の動画は未編集のまま溜まりまくっていますが、さとうさんの動画を真似させていただきシンプルにお伝えできるものを作ってみたいと思います！
  
  それと、滝のお写真はスマホの動画から切り出されたとのこと。
  私も先日の函館マラソンでマラソン中は動画で撮っていたので、写真は動画から切り出しました。
  この方法だとブレていない瞬間が選べるので結構いいな！って再発見したところです。切り出しっていいですよね♪
  
  また旅行記、楽しみにしております！
  
  Daisy

  さとうさん からの返信 2023/08/02 10:58:40

  RE: 滝の水しぶき、大迫力！

  Daisyさんこんにちは。動画にもコメントありがとうございます。モコナの滝、現場では罰ゲームみたいだったんですがあとで動画を見返して楽しめています。
  
  動画、やはり音楽があるほうがよりたくさんの人に飽きずに見てもらえると思っています。DJIの動画編集アプリMIMOに入ってる音楽はよさげなのが多いと思ってるんですが、Daisyさん的にはいかがですか？長さも2−3分なので編集しやすそうです。

  Daisyさん からの返信 2023/08/03 02:18:46

  DJIの動画編集アプリ

  さとうさん
  DJIの動画編集アプリがあるんですか？
  DJIで沢山動画を撮っているのに今まで知りませんでした。
  音楽も聞いて早速やってみますね！！
  情報ありがとうございます♪
  Daisy