2023/05/26 - 2023/05/26
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Michyさん
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物価の高いロンドンを離れ、次にやって来たのはイギリス第二の都市バーミンガム。
以前バーミンガムを旅したのは2014年、オリエントエクスプレスに乗りたい!という願いから実現したノーザン・ベル号での豪華ランチの旅でした。
あれからもう10年近く経っていました。
今回のイギリスの旅の主な目的のひとつはバーミンガム郊外にある場所へ行くことだったので、バーミンガムの街の中心で観光するとしたら…あのバーミンガム美術館にまた行きたい!
それが調べてみたらバーミンガム美術館はメンテナンスで2024年まで閉鎖されているとのこと。
バーミンガムを拠点にしてスケジュールを組んでいたのに困った‥‥。
他に興味を持てる博物館や建物はないかと探してみたら街の中心に昔々のバーミンガムの労働者達の暮らしを知る人気施設があることがわかり、行ってみることに。
施設のWeb予約が出来たのは出発の1週間前でした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 5.0
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
-
バーミンガムに着いたのは5月25日の夜9時過ぎ。
当初は19時位に着いてちょっと街中を散歩しようと思っていたのに、ロンドンのハマースミスでの楽しい時間が押してしまいました。 -
駅から10分以内の大型ホテルを予約しましたが、これが部屋は綺麗でレンジもあるキッチン付き、朝食付きで1泊2万円以下。
ロンドンでは考えられない価格です。
異常な物価のロンドンを経て円安の国から来た日本人には本当に有難い。 -
ベッドも広々、窓は大きいし快適。
ロビーラウンジでは紅茶も珈琲もいつでも飲めて、活用させてもらいました。 -
早起きしてしっかりイングリッシュ・ブレックファーストを楽しみました。
-
予約の時間は10時。
ホテルから15分もかからない場所でしたが、朝の散歩も兼ねて予定よりかなり早めの出発です。 -
産業革命によって工業都市として発展してきたバーミンガム。
その歴史と共に労働者達の生活環境も大きく変化。
その労働者が実際に住んでいた背割り長屋。
そこがバーミンガム・バック・トゥ・バックスという名前の施設となって見学が出来ると知ってこれは見なければ!と早速申し込み。 -
カントリーハウスの見学は自分の旅のテーマのひとつではあるし、旅行記に残しているものはそんな豪華な貴族の館は多いけど、イギリスのワーキングクラスの生活に関する私の興味はそれ以上。
ケン・ローチ監督の映画が好きなのもロックが好きなのもベースはリアルな労働者の生活なのだと思っていた私にはうってつけの場所でした。 -
朝からドラッグをやっていてラリっていたお兄さんもいた危ない通りを抜け出して、やってきました。
この角の建物が受付のようです。 -
Hello!
フレンドリーな受付の方に予約を伝えて、ガイドツアーのスタート時間まで色々とお話を聞くことに。 -
ここはその昔スィーツを売っていたお店だったんだよ。
モノクロの写真を見せてくれながらカウンターから説明してくれました。
日本で言う駄菓子屋さんだったのでしょうね。 -
当時使っていたレジが飾ってありました。
この日の10時のツアー参加者は10名ほど。
皆んなイギリス各地からの参加です。 -
表に出てとても狭い入り口へ案内されます。
-
今回ツアーガイドをしてくださった方は、戦後実際にこういう背割長屋タイプの住居に住んでいらした方。
幼い頃にお父様を亡くされ戦争後の生活がどんなに大変だったか等、色々なお話を聞く事が出来ました。 -
そして狭い通路を経て中に入ってある共有のスペース。
この中庭を中心として長屋の入り口があるのです。 -
残念ながら各部屋の写真はありませんが、ベッドルームにダイニングにと年代別に当時の生活の様子が再現されていて、ガイドの方から説明を聴きながら2階、3階と案内をしてもらいます。
-
実際にここには1962年まで住人が住んでいて、その最後の住人が出てからは、住まいとしては使用されず、表通りの店舗のバックヤードの倉庫として使われていました。
この劣悪な環境の住まいは、いずれは壊される運命にありました。 -
共同の洗濯場所。もちろん洗濯機は無く洗濯物は共同スペースに干していたそう。
トイレの写真は撮りませんでしたが、ここ隣に共同のトイレが一つあるだけ。水洗トイレでしたが、それが普及するまでは、各家庭で出たものを溝に流していたそう。 -
産業革命時に地方の農村はもとより、様々な国から多くの人々が工業が発達したバーミンガムに仕事を求めてやって来て、当時、18世紀のバーミンガムは路上生活者も多く、ひどい住宅事情だったと説明を受けました。
壁に掛かっている桶は浴槽です。 -
お部屋の中は、6畳ほどのスペースにダイニング、ベッドルーム、仕立て屋さんのティラールーム等々18世紀から19世紀へと時代と共に生活様式が変化きている様子が再現されていました。
狭いフロアにシングルベッドが3つ並んでいて、1家族が家賃を節約するのに、ベッド一つを他人に貸していたと聞いて、皆んなびっくり。
どうやって寝るの?!という私達に‥‥。 -
"そこの引き出しを開けて"
と、ガイドさんに言われて引き出しを見ると赤ちゃんの人形が‥‥。
赤ちゃんは、ゴキブリから守るのに安全のため引き出しに寝かせていたとのこと。 -
お風呂も桶にお湯を入れたら家族全員で順番に入っていて、いつも子供が最後でその時にはお湯ではなくなって黒い水になっていたとか‥‥。
急激な都市の人工増加と並行して、路上生活による危険性、当時の衛生状態の悪さなどで死亡率も高かったこと、そんな時代を生き延びて今のバーミンガムがあることをガイドさんはとても熱く語ってくれました。 -
表通りに出ると実際にティラーが営業していた店舗のウィンドウ。
長屋の中には住んでいた彼の部屋や仕立て部屋がありましたが、こうして壊される運命にあった建物を大切に保存して、公開してくれることに感謝。
実際に住んでいた方のお話は、何より印象に残りました。 -
Bookshopとある古本屋さんのスペースまでが長屋の表部分になります。
-
受付に戻り、ガイドブックを購入。
ガイドさんの説明もお見事でしたが、何より昔のモノクロ写真や当時の暮らしに関する様々な資料が満載の内容で、日本に戻り何度も繰り返し読みました。 -
もうロックがかかってしまったエントランス。
この狭い通路を抜けて、タイムトラベルを体感できた貴重な体験でした。 -
バーミンガム駅に戻ります。
午後から予定している今日のメインの目的地へ移動です。 -
さすがバーミンガム駅、広いです。
沢山のトラベラーが行き交いとても賑やかです。 -
行き先を確かめこの電車に乗って出発です。
目的の場所については別の旅行記にまとめることにしました。写真が100枚位あって、とにかく厳選してコンパクトにまとめる予定です。 -
午後の観光を終えて、もう時間は夜7時過ぎなのですがサマータイムを有効活用しようと、頑張ってバーミンガム駅から少し散歩です。
-
目を惹くこのモダンな建物は図書館。
時間があれば見学してみたかった。 -
バーミンガムのゴールデン・ボーイと呼ばれる方々。
どんな人達なのでしょう? -
ふむふむ偉い人達なのですね‥‥。
一枚前の写真の右からワット、中心はワットの技術を製品化したと言われるボルトンという企業家、左はガス灯を発明をしたマードックとのこと。 -
バーミンガム博物館&美術館
ここはカフェも素敵だったし、お気に入りの場所。
メンテナンスが終わった頃に是非また来れます様に。 -
迫力あるビィクトリア女王の像
-
そして頑張って運河の方まで足を伸ばしてみました。
この頃はもう倒れそうな程くたくたになっていて、早く横になりたくて外でご飯を食べるのは断念。
何かテイクアウトしてホテルに戻ることに。 -
ブラック・サバスブリッジ
是非見たいと思っていましたが、バックトゥバックスの受付の方に行き方を教えてもらっておいて良かった。 -
ホテル近くの通り。
体力があれば、こういう静かな通りをふらふら歩きたいところですが、明日は移動日。
早く寝て明日に向けて身体を休ませましょう。
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