2023/03/15 - 2023/03/21
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ミズ旅撮る人さん
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インドとの国境であるパドマ川に面したラージシャヒの町から東に25㎞。
プティア村にある環濠に囲まれた珍しい場所にヒンズー寺院が集まっています。
プティアのヒンズー寺院は、初めてインドから伝搬した頃の物ではなく、イスラム教に取って代わられて数百年がたった後に、ヨーロッパによる侵略によって、イスラム教が衰えた時に現れた新しいヒンズー教です。そのため、イスラム建築の影響を受けた、インドとは異なるヒンズー寺院となっています(建設当時はインドだったのですが)。レンガ造りの建物に、レリーフを刻んだテラコッタを張り付けた独特の外観をしています。
後編では、その集大成と言われる大ゴヴィンダ寺院と小アニク寺院、それとはまた様式の異なるシヴァ寺院、隣のロッド寺院を訪れます。
そこで観光は終わるのですが、この日は想定外のアクシデントが起こりました。寺巡りに飽きた方も最後の方だけは要チェックです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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環濠の中にある広場に面して、ラジパリ(領主の館)が建っています。
広場の向こう側には、ドルモンチョ(右)とシヴァ寺院が見えます。 -
博物館となっているラジパリの裏庭に大ゴヴィンダ寺院(左)があるので、先ずはそちらから見学します。
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大ゴヴィンダ寺院(Pancharatna Gobinda Mandir)は、前編で見たBoroアニク寺院の上に小ゴヴィンダ寺院を乗せたような形をしています。ちょうど手前の塔の修復作業をしているようで、竹の足場が組まれていました。
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寺院の隣の廃墟の脇では、サリーを着た女性たちがサンユウカ(三友花)の花を摘んでいました。
バングラデシュでは、黒い衣装で目だけを出している女性以外は、写真撮影を断られることはまずありません。
男性陣はこぞって彼女たちの写真を撮っていました。 -
大ゴヴィンダ寺院は、1823~95年にかけて建設された寺院で、中央の大きな塔を囲んで4つの小塔が立っています。
小ゴヴィンダ寺院は1つの塔で、エク・バングラ・スタイルと呼ばれていましたが、大ゴヴィンダ寺院は5つの塔なのでパンチャラトナ・スタイルと呼ばれます。 -
メインとなるレリーフは悉(ことごと)く顔を削られているのは、Boroアニク寺院と同じです。
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絵柄はBoroアニク寺院や小ゴヴィンダ寺院と同じです。
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下部の動物(猪みたい?)の顔がユーモラスです。
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10本の腕を持つ女神なので、シヴァ神の后の一人ドゥルガーです。
血なまぐさい女神として有名で、インドでは生贄を捧げる祭りが多く執り行われています。 -
下のレリーフは横笛を吹いているので、ヴィシュヌ神の化身の一人クリシュナです。
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1枚1枚テラコッタの陶板を嵌め込んでいるのは同じですが、それぞれ微妙に出っ張ったり引っ込んだしています。上の段と下の段が同じウェーブになっていることから、これはそのように嵌めたものだとわかります。
平面的に嵌め込まない事で、立体感を出したかったのでしょうか。 -
このような生活の場面や戦闘シーンを描いたレリーフは、アンコール・ワットやトムの回廊の壁画を思わせます。
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芸術的価値もさることながら、歴史文化の面においても貴重な史料となりそうです。
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下段中央の動物は何でしょう?全身毛に覆われているのかな?
その左側はラクダと思われます。ラクダはインドにはたくさんいますが、バングラデシュにはいないでしょうね。 -
3つのアーチを支える柱は、Boroアニク寺院の物に比べるとかなり太いです。これは屋根の上に塔が5本もあるので、その重量を支えるためと思われます。
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アーチの奥には神像を安置する部屋があります。今までは埋められていましたが、ここはまだ礼拝されていました。その周りのレリーフは、何故か漆喰で上塗りされていて、見た目が汚くなっています。
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湿気とカビと苔。ベンガル・デルタの宿命とも言えます。
アジア各地の寺院は石造が多いのですが、ベンガル地方ではあまり石が産出しないので、基本的にレンガ造りとなっています。それにテラコッタの陶板が嵌め込まれています。どうしても、もろい素材なので19世紀に建てられた比較的新しい建物でさえ、このような状態です。 -
重量感のある柱。どすこい!とやりたくなるほどどっしりとしています。
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外壁の見事なレリーフにも、白い漆喰と思われるものが塗られています。
日差しによる劣化を防ぐために塗っているのかな?聞いてみれば良かった。 -
これだけ精密なレリーフだと、完成するのに70年もかかるのかな。
石を彫る訳ではなく、陶板を焼くのだから、もう少し早く出来そうな気がします。 -
四角形を基調としたイスラム風のヒンズーのお寺。
これがバングラデシュに於けるヒンズー教の実情なのでしょう。
現在バングラでヒンズー教の信徒は主にインド系住民だそうです。
分離独立した時に、ベンガルに住んでいてそのまま残った人々です。 -
ラジパリの周囲の壁に囲まれた裏庭に大ゴヴィンダ寺院は建っています。
ラジパリの女性当主が建てたそうなので、優美に作りたかったのでしょう。 -
裏庭を挟んで南側の棟。こちらは使用人宿舎だったかもしれません。
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他の塔の屋根が白っぽくて、この1本だけが下半分が黒いので、屋根の洗浄をしているようです。この竹の足場を上って行くのはすごいなあ。
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屋根の黒カビはどうやって落とすのかな?さっき赤いバケツが見えたけれど・・・
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アップで撮ると、かなりぞんざいに塗られているし、中央の塔に向いている面はほとんどレリーフが無くなってのっぺらぼう。オリジナルを大事にする気はないのかい?
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屋根の洗浄が終わった右側の塔。色は変わったけれど、漆喰はボロボロのまま。ちゃんと修復する技術が無いのと、公共機関にやる気がないのでしょうか。世界遺産にでもなると違うかしら?
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中央塔の正面はさすがにすごいレリーフです。アーチ窓を塞いでいる白いレリーフも植物をモチーフにした優美なものです。とことん正面にこだわる建築様式です。
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ここには寺を守る人がいて、1階の礼拝室の掃除をするために中に入りました。床を掃いている時にご本尊が見えました。
クリシュナと恋人ラーダーと思われます。クリシュナはヴィシュヌ神の化身で、その妻ラクシュミーの化身ルクミニーを妻としています。また、妻とされる女性が無数にいるとも言われています。 -
ああ、閉められてしまいました。普段はこういう状態なので、すごく幸運でしたね。お布施をすると開けてくれるみたいです。
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ラジパリの裏側です。かなり漆喰が剥げ落ちているのと、正面があれだけ優美な造りなのに、意外と裏はシンプルなことに驚きます。
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ラジパリの2階が博物館になっています。
後で見学しますが、撮影禁止なので中の写真はありません。
夾竹桃に似た黄色い花が綺麗です。 -
集合時間が間近になった頃、ツアーの人に裏側にも行かれるよと教えられました。え?しまった!慌てて北側の側面に走ります。
アーチ部分は正面と同じですが、その周りの四角いレリーフは椿のような花が1輪描かれているだけで、手が抜かれています。
70年も掛かってしまったので、やり切れなかったのかな。 -
裏側の2本の塔は、どちらも形だけ。プティアでヒンズー教が信仰された期間は短かったので、仕方が無いのかもしれません。
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大ゴヴィンダ寺院は四方に3つのアーチがあります。これは北側で正面は西を向いています。
正面からここに行くには、右端に見える壁を回り込まなければならないので、行かれないのだと思ってしまいました。ああ、失敗。教えてくれて、ありがとうございました。もう少し早く知りたかったな。 -
イチオシ
東側は豪華さでは正面に劣るけれど、なかなかフォトジェニックな環境でした。
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今回の旅行記の1枚目の写真と比べて、目線が高いのがわかりますか?
ラジパリの2階に来ています。博物館なので中の写真は撮れませんが、
部屋から出たらOKです。ドルモンチョを水平に見られるので、中の様子が見えますが、何もないですね。ツアーでは、ここにだけは立ち寄りませんでした。左に見えるのがこれから行くシヴァ寺院。両者の間にロッド寺院の屋根がちょっと見えるようになりました。 -
ラジパリのテラス中央から見た池。椰子の木が多くて南国ムードがあります。
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中庭を見下ろします。右に見えているのはラジパリの西棟。
池に面したレンガが剥き出しになっていた建物です。 -
2階のテラスの上部にはこんなステンドグラスが嵌められていました。
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2か所張り出しているテラスのうち、ステンドグラスがあるのはこちらだけのようです。
せっかく綺麗に修復したのだから、全部嵌め込んで欲しいなあ。 -
照明器具に鳥が止まりました。インドハッカ(Myna)です。インド・パキスタン・バングラデシュに生息するスズメ目ムクドリ科の鳥です。
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バングラデシュのラジパリの写真です。ダッカにあるものだそうです。
観光するのは遺跡に限らなくてもいい筈。このラジパリの見学はしたかったです。 -
ここからは大ゴヴィンダ寺院が見えます。裏庭と中庭は壁を隔てて隣り合っているのです。
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ラジパリの前の広場に面して民家が建っています。その後ろは外堀です。
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さらにその北側には、古い廃墟があります。何という事はない風景なのですが、すごいものが写っていました。
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少女たちの背後に並んでいる長い棒。もしやこれはと思ってガイドに聞いてみると、「牛糞を棒に巻き付けたもの」だそうです。棒状の方が竈に入れやすいのだとか。この後、街中でこれを自転車やバイクの後ろに乗せて行商している人を見掛けました。農村では製作中の物もあり、日常的に利用されているようです。
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ラジパリの前に車を乗りつけて、着飾った家族が現れました。
我々の注目を浴びたのが、青い衣装の子供です。さて、この子は女の子か男の子か。
地方によっては、男の子を小さいうちは女装させることがあります。
それに、きりっとした顔立ちからは、男の子?の意見が多く、母親にツアーの人が聞きました。
「女の子だって。」失礼にならないよう、控えめに「え~~~!」
もちろん面と向かってそう叫んだ人はいません。
しかし、みんなの心の声はしっかり聞こえました。それは自分の声だったのかもしれません。この後も、あちこちで坊主頭の女の子を見掛けました。そういう風習なのでしょう。 -
ラジパリの横の外堀に来ました。南には堀に張り出した廃墟があります。
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沐浴場だったのでしょうか。
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外堀に面して、もう一つのラジパリがあります。
こちらも洒落た外観ですが、中には入れないようです。
看板にはラジパリの説明ではなく、政府の「デジタル土地管理システム(DLMS)」プロジェクトについて書かれていました。 -
ラジパリの手前を右に曲がります。
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曲がった通路に面して博物館のラジパリの裏門がありました。
そこから大ゴヴィンダ寺院の南面を撮影しました。
これで四方全部を見られました。左奥が博物館、右側が外堀です。 -
左に小さなラジパリの壁を見ながら、その先にある小アニク寺院に向かいます。
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小アニク寺院(Choto Annik Mondir)です。
ラジパリに向いている、こちらが正面になります。 -
ラジパリの階段に黒い山羊が座り込みました。ものすごく耳が長いです。
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左が正面になる角です。上から屋根が三角形に降りて来ます。
雨が伝って落ちやすい構造です。 -
正面のレリーフはBoroアニク寺院と同程度です。
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ただ、アーチ部分のレリーフが異なります。
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アーチの周りも四角いレリーフが嵌められています。
また、アーチを形作る細かいアーチの内側にも花模様が2段に亘って見られます。 -
方形のレリーフも、出来栄えがなかなか良くて、ツアーの予定にはなかったけれど、ここが見られて良かったです。(ツアーの予定はゴパーラ寺院・ゴヴィンダ寺院・シヴァ寺院などでした)
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アーチを分ける部分には少し大きめの陶板。同じポーズなのですが、どれも微妙に違っていて、すべてハンドメイドのようです。
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更にその外側にもっと大きな陶板。こちらは額縁に細かい模様があって、それだけで一つの作品になっています。
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アーチの柱もすごく細かいレリーフで埋め尽くされています。
小アニク寺院は、小さい方のラジパリの主人が建てたものでしょう。
邸宅も寺院も小粒ながら、いい味を出しています。 -
私が気に入っているのはアーチと接続する柱の上段の中央に2頭の馬?がいる所です。この前の柱には顔が付いていて、両端にも2頭ずついます。小技が効いていて好きです。
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最下層に描かれる日常生活のレリーフは興味深いです。
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上の段に二人の人物が立っていますが、右側の女性がカンボジアの女神デヴァターに似ています。
真ん中の段には6分割された枠の中に牛の頭がいて、その右側には頭が横並びに4つある人間?下にガチョウがいるのでブラフマー神のようです。創造神で、4つの顔と4本の腕を持ち、ハンサというガチョウが乗り物です。 -
小アニク寺院は、ラジパリに面した部分だけに華麗なレリーフが嵌め込まれています。(左に見えているのは、大ゴヴィンダ寺院)
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小アニク寺院の奥にも廃墟があります。きちんと維持されていれば観光資源になったのに残念。
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これはこれで、好きな人はいるでしょうけどね。
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母犬の頭の下にいる仔犬が愛らしい。
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子ヤギの耳はウサギの耳~
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外堀の沐浴場らしい廃墟まで戻ります。
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博物館のラジパリは横にはあんなに長いのに、意外と奥行きはない薄べったい建物です。
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さて、ラジパリを背にして北に歩いて行きます。プティアのヒンズー寺院群は1㎞もない地域に固まっているので、楽に歩いて観光出来ます。
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ドルモンチョを横目で見ながら小道を左に歩いて行きます。
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こういう街歩きがしたかった。短い道のりだけど、「地元」を感じたい。
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ブルカにあんなピンク色があったとは。黒ブルカの女性は基本的に撮影禁止。でもこの女性は私達がカメラで撮りまくっていても、動じることなくカメラ目線を送って来ました。
厳しいのか緩いのか、一目ではわからないです。 -
今日で3日目。個人商店ばかりの町をたくさん見て来ましたが、意外に閉まっている店が多いことに気が付きます。昨日は金曜日だったからかと思っていましたが、今日も閉店率は高いです。
個人経営だから、そこで上手く行かなければ簡単に店を替えるのか、はたまた中近東に出稼ぎに行ってしまうようになったのか。 -
足踏みミシンで商売をしているおじさん。5年程前に南インドの道端で、炭を使ったアイロン屋さんを見掛けました。
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レンガを積んで走るトラクター。この積載量はバングラでは少ない方だと思います。
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シヴァ寺院です。この特徴ある塔は北インド式なのだそうです。
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1823年にプティアの女性領主によって建設されました。
バングラデシュの中で最大規模のシヴァ寺院です。
階段を上がったところで靴を脱ぎます。 -
立派なシヴァ・リンガが安置されていました。
壁のシヴァのポスターはアイドル歌手のようで俗っぽい。 -
左側のポスター。これじゃ、ムスリムに嫌われるだろうな。
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シヴァ・リンガから隣のロッド寺院が見えます。ここを1周してから行きます。
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ロッド寺院に対する壁には、すっかり剥がされてしまった神像があります。ガルーダに乗っているので、ヴィシュヌ神ですね。
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横から見たシヴァ・リンガ。リンガに水を掛けると奥に突き出たヨニに集まって下のバケツに注がれます。
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外の回廊の天井。ドーム型なのがイスラムの影響でしょう。
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外堀に面した北側の回廊です。
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北の外堀です。私達は、左の道をバスで入って来ました。
後で、対岸からこちらの眺めを見に行きます。 -
これはシヴァ神なのかな?さすがにわかりません。徹底して神像を破壊してあります。
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彩色がありました。ああ、綺麗だったろうなあ。
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たわしがたくさんぶら下がっている?意味不明。
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プティア村の各寺院は施錠されいるので、開けてもらわなければ入ることが出来ません。入場料などはありませんが、心付けは必要です。
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ロッド寺院です。ジャガンナート神を祀っています。
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イチオシ
対岸に歩いて行って、シヴァ寺院とロッド寺院を見ています。
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シヴァ寺院の裏で女性たちが洗濯をしています。
そこで洗って本当に綺麗になるのだろうか。いつも思ってしまいます。 -
プティア村からバスに乗って一路今夜の宿のあるクルナに向かいます。
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道路から突っ込んでしまったダンプの積み荷を移し替えています。
あれだけ猛スピードで追い越し合っているのだから、事故は当たり前。
寧ろ実際に事故車を見たのはこれだけだったのが意外でした。 -
女性3人が並んで歩いても線路の中なのに驚きます。
ジョムナ川より西側ではイギリス植民地時代に敷設されたので、1676㎜の広軌です。東側は1000㎜のメーターゲージ。これがこの国の鉄道の発展を妨げています。
女性たちの歩く線路をずっと後ろに辿って行くと、右側に駅のホームが見えます。おもしろいことに、駅は線路から外れて停車するようになっています。また左側にも分岐した線路があります。殆どが通過する駅なのでしょうか。 -
例の牛糞を山積みにして自転車を漕いでいる人がいました。
この牛糞、手捻りなのかしら?そうだろうなあ。 -
パドマ川を渡るラロン・シャー橋の手前には、建設中の巨大な原子力発電所があります。ロシアからの支援によって建設されているそうです。
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日本のODA(政府開発援助)によって架けられたラロン・シャー橋を渡っています。有料道路で150タカです。
「ODA見える化サイト」には
「借款契約 1997年7月、借款契約額 87.07億円
この協力(第1期)でパドマ川に全長1786メートルのパクシー橋(現在の呼称はラロン・シャー橋)の新設を支援したことにより、バングラデシュの主要都市であるクルナ(南西部)、ダッカ(東部)、チッタゴン(南東部)は陸路で結ばれ、また架橋前フェリーで平均2~5時間を要していた渡河がわずか4~5分程度に短縮されました。」という記述があります。
隣には長さ1.8㎞の鉄道橋ハーディング橋があります。建設当時のインド総督であったイギリスのハーディング卿にちなんで名付けられました。 -
クルナまでは245㎞、所要5.5時間、到着18時の予定です。
昼食を摂って、ひたすら南下する午後はロングドライブで、ぼーっとしていた3時半。事件が起きました。ここも道路工事中で、対面通行の舗装道路になっていました。ところが、それがとても狭くて、大型同士がすれ違うのはたいへん困難です。そのために渋滞が起きていて、ようやく私達のバスが進めるようになったのですが、目の前の光景には手に汗を握りました。荷物満載のダンプと凶暴な路線バスがギリッギリですれ違っています。 -
赤い路線バスがダンプを躱(かわ)し、私達のバスとすれ違います。
この次の瞬間、後部座席で「わ~!」と声が上がりました。路線バスがこすって行ったのです。
路線バスはそのまま走り去りました。我が運転手は傷を確認し、カンカンに怒りながら電話をし始めました。だってこちらは道が狭いので止まっていたのです。
一応、交通事故なので警察に電話するか、旅行会社に報告しているのかだろうなと思いつつ、ますます遅くなっていくホテルへの到着に思いを馳せていました。 -
他の車を通すために、バスは路肩に避難して停まっています。
日本だったら片側交互通行にして、信号機が立っているような場所です。
せめて大型車がスムーズに通過できるように、交通整理をすればいいのに。しばらくすると、急展開。運転手は運転席に飛び乗り、バスは今来た道を戻って行きます。今からあの路線バスを追っても、無理だと思うのですが・・・ -
ところがです。すごいことが起こりました。路線バスを捕まえたのです。
私達のバスは14名のツアー参加者を乗せるだけでギリギリでした。
そこでスーツケースを別のマイクロバスが積んで、私達の少し後ろを走っていたのです。運転手はそちらの運転手に電話をして、走り去った路線バスを停めさせました。信じられない事態に我らも大興奮。あの大きなバスをどうやって停めたのでしょう?程なくして、大小2台のバスが停まっている現場に到着し、当事者会議が始まりました。 -
路線バスには乗客は乗っておらず、双方にけが人はいませんでした。
私達は先を急ぐので、事後処理をスーツケース隊に託してクルナに向かいます。
それにしても、なんてドラマチックな事件が起きたのでしょう。
まさか別動隊がバスを捕まえるなんて。しばらくは大興奮の車内でした。 -
これが私達のバスが受けた傷です。ピカピカの新車だったのに、こんなに広範囲にこすられて。でも、走行不能なんて事態にならなくて本当に良かったです。あの道路は路面が周りよりも1m以上高くなっていて、路側帯に避けることが出来ませんでした。ぶつかられた反動で道路から落ちていたら大惨事です。
-
20時40分。ホテルにて夕食です。こういう時は夕食がホテルだといいですね。
それではまた明日。明日は世界遺産シュンドルボン国立公園でマングローブ・クルーズをします。
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