2023/03/12 - 2023/03/12
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kojikojiさん
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北海道の旅から帰った後は1週間の間に3つほど病院をはしごしましたが、心配していたことは杞憂に終わり、税務署に青色申告の提出をした足で銀行の担当者と会って納税も終わりました。今回はクラブツーリズム社の「馬刺し希少部位食べ比べ・天草産アワビなど熊本・天草うまいモン旅3日間」という観光がメインなのか食事がメインなのかよくわからないツアーに申し込んでいました。このツアーも全国旅行支援対象なので、69,900円から10,000円が割り引かれ、さらに熊本県のクーポンが支給されるので、実質54,900円です。前日に添乗員さんから電話をいただき、ツアーは34名とお聞きしました。当日は空港の集合時間が午前9時10分と速かったのでモノレールを利用しました。浜松町の駅前に「広げよう納税の輪」なんて碑を見ると前々日に納税したばかりなのであまり気分が良くありません。JAL627便の座席は2-3-2のシートでしたが、残念ながら窓側の席は空いていませんでした。中央のシートに座って機内誌を読んでいると隣に座ったおばあさんがいきなり携帯電話で三越に電話して、大声で何かを注文し始めました。CAさんは注意しないので席を変えてもらいましたが、心配した通りおばあさんは同じツアーの参加者でした。熊本空港で現地の添乗員さんと合流してバスに乗り込みました。通常ツアーではバスの車内での注意事項を説明するのですが、今回は無いなと思っていると後ろの席でプシュと缶が開けられ、ビールで乾杯が始まりました。つまみを食べながらお酒も入って声も大きくなります。バスの後方の席が空いていたので、添乗員さんにお願いして空いている席に移動させてもらいました。大抵バスの後方の座席のシートのピッチは広く、後ろに誰もいないのでリクライニングも出来ます。2日間座席の変更はなかったので、天草諸島の長時間の移動も楽でした。空港を出たバスは阿蘇に向かいます。阿蘇へ来るのは9年ぶりのことで、その間にあった熊本地震のことはニュースでしか知りませんでした。途中の車窓から崩落した橋がそのまま見えたりする姿のはまだまだ復興が終わっていないのだと感じました。バスが山間部に入ると周囲が焼け焦げていて、以前来た時と様相が違います。バスガイドさんの説明によると2週間ほど前の2月27日に野焼きをしたということでした。草千里についてバスを降りて「ニュー草千里」というドライブインの2階のレストランで昼食になりました。ここではツアーのタイトルにもあったように地産の”あか牛”のすき焼きをいただきます。食事の後はフリータイムになっているので「草千里が浜」を歩いてみます。9年前に来たときは季節外れの吹雪になって遠くまで行けずに、凍った馬の糞を見たくらいでした。今回は天気も良く噴煙を吐いている噴火口もきれいに見ることが出来ました。時間いっぱい散策して、次は「新阿蘇大橋展望台ヨ・ミュール」に向かいます。展望台に行くには急な階段を延々降りて、再び登らないとたどり着けません。妻は歩きたくないとバスに残りましたが、自身の後に架けられた新しい橋を見るくらいなのでそれで良かったかもしれません。この日の観光はこれで終わり、バスは熊本市内に向かいます。道中「道の駅大津(おおづ)」でトイレ休憩がありましたが、物産のコーナーで「不知火」と「はるか」と「パール柑」が売っています。これが東京で買う値段の半額くらいなので、いろいろ買いこんでしまいました。後でホテルで食べてみましたがとても甘いので驚きました。熊本では2泊同じホテルで、白川沿いの「ホテルマイステイズ熊本 リバーサイド」というホテルでした。改装工事中の古いビジネスホテルといった感じでしたが、格安のツアーなのでこんなもんでしょう。晩御飯はロビーに集合して全員で「下通りアーケード」を歩きます。脇道に入った「魚河岸番屋」という居酒屋でした。奥の座敷に料理は用意されていましたが、馬刺しあり車エビあり熊本の名物が並んでいます。料理はとても美味しく、レモンサワーからスタートして焼酎の水割りへと進んでいきます。食後は各自でホテルに戻りますが、初めての熊本市内なのでアーケードをぶらぶらしました。遅い時間でしたが果物屋が空いていたので、妻の実家へデコポンを1箱送ることが出来ました。立派な店構えの「紅蘭亭」という中華料理店が気になり調べてみると、ここが「太平燕(タイピーエン)」発祥の店だと知りました。翌日の晩御飯はフリーなのでここで食べることとし、予約も済ませました。「サンロード新市街」にも入って、地下道から「サクラマチクマモト」にも行ってみます。最終日にここのバスターミナルのコインロッカーに荷物を預けなければならないので、大きさや台数を確認しておく必要がありました。熊本の夜遊びはここで終えて、コンビニによって檸檬堂を買って、ホテルの部屋でWBCのオーストラリア戦を観戦します。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 観光バス JALグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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今回の熊本へ行くツアーの集合時間が午前10時10分と池袋からリムジンバスで行くには中途半端だったのでモノレールを利用することにしました。大江戸線からモノレールに向かう途中にこの碑を見てモヤモヤします。2日前に確定申告を終えて納税したばかりでしたから。ここ数年の納税額はシャレになりません。
浜松町駅 駅
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この碑も天気が良く、熊本行きのフライトも窓側の席ならよいのにと思っていました。残念ながら団体カウンターでの受付時に窓側が空いていないか尋ねましたが、満席ということでした。
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貿易センタービルはとうとう地上部分は無くなってしまいました。昭和45年の1970年に竣工した高さ152メートルのビルは、その2年前に開業した霞が関ビルの147メートルを抜いて、当時の日本一になりました。大阪万博も開催された年でもあり、子供ながらに日本はすごい国だと思った記憶があります。
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足の調子があまりよくない妻はセキュリティを通って自動運転技術を搭載したパーソナルモビリティに乗ろうとしましたが、昨年からずっと準備中です。もう4カ月くらいになりますから準備はしていないのだと思います。であれば撤去した方が良いと思います。
羽田空港 第1旅客ターミナル 空港
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熊本行きは勝手に沖止めでバスに乗っていくのかと思いましたが、搭乗口は意外に近かったです。
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定刻に搭乗が始まりましたが、窓側の席ではないので気分は盛り上がりません。
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後方のど真ん中の席です。シートテレビも無いので機内を読み始めます。年齢層から見ても周囲のお客さんは同じツアーの参加者のようです。ほぼ全員が乗り終わったところで、隣の席のおばあさんが電話を始めました。三越に電話して何かを注文しているようです。大きな声で延々と話を続けているのでCAさんに席を変えてもらいました。JALのCAさんは注意するのが嫌なようです。
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1時間50分のフライトで熊本空港に到着しました。空港のターミナルは3月23日にオープンするようで、この時はまだ仮設のようでした。現地の添乗員さんと合流しますが、ワクチン接種の確認やら1人1人時間がかかります。出口の狭い場所なので他の人に邪魔だなと思っていると、案の定空港の人に注意されました。
熊本空港 (阿蘇くまもと空港) 空港
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バスに乗ってまずは阿蘇方面に向かいます。「草千里が浜」でお昼を食べて周辺を散策するスケジュールです。途中の車窓から「新阿蘇大橋」が見えました。帰りにはここにある展望台に立ち寄る予定です。
新阿蘇大橋展望所 ヨ ミュール 自然・景勝地
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黒川の渓谷の向こう側に熊本地震で落ちた「旧阿蘇大橋」の遺構が残されていました。残されているというよりも撤去のしようがないように思えます。崖に引っ掛かった橋の一部が地震の強さを感じさせます。新聞やニュースでしか知らなかった自身がリアルに感じられました。
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2016年4月16日、の本地震の本震で全長約206メートルの橋桁が崩落し、阿蘇市の大学生が亡くなったニュースはよく覚えています。バスは減速もせずに走り抜けますが、当時のままのアスファルトの路面や、折れ曲がりて引きちぎられた鋼材を見ることができました。
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豊後本線は東の大分駅から西の熊本駅に至る鉄道です。ちょうど非電化区間で使用されるキハ200形気動車の赤い列車が通過していきました。4月上旬には別府へ4日ほど行く予定で、別府駅から大分駅を通過して臼杵駅には行く予定です。
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9年前に母と妻と3人で宿泊した「阿蘇リゾートグランヴィリオホテル」はこの近くだったのですが、通りがかることはありませんでした。もともと火山活動が活発な阿蘇では、大きな木は育たず草原になる土地です。奈良時代に書かれた「日本書紀」にも阿蘇に広い草原があったとの記述があるようです。冬になると一面の枯草を見ることが出来ます。
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さらに山道を登っていくと草原は真っ黒に姿を変えます。バスガイドさんによると2月27日に野焼きを行ったばかりだということです。整然とした草原を維持するために長年行われてきたのが新たな芽吹きを促す「野焼き」です。長いものでは1メートルを超えるほど伸びる茅などの枯れ草を一斉に焼き払う作業は一説には1000年近く前から行われているそうです。
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阿蘇地域は過去の大規模火山活動により東西約18キロ、南北約24キロに及ぶ世界屈指のカルデラが形成されています。9年前に来た時には火山の中に道が走り、線路が敷かれて人が住んでいるのが不思議に思えました。
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バスはしばらく焼け焦げた大地の中を進んでいきます。この後に行った別府では1日違いで仰木山の野焼きを見ることが出来ませんでした。事前にいろいろ調べることは欠かしませんがそれでもこぼれることがあります。
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「草千里が浜」に到着しました。ここへ来るのは3度目でしょうか。真正面に野焼きされた烏帽子岳がきれいに見えました。9年前に来たときは突然の雪で何も見えませんでした。見えたのは凍った馬の糞だけだった記憶があります。
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バスを降りて「ニュー草千里」というドライブインに入ります。2階のレストランが食事会場のようです。
ニュー草千里 阿蘇ヴォーノ グルメ・レストラン
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テーブルの上にはこんな地味な感じで料理が並んでいます。
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到着のタイミングに合わせてお釜では炊き立てのご飯が出来上がっています。
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そしてんぉう1つの鍋の蓋を取るとすき焼きの準備が出来ています。係りの方が来てすぐに火をつけてくれます。
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まずはビールで乾杯をします。今回は妻の友人がいないのがちょっと寂しいです。
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すき焼きというよりはうどんも入っているので「あか牛」のすき焼き風鍋といった感じです。その分お肉に火が入りすぎないので美味しくいただけました。普段すき焼きに卵を使わないので、食べ終わった後に卵を入れて、温泉卵くらいの状態でお出汁と一緒にいただいたら美味しかったです。
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食事の後は出発まで時間があるので「草千里が浜」を散歩します。妻は歩きたくないのでお土産物屋さんを覗いています。
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9年前は吹雪で何も見えませんでしたが、この日は阿蘇中岳の第1噴火口からのぼる噴煙がきれいに見えました。この中には第6まで火口があるようです。火口付近の約1キロの範囲は規制されたり解除されたりのようです。解除されたときは火口を覗き込むことが出来るようです。
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烏帽子岳を正面に据えて、まずは左側の尾根に登ってみます。
草千里ケ浜 自然・景勝地
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馬の背になった尾根には遊歩道のようになった道が続いています。
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烏帽子岳のふもとまで道が続いていますが、さすがにあそこまで行って戻ってくるとバスに置いて行かれそうです。
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「草千里が浜」も野焼きが行われています。阿蘇エリア各地で行われる中で大規模なものの1つが、約60ヘクタールを対象とする草千里の野焼きで、「草千里野焼き実行委員会」が主催して、延べ2000人もの人が関わる一大プロジェクトだそうです。
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見晴らしの良いところから中岳を望みます。広大な景色に目を奪われます。荒涼とした岩肌はシチリア島のエトナ山やサントリーニ島の沖合にあるネアカメニ島へ行ったことを思い出します。
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エトナ山では下りのロープウェイの営業が終了してしまい、月面探査も出来るような巨大なタイヤのトラックに乗ったことや、うなだれてとぼとぼ歩く妻の後ろ姿が浮かんできます。
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阿蘇山火口見学シャトルバスの発着場所である「阿蘇山上ターミナル」の建物が見えました。雰囲気はトルコのネムル―ト山の山麓のロッジを思い出します。
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茶園は阿蘇山という名前の単体の山は無く、根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳などを総称した呼称で、5つの岳を総称して阿蘇五岳と呼ばれます。これは杵島岳(きしまだけ)です。
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坂道を下って反対側の尾根に向かってみます。転がっているのは石ではなくて、放牧されている馬の糞です。以前来たときは凍っていたのを思い出しました。
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「草線路が浜」は烏帽子岳の側火山として活動した千里ヶ浜火山の火口の跡です。中岳火口南の砂千里に対し草原の美しいこの火口を草千里または草千里が浜と呼びます。草千里というと中学の教科書に載っていた「蕭蕭」という言葉と共に三好達治を思い出します。
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これは「大阿蘇」という詩で、「雨の中に 馬がたつてゐる 一頭二頭仔馬をまじへた馬の群れが 雨の中にたつてゐる 雨は蕭蕭(しょうしょう)と降つてゐる 馬は草を食べてゐる 尻尾も背中も鬣(たてがみ)も ぐつしよりと濡れそぼつて 彼らは草を食べてゐる 草を食べてゐる あるものはまた草もたべずに きよとんとしてうなじを垂れてたつてゐる 雨は降つてゐる 蕭蕭と降つてゐる…
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山は煙をあげてゐる 中岳の頂きから うすら黄ろい 重つ苦しい噴煙が濛濛とあがつてゐる 空いちめんの雨雲と やがてそれはけぢめもなしにつづいてゐる 馬は草をたべてゐる 艸千里浜(くさせんりはま)のとある丘の 雨に洗はれた青草を 彼らはいつしんにたべてゐる たべてゐる…
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彼らはそこにみんな静かにたつてゐる ぐつしよりと雨に濡れて いつまでもひとつところに 彼らは静かに集つてゐる もしも百年が この一瞬の間にたつたとしても 何の不思議もないだらう 雨が降つてゐる 雨が降つてゐる 雨は蕭蕭と降つてゐる」
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記憶さえ確かでスマホさえあればそんな詩の一説だけで検索するこながら草千里に馬はいませんでしたが、三好達治の心境に少しは触れられた気になりました。
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反対側の尾根からは先ほど歩いていた尾根越しに中岳がきれいに見えました。
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望遠レンズで切り取ってみると人々のすぐ向こう側に噴火口があるような写真が撮れました。
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面白いのでしばらく同じような写真を撮っていました。
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烏帽子岳に一番近い展望台まで上がってきました。さすがに運動不足なので息が切れます。4歳で富士山に登り、高校生までに北アルプスと南アルプスの主座の多くを制覇していますが、その後の不摂生が蓄積されています。
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戻りがてらに大学生くらいの男の子2人にスマホで写真を撮ってくれるように頼まれました。中岳をバックに数枚撮りましたが、2人が揃ってピースするのに驚きました。1960年代にベトナム戦争の反戦運動がアメリカやイギリスなどで高まり、反戦デモの参加者は「勝利」を意味するVサインをあえて「Peace(平和)」のサインとして取り入れました。
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日本では1972年に井上順がカメラのCMでピースサインをしたり、テレビに出演したさいに「ピース」を決め台詞として使用したことにより流行しました。彼らはそんなことを知っているのだろうかと思いながら、「はい、チーズ!」と言ってしまう自分もおかしく思えました。
阿蘇山 自然・景勝地
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そろそろ戻らないといけませんが、足取りが重くなってきました。本当に体重を落とさないとならないなと思いながら、全国旅行支援の期間なので旅先でついつい食べ過ぎてしまいます。
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いつかは行ってみたいと思う「阿蘇火山博物館」です。この建物を見る旅に宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」を思い出してしまいます。
阿蘇火山博物館 美術館・博物館
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何とか間に合ってバスに戻ると妻が待っていてくれました。バスは45人乗りで34名の参加なので後方の3列が空いていました。ここへ来るまで後ろの席の人がビールを飲んでおつまみを食べながら大きな声で話しているのでちょっと嫌な気分でした。通常最初にバスに乗ったときは旅行会社のビデオを見せるか添乗員さんが禁止事項を説明しますが今回はどちらもありませんでした。クラブツーリズムのツアーに参加するには若い男性2人だったので禁止事項を知らなかったのかもしれません。
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なので添乗員さんには「妻の足の具合が悪いので、足の延ばせる後ろの席に移ってもいいですか。」と断って移動させてもらいました。後方の3列は大抵前のシートよりも座席のピッチが広く、後ろには誰もいないのでリクライニングすることも出来ます。この日と翌日の天草諸島の長距離の移動では1人2席使えて良かったです。
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帰りの道では真っ黒に燃えた「米塚」の写真がうまく撮れました。円錐状に整った姿の80メートルの小さな山ですが、これもれっきとした火山で、山頂の窪みは噴火口です。
米塚 自然・景勝地
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先ほどいただいた「あか牛」が放牧されていました。褐毛和種(あかげわしゅ)は熊本系と高知系に分けられますが、どちらも起源は韓牛のようです。阿蘇や矢部および球磨地方で飼われていた在来種とシンメンタール種の交配により改良された固有種で、昭和19年に和牛として登録されています。
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先ほど渓谷の反対側から見えた「新阿蘇大橋」の駐車場でバスを降ります。「新阿蘇大橋展望台ヨ・ミュール」へ行くのですが道路には横断歩道が無いので、下の展望台へ降りた後に橋の下をくぐって、また階段を登ることになります。その事実を知った妻はこの場所に留まりました。
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他のツアーの方はおばあさんまで含めて全員が元気に階段を登り降りしていました。昭和10年代の方はお元気です。ようやくたどり着いた展望台の景色は特に素晴らしいものでもありませんでした。
新阿蘇大橋展望所 ヨ ミュール 自然・景勝地
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案内板によるとこの橋の奥の橋脚の辺りには活断層があり、そこを横断するように橋が架かっているので耐震補強が施されてあるようです。この黒川の峡谷に沿って断層があるわけです。
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黒川の渓谷の緑の中に「第一白川橋梁」の赤い鉄橋が映えます。全長166.3メートルの単線鉄道橋である。川からレール面までの高さは約60メートルあり、後に高千穂橋梁が完成するまでは、当時の日本国有鉄道で最大の高さの鉄道橋でした。以前行った餘部鉄橋が41.5メートルなのでその高さが想像できます。
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急な階段を登り下り往復しましたが、そこまで素晴らしい展望台でもありませんでした。翌日に備えた妻は正解だったかもしれません。
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黒川の渓谷は美しさのカケラもない不気味な谷間でした。「旧阿蘇大橋」の崩落のこともありましたが、後で活断層が通っているのを知ってそう感じた意味が分かったような気がします。
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再び豊後本線の赤い列車が通過していきました。この周辺の山林も崩落した跡が幾筋もあり、不気味な感じがしました。
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熊本市内に向かい途中に「道の駅 大津(おおづ)」で休憩がありました。トイレだけの休憩なので15分ほどの時間しかありません。奥にある物産のコーナーに行ってみると柑橘類が安い値段で売っています。
道の駅 大津 道の駅
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「はるか」はヒュウガナツが種子親でナツミカンが花粉親の自然交雑実生です。以前泊まった「阿蘇リゾートグランヴィリオホテル」で食べて美味しかったことを思い出して1袋買い求めます。「パール柑」は熊本県のブランド柑橘で、翌日行く宇土半島の三角町から天草にかかる天草パールライン界隈が産地なのでこれも求めます。
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さらに格安の「不知火」も1袋。店のおじさんに聞くと「不知火(しらぬい)とは清見オレンジとポンカンをかけ合わせた品種で、糖度が高いうえに種がほとんどなく食べやすい人気の柑橘で、農協を通すとデコポンを名乗れるんです。違いはそれくらいです。」とのことでした。これは着いたホテルの冷蔵庫で冷やして食べましたが、甘くて美味しかったです。
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午後5時前に今回2泊する「ホテルマイステイズ熊本 リバーサイド」に到着しました。名前の通り熊本市内を流れる白川沿いにあるホテルです。外観は立派ですが、現在改修工事中なので、使える部屋は昭和の香りのするビジネスホテルです。
ホテルマイステイズ熊本 リバーサイド 宿・ホテル
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ホテルの正面側の部屋は革側ですが、間に高速道路があります。我々の部屋からは閉鎖された病院の建物とビルの避難階段しか見えません。
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今回は寝るだけのホテルなので特に期待もありませんでした。
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以前は喫煙ルームだったようで、たばこで焼け焦げた椅子はいただけません。多分来年あたりにはリニュアルも終えて良いホテルになるのだと思います。
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ユニットバスも古いのですが、掃除も行き届いていました。何よりも水回りの部分が部屋の床面より20センチくらい高いので、扉の枠の立ち上がりも入れると25センチほどを跨がなければならないのが面倒です。
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午後5時45分にロビーに集合して添乗員さんの先導で晩御飯の店に向かいます。ちょっとおしゃれなシャワー通りから下通りアーケードを歩きます。熊本市内を歩くのは初めてなので嬉しくなってきます。
サンロード新市街 市場・商店街
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酒場通りに入ってすぐの「魚河岸番屋」がこの日の夕食会場です。奥の座敷が貸し切りになっていました。表には大きな水槽もある店です。
魚河岸 番屋 グルメ・レストラン
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なかなか雰囲気の良い店で、スタッフの方も親切で好感が持てます。こういった店はなかなかツアーで利用することは少ないので嬉しくなります。
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まずはレモンサワーで乾杯します。1日お疲れさまでした。
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こんな料理のセットが用意されています。ツアーの案内には「熊本名物会席」とあります。
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刺身はマグロとサーモンとカツオとカンパチという4点盛の可愛らしいお造りです。熊本の魚ではないものもありますが味は良かったです。
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焼き物は天草の車エビです。大きなエビの塩焼きです。
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熊本の名物といえば「辛子れんこん」ですね。もう40年前のことですが「辛子れんこん」のボツリヌス中毒で人が亡くなった事件がありました。正直食べたのはその時以来初めてです。別に避けたわけでもありませんが、食べる機会がありませんでした。今回食べてみるとさすがに名物だけあってとても美味しく焼酎が飲みたくなります。緑色の料理は名前が分からないので店の方に教えてもらいました。これは「一文字のぐるぐる」というもので、6代目藩主細川重賢の時代に肥後藩の財政が苦しく、立て直しを図って倹約令が出された際に安くて美味しい酒のつまみとして考えだされたのがはじまりといわれているそうです。一文字はわけぎの別称だそうです。酢味噌をつけて食べると焼酎が飲みたくなります。
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サワーから「阿蘇の酒れいさん麗酒爽快」に変えます。阿蘇の山村酒造のすっきりした冷酒です。くいくいお酒が進んでしまいます。
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そして熊本といえば馬刺しです。上赤身と霜降りとたてがみの3種類が盛り合わせてあります。馬刺しを食べるのも久しぶりですが、やっぱりおいしいです。これも焼酎が飲みたくなります。
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馬刺しには焼酎ですね。もちろん熊本の焼酎です。「游木(ゆき)」という球磨の米焼酎と「蓮寿庵」というこれも球磨の芋焼酎です。久しぶりにロックで行きましょう。
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天草の有明町はタコで有名な町です。これは「タコのさくら煮」という料理で、柔らかく煮込んだタコは歯が無くても食べられそうなほどです。
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鍋物は鯛のしゃぶシャビでした。タイも天草の特産です。これもさっとお湯にくぐらせたレアのままいただきます。
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締めは熊本名物の「まぜ飯」です。地域で行事や人の集まる祝い事の時に必ず登場する「まぜ飯」は、具飯とも呼ばれ、鶏肉、ごぼう、人参、干ししいたけ、たけのこ、油揚げなど具材を細かく切って炒め、醤油や砂糖で味付けしたものを炊き立ての温かいごはんに混ぜるものです。素朴なおいしさです。
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そしてこれも名物の「だご汁」です。小麦粉や米の粉を水で練って、しばらく寝かせ、手で延ばしちぎった団子を入れた汁のことで、里芋やごぼうなど季節の野菜を入れ、味噌や醤油仕立てで食べます。「だご」とは熊本弁で「だんご」を意味します。
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料理に興味を持っていたのは我々だけのようで、他の方はお酒も飲まずにさっさと食べて、さっさと帰って行かれました。皆さんは食事よりもホテルに帰ってWBCのオーストラリア戦が見たかったようです。
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我々は食事の後も「下通りアーケード」ぶらぶらと歩いてみます。そして見つけた果物屋さんで「不知火」を買って、妻の実家に1箱と自宅に1箱送りました。
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デコポンはシーズンの始めは1個1,000円くらいしますが、季節も終わりに近い3月では1個130円くらいになっています。
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この翌日も天草で柑橘類を買い求め、家に帰ってから食べきるのが大変でした。酸っぱい柑橘類はあまり好きではないのですが、この「不知火」は美味しかったです。
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アーケードの中にあった「紅蘭亭」という中華の店が気になったのでネットで検索してみると、ここが「太平燕(タイピーエン)」発祥の店だと知りました。
紅蘭亭 下通本店 グルメ・レストラン
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ツアー2日目の夕食はフリーなので、どこで食べようか考えあぐねていました。2階のレストランの雰囲気も良さそうなので、2階の受付で翌日の予約を入れました。
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ショールームに置いてあった車の値段を見たらまた納税した金額を思い出してしまいました。ここ数年の納税額はシャレになりません。
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もう1つのアーケード「サンロード新市街」を抜けると「サクラマチクマモト」がありました。この中にバスターミナルがあり、最終日は各自で空港へ行かなければならず、荷物をコインロッカーに預ける予定なのでした見に行くことにしました。2人分の大型のトランクなので、大型ロッカーの数が気になります。
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「サクラマチクマモト」に入っているショップは興味ありませんでしたが、ショッピングセンターとしては天井も高くてきれいな施設でした。
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この辺りは大きな繁華街なのだとようやく分かりました。雨が降っているので探検は翌日にすることにします。
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「秘密のケンミンSHOW」で何度も見ながら一度も入ったことのない「資さんうどん」に入ってみることにしました。
資さんうどん 下通店 グルメ・レストラン
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まだそんなにお腹は空いていませんが、うどんくらいなら食べられそうです。
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ごぼう天うどんは優しい味でした。ミニサイズがあるので妻はそちらをいただきます。ビールを飲みながら美味しくいただきました。
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レジの横にぼた餅があったので2個入りを買ってホテルで食べることにします。これがとても美味しくて、最終日には6個入りを3パック買って友人へのお土産にしました。
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初めての熊本の夜ですが、楽しい体験がいろいろできました。
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繁華街にホテルが近いのは良かったのですが、こんな怪しいガード下の飛んでるを潜ってホテルに戻ります。部屋に戻ってテレビの野球中継を見ながら檸檬堂をいただきます。明日は天草諸島を巡る旅が待っています。
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