秋田・岩手GWの旅⑩　旅の締めくくりは新花巻で宮沢賢治の世界を楽しもう

2022/05/04 - 2022/05/04

6日間のGW東北旅行もついに最終日。
最後の観光は新花巻駅近くの宮沢賢治童話村の観光。
なので当初は新花巻駅の近くに宿を取ろうと思ったけど…駅の近くにどれだけ探してもホテルがない。
新幹線も泊まる駅で空港も近いのになんでホテルないの！？と思ったけど…行ってみて納得。
新花巻駅前はホテルどころかお店もお土産屋さんが1軒あるだけ。
駅から童話村へ行く道ものんびりした（何もない）道。
そして歩いている人は全くいない。
でも童話村には結構な人。
みんな車で来るのね。
どんな旅になったかはGW東北旅行最後の旅行記をどうぞ。

エリア 花巻(岩手)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JALグループ JRローカル 徒歩

JR釜石線で花巻駅から新花巻駅へ。

この旅行記は↓
https://4travel.jp/travelogue/11771076
の続き。

JR釜石線 乗り物

途中北上川を通過。

7分で新花巻駅到着。
昨日SL銀河に乗った時も停車時間が数分あったみたいだけど、ちょうどプラネタリウム鑑賞中だったから降りられなかったんだよね。

新花巻駅 駅

新花巻駅は星座のモチーフがいっぱい。
なんでかな？と思ったら…

エスペラント語の駅の愛称が「星座」だからみたい。

銀河をイメージした地下道を通って駅の外へ。
改札はなく気づいたら外に出ていた。
あれ？切符はどうしたら？
そういえば駅に着いた時にホームに駅員さんいてたけど写真撮りまくってて気づいたらいなくなってたな…。
本当はあの人に渡せばよかったのかな？

星座風の路線図が素敵。
で、駅のコインロッカーに荷物を入れて宮沢賢治童話村に行こうと思ったけどロッカーがない。
隣に新幹線の新花巻駅があったのでそこにはさすがにロッカーはあったんだけど、利用料600円で100円玉しか使えない。
そんなに100円持ってないよ…。

そこで思い出したのが以前山形の山寺に行った時のこと。
あの時も同じことがあったけど駅前のお土産物屋さんが荷物を預かってくれた。
ってことで駅前のお土産物屋さんに事情を話してお願いすると「帰りにお土産買ってくれれば預かりますよ」とのこと。
もちろん買うことを約束して預かってもらう。
助かった。

さっきのお土産物屋さんで自転車を借りることも出来たけど、借りたとしても時間的に駅と童話村の往復だけなのであんまり意味ないかな、と思って宮沢賢治童話村へと歩いていく。

童話村までの道沿いにはこんなモニュメントがいくつかあった。
賢治の作品にちなんでいるのかどうかはちょっと微妙だけどこういうのを見れるのも歩きだからこそ。
が、駅から童話村に着くまで全く歩いている人を見かけなかった。

菜の花咲いてたりして綺麗なんだけどね。

駅から歩くこと15分程で宮沢賢治童話村に到着。
童話村の入口前には大きな駐車場があって、GW中日だけあって結構いっぱい。
ほとんどの人は車で来るんだろうね。

入口には「銀河ステーション」の文字。
「銀河鉄道の夜」に出てくる駅だ。
この旅行に来る前に一応銀河鉄道の夜は読んできた(笑)。

入口前に展示されていたこちらは初代の銀河トレイン。
元は平成10年に開かれた岩手菓子博で使用されていたものをその後ここ童話村で利用していたらしい。
今は2代目の銀河トレインがあるみたいなことがキャプションに書いてあったけど、園内には見当たらず。

早速入場。

童話村はこんな感じでいくつかの施設がある。
「賢治の学校」のみ入場料が必要だけど他はすべて無料。

いろんなモニュメントもあってテーマ性のある公園みたいな感じかな。
GWのこの日は家族連れが多く賑わっていた。

まずは「妖精の小径」を散策。
賢治の作品に出てくる植物にはキャプションで紹介があった。

こちらは童話「月夜のでんしんばしら」を再現した作品。
この童話は知らなかったけどこの後行った宮沢賢治記念館でも紹介されていたので有名な作品なのかな？

陽性の小径を抜けた所にあったのが自分がだんだんのっぽになるというゲートがある天空の広場。
いわゆる目の錯覚を利用したものかな。

この童話村で唯一の有料施設、賢治の学校。
ここまで来たのだから入場しておこう。
この後宮沢賢治記念館にも行くつもりなので2館共通入場券を購入。
入口には有名人のサインがいっぱい。
が、芸能人というよりアニメ関係や小説家の方のサインが多かった。
取材とかで来たのかな？

入ってまず最初の部屋がファンタジックホール。

ホールにある椅子は「賢治の椅子」
どれも個性的なデザイン。
この椅子は座ってOKだったのでここで記念写真をパチリ。

続いては巨大万華鏡で出来た「宇宙の部屋」。
すごく不思議な空間。
実は予備知識ほとんどなく来たんだけどなかなか面白いぞ。

続いて「天空の部屋」。

その次は一番個性的だった「大地の部屋」。
小さな虫になって生き物の世界を体験する、というコンセプトで虫や植物の大きなぬいぐるみ（？）で出来てた。
言葉で表現するのが難しい…。
ここなかなか面白かった。

最後が「水の部屋」。
どの部屋も不思議な空間で面白かった。

最後はギャラリー。

ここにはミニチュア人形で賢治の物語が楽しめた。
こちらは「セロ弾きのゴーシュ」。

こっちは「注文の多い料理店」。
なかなかよくできている。

こちらのログハウスは「賢治の教室」。
入場無料。
教室はいくつかあってまずは「賢治の学校」」のすぐ横にある「石の教室」から見学。

賢治の学校 美術館・博物館

天井が綺麗。

石についての教室でパネルには賢治の作品で出てくる部分の引用が記載されていた。

で、こっちはその実物。
石、つまり宝石の原石。

続いてその横の鳥の教室。

入り口部分の貼り紙が「注文の多い料理店」のフレーズ(笑)。

その隣は…

星の教室。

自分で星座を作れるようなコーナーがあった。

続いて動物の教室。

宮沢賢治の作品に動物はよく出てくるイメージがある。
ペーパークラフトの動物もかわいい。

最後は植物の教室。
賢治の作品で一番印象的な植物と言えばやっぱり「ポラン広場」のツメクサ。
パネルにもちゃんとあった。

賢治の教室はちょっと高台に作られたログハウスなので童話村全体も見渡せる。

こちらは「森の店っこや」。
お土産物屋さん。
基本入場無料だからお土産で稼がないといけないんだと思う。
結構いろいろあるあら入場料とってもいい気もするけどそうすると人が来なくなっちゃうのかもしれない。

賢治の教室の裏手に広がっていたのが「ふくろうの小径」。
林の中の遊歩道を歩いていくと…

大きな合わせ鏡の「風景の鏡」。
凹凸になっている鏡で細く見えたり太く見えたりする鏡。

で、この道の途中にある白いのは…

童話の扉。
思いっきり鉄なのでめくったりは出来ないけど「童話の世界にようこそ」みたいなメッセージなのかと。

童話村をたっぷり楽しんだので次へ行こうかな。

この近くにはいくつかの賢治関連の施設があるけど歩くとちょっと距離がある。
GWのこの期間だけは各施設間を移動できる無料のシャトルバスが20分間隔で運行してたので助かった。
GWって人が多いのがネックだけど普段はないサービスがあったりするから悪い面だけでもないんだなぁ。

で、バスに乗って到着したのが宮沢賢治イーハトーブ館。

ここは来る人が少ないのかあんまり人がいなかった。
2階のホールでは賢治のアニメ作品の上映があって、1階はエスペラント語についての展示。
賢治がエスペラント語を使っていたという話はなんとなく聞いたことがあったけど思ったより本格的に勉強していたらしい。
で、実は今でも世界はもちろん日本にもエスペラント語を勉強している人がいるんだとか。
ちなみに誰もが知っている「ヤクルト」は名前の由来はエスペラント語で「ヨーグルト」を意味する「ヤフルト」らしい。
これにはちょっとびっくり。

宮沢賢治イーハトーブ館 美術館・博物館

そして20分後再びシャトルバスに乗って山猫軒へ。

山猫軒 グルメ・レストラン

店名はもちろん「注文の多い料理店」から。

奥がレストランで手前がお土産物屋さん。
お土産は荷物を預かってもらっている駅前の山猫軒で買うのでここでは見るだけ。
ここで降りたのは宮沢賢治記念館へ行く為だしね。

記念館の駐車場でかわいい車を発見。
これガイドブックで見た観光用のレトロジャンボタクシーだ。
時間的に午前の観光コースで記念館に来ていると思われる。

で、宮沢賢治記念館到着。

記念館までの道は木陰を歩く。
今回の東北旅行は春なのにコートが手放せない気候だったけどこの日だけはコートがいらない春らしい陽気。
なのにもう今日の午後には帰らないといけない。
なんかもったいない。

お花も綺麗。

数分歩いて記念館到着。
入口にある猫の事務所がかわいい。

先程「賢治の学校」で購入した2館共通入場券を提示して入場。

宮沢賢治記念館 美術館・博物館

賢治の年表が新聞記事風に紹介されている。
学校の先生だったこととか妹がいてたことはなんとなく知っていたけど知らないことだらけだった。

こちらは賢治が使っていたチェロ。
右の写真をよく見ると楽器の隙間からK.Mのイニシャルが見える。
作品にセロ弾きのゴーシュというのがあるけど賢治自身もチェロ(セロ)を弾いていたのは知らなかった。

こちらは複製だけど銀河鉄道の夜の原稿。
推敲の跡が見られて面白い。
でも…賢治って時はあまり綺麗ではない(^_^;)
まさか自分の死後100年経っても原稿が展示されて多くの人の目に触れるなんて思ってもいなかったんだろうなぁ。

賢治の名刺もあった！
住所も何もないシンプルなもの。

記念館でお勉強をした後は更に奥まで歩いてみる。
神社があって景色がいいらしい。

胡四王神社 寺・神社・教会

記念から数分で胡四王神社到着。
が、誰もいない…。
記念館はあれだけの人で賑わっているのに。

さてどこから景色を見られるのかな？と思ってキョロキョロしてると…ここみたい。

花巻ののどかな景色を一望。
日本の古き良き田園風景。
しばしのんびりしてから来た道を戻る。

ちなみに童話村から山猫軒まで歩いて来る場合はこの階段を上がってくる。
バスだとかなり大回りになるので時間的には下手したらバスの方が時間かかるけど、断然楽！
が、バスの運行がなければ歩くしかないのでGWで良かった(笑)。

が、このまま童話村に戻ってもつまらないので歩いてイーハトーブ館に行ってみることに。

イーハトーブ館までの道はちゃんと整備されている。
基本下り坂。
が、結構急な場所もあった。
下りなので楽だけどこれ行きだとなかなか大変だったと思う。

階段を降りたところに広がっていたのが南斜花壇。
名前の通り斜めになっているところにある花壇。
春のこの時期はチューリップがいっぱい。

地面のモザイク画は賢治の作品をモチーフにしているものが多い。
が、大分汚れがひどいものもあった。
比較的綺麗だったのがこの3点。
左：月夜のでんしんばしら
右上：注文の多い料理店
右下：山猫とどんぐり
注文の多い料理店以外は知らない作品。

賢治の作品にも出てくるポランの広場の名前が付けられた広場にはチューリップがいっぱいの花壇。
広場の中央には…

ポランの広場 公園・植物園

日時計。
結構正確な時間を示してた。

イーハトーブ館までたどり着いたところで再びシャトルバスに乗って童話村へ。
といってもシャトルバスは
イーハトーブ館→山猫軒→童話村の順番で周遊なのでめっちゃ時間かかる。
多分歩いた方が早い。
でも歩くより楽だからいいのだ。

これで観光終了。
約3時間くらいかかったかな。
欲をいえば駅までのシャトルバスがあればいいけど残念ながらそれはないので…。

来た道を歩いて帰る。
行きと同じく歩いている人は皆無。
帰りは下り坂なので行きよりちょっとだけ楽。

お昼ご飯は途中にあったカフェレストランきゃびんでわさび冷麺！と思っていたけど…満席。
待っている人もいていつ空くかも分からない状況だったので諦める。
GWだとこういうのがあるんだよね…。

カフェレストラン きゃびん グルメ・レストラン

駅まで他に店はないので駅前の山猫軒で食事をすることに。
ここも混んでたらどうしよう…と思ったけどこちらはガラガラ。
駅に人がいないんだよね…。

わさび冷麺食べる気満々だったのでなんでもいいから麺類が食べたい気分だったのでかき揚げ天ざるそばを注文。

山猫軒 駅前店 グルメ・レストラン

で、1階のお土産物屋さんでお土産買って預けてたスーツケースも受け取る。

まだ空港に行くにはちょっと時間があるので駅前ぶらぶら。
すると謎の自販機発見。
何これ？
もしかして鹿踊！？
なんか怖い…。

ご覧の通り駅前なのに人がいない。
新幹線の駅だから駅自体は結構大きい。

駅の中には鯉のぼり。
明日がこどもの日だからかな。

新花巻駅 駅

来年ラストランを迎えるSL銀河へのメッセージ。
人気あるのに…老朽化には勝てないのね。

観光案内所の奥にこんなコーナーがあった。
温泉の紹介かな？と思ったら…

花巻観光センター 名所・史跡

殆どが野球コーナー。
花巻と言えばあの大谷選手がいた花巻東高校があるのよね。
大谷選手のサインやユニフォームもあった。

さてそろそろ空港に行こうかな。
アクセス手段はバスとかなくってタクシーのみ。
盛岡駅と北上駅行きのバスはあるのに花巻駅行きのバスがないってどういうことなんだろう…。

新花巻駅からタクシーで10分もかからずいわて花巻空港到着。
時刻は14:30を過ぎたところ。
出発までは１時間以上ある余裕の到着。

花巻空港（いわて花巻空港） 空港

小さな空港で就航しているのはJALとFDAのみ。
今回は荷物があるのでカウンターで荷物を預けると「今日は強風が吹いていて、出発便が花巻空港に到着できなかった場合は欠航になります」との案内。
え？？なんて？？
天気がいいので欠航の心配なんてしてなかったので面食らってしまった。
確かに風は強いかもしれないけど着陸できないほど強い風なの？

が、考えてもどうしようもないのでとりあえず荷物だけ預けて空港内うろうろ。
宮沢賢治仕様の自動販売機。

花巻空港からは名古屋、大阪、福岡、札幌が就航しているみたい。
関東方面はないのね。
東京からは新幹線なんだろうね。

案内板を見ると上海や台北行きの表示も。
今はコロナで欠航になっているけど国際線もあったことにちょっとびっくり。

お土産屋さんも保安検査場前のこちらのお店と1階に小さなお店があるだけ。
ちょっと美味しそうだなぁ…というチーズケーキを見つけたけど要冷蔵。
普段ならすぐ帰るし、で買っちゃうけど…さっきカウンターで言われた欠航の可能性が頭をよぎって万が一の可能性を考えると…買えない。
だって欠航になって振替便が翌日とかになったらホテルの部屋で１人でホールのチーズケーキを食べる羽目になる…。
シュールすぎる(-_-;)

ってことで結局空港ではお土産を買わずに保安検査場へ。
海鮮系のお土産もちょっと惹かれたんだけどチーズケーキと同じ理由で断念。

待っている間も「欠航の可能性あります」のアナウンス。
周りの人たちもそわそわして近くのホテルの空室状況を確認している人も。
そんな中滑走路に飛行機が着陸。
そして「無事着陸できたので伊丹行き出発できます」のアナウンス。
よかったよかった。
明日も休みだけどここまで来たらもう帰りたい。

2-2配列の機材。
ほぼ満席。
さすがGW。
15:55定刻通り離陸。
途中「富士山見えますよ～」の機長さんのアナウンスあったけど反対側だった( ﾉД`)。
札幌からだと舞鶴くらいまで日本海上空飛ぶから富士山見えないけど、岩手からだと富士山見える空路なのね。

まだ明るいうち大阪が見えてきた。
伊丹空港には定刻より５分程早い17:20到着。

こちらが今回のお土産たち。
スーツケースを持って行ったのもあって大量。
そしてほとんどお菓子(笑)。
見たことないお菓子とか結構あったのでついつい買ってしまった。

これで秋田・岩手GWの旅は終了。
最後までご覧いただきありがとうございました！

この旅行記へのコメント （2）

• クサポンさん 2022/09/05 21:53:11

  宮沢賢治記念館のチェロ

  Rinちゃん
  クサポンです。
  
  私もちょこっとチェロしてたので記念館のチェロ見たかったな～
  私は時間的にいろいろ行けなかったのに、車の無いRinちゃん行ってる？( ◠‿◠ ) 素晴らしい。
  
  そして新花巻駅、本当に何も無いのね。でも、見たい秋だったのよね～
  
  SL銀河にも乗れていいな～
  私の時はコロナで運休だったけど、動いていても、地震でダメだったかも。
  
  帰りの便が飛ぶか飛ばないか！？
  ドキドキだよね。チーズケーキの丸かじりも楽しそうだけど(^^;;
  
  お土産の集合写真も素敵！
  秋田のバター餅大好きです。
  日本の美味しいもの発掘しましょう！
  
  今度の大阪帰省、実家のリクエストは御座候でした。梅田で買って行きます。

  Rinさん からの返信 2022/09/05 22:55:28

  RE: 宮沢賢治記念館のチェロ

  クサポンさん、こんばんは。
  
  チェロを弾いてたとはびっくりです！
  それだとさらに興味深いですよね。
  
  車はなくても丈夫な足があるので歩ける距離なら歩きます！
  この日は時間もありましたしね。
  新花巻駅、本当に何もないんですよ。
  この日は夕方ぐらいには帰宅できる予定だったので家族に「駅弁買って帰るね！」と言ってたんですが…駅弁売ってなかったんです。
  新幹線の止まる駅なのに！
  衝撃でした。
  
  飛行機、飛ぶか飛ばないかはドキドキでしたが、日本、しかもJALだったので万一ダメでもある程度面倒見てくれるだろうという安心感もありました。
  とはいえ飛んでくれてよかったです。
  
  御座候美味しいですよね〜。
  私もたまに買って帰ります。
  いまだに１個100円しないのがすごい。
  そして行くといつも包装の早さに目が釘付けになります(;・∀・)
  
  Rin