2016/07/07 - 2016/07/07
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blumentalさん
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短いながらも実現したオランダ旅行の最終日、昼までの時間を利用して最後のアムステルダム観光。最終日のターゲットはアンネ・フランクの家と屋根裏教会です。朝一番アンネの家に出かけましたが、予約なしでは入館は無理だったようで見学を断念。一方、カトリック教徒が隠れて礼拝した屋根裏教会は、今まで見てきた教会とは全くタイプの異なる非常に興味深いものでした。これで今回の旅は終わりということになります。
旅行の日程は以下の通り:★印がこの旅行記です。
7月2日(土) 10:25関空~15:10スキポール空港、アムステルダム(アムステルダム泊)
7月3日(日) デン・ハーグ、ドルトレヒト、ブレダ(アムステルダム泊)
7月4日(月) ゴーダ、デルフト、ライデン(アムステルダム泊)
7月5日(火) マーストリヒト、ユトレヒト(アムステルダム泊)
7月6日(水) ザーンセ・スカンス、アルクマール、アムステルダム、ハーレム(アムステルダム泊)
★7月7日(木) アムステルダム、14:40スキポール空港~(機内泊)
7月8日(金) 8:35関空着
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- KLMオランダ航空
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朝食をすませた朝8:00のホテル前。我々のホテルは通りの角にありますが、角は直角ではなく鋭角、でも部屋は問題ありません。
5泊したこの宿とも今日でお別れ。昼のチェックアウトまで、アムステルダムの散策です。まず目指すはアンネの家。 -
ホテル前のニューウェゼイブス・フォールブルグワルNieuwezijds Voorburgwal通りを南に向かうとすぐに新教会Nieuwekerkに到着(教会の北側の面です)。
ここを右折してモル通りMolsteegを西に向かうと。。。 -
シンゲルSingel運河にかかるトーレンスライスTorensluis橋。かつては市場として使用されていた市内で最も広い(幅42m)橋で、1648年に造られた現存する市内で最も古い橋。橋から北の風景です。
橋の上の胸像はムルタトゥーリ(1820-87)、彼は作家でありオランダ領東インドの植民地官吏でもありました。 -
トーレンスライス橋から南の風景。朝のシンゲル運河はまだ静かです。
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さらに西へ進むとヘーレン運河Herengrachtです(北の風景)。昨日、クルーズボートでここを通ったはずですが、ボートから見た風景と印象が違います。
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ヘーレン運河を渡ってレリー運河Leliegracht通り沿いのウインドウ。牛のフィギュアがずらり。
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牛博物館Cow Museumのようですが、本物の博物館か、それともフィギュアショップか不明。まだ時間が早いので開いていません。
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さらにレリー運河通りを西に。次のカイゼル運河Keisersrachtを渡りながら、南西を見ると西教会Westerkerk。
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突き当りのプリンセン運河Prinsengracht沿いに南へ向かえば、アンネ・フランクの家Anne Frankhuis。
アムステルダム観光は運河クルーズ、国立美術館、アンネの家が基本3セットと思っている私は、女房にこれらを案内すべく、最後の1つがここだったわけですが。。。 -
げっ、8:15なのにこの人だかり!(開館は9:00です)。でもこの程度ならと思って並んでいたら、案内係の人に「この人たちはオンライン予約した人で、午前は予約でいっぱいだから、一般入場は昼過ぎになるよ」と言われました。
※8年前は8:40でも先頭に並べ、余裕で一般入場できました。時代が変わったようです。 -
昼には空港へ向かわねばならず、あきらめるしかありません。
さて、予定外の時間ができてしまいどうしようかと、隣の西教会を見上げて思案。 -
アンネも見上げています。
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まだ早いので、西教会も開いていません(教会の南側)。
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今日のもう一つの目的地、屋根裏教会が開く10:00まで、まだ通っていない場所を中心にぶらぶら東に向かって移動することにしました。
写真はプリンセン運河のボートハウス。昨日の運河クルーズで、このすぐ横を通りました。 -
南教会東側のカイゼル運河に架かるニク・エンヘルスマン橋Niek Engelschmanbrugから見た北の風景。向こうの橋が来る時に渡った橋です。
左側の建物アストリアAstoriaは、1989から2004年までグリーンピースの国際本部だった所です。 -
橋を渡ってラートハイス通りRaadhuisstraatを東に移動します。湾曲した道沿いにホテルや店が並んでいます。
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ラートハイス通りから振り返って見た西教会(東側の面)。
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さらに2つの運河を渡ってラートハイス通りの東の突き当りが王宮です。写真は王宮と新教会の西側の面。
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王宮の東側にはダム広場Dam。王宮Koninklijk Paleisの東側の面。今まで何度か素通りしています。
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ダム広場の南側にあるマダム・タッソーろう人形館Madame Tussaud Scenerama。
ダム広場周辺にある施設にはまだどこにも入ったことがありません。いつか再訪したときの楽しみにとっておきます。 -
ダム広場の東側にある戦没者慰霊塔。この時間は塔の周りには人はいませんね。
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ダム広場から北へ延びるダムラック通りDamrak、突き当りにアムステルダム中央駅が見えます。右側の時計塔のある建物は旧証券取引所Beurs von Berlage。
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時計塔の手前から東へ路地を向けてアウデゼイス・フォールブルグワルOudezijds Voorburgwal運河に出ました。聖ヤンス橋Sint Jansbrugから北の風景。ずっと向こうに見えるのは昨日訪れた聖ニコラス教会。
この運河の西側の道を北上していくと、目的の屋根裏教会がありますが、開館時間までもう少し街歩き。 -
もう一つ東側のアウデゼイス・アフテルブルグワルOudezijds Achterburgwal運河に移動。
ストーフ橋Stoofbrugから北の風景。夜ならここはネオンの輝く「飾り窓」地帯になります。 -
運河沿いの路地を東に抜けるとニーウマルクト広場Nieuwmarkt Pleinがあります。
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ここには計量所Waagがあります。もとは1488年建設の市壁の一部、聖アントニウス門でしたが、17世紀に市壁が取り壊され、さらに運河が埋め立てられてここに市場ができてからは、市場の計量所になりました。現在1階はカフェです。
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ニーウマルクト広場の北側にあるブレデロ記念碑Bredero-monument(1968年作)。ゲルブランド・ブレデロ(1585-1618)はアムステルダム出身の詩人・劇作家。没後350年を記念したものでしょうか(没年からの想像)。
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ニーウマルクト広場から北の風景。ゲルダーセカデ運河Geldersekadeに架かるバンタンメル橋Bantammerburg、そしてその向こうに涙の塔が見えます。
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イチオシ
運河沿いを北へバンタンメル橋に来ました。今度は逆に橋から南の風景、先ほどの計量所が見えます。
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奥にそびえるのは南教会Zuiderkerkの尖塔です。
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橋から運河沿いを北に向かうと涙の塔Schreierstorenがあります(1480年建造)。ここから航海に出発する船乗りたちを見送ったそうです。
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涙の塔にあったヘンリー・ハドソン (1565?-1611?)の碑文。1609年ハーヴ・ミーン号で大西洋横断航海に出航。ニューアムステルダム(ニューヨーク)やハドソン川の発見につながりました。
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涙の塔から南西に伸びるアウデゼイズ・コルク通りOudezijds Kolkを進みます。
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この通りは聖ニコラス教会の裏側(南側)を通っています。
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通りの片側は水路で、水路に面して建物が建っています。扉のすぐ下は運河。昔は(今も?)直接運河からも出入りしてたんでしょうね。日本でこんな立地環境なら、住民にはかなりの度胸が要りますね。
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こんな住民もいました。
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少し右左折して運河沿い西側のアウデゼイス・フォールブルグワル通りに出ました。対岸はアウデゼイス・アフテルブルグワル運河との分岐点ですが、こんな風景を見ると(失礼ながら)床下浸水した住居を連想してしまいます。
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アウデゼイス・フォールブルグワル通りをそのまま南に進めば屋根裏教会Ons’ Lieve Heer op Solder(のある建物)です(建築は17世紀初め)。
時刻は10:00、開館時間ぴったり。時間調整しながら街歩きして、時間通りちゃんとたどり着けて自画自賛。入口は隣の建物にあり、地下を通って移動します。料金は10ユーロですが、オランダパスを利用しました。 -
中に入ると靴の上からこんなものを履かされました。(女房との2ショットなんて何十年ぶりでしょうか)
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少し急な木製の階段(左)を上がっていくと、立派な部屋があります(右)。
カトリックのスペインと独立戦争を戦ったオランダは、プロテスタントの国として1579年からカトリックのミサを禁じました。そこで隠れカトリック教会が必要になり「屋根裏の隠れ教会」ができました。市内に数ヵ所あったそうですが、ここが現存する唯一のものです。 -
カトリックである裕福な商人のヤン・ハートマンが、1661年に購入した邸宅内に教会を作り、周りの隠れカトリック教徒が密かにミサをしに集まったのがこの建物です。この部屋はハートマンの応接室で、この部屋の中にある絵画や家具は全て当時のもののようです。
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イチオシ
いくつかの部屋を見ながら上の階へと進むと、いよいよ秘密の区域、屋根裏教会が登場。
予想以上の広さ(約150人が収容できるそうです)。6階(か7階)建ての建物の上階3階分が隠れ教会です。ここが教会の身廊にあたります。 -
邸宅の中に造られた隠れ教会とは思えない立派な造り。この紫色は科学的な調査に基づいて、当時と同じ紫色に塗り替えられたそうです。
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主祭壇です。祭壇画はアムステルダム出身のヤコブ・デ・ウィットによる「キリストの洗礼」(1716年作)。
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祭壇の反対側。パイプオルガンがあります。
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パイプオルガンは1794年に設置されたもので、ほぼ元の状態に復元されているそうです。でも隠れミサで、オルガンなんて弾いてもばれなかったんでしょうか。
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屋根裏部屋とは思えない、吹き抜けの十分な広さの空間です。この上には2階回廊と3階回廊があります。
さらに上の階に上がってみます。 -
教会2階部分にあるパイプオルガンの表と裏の面。
この建物内には司祭が住んだ部屋があったようですが、カトリック教徒が隠れ住んだわけではなく、ここは教徒が密かに礼拝に通う場所でした。 -
最上階(教会の3階)です。まさに屋根裏部屋。
時が経ち、1853年にはオランダ政府によってカトリックの禁止が解除され、カトリック教徒は再び公然と礼拝できるようになります。 -
しかし1887年、近くにカトリックの聖ニコラス教会が完成すると、この屋根裏教会の需要はなくなってしまいました。
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そして翌年の1888年からこの教会は民間組織によって博物館として改装され、一般公開されました(何という変わり身の早さ!)。アムステルダムでは、国立美術館に次いで2番目に古い博物館ということになります。
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こちらは最上階の回廊部分です。
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最上階から見下ろした身廊。回廊間の突っ張り棒は、強度補強のために教会建築時からあるものだそうです。
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階段で家の奥の方に降りていくと、下の階には17世紀の台所がありました。このまま奥の出口から出たように思います。
アムステルダム観光に充分な時間をあてていませんでしたが、最後に一番面白いものが見られたような気がします。 -
外に出て再度建物の上を見上げても、あそこに教会が隠されているなんて外観からは全く分かりません。
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建物横の路地から建物の側面(奥部分)を見上げ、何となく身廊の奥行きを思い出します。
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さて、これで観光は完全終了。屋根裏教会から路地を西に抜け、旧証券取引所のあるダムラック通りを横切ってホテルへ戻りました。
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荷物をピックアップ後、アムステルダム中央駅に。
アムステルダム中央駅11:52発のIntercityでスキポール空港駅に12:05到着です。 -
スキポール空港のミッフィーの店。
正味4日半くらいの観光でしたが多くの街を訪問でき、内容の濃い充実した旅でした。ずっと同じ宿で荷物の移動をしなくてすんだのは楽でした。 -
スキポール空港14:40発のKLMに乗り、翌日の8:35関空到着。これで旅はおしまい。週明けの仕事を考えると憂鬱です。
今回の旅行記をまとめると、
1. アムステルダム(1) https://4travel.jp/travelogue/11692885
2. デン・ハーグ https://4travel.jp/travelogue/11693892
3. ドルトレヒト https://4travel.jp/travelogue/11694810
4. ブレダ https://4travel.jp/travelogue/11695836
5. ゴーダ https://4travel.jp/travelogue/1169690
6. デルフト https://4travel.jp/travelogue/11698942
7. ライデン https://4travel.jp/travelogue/11700017
8. マーストリヒト https://4travel.jp/travelogue/11702103
9. ユトレヒト https://4travel.jp/travelogue/11703219
10. ザーンセ・スカンス https://4travel.jp/travelogue/11704361
11. アルクマール https://4travel.jp/travelogue/11705519
12. アムステルダム(2) https://4travel.jp/travelogue/11706751
13. ハーレム https://4travel.jp/travelogue/11708880
14. アムステルダム(3) 本稿
となります。今回の旅行は番外編のようなもの。毎年恒例のドイツ旅行が2か月後に待っています。
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