2016/07/03 - 2016/07/03
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blumentalさん
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ひょんなことから短いながらも実現したオランダ旅行。今回は宿を変えることなく、5泊6日のアムステルダム完全定住型で計画しました。観光予定のなかった到着日に、国立美術館をタダで見られるというラッキーなスタート。本格的観光の初日となる今日はデン・ハーグを皮切りに3つの街をまわります。
デン・ハーグを以前訪れた時はビネンホフ周辺だけでしたので、今回は平和宮まで歩いてみました。この日、街では市民のマラソン大会が開催されていました。
今回用意したのはユーレイル・ベネルクスパス(フレキシーツイン2等4日)、そして観光用にオランダパスS。
旅行の日程は以下の通り:★印がこの旅行記です。
7月2日(土) 10:25関空~15:10スキポール空港、アムステルダム(アムステルダム泊)
★7月3日(日) デン・ハーグ
ドルトレヒト、ブレダ(アムステルダム泊)
7月4日(月) ゴーダ、デルフト、ライデン(アムステルダム泊)
7月5日(火) マーストリヒト、ユトレヒト(アムステルダム泊)
7月6日(水) ザーンセ・スカンス、アルクマール、アムステルダム、ハーレム(アムステルダム泊)
7月7日(木) アムステルダム、14:40スキポール空港~(機内泊)
7月8日(金) 8:35関空着
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- KLMオランダ航空
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今日の予定はデン・ハーグ、ドルトレヒト、ブレダの3つの街。まずはアムステルダム8:27発のIntercityで9:17デン・ハーグ中央駅に到着です。
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中央駅からヘーレン・グラハト通りHerengracht通りを南西に進みとオラニエ公ウィレム1世の像があるプレイン広場Plein。そもそもPleinとはオランダ語で広場のはず、これが広場の名前とは。山に「やま」という名前をつけるようなものです。
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広場を抜けると、マウリッツハイス美術館Mauritshuisです。
2012-14年に改修工事を行っています。工事で閉館の期間、日本にやって来た「マウリッツハイス美術館展」を神戸で見ました。 -
これは2008年9月に訪れた時の写真です。この時の「真珠の首飾りの少女」の垂れ幕のインパクトは強烈でした。現在とは壁の色が違いますね。
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美術館の西側にはマウリッツ門Mauritspoort(1634年建造)。ビネンホフBinnenhofの東側入り口です。美術館の開館は30分後なので、ここは後回しにします。
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美術館とビネンホフの裏(北)にはホフ池Hofvijverが広がっています。池の北側に沿って西に移動します。
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池の東の端にはマウリッツハイス美術館。
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ビネンホフは重厚で威厳のある建物なのですが、この角度から写真を撮るには最悪の時間帯の様です。
ビネンホフを離れ、まずは北の方向にある平和宮を目指します。 -
ホフ池の北西の角から道を渡ると、プラーツ広場Plaats。ヨハン・デ・ウィット(1625-72)の像があります。彼は無総督時代のオランダ共和国の政治指導者でしたが、民衆受けが悪く、失脚後民衆に虐殺されています。
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プラーツ広場を通り抜けて右折、ノールトアインデ通りNoordeindeとそれに続くゼー通りSeestraatを北方向へ1kmひたすら歩くとファン・メールデルヴォールト通りLaan van Meerdervootとの交差点です。
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交差点を超えて北西に進むとすぐ左手に平和宮Vredespaleisが見えました。今10:00時。
1899年、デン・ハーグで開かれた万国平和会議でハーグ陸戦条約が採択されて常設仲裁裁判所を建てることになり、アメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの資金提供によって、1913年に完成しました。 -
大聖堂に宮殿をくっつけたような壮麗な建物。時計塔の高さは80m。
平和宮には国際司法裁判所と常設仲裁裁判所の他、ハーグ国際法アカデミー、平和宮図書館、カーネギー財団などが入っています。 -
イチオシ
ガイドツァーによる内部見学もあるそうですが、今回は門の所までです。
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平和宮のすぐ左手に、ビジターセンターがありますがまだ開いていません(11:00から)。センターの手前には、願い事を書いた短冊をくくりつける木がありました。
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平和宮の前に「世界平和の灯」Wereldvredesvlamの記念碑がありました(2002年4月設置)。
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2004年以降196カ国から寄せられた196個の石で周囲を円形に囲まれています。記念碑の説明図にはどの国の石か記されています。これは後で知ったことです。知っていれば周囲の石の写真も撮ったのに。
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平和宮の庭園はかなり広い林で覆われていて、その周囲を囲むカーネギー通りCarnegielaanを歩いています。木立の間から見えた平和宮です。正面以外の方向から見ることができました。
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カーネギーラーン通りの平和宮のちょうど裏あたりから西の区域は各国大使館の密集地です。西に延びるトビアス・アッセル通りTobias Asserlaanを進むと左手にアメリカ大使館。国旗ですぐにわかりました。
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その向かいは我が国の大使館。国旗よりも先に、入口にあった菊の紋章でわかりました。
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今、参議院の選挙期間中で、ここが投票所になっていました。
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カーネギー通りに戻り少し南に行くとゾルクフリート池Zorgvliet vijverがありました。
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池の周りは公園になっており、そこにあった彫像。
ここからファン・メールデルヴォールト通りを東に行くと、来るときに通ったゼー通りとの交差点です。 -
ゼー通りを南にビネンホフ方向に戻りますが、通りにはたくさんのランナー。
今日は市民マラソンでもあるのでしょうか。たくさんのランナーが我々を追い越して行きました。 -
ホフ池の西側まで戻ってきました。逆光で真っ黒のビネンホフです。ここには国会議事堂、総理府、外務省などの政府機関がぎっしり詰まっています。
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ホフ池の北側です。よく見るとたくさんの人が走っていますね。
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ランナーはホフ池の西側を走って。。。
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ホフ池の南西の角を曲がって。。。
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ウィレム2世の騎馬像 の前を通って、ビネンホフの西側入り口に向かうようです。
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市民マラソンにこちらの観光ペースを乱されるわけにはいきません。気にせず、ビネンホフと反対の西側に向かって散策です。目の間には大きな衣料品店The Sting。
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The Stingのすぐ北側には赤茶色の煉瓦のホテル・レストラン 't Goude Hooft。店の客はのんびりランナーを眺めているようです。
それにしても 't で始まる語があるなんて。オランダにはスヘルトーヘンボス's-Hertogenboschという 's で始まる街もあります。オランダ語って謎です。 -
The Stingに隣接して南側には旧市庁舎Het Oude Stadhuisがあります。1564年にルネサンス様式で建てられました。赤い鎧戸が鮮やかですね。
ここもランナーが通り過ぎました(左下)。 -
そして旧市庁舎のすぐ西には聖ヤコブ教会Grote of St. Jacobskerk。
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14世紀にゴシック様式で建てられ、1539年の火災後ルネサンス様式で再建されました。尖塔は92.5m。
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教会は開いていたのですが、中に入れませんでした。何とここはマラソンのコースの一部で、ランナー専用入口になっていました。
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突然向かいの建物からランナーが出てきて、道を挟んで教会の入口に入っていきます。何という不可解なコース、不思議な光景。
私も短パンを履いて走れば、教会に入れてもらえたかも。 -
教会横からビネンホフに向かう途中、パサージュPassage(という名前のアーケード商店街)があります。これも「かわ」という名の川みたいですね。
ここをぶらぶら歩きしようと思ったら、ここにもランナー集団。いったい、どんなコースになってるのか。 -
今11:00、そろそろビネンホフに向かいます。ビネンホフ西側入口のウィレム2世の騎馬像の前を通ります。
ウィレム2世は第2代オランダ国王(在位1840-49)。将軍徳川家慶に開国勧告の国書を送ったのはこの人です(幕府は断りましたが)。 -
ビネンホフ西側入り口から入ると広い中庭があります。
中庭の東側、ビネンホフの中央に位置するのが騎士の館Ridderzaal。この時間帯はこっち向きの写真は真っ黒。 -
騎士の館はビネンホフで最も古い建物(13世紀の建築)で、ホラント伯フロリス5世(在位1256-96)によって建てられました。
元々はホラント伯フロリス4世(フロリス5世のお爺さん)が自分の邸宅を建てるために、池の畔に土地を購入したのがビネンホフの始まりです。 -
広い中庭にはウィレム2世の泉Fontein Graaf Willem II があります。
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泉に立つウィレム2世の像。ホラント伯ウィレム2世(在位1234-56)は、神聖ローマ帝国の大空位時代における名目上のローマ王(在位1247-56)でもあります。前述のフロリス4世の息子、フロリス5世のお父さんです。外にあった騎馬像のウィレム2世とは別人。
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泉の周りにいるのは観光客ですが、他はマラソンランナーとそれを応援する地元の人(だと思います)。
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ランナーはビネンホフ西側の門から入って。。。
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東側の門(マウリッツ門)から出ていきます。どうも今回のデン・ハーグ観光、市民マラソンにふりまわされています。
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ビネンホフの東側の門を出るとマウリッツハイス美術館です。ここがデン・ハーグ最後の訪問先になります。まさかランナーはいないでしょうね。
入館料は14ユーロでしたが、オランダパスを使いました。 -
17世紀に建てられたこの建物は、ブラジル総督のナッサウ・ジーゲン侯ヨハン・マウリッツ(1604-79)の私邸だったものです。館内には像がありました。
18世紀のオランダ総督ウィレム5世とその息子オランダ初代国王ウィレム1世のコレクションが中核としてできたオランダ最古の美術館がここです(1822年開館)。 -
まず1階で一番目を引いたのはヴィレム・ファン・ハーヒト「カンパスペを描くアペレス」(1630年頃作)です。画中画は賑やかでいいですね。
以前来た時(2008年)は館内撮影禁止でしたが、今回はOKです。 -
階段を上った先は真っ赤な壁に絵画がぎっしり詰まった広間になっており、これ自体がハーヒトの絵と同じような画中画の雰囲気みたい。
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人気作は2階に集中。まず、レンブラント「テュルブ博士の解剖学講座」(1632年作)、26歳の時に描いた幅2m以上ある大きな作品。。どーでもいいけど、この年にフェルメールが生まれています(二人は一世代違うんですね)。
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一方、小さな作品なのにインパクトが大きいのはこれ。フランス・ハルス「笑う少年」(1625年頃作)。この人の描く人物を見ていると実際に同じ顔の人がいそうな気がして共感できます。
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ヤーコプ・ファン・ロイスダール「漂白場のあるハールレムの風景」(1675年頃作)。空の表現が好きなんですが、たっぷり3分の2以上を占めています。
確かに山のないオランダの風景を見ていると、この国は空の占める割合が大きいなと感じてしまいます。 -
でも私だったらこれくらいがちょうどいいんですが、ド素人の感覚です。
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フェルメール「「デルフトの眺望」(1661年頃作)。
中学生の時、美術の授業で風景画を描かされ、4分の3を空と雲にしたら「手抜きだ」と美術の先生に叱られました。当時これらの名作を知っていたら、先生に反論できたのにと思います。 -
私にはこれくらいの割合がいいんですが、これもド素人の感覚ですいません。
この絵の建物の配置は実際のデルフトの地図と比べてみると結構異なっているようですね。つまり完全な写実ではなく、建物の位置を多少変えてフェルメールの持つ町のイメージで表現されているそうです。
ところで、手前の黄色い服の女性は「牛乳を注ぐ女」と同一人物説があるそうですが、これは眉唾もの。 -
館内の観客はそう多くはありません(マラソン大会のせいとは思えませんが)。でも、さすが人気作の前はかなりの人だかり。
フェルメール「真珠の耳飾りの少女」(1665年作)です。私は「青いターバンの少女」のタイトルの方が好きですが。 -
でも少し待てば、間近でじっくり鑑賞でき、真正面に立って写真も撮れました。
2012年神戸で「真珠の耳飾りの少女」を見た時は照明も暗く、間近では立ち止まることは許されず、ひどい展覧会でした。 -
フェルメール3枚目は「ディアナとニンフたち」(1656年頃)。
私がフェルメール作品で好きなのは、光が差し込む小部屋で起こる日常の一場面のような構図なのですが、ここの3作はそれとは異なるタイプです(昨日見たアムステルダムの3作は好きな構図ばかりでした)。 -
さて、デン・ハーグ中央駅に戻ります。
再びプレイン広場のオラニエ公ウィレム1世の像。ホラント・ゼーラント州総督(在位1572-84)でオランダ独立国家の初代君主です。 -
プレイン広場にはステージが組まれ、タイの民族音楽が披露されていました。周りにはタイ料理やタイの物産の露店が並んで賑やかでしたが、我々には時間がありません。
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デン・ハーグ中央駅に戻ってきました。近代的な外観の駅です。
次は、12:52デン・ハーグ発のIntercityでドルトレヒトに向かいました(13:31着)。
(ドルトレヒト)https://4travel.jp/travelogue/11694810
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