2016夏オランダの旅12：アムステルダムは運河クルーズ日和

2016/07/06 - 2016/07/06

　短いながらも実現したオランダ旅行の観光4日目、終日観光のできる日としては最終日。ザーンセ・スカンスとアルクマールを観光した後、アムステルダムに戻ってきました。天気の関係で後回しになっていた運河クルーズのためですが、本日はクルーズ日和です。１時間の運河ツアーの後は、駅前にある聖ニコラス教会を見学しました。

　旅行の日程は以下の通り：★印がこの旅行記です。
　7月2日(土)　10:25関空～15:10スキポール空港、アムステルダム（アムステルダム泊）
　7月3日(日)　デン・ハーグ、ドルトレヒト、ブレダ（アムステルダム泊）
　7月4日(月)　ゴーダ、デルフト、ライデン（アムステルダム泊）
　7月5日(火)　マーストリヒト、ユトレヒト（アムステルダム泊）
　7月6日(水)　ザーンセ・スカンス、アルクマール、
★　　　　　　アムステルダム、
　　　　　　　ハーレム（アムステルダム泊)
　7月7日(木)　アムステルダム、14:40スキポール空港～（機内泊）
　7月8日(金)　8:35関空着

エリア アムステルダム(オランダ)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 船
• 航空会社: KLMオランダ航空

12:26アルクマール発のIntercityで13:03アムステルダム中央駅到着です。今日の予定にハーレムがあるのですが、その前にアムステルダムの運河クルーズを片付けておきます。

クルーズは昨日の予定だったのですが、天気が悪かったんで翌日と入れ替えました。青空に適度な雲で日差しはきつくなく、今日はクルーズ日和のようです。
大して待つことなく駅前のLoversクルーズ乗り場から乗船。料金は18ユーロですがオランダパスを使いました。

運河クルーズはまず、アムステルダム中央駅の北側、アイ湾Het Ijに。これは北海と市街を結ぶ北海運河の一部です。
右端に見える船は中央駅と北地区とを結ぶ市営の無料渡し船です。

アイ湾の北側にあるオーフェルフクスOverhoeks地区です。
中央の高い建物がアダム展望台A'DAM Lookout、左の白い建物がアイ映画博物館Eye Filmmuseum（2012年完成）。

これは8年前（2008年9月）の写真です。当時は展望台の上部は未完成、映画博物館なんてまだありません。すごく風景が変わったものです。（この時は一人旅で、いつか運河クルーズに連れていくと女房に約束していたのですが８年目にしてやっと実現）

アムステルダム中央駅のすぐ北側（裏側）を通っています。

アイ湾音楽堂Muziekgebouw aan 't IJ（2005年開館）のすぐ横を南へ。

東港Ooster Dockに入るとすぐ目に付くのが科学技術センター NEMO Science Museum。

建物のデザインはレンゾ・ピアノによるもの。毎度お世話になっている関西空港のデザインを手掛けた人です。

そして目の前に中華料理店Sea Palaceが現れます。水上に浮かんでるように見えますね。

向こうには聖ニコラス教会。運河クルーズの後で訪れる予定です。

東港から南へ進み、モンテルバーンの塔Montelbaanstorenの横を通過。

もとは1516年に造られた城壁の監視塔で、1606年上部に時計台を増設して高さ48mの尖塔が出来上がりました。

アウデスカンスOudeschans運河を南へ。

突き当りはアムステル川Amstel、西方向にはムント塔Munttorenが見えます。ボートは東へ。

アムステル川は南方向に湾曲。東側にはヴァルター・ジュースキント橋Walter Süskindbrugがあります。マヘレの跳ね橋とよく間違われている橋です（4トラ旅行記でも）。
オランダでは跳ね橋が上がってしまったことを、遅刻の言い訳に使えるそうです。

続いて東岸にエルミタージュ美術館アムステルダム別館Hermitage Amsterdam。

そして前方にマヘレの跳ね橋Magerebrugが登場します。1671年建造のアムステルダムでは唯一の木造の跳ね橋です。私は名前の由来を映画「007ダイヤモンドは永遠に」（1971年）の中で知りました。
ここでボートはUターンして、ヘーレン運河Herengrachtに入り西に進みます。

途中、ヘーレン運河から南に伸びるレギュリールス運河Reguliersgrachtを臨むと「七つの橋」が見えます。一直線に煉瓦の橋が７つ並んで見えるはずですが、拡大しても確認できたのは５つ。

ヘーレン運河を西に進んだ後、写真の右端辺りで南西に延びるライツェ運河Leidsegrachtの方に曲がります。ライツェ運河は内側の運河と外側の運河を結んでいる運河です。

ライツェ運河沿いの建物。どの家の最上部にも荷物を運び込む為のフック付きの棒が付いています。
じっくり見れば、屋根の形や装飾などの違いがあって面白いのですが、ぼーっと見ればどれも同じに見えます。

カイゼル運河を横切って、さらに外側のプリンセン運河Prinsengarchtとの交差点です。ここで右折してプリンセン運河を進みます。ライツェ運河は南西に延びてさらに外側の運河と結んでいます（写真）。

プリンセン運河を北上しています。
こちらの運河でも、屋根の形や間口の様々な家が並んでいて楽しめます。でもボートから見上げると屋根が邪魔で建物の上半分だけの撮影になるから駄目ですね。運河沿いの建物は、運河沿いの対岸から撮るのが一番です。

アムステルダムの運河は2010年に世界遺産に登録されましたが、街全域が世界遺産というわけではなく、17世紀に造られた４つの運河（内側からシンゲル運河、ヘーレン運河、カイゼル運河、プリンセン運河）を含む環状運河地区だけが世界遺産です。
ちなみにアムステルダムには165の運河があり、大小合わせて1292の橋があります。

プリンセン運河を北上すると、西教会Westerkerkの尖塔が見えました。両岸にはハウスボートがずらりと並びます。

塔頂の水色の王冠はマクシミリアン１世（神聖ローマ皇帝：在位1493-1519）を記念したもので、アムステルダムの紋章にあるものと同じです。

西教会の西側を通過、尖塔を見上げます。
西教会は1620-31年の建設で、1638年に増設された尖塔は高さ85mでアムステルダムでは１番高い塔です。

すぐ横には花で飾られたハウスボートがありました。水面すれすれの生活って快適なんでしょうかねえ。
ところで、水上生活者の下水・汚水はどう処理されているのでしょうか。まさか運河に？

そしてアンネ・フランクの家Anne Frank Huisの前を通過。見学し終わった人たちでしょうか、運河沿いでは１番の人だかりの場所です。明朝、訪れる予定にしているのですが。

西教会を振り返って。
この後ボートは、内側の運河と繋がるレリー運河Leliegrachtを通って、２つ内側（東側）のヘーレン運河に移動します。

今通ったレリー運河を振り返って。
今まで、たくさんの橋の下をくぐっています。ボートの屋根は低く作ってありますが結構不安な橋もありました。

今度はヘーレン運河を北上しています。
壁に1590と書かれた階段破風の家は1590年に建てられたアムステルダムで最も古い住宅です。

こちらは頸型破風の屋根が３つ並んでいます。左の家には1659と書かれていますね。
ボートからでは建物全体が撮れなくて残念です。

そのあと水門を通り、駅前の乗り場に戻ってきて運河ツアーは終了です。ちょうど１時間のコースでした。
中央駅の西側、運河に面して建つのはシルバータワー・アムステルダムZilveren Toren Amsterdamです。

そしてその横には駐輪場Fietsflat。ぎっしり並んで、何か美しい風景に思えてきます。

駅前を東に移動。駅前のウェステレイケ・トゥーハングス橋Westelijke Toegangsbrugです。

運河の南側から見たアムステルダム中央駅。右は聖ニコラス橋Sint Nicolaasbrug。

聖ニコラス橋から見た駅前のアムステルダム観光案内所I amsterdam Visitor Centre。いろいろなタイプのボートが行き交います。

ダムラック通りDamrakから見た中央駅、左は聖ニコラス橋。

聖ニコラス橋からすぐ東に聖ニコラス教会Sint Nicolaaskerkが建っています。次に行くのはここです。

こちらでは珍しいカトリックの教会です。この教会、平日開いているのは11:00～16:00なんで、今しか見る機会がないのです。

内部は薄暗いですが、天井はとても高く感じます。プロテスタントの教会ばかり見てきたことを抜きにしても、この教会の内装はとても豪華に感じられます。ネオバロック兼ネオルネサンスという、私には訳のわからない建築様式です。

教会内陣。
アムステルダムの旧教会Oude Kerkがもともと聖ニコラス教会だったのですが、宗教改革でプロテスタントに転向してしまいました（1578年）。
ここは1884-87年に聖ニコラスのために新たに建設された、アムステルダムでは新しい教会です。聖ニコラスは船員と娼婦の守護聖人です。

主祭壇です。両側には宗教画。プロテスタントの教会にはこんなものありません。

マクシミリアン1世の王冠が主祭壇にもありました、西教会の塔頂と同じです。

後陣のステンドグラス。

両側の側廊の壁には絵画がぎっしり。

派手な装飾ながら、品格があります。

聖母子像。どこにあったか不明。

装飾の見事なドーム天井。ドーム部分の高さは58ｍあります。

ドーム天井の青いステンドグラスは鮮やかです。

身廊上部の天井と拝廊。

バラ窓とパイプオルガン（1889年作）。素晴らしい内装の教会でした。

本日のアムステルダム観光は終了、ほとんど歩かなくて楽でした。でも今回の旅の訪問地がもうひとつ残っています。
アムステルダム15:12発のIntercityで最後の訪問地ハーレムに向かいました（15:27着）。

（ハーレム）https://4travel.jp/travelogue/11708880